《ポクチンちん》

ポクチンちん SR 無色[ジョーカーズ] (3)
クリーチャー:ジョーカーズ 3000
このクリーチャーが出た時、プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは自身の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
相手のターン中に、相手がコストを支払わずにクリーチャーを出した時、相手はそれを山札の下に置く。

DMEX-02で登場した無色ジョーカーズ

相手のターン中、コストを支払わずにバトルゾーンに出た相手のクリーチャー山札の下に置かせるコスト踏み倒しメタ能力と、プレイヤー1人の墓地にあるカードすべてを山札に戻すcip能力を併せ持つ。
2つともメタの類に入る能力ではあるが、後述するように環境を大きく揺るがすほどの強さを誇る。

前者のコスト踏み倒しメタは、回収が難しい山札の下に送る上に、G・ゼロなどの召喚にも対応するため、新章以降よく見られるメタの中でも、かなり強力な部類に入る。ただし、新章以降に登場したコスト踏み倒しメタの御多分に洩れず、自分のターン中は能力が発動しない点には注意。また、「コストを支払ったものとして召喚するGR召喚には対応していない。
《洗脳センノー》とは違ってcipを許すのが唯一の欠点だが、それでも凶悪。

後者の墓地リセットは、相手の墓地肥やしの妨害はもちろんのこと、自分の山札切れの防止や墓地に落ちた自分のキーカードを山札経由での再利用を行うことができるため、とても便利。ただし、能力は強制なため、必ずどちらかのプレイヤーを選んで能力を行使しなければならない。選んだプレイヤーの墓地にカードがなければ、シャッフルのみを行う。
しかも、新章以降のカードらしく、これほど強力なメタ能力を持ちながら一定水準のパワーは確保されているため、《ゼンメツー・スクラッパー》《堕魔 ドゥシーザ》に引っかからない耐久力もある。

数多くのデッキに刺さるため、このカードによって手札で腐ってしまうカードも多い。対面するデッキによっては、メタというよりもロックに近い役割を持つこともある。

環境において

その凶悪なメタ性能から、DMEX-02発売前から大きな注目を集めた一枚。

発売直後は、当時流行していた【デ・スザーク】や、大会で実績のある【ジャバランガループ】に刺さり、このカードが無色であることもあって、その汎用性の高さから【ジョーカーズ】以外でも出張パーツとして多くのデッキに投入された。従来の軽量級のメタカードとは、一線を画すほどの異常なまでの人気を誇っていた。

デッキスピード的にループ系統がキツイ【チェンジザダンテ】にもメタカードとしても使用され、【デ・スザーク】を苦手としていた【ジョーカーズ】にとっても、救世主のようなカードだった。

自分の墓地に呪文が溜まらないようにするため、《虚構の影バトウ・ショルダー》ツインパクトメタとしてほとんど評価されない一因でもある。

【ジョラゴンループ】のループパーツとしても猛威をふるい、一時期殿堂入りを危惧された。【ジョラゴンループ】はこのカードが複数枚使えないと成立しないためであり、2019年6月初頭にシングルレートも下落。
しかし、実際に殿堂入りに指定されたのは《ガヨウ神》だった。これによって【ジョラゴンループ】は環境から一歩引く形となり、殿堂入りを免れたこのカードも価格は落ち着いたままである。

2019年7月1日の殿堂レギュレーション改訂後しばらくは【ジョラゴンループ】の模索を図るプレイヤーによって一定数使われたが、間もなくして台頭した後発の【赤緑ジョーカーズミッツァイル】では自軍を破壊する《BAKUOOON・ミッツァイル》との相性が悪い点から早々に候補から外れ、墓地利用メタとしても何らかの大規模GR召喚手段によって安定して場に出ることができる《ポクタマたま》に立場を譲るようになり、環境であまり見かけないカードとなった。このカードが消えたことが【カリヤドネループ】の出世をもたらしたとも言える。

しばらく環境に影響を及ぼせなかったが、「DMGP-9th」開催から1週間が経過したあたりからチャンピオンシップ4位以内入賞が目立った【青緑ジョラゴン】で復権を見せている。

2020年1月1日殿堂レギュレーション改訂が行われたあたりになるとすっかり【青緑ジョラゴン】の流行は終息した。新たに【バーンメアジョーカーズ】が環境に進出するも、青赤緑構築のこのデッキにおいてはが弱い上に《洗脳センノー》とは異なりコスト踏み倒し自体は許すためそちらの主流カードにはなっていない。【ドッカンデイヤー】系統に対しても墓地リセットを受け付けるタイミングがあちらには無きに等しいので腐りやすい。

十王篇環境では《ジョギラゴン&ジョニー 〜Jの旅路〜》の登場を機に復権した【ジョット・ガン・ジョラゴン】でまた使われるようになったが、2020年12月18日殿堂レギュレーション改訂によって《ジョット・ガン・ジョラゴン》本体が殿堂入りに指定される。それでも、その殿堂レギュレーション改訂を機に爆増した【オカルトアンダケイン】の対策として登場直後よろしく多くのデッキに出張するようになった。

十王篇終期から王来篇初期のオリジナル環境では【デ・スザーク】対策が務まるメタカードとして使われ、【赤黒バクロ法師】にさえ挿されたことからもその汎用性の高さが分かるだろう。

《ジョリー・ザ・ジョニー Final》の登場を機に、オリジナル【Finalジョーカーズ】のパーツとしてポツポツと入賞するようになった。

その他

  • モチーフは木魚、鈴[1]。頭には線香を載せている。
    • カード名の由来は木魚を叩く音(ポクポク)と鈴の擬音「ちーん」であると思われる。
    • 派生カードに《ポクタマたま》があることから別の意味も隠れているような気がするが、たまたまだろう。珍妙な気もするが。
  • アニメでは「デュエル・マスターズ!」14話で登場。
    ジョーカーズ殺人事件の被害者にお経をあげていたほか、死人をお化けとして蘇らせる能力を持つ。モチーフがモチーフだけに、常に読経のような抑揚を抑えた話し方をしていた。デュエマでは黒い人戦で使用。cip黒い人の墓地利用戦略を封じた。
    • ジョーはこのクリーチャーを作った事を覚えておらず、黒い人同様にデッキーが寝ぼけて創造したものと思われる。
    • 担当声優はハニーQと同じ國立幸氏。 なお、EDクレジットでの表記は「ポクチンチン」となっていた。危険な誤植が多い一枚である。

旧テキスト

ポクチンちん SR 無色[ジョーカーズ] (3)
クリーチャー:ジョーカーズ 3000
相手のターン中に、相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは自身の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

参考


公式Q&A

  • 2つ目の能力について

Q.《ポクチンちん》がいて、相手がコストを払わずに出したクリーチャーが《ポクチンちん》の効果の前に別のゾーンに移動すると、そのゾーンから山札の下に置きますか?
A.山札の一番下には行かず、その移動したゾーンに置かれたままです。
引用元(2019.9.30)

Q.バトルゾーンに相手の《ポクチンちん》がいる状況で、自分は《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》を呪文として唱えて、コスト5の無色クリーチャーをコスト0で召喚しました。この時、相手の《ポクチンちん》の能力はトリガーしますか?
A.はい、トリガーします。
コスト0で召喚したクリーチャーは、バトルゾーンから山札の一番下に置かれます。
引用元(2020.7.17)

+  類似裁定(2021.4.16)
+  類似裁定(2021.10.22)

Q.コストを支払うかわりに自分のクリーチャーを1体破壊し、自分の山札の上から1枚目を墓地に置き、自分の手札を1枚捨てて《暗黒鎧 ダースシスK》を召喚した際、相手の《ポクチンちん》の「相手がコストを支払わずにクリーチャーを出した時」の能力はトリガーしますか?
A.はい、トリガーします。代替コストを支払った結果、マナコストを支払わなかった場合、《ポクチンちん》の能力の対象になります。
引用元(2021.4.16)


[1] 「すず」ではなく「りん」と読む。仏壇に置いてある、お椀型で金属製のあれのこと。