追加(ついか)ターン

何らかのカード能力効果によって、プレイヤーが追加のターンを得ること。あるいはそうして得たターンのこと。「エクストラターン」とも呼ばれる。
このターンの後にもう一度自分のターンを行う」というテキストで示されることが多いが、王来篇からは「このターンの後に自分のターンを追加する」というテキストに変更されている。
《無双と竜機の伝説》の登場によって「追加ターン」であると定義された。

聖剣炎獣バーレスク VR 火文明 (9)
進化クリーチャー:アーマード・ワイバーン 8000
進化−自分のアーマード・ワイバーン1体の上に置く。
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかったとき、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。
W・ブレイカー
自分のターンの終わりに、このクリーチャーを自分の手札に戻す。
無双と竜機の伝説(エターナル・ボルバルエッジ) SR 火/自然文明 (7)
呪文
パワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。
このターンの後にもう一度自分のターンを行う。
追加ターンにこの呪文を唱えることはできない。

通常、デュエル・マスターズプレイヤーターンを交互に繰り返すことによってゲームが進行するが、追加ターンを得た場合は自分のターンを連続して行う事ができる。

追加ターンを得ることで、基本ルールだけでも「1枚ドローできる」「1枚手札からマナチャージできる」「すべてのマナクリーチャーアンタップできる」などのアドバンテージを稼げる。さらにこれらに関連して誘発する能力や、ターン開始時、またはターン終了時にトリガーする能力なども絡めれば、得られるアドバンテージは膨大となる。
その分、追加ターンを行える能力を持つカードは、コスト重かったり、条件が厳しかったりと大きなデメリットを抱える場合が多い。

現在判明している追加ターンを行える能力を持つカードは以下の通り。

  1. 《聖剣炎獣バーレスク》
  2. 《無双竜機ボルバルザーク》(2006年3月15日からプレミアム殿堂
  3. 《ザ・ユニバース・ゲート》
  4. 《奇跡の覚醒者ファイナル・ストーム XX NEX》
  5. 《勝利宣言 鬼丸「覇」》
  6. 《熱血星龍 ガイギンガ》
  7. 《正体不明》(ただし、相手プレイヤー)
  8. 《禁断機関 VV-8》(2020年1月1日から殿堂入り
  9. 《キング・ボルバルザーク》
  10. 《シン・ガイギンガ》
  11. 《無双と竜機の伝説》
  12. 《浪費する者 シキゴイ》
  13. 《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》
  14. 《次元の嵐 スコーラー》
  15. 《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》
  16. 《ア・ストラ・ゼーレ》
  17. 《トンカチ・シュモック》
  18. 《引き裂かれし永劫、エムラクール》
  19. 《コスパンダメソッド》
  20. 《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》
  21. 《熱血星龍 ガイギンガ GS》
  22. 《神の試練》(2024年3月11日からプレミアム殿堂
  23. 《熱血英雄 モモギンガ》
  24. 《禁断竜王 Vol-Val-8》
  25. 《無双の超越者ファイナル・ストームXX NEX》
  26. 《マニフェスト <ファイナル.Star>》
  27. 《der'Zen Mondo/♪必殺で つわものどもが 夢の跡》
  28. 《雷炎翔鎧バルピアレスク》

逆に追加ターンの取得を制限するカード《侵略者 ランドヘッド》《「新時代の福音」》《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》が存在する。また、《無双と竜機の伝説》は追加ターン中に唱えることのできない呪文である。

ルール

  • 追加ターンは、同一プレイヤーが複数回獲得することができる。通常のターンに複数回獲得することも、追加ターン中にさらなる追加ターンを獲得することもできる。
  • 「ターンを追加する」能力が解決された時点で、バトルゾーンに「ターンを追加できない」能力を持つ《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》などがいた場合、その後に《セーゼン・ザ・フメイト》を除去しても追加ターンは行えない。そもそも追加ターンを得られていないからである。
    • 一方、ターン追加を妨害されなかったとしても、《侵略者 ランドヘッド》の「続けてターンを行えない」能力が働いていると追加ターンは行えない。

ゲームにおいて

一般的に追加ターンの獲得は、強力な効果だと認識されている。それはプレミアム殿堂カードの《無双竜機ボルバルザーク》《神の試練》殿堂入りした《禁断機関 VV-8》
他にも《勝利宣言 鬼丸「覇」》《熱血星龍 ガイギンガ》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》《次元の嵐 スコーラー》《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》《禁断竜王 Vol-Val-8》が嫌というほど、多くのプレイヤーに思い知らせている。

《勝利宣言 鬼丸「覇」》ガチンコ・ジャッジで勝利すれば追加ターンを獲得できるが、これによって今まで多くのプレイヤーから敬遠されてきたガチンコ・ジャッジというキーワード処理の評価が見直される要因にもなったため、インパクトは強い。

使えるマナが2倍になり、バトルゾーンにある自分の召喚酔いしているクリーチャーは実質スピードアタッカー、召喚酔いしていないクリーチャーは実質2回攻撃できるようになったも同然。《ボルバルザーク・エクス》が登場から1年足らずで殿堂入りしたところを見れば、マナが2倍使えるだけでもかなり強力と言える。

ビートダウン相手に追加ターンを取られると、自分のターンが返ってくることなく連撃が押し寄せてくるため、S・トリガーが多少捲れても対処しきれないことが多い。S・トリガーで相手のそのターンの攻撃をすべて封じるオールタッパー《終末の時計 ザ・クロック》などでも、通常ターンと追加ターンの2ターン連続でシールドから捲れることが要求される。

と、ここまで書けば、追加ターン獲得はかなり強力な効果のように思えるが、実際はそれほど単純な話ではない。
追加ターンの獲得が強力なのは、追加ターンによって行動量が増えるからである。しかし、行動量が大して増えないのであれば、追加ターンを獲得することに大したメリットはなくなってしまう。それを如実に立証したのは《無双と竜機の伝説》である。《無双と竜機の伝説》は、唱えれば追加ターンを無条件獲得できることから、登場当時は騒がれたカードだが、追加ターンの獲得以外目立って強力な能力を持たない《無双と竜機の伝説》は、1枚では盤面をひっくり返すことが難しく、環境で目立った活躍はほとんどしていない。
また、行動量を奪われる複数体除去にも弱く、まんがでは度々活躍した《熱血星龍 ガイギンガ》でさえ《護英雄 シール・ド・レイユ》シールド送りには歯が立たない事もあった。

つまり、通常ターンに使ったマナが、追加ターン獲得以外のアドバンテージを生まなければ、実質使えるマナは大して変わらないのである。
精々、1マナブースト程度のアドバンテージしか得られないため、そうなるとさほど脅威ではない。

《無双竜機ボルバルザーク》スピードアタッカーW・ブレイカーを持っているため、通常ターンと追加ターン併せて、単体で4打点を確保でき、《勝利宣言 鬼丸「覇」》スピードアタッカーT・ブレイカーによって6打点以上確保できることが、追加ターン獲得の強さに拍車をかけていると言える。

その他

  • カードテキストで「追加ターン」が登場するまでは、もっぱら「エクストラターン」と呼ばれていた。元々、俗称であったがデュエル・マスターズ プレイスで「EXTRA TURN」と表示されたり、アニメ『キング』以降でも「エクストラターン」と呼ばれていることから、公式にも認知されている呼び方である。
  • 王来篇以前のテキストには「もう一度自分のターンを行う」とあるが、相手ターン中に条件を満たした場合も自分の追加ターンを取得できる。
  • 追加ターンが獲得できるカードでも使いやすいものが増え、環境上でも使用率が高くなっていることから、両プレイヤーの追加ターンが同一ターン中に発生することは十分に考えられる。そのため、上述の追加ターンに関するルールは比較的重要性を増しつつある。
  • 《夢幻の無》は追加ターンを得るカードではないが、相手が自身のターンを飛ばすことを選択した場合は擬似的な追加ターンを得ることができる。
  • 追加ターン中は唱えられない《無双と竜機の伝説》の登場により、追加ターンと通常ターンの区別は重要となった。
  • 追加ターンを得る能力を持ったカードは勝舞編から勝太編までの15年の間10種登場したが、ジョー編に突入してからはたった4年の間に11種も増えている。
    • 最終的に追加ターンを得る能力を持ったカードは
      勝舞編では4種、勝太編では6種、ジョー編では16種が登場した。
  • デュエル・マスターズの兄貴分であるMagic:The Gatheringでは追加ターンは青(デュエマの)の能力として設定されているが、デュエマでは火文明の能力にされたようだ。参考
    事実、《正体不明》《禁断機関 VV-8》が登場するまで、追加ターンを得る能力を持つカードはすべてを含んでいる。
    • 上記リンクにある通り、これはデュエマ初期の水文明は環境であまりにも猛威を奮っていたため、その水文明にさらに追加ターン能力まで与えてしまうのは危険と判断されたからである。
    • 以降は水単色で追加ターンを獲得するカードも増え、2021年までに登場したカードでは輸入カードである《引き裂かれし永劫、エムラクール》を除きすべてまたはを含んでいる。
      また、自然を含むカードはいずれも《無双竜機ボルバルザーク》の派生カードであり、には一枚も存在しない。
    • なお、逆に追加ターンを阻害する能力や、ターンの残りをとばす能力はに多い。

参考


公式Q&A

Q.相手のターン中に自分が《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》をバトルゾーンに出し、「鬼エンド」能力で追加ターンを得ました。次に行われるターンは自分の追加ターンですか?自分の通常のターンですか?
A.自分の追加ターンから行います。追加ターンの終了時、自分の通常のターンを行います。

+  総合ルール 500.5

引用元(2020.12.15)

Q.自分のターン中に、自分が《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》を出しました。そのターンに自分が追加ターンを得た場合、追加ターン中に相手は呪文を唱えられますか?
A.いいえ、その場合、追加ターン中も相手は呪文を唱えられません。
自分が連続してターンを行う場合、相手のターンが終わったことにはなりません。
引用元(2023.4.10)

Q.相手の、「EXライフ」を持たない《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》がバトルゾーンにいる状況です。
自分のターンの終わりに、自分は《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱え、その効果で《「無月」の頂 $スザーク$》をコストを支払わずに召喚しました。
呪文の処理が終わった後、《「無月」の頂 $スザーク$》の「召喚によって出た時」の能力で相手の《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》を破壊したのですが、次のターン、自分は《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》の効果で追加ターンを行えますか?
A.いいえ、行えません。
《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》の能力で、プレイヤーは追加ターンを得ることができません。そのため、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》の効果でターンが追加されておらず、その後《頂災混成 セーゼン・ザ・フメイト》がバトルゾーンを離れたとしても、追加ターンは行えません。
引用元(2023.8.4)