【ミステリー・キューブ】

【ミラクルとミステリーの扉】【獰猛ブラスター】の流れを継ぐコスト踏み倒しデッキ。
《ミステリー・キューブ》《ホーガン・ブラスター》を使用してフィニッシャー級の大型クリーチャーを早期に出すことを目指す。

2013~2014年のトップメタの一角に位置し続け、公式大会での実績もデュエマ甲子園レギュラークラス日本一をはじめ非常に多い。
その後は主要カードが軒並み殿堂入りしたことでデッキ構築が難しくなったが、《カブトリアル・クーガ/ミステリー・ディザスター》の登場、《ミステリー・キューブ》本体の殿堂解除によりまた構築が可能になった。

しかし、殿堂入りしていた時期にコスト踏み倒しメタが大量に収録された事や環境の高速化が要因となり、殿堂解除した双極篇以降の環境ではファンデッキ止まりの扱いとなっている。

後に《キング・マニフェスト》が登場してからは【キューブマニフェスト】と呼ばれたり、《混沌紳士 トリックスタァ》が登場してからは【トリックスタァキューブ】と呼ばれたりしている。

ミステリー・キューブ R 自然文明 (5)
呪文
S・トリガー
自分の山札をシャッフルする。その後、上から1枚目をすべてのすべてのプレイヤーに見せる。それがクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい。クリーチャーでなければ、自分のマナゾーンに置く。
龍素記号Sr(エスアール) スペルサイクリカ SR 水文明 (7)
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト7以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に加える。
W・ブレイカー
このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
カブトリアル・クーガ SR 自然文明 (8)
クリーチャー:グランセクト 13000
マッハファイター
このクリーチャーがバトルに勝った時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中からクリーチャーを1体、自分の手札に加えてもよい。残りをマナゾーンに置く。
T・ブレイカー
ミステリー・ディザスター SR 自然文明 (5)
呪文
自分の山札をシャッフルし、その後、上から1枚目を表向きにする。それがクリーチャーならバトルゾーンに出す。それ以外なら、自分のマナゾーンに置く。

【ミラクルとミステリーの扉】と異なり、《ミステリー・キューブ》はめくったカード1枚がそのまま踏み倒されるため、《フェアリー・ライフ》等の軽量マナブーストは比較的少なめ。
反面、クリーチャーの数を絞らなくとも良いため、デッキの半分近くを8マナを超える大型クリーチャーとする構築も十分実用範囲内である。

踏み倒す大型クリーチャーの色のバランスをとり、《フェアリー・ミラクル》で高速マナブーストを狙う【5色フェアリー・ミラクル】とのハイブリッド型にしたタイプや、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》と相性のいいランデスカードを投入した【サイクリカランデス】との折衷型、【連ドラ】型など、バリエーションは様々。

双極篇以降はツインパクトの登場によって、クリーチャーの踏み倒しもしやすくなり、墓地に呪文も溜めやすくなったりと至れり尽くせりだが、コスト踏み倒しメタにはくれぐれも気を付けなくてはならない。

主要カード

《ミステリー・キューブ》
《ホーガン・ブラスター》5枚目の《ミステリー・キューブ》
《龍素記号Sr スペルサイクリカ》《ミステリー・キューブ》の再利用
《龍風混成 ザーディクリカ》
《キング・マニフェスト》《ホーガン・ブラスター》内蔵のマッハファイター
召喚扱いで踏み倒すため、ゼニスなどとも好相性
《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》早いうちから《キング・マニフェスト》のcipを使う

候補カード・ツインパクト

候補カード・踏み倒し持ちのクリーチャー

《クイーン・アマテラス》各種非クリーチャーサーチコスト踏み倒し
主要な呪文にも対応するがツインパクトは殆ど対象外
《混沌紳士 トリックスタァ》主要なコスト踏み倒し呪文を最大2回使う
《水晶邪龍 デスティニア》さらにクリーチャーを横に並べる
《大河聖霊エル・ドラード》攻撃強制に加え手札補充S・トリガーを使える
《希望の絆 鬼修羅》大型を踏み倒すコンボパーツ。《獰猛なる大地》と共に
《ボルシャックライシス・NEX》自己コスト軽減持ちのワールド・ブレイカー
自身を含むドラゴンSA化し、攻撃時に後続を呼ぶ
《幻影 ミスキュー》クリーチャー版《ミステリー・キューブ》。
ロックコスト踏み倒しメタと合わせて除去にも
《スペリオル・シルキード》パワー12000未満をマナ送りによる全体除去
離れた時コスト10の非進化を以下をマナから出せる
《インフェル龍樹》攻撃時墓地マナを増やすマッハファイター
pigでコスト10以下をマナから出せる。進化にも対応
《零獄接続王 ロマノグリラ0世》cip墓地マナを増やすマッハファイター
攻撃時マナ墓地から最大1体ずつ踏み倒し。
タップ中、味方プレイヤー攻撃されない
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》墓地にクリーチャー以外が4枚以上で召喚コスト90減少、
ではない呪文ロック、自ターン終了時に
クリーチャーを1体手札から出す

候補カード・クリーチャー

《勝利宣言 鬼丸「覇」》ガチンコ・ジャッジエクストラターン
《勝利天帝 Gメビウス》2回攻撃できるスピードアタッカーT・ブレイカー
《龍世界 ドラゴ大王》効果バトルによる除去を行いながら強力なロックをかける
《逆襲の支配者 ニュー・ディアボロス》全体除去の五色カード
《暴走龍 5000GT》全体除去
《偽りの王 モーツァルト》
《偽りの王 ヴィルヘルム》除去、ランデス、ブースト/ハンデスを同時に行えるフィニッシャー
《偽槍縫合 ヴィルジャベリン》
《大樹王 ギガンディダノス》cipマナ送りによるオールハンデス
パワー50000未満は味方プレイヤー攻撃できない
《古代楽園モアイランド》呪文&フィールド封じ。同系対策にも
《偽Re:の王 ナンバーナイン》呪文封じ。G・ストライク防御札にも
《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》強力なシステムクリーチャーゼニス
召喚時のcipは《キング・マニフェスト》と合わせて
《知識の破壊者デストルツィオーネ》cipでオールハンデス
《龍装者 ジスタジオ》パワー12000以上バトル以外での除去耐性
《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》同系対策のコスト踏み倒しメタ山札回復
《地封龍 ギャイア》cip持ちをマナ送り。1ターンに一度マナ召喚
《禁時混成王 ドキンダンテXXII》EXライフによる耐性、cipで相手クリーチャーの能力無視
相手の召喚呪文に対してコスト9以下の呪文によるカウンター

候補カード・呪文

候補カード・プレミアム殿堂

《転生プログラム》核。《サイクリカ》の選択肢を増やし確実にクリーチャーを踏み倒す
《蒼狼の始祖アマテラス》各種呪文の踏み倒し。《転生プログラム》との組み合わせも

弱点

呪文によるコスト踏み倒しが中心となる構成上、呪文メタは天敵。
《お騒がせチューザ》《拷問ロスト・マインド》《光神龍スペル・デル・フィン》《偽りの王 ナンバーナイン》《悪魔神王バルカディアス》《聖魔連結王 ドルファディロム》などが代表的だろう。
他にも《巡霊者メスタポ》《異端流し オニカマス》《ポクチンちん》といったメタにも弱い。

とは言え何とかマナブーストさえ決まれば、それらを使う相手にも素のカードパワーで戦っていくことはできる。
《異端流し オニカマス》《ポクチンちん》などはS・トリガーした際には反応しない抜け道もあるので、シールドの内容次第で有利に立てる。

《デュエマの鬼!キクチ師範代》《とこしえの超人》サーチ手札からの踏み倒しは防げないため、完全な対策とは言えない。
とは言え動きが相当鈍る事には違いないため、何らかのメタで足止めをしている内に2体目を出すなどの対策を行いたい。


このデッキの歴史

《勝利宣言 鬼丸「覇」》の登場以降、環境において猛威を振るった【ミラクルとミステリーの扉】リペアである【獰猛ブラスター】の更なるリペアとして考案されたデッキであり、デッキタイプとしての【ミラクルとミステリーの扉】の最終形態でもある。以下のように関連カードの数々の殿堂入りプレミアム殿堂を物ともせず、ドラゴン・サーガ環境までメタゲームの一角に居座り続けてきた。先達に負けず運要素が強く、うまくいけば序盤からゲームの優勢を決定づける重量級カードを踏み倒せてしまったため、その運ゲーと理不尽な強さを嫌うプレイヤーも少なくなかった。
2013年6月22日より殿堂入りとなった《ホーガン・ブラスター》及び《獰猛なる大地》と入れ替わる形で《ミステリー・キューブ》が登場し成立。
エピソード3環境では、踏み倒し呪文・豊富な受け札に加えて4枚積みの《ポジトロン・サイン》で幾重にも強化された盾の防御力を盾にしつつ、《ガチンコ・ルーレット》を連打してビッグマナ的な動きを狙ったり、あわよくばコスト踏み倒し呪文を繰り返し詠唱してファッティの降臨を狙う強力なデッキだった。S・トリガー封じを積まない半端なビートダウンはこのデッキに勝てないことを理由に使用を敬遠された。
その理不尽さで環境を荒らした結果、このデッキのマナブーストを一任されていた《ガチンコ・ルーレット》、防御の要を担った《ポジトロン・サイン》、そして捲りの当たり札を増量しつつ《「覇」》の早出しやファッティの柔軟なサーチを実現していた《希望の絆 鬼修羅》殿堂入り、更に《ミラクルとミステリーの扉》までもがプレミアム殿堂になり、大きく弱体化した。

しかし、その後にDMR-13で墓地の呪文をコスト踏み倒しできる《龍素記号Sr スペルサイクリカ》が登場したことで、デッキタイプとしての優位性が高まった。かつての爆発力や防御力は失われていた上、同時期には《「覇」》までもが殿堂入りに指定されたものの、《サイクリカ》により《ミステリー・キューブ》《転生プログラム》を使い回すことで手数が増し、ランダム性の高かった踏み倒しがブーストを絡めながら何度も繰り返されることになり、踏み倒しの成功率を高めることとなる。

因みに《メンデルスゾーン》を初動としたドラゴン基盤型は当時まだ不安定で、《メンデルスゾーン》を素で引けなければゲームにならなかったため、ファンデッキに近かった。

「全国大会2014デュエマ甲子園 日本一決定戦」レギュラークラス優勝などの実績を残した。

2015年3月14日付の《ミステリー・キューブ》殿堂入りを以てとうとう環境から姿を消すこととなる。殿堂入り発表時には、「当然」といった声も多かった。更に、防御力を大きく底上げしていた《超次元ホワイトグリーン・ホール》殿堂入り、そしてその《超次元ホワイトグリーン・ホール》《転生プログラム》を自在にリクルートしていた《蒼狼の始祖アマテラス》までもがプレミアム殿堂に指定され、とうとう【ミラクルとミステリーの扉】リペアの系譜は完全に途絶えることとなった。

だが、2019年1月21日付で《ミステリー・キューブ》が殿堂解除となった為、この再びデッキを組むことができるようになった。しかし殿堂入りとなった当時と違い環境の高速化とコスト踏み倒しメタカードが豊富な為、このデッキが再び頭角を現すのは少し難しくなっている。

DMRP-06期には《ミステリー・ディザスター》によるリペア型がチャンピオンシップ準優勝を記録している。

これを皮切りに愛好家筋の中では使われるデッキとして定着。【チェイングラスパーループ】にも使われる自然コスト踏み倒しクリーチャーにデッキを寄せ、フィニッシャーをいわゆる「VANモアイワルド」体制にした構築が1つのリペア型として成立したが、ファンデッキの域を出ない。

王来篇期にはファッティの大幅強化によってオリジナルで偶に上位入賞が報告され、それなりにチャンピオンシップで見かけるが、やはり確実性が無い点やソリティア性能が低い点から普通の【5色コントロール】の劣化でありファンデッキ止まりである。

2022年7月1日の殿堂解除により、かつて核として活躍した《ミラクルとミステリーの扉》殿堂入りに、《獰猛なる大地》が4枚に降格。それでも環境入りとまではいかなかったが、殿堂解除までに《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》《禁時混成王 ドキンダンテXXII》《神歌と繚嵐の扉》など相性の良いカードも多く獲得しており、確実に強化を続けている。

DM22-EX1《地龍仙ロマネアース/仙なる大地》を獲得。山札圧縮リソース確保に役立ち、このカードの登場以降しばらくは《ミステリー・キューブ》《獅子王の紋章》を呼び出し手段とした型のチャンピオンシップ上位入賞が散見された。また、《コレンココ・タンク/ボント・プラントボ》《キャベッジ・セッションズ/ソイルピンプ・キャベッジ》のようなパワー12000以上基盤型に向いたパーツも獲得している。

DM23-RP2《幻想と伝承の決断》を獲得。

2023年8月11日付で《勝利宣言 鬼丸「覇」》殿堂解除

影響を受け殿堂入りとなったカード

参考