()()かれし永劫(えいごう)、エムラクール》

引き裂かれし永劫、エムラクール P(SR) 無色 (15)
クリーチャー:エルドラージ/ゼニス 15000
飛行(このクリーチャーは、「飛行」を持たないクリーチャーから攻撃もブロックもされない)
T・ブレイカー
このクリーチャーが召喚によって出た時、このターンの後もう自分のターンを追加する。
このクリーチャーが攻撃する時、相手はバトルゾーン、シールドゾーン、マナゾーンにある自身の表向きのカードを合計6枚選び、墓地に置く。
エターナル・Ω(このクリーチャーが離れる時、かわりに手札に戻す)

DMEX-08で登場した無色エルドラージ/ゼニス

Magic:The Gatheringとのコラボカードである。

15コストという途方もないコストをしているが、その能力は強力で、ほぼすべてのクリーチャーに攻撃ブロックもされない能力を持つ。アタックトリガー破壊シールド焼却ランデスを相手に選ばせる形で合計6枚行う能力も強力(本家の「滅殺」の再現)。ただし、裏向きカードは選べないので、バトルゾーンマナゾーンが空でもシールドを燃やし尽くしていきなりダイレクトアタック…とはいかないので注意。

そして、何と言っても召喚時限定cipによる追加ターン獲得が魅力。事実上のスピードアタッカーとしても使える。
召喚さえすれば無条件で追加ターンを得ることができるのは《勝利宣言 鬼丸「覇」》にはない持ち味。

問題は15コストという莫大なコスト。あらゆるマナブーストを駆使しても、普通にコストを支払って召喚するのはオーバーキルだろう。そのため、「召喚」扱いになるコスト踏み倒し《イッツ・ショータイム》《天運ゼニスクラッチ》などから出すことを考えたい。

仮に召喚したとしても1体でフィニッシュに持って行くことは難しい。例えば、相手のクリーチャーが4体以上あり、シールドゾーン表向きのカードがない場合、残りの枠の分でランデスを浴びたとしても、S・トリガーを踏ませてターンを凌ぎ、返しにスピードアタッカーで返り討ちにする、と言う負け筋が考えられる。

また、【サッヴァーク】などシールドゾーンに大量のカードを蓄えるデッキなどでは延命されやすい。

そしてさらに、後述のルールで詳しく述べるが、アタックトリガーによる除去は、相手側に《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》《滅亡の起源 零無》《零龍》のいずれかがバトルゾーンにあると、墓地送りにするカードを1枚に抑えられてしまうという大きな弱点も抱えている。

ロマン性は光るが「それだけのマナがあるなら他の現実的なフィニッシュ手段が豊富」というオーバーキルカード特有の難点を抱えている。
単純に、過剰なマナブーストができるデッキならフィニッシャーは《水上第九院 シャコガイル》で事足りてしまう。
【ターボゼニス】全盛期とは異なり「マナブーストからのフィニッシャー展開」というビッグマナのスタイルが下火になってしまっているのも向かい風。
とはいえ本家《エムラクール》の根強いファンによるファンデッキ間では需要があり、封入率がかなり低い事もあってシングルカードにおける相場もかなり高め。
環境で通用するガチデッキとして、チャンピオンシップ等で結果を出そうとする動きも細々とではあるが存在している。
カードの魅力は決して環境での活躍とイコールではない事を教えてくれる1枚である。

扱いやすい召喚扱いのコスト踏み倒し能力を持つ《キング・マニフェスト》の登場以降、評価が上昇。一度出せば追加ターンと滅殺6で相手を蹂躙してしまえる。

ルール

環境において

その重さ故にあまり活躍できていなかったが、DM22-EX1期に【星龍ライベルモット】が成立するとそのフィニッシャーとして採用され、ポツポツと環境に姿を見せるようになった。「召喚扱いで自由にカードを踏み倒せる」このデッキは、「召喚する必要こそあるがほぼ無条件で追加ターンを入手できる」《エムラクール》とは相性抜群だったのである。最速でコンボを成立させれば、実質3ターン目から滅殺6が使えるのみならず、《オールデリート》と違いオリジナルでも容易に使え、相手の《禁断〜封印されしX〜》を警戒しなくていいのも大きい。

その他

  • 追加ターンを獲得するカードの「このターンの後にもう一度自分のターンを行う」というテキストは、DMEX-15以降「このターンの後に自分のターンを追加する」という表記に変更されているが、DMEX-18再録されたこのカードは以前の「もう一度〜」という表記のままである。
    • 後にDM23-EX3に収録の際に「このターンの後に自分のターンを追加する」になった。

収録セット

参考


公式Q&A

  • 4つ目の能力について

Q.自分の《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》がある状況で、相手の《引き裂かれし永劫、エムラクール》の「攻撃する時」の能力で、自分の表向きのカードとして《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》を構成する5枚を選べますか?
類似例:《滅亡の起源 零無》《零龍》
A.はい、選べます。結果的に《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》の構成カードは離れませんので、自分はカードを1つ墓地に置きます。
引用元(2022.02.18)

Q.自分の《煌龍 サッヴァーク》と他のクリーチャー2体がバトルゾーンにいて、自分のシールドゾーンに表向きのカードが3枚ある状況です。相手の《引き裂かれし永劫、エムラクール》の「攻撃する時」の能力で、自分はそれら6枚を墓地に置く際、「自分のクリーチャーが離れる時、かわりに」の置換効果を適用して、表向きのシールドカード3枚だけを墓地に置き、自分のクリーチャー3体を残せますか?
A.はい、残せます。6枚のカードが同時に墓地に置かれる際に、それに割り込んで置換効果を適用できます。

+  (総合ルール 609.1)

引用元(2022.02.18)


[1] MtGでは《対抗呪文》などのカードによってカードのプレイを阻止する事が可能。打ち消しとはそれの事である。
[2] 対象の色のカード効果で選ばれず、そのクリーチャーやエンチャントからのダメージも0にしてしまう能力。このエムラクールであれば有色の呪文がほぼ効かない
[3] 本家は「伝説のクリーチャー」である為、ルールにより1枚しか存在できない。エグザイル・クリーチャーを想像するとわかりやすいだろう
[4] ただし、受注限定製品にて無色用の枠は作られている