付与(ふよ)

主に、2つの意味がある。

  1. カードになんらかの能力を与えること。
  2. カードの能力は変更しないが、あたかもカードが能力を得たかのような挙動をさせること。
    1. 見かけ上カードがcippigなどのトリガー能力を得ている状態のこと。
    2. 見かけ上カードが常在型能力を得ている状態のこと。

「付加」とも言う。

百万面相 トカゲ丸 SR 火/自然文明 (10)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札/スペシャルズ 16000
T・ブレイカー
自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得、アンタップしているクリーチャーを攻撃できる。
自分の他のクリーチャーが相手のクリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。
このクリーチャーがバトルに勝った時、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

例えば《百万面相 トカゲ丸》は『自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得、アンタップしているクリーチャーを攻撃できる。』という能力を持つ。
これは雑に言えば「スピードアタッカーとアンタップキラーを付与する能力」となる。

詳しく見ると、スピードアタッカーを与える部分は「スピードアタッカー」という能力そのものを与えているので1.の意味の付与になる。
一方、アンタップキラーを与える部分は厳密には能力を与えているわけではなく、あくまで「《百万面相 トカゲ丸》の効果でアンタップしているクリーチャー攻撃できる」状態になるので、2.ii.の意味の付与になる。

また、「自分の他のクリーチャーが相手のクリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。」という能力に関しても、自分のクリーチャーに「このクリーチャーが相手のクリーチャーとバトルする時、かわりに《百万面相 トカゲ丸》にバトルさせてもよい。」という能力を与えているのとほぼ同等の効果があり、2.i.の意味の付与と見ることができる。

1.と2.は一見似たような挙動をするが、「能力・効果の発生源」「能力無視」が絡んでくると、この2つの区別は重要になってくる。詳細は後述。
2.が厳密には何かを与えているわけではないことから、1.だけを付与と呼び、2.については「擬似付与」と呼んで区別することもある。

1.について

「クリーチャーに〇〇を与える」(革命ファイナルから登場)か「クリーチャーは〇〇を得る」と書かれているものが該当する[1]。まれに「クリーチャーは〇〇を持つ」というものも存在するが、効果はすべて同じ。

  • 付与されても能力は能力なため、能力無視する効果の影響は受ける。

2.について

以下のものは、1.と違って実際には能力を得ているわけではない。
能力そのものを付与する1.に対して、こちらは「効果を付与する」と呼ばれることがある。

2.i.について

「AがBしたとき、Cする」という能力は、あたかもAが「このクリーチャーがBしたとき、Cする」という能力を持っているかのように運用できる。しかし、効果の発生源はあくまでも「AがBしたとき、Cする」という能力を持ったカードである。

《ハッスル・キャッスル》は、自分のクリーチャーを《アクア・ハルカス》と同じキャントリップ持ちとして扱えるようにするが、出たクリーチャーが1ドローさせているのではなく、あくまで《ハッスル・キャッスル》が1ドローさせている。

2.ii.について

単発的効果常在型能力が、「対象はブロックされない」「相手の攻撃クリーチャーは、可能であれば対象を攻撃する」という継続的効果を与えることがある。

一見するとそれぞれ「このクリーチャーはブロックされない」や「相手の攻撃クリーチャーは、可能であればこのクリーチャーを攻撃する」という常在型能力を得ているかのようになる。が、実際にはその能力を得ているわけではなく、そのクリーチャーがその効果の発生源として扱われることもない。

ルール

1.と2.i.の差によって起こること(発生源の違い)

1.と2.ii.の差によって起こること(能力と効果の違い)

その他

  • 能力の解決によって付与されたクリーチャーが進化した場合は、付与された能力、効果は(常在型能力を除き)すべて進化先に引き継ぐ。詳しくは引き継ぎを参照。
  • クロスギアウエポンオーラは装備品というデザインなので、大部分が付与を行うカードである。
    • ただしこの場合も前述の2パターンが混在している。能力の無視が起きた場合や、新式マッドネスなど条件指定がある効果に対する動きが変わってくるので注意。

参考


[1] 「付与」という言い方に適合するのは前者。