よくあるルールの勘違い

デュエル・マスターズでよく見られる「ルールの勘違い」について纏めたページ。

ゲームを始めたばかりの初心者や、あいまいにルールを覚えただけのプレイヤー等に多い。
ここでは、どの年齢層でも、どの地域の人でも、初心者なら多くの人が勘違いしてしまいがちなルールについて触れる。特定の年齢層、特定の地域間で、勝手に捏造されて吹聴されることによって広まってしまった(いわゆるデマ)ルールに関しては、ローカルルールへ。

ここに書かれてあることは、上級者・ヘヴィユーザーですら勘違いしている(以前は適切な処理だったがルールや裁定の変更によって違反になったケースも実際にある)ルールもあるため、ぜひ万人に目を通して欲しいところである。

攻撃の中断

アンタップキラーでないクリーチャータップ状態のクリーチャー攻撃した時、何らかの理由でバトル前に相手クリーチャーアンタップしても、攻撃は中止されない。同様にアンタップキラーアンタップ状態のクリーチャー攻撃した時、何らかの理由でバトル前にアンタップキラーを失っても、攻撃は中止されない。

例えば、自分のクリーチャーで相手のクリーチャー攻撃した時、相手がニンジャ・ストライク《光牙忍ソニックマル》召喚し、攻撃対象をアンタップしたとする。この場合でも攻撃は続行され、そのまま攻撃対象のクリーチャーバトルを行う。この時、攻撃が中止される、あるいは別の正しい攻撃対象を選びなおすなどといった処理は行われない。

攻撃対象が適正かどうかは攻撃宣言時にのみ確認し、その後に攻撃クリーチャーや攻撃対象のクリーチャーがタップしたりアンタップしたり、進化したりG・リンクしたり、あるいはそれによって攻撃対象が適正でなくなっても、場を離れない限りは攻撃は続行され、バトルも行われる

例としては以下

  1. 自分の《マイキーのペンチ》《狼虎サンダー・ブレード》スピードアタッカーを与えて攻撃。相手がニンジャ・ストライク《威牙忍ヤミノザンジ》を出して《マイキーのペンチ》破壊されたが、攻撃は続行される。
  2. 自分の《チッタ・ペロル》《緑神龍ディルガベジーダ》アンタップキラーを与えて、相手のアンタップ状態のクリーチャー攻撃。相手はニンジャ・ストライク《威牙の幻ハンゾウ》を出して《チッタ・ペロル》破壊したが、攻撃は続行され、そのまま対象のクリーチャーバトルを行う。
  3. 自分の《凍結の魔天ダイイング・メッセージ》攻撃する時、相手の《「無情」の極 シャングリラ》フリーズさせても、攻撃はそのまま続行する。

例外として革命チェンジが存在する。これは攻撃クリーチャーを交換する能力であり、元々かかっていたパンプアップパワー低下などは攻撃クリーチャーから引き継がれないが、攻撃及びブレイク、バトルは革命チェンジ後のクリーチャーで続行される

なお、攻撃中に攻撃対象となったクリーチャーバトルゾーンを離れた場合はその時点で攻撃終了となる。たとえば、《死神明王ガブリエル・XENOM》アタックトリガー攻撃対象のクリーチャー破壊した場合、対象を破壊した時点で攻撃の処理を中止する。
一見意味のない行動に見えるが、シールドブレイクによるアドバンテージを与えたくない場合は有効なテクニックである。

シールドとブレイク

クリーチャーの攻撃またはカードの効果によってシールドブレイクされるとき基本的にはそのカード(発生源)の持ち主が決める。その為ブレイクされる側は、相手がブレイクするシールドを決定するまでシールドを確認してはいけない。
また、シールドをブレイクする順番に決まりはないため5枚(カードの効果によって増えていればその合計枚数)の内どこからブレイクしても構わない。
なお、カードの効果等によってシールドが増えてもルール上問題はない。むしろ光文明におけるタップに次ぐ得意技としてシールド化がある。(これらは王来篇以前はシールド送りまたはシールド追加というワードで呼ばれていた)
この様にしてシールド化されたシールドはゲーム開始時にあったシールドとは区別されてシールドゾーンへ置かれる。たとえシールド化が行われる前にシールドがブレイクされていた場合であっても、そこに詰める形でシールド化されたシールドを置いてはいけない。
それから派生する形で、シールドはゲーム開始時から置かれていた場所にある位置からカードの効果以外で順番を変えてはいけない。

多色カードのコストの払い方

マナゾーン多色カードが生み出せるマナの色は、そのカードが持ついずれか1つの文明のみ。
5色カードの生み出すマナ数は0扱いだが、タップすることで1つの色を生み出すことができる。
1枚のタップからは1色しか生み出せないと考えるとよい。

例えば/《腐敗電脳メルニア》召喚する際、マナゾーンにある/《腐敗電脳メルニア》《めった切り・スクラッパー》タップするのは間違い。
で1枚、で1枚タップする必要がある。

また2015年7月15日ルール改訂により、軽減後のコストカードの文明数を下回ってしまい色が足りないときにのみマナの過剰支払いが認められるようになった

例えば《一撃奪取 トップギア》がいる状態で2コスト/自然《風の1号 ハムカツマン剣》召喚したいとき、今まではマナゾーン《風の1号 ハムカツマン剣》1枚をタップしても召喚できなかった(前述の通り1つのマナは1色しか生み出せないため)が、その際に《めった切り・スクラッパー》を1枚余分にタップして文明の支払いに使用することで召喚が可能になった。

このルール改正により、コストを支払う時の下限はそのカードの持つ文明の数と“ほぼ”同じとなった。
厳密に書くなら、コストを支払う場合にタップしなければならない最低枚数が、そのカードの文明数である。

+  上の文章の解説

メインステップと攻撃ステップ

デュエルマスターズにおけるターンの進行はアンタップドローチャージメインアタックターンエンドと6つのステップに分かれているが、このうちメインステップ攻撃ステップの順序はしばしば混乱される。

具体的には、

  1. 《邪眼皇ロマノフI世》呪文を唱えたので、《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》G・ゼロ召喚する。
  2. 《助太刀 メモリー・アクセラー》クロスしたクリーチャー攻撃後、別のクリーチャーに付け替えて攻撃し、カードを計2枚引く。

などという行動はいずれも不可能である
《フルスロット・サージェント》などの能力でなら、攻撃ステップでもクロスギアの付け替えが可能)

カードプレイクリーチャー召喚呪文の詠唱、クロスギアジェネレートクロス要塞化)はメインステップにしか行えず、クリーチャーによる攻撃タップ能力の起動は攻撃ステップにしか行えないため、一度クリーチャー攻撃すると、そのターン中は新たなカードプレイは一切できない

他のカードゲームでは攻撃後に「2回目のメインステップ」を行えるものがしばしば存在するため、勘違いしないよう注意。

詳細はステップのページおよび各ステップへのリンクを参照のこと。

ターンのはじめの能力の解決

ターンのはじめ」と書かれた能力はターン開始後アンタップの後ドローの前に解決する
以前はターン開始後最優先でアンタップより先に解決されていたが。2017年3月25日ルール改訂によって変更されたので注意。
例として、

などがある。

特に《鬼面超人エル・アンドレ》など、何らかの選択を伴うカードの場合、通常ドローよりも前に選択しなければならないので要注意。

「召喚」と「出す

クリーチャーを出すことを全て「召喚」と呼ぶのは厳密には誤りであり、召喚」と「出す」は異なる
「召喚」とは原則的に手札にあるクリーチャーカードプレイ使う)することであり、それ以外の方法でクリーチャーを出す行動は「召喚」ではない。

具体的には《獰猛なる大地》《ヘブンズ・ゲート》で出したクリーチャーや、ドラゴン破壊された時に墓地から出てきた《黒神龍グールジェネレイド》召喚」ではない

ただし、テキストに「召喚」と書いてあれば、手札からでなかったり、コストを支払わなかったりしても「召喚」扱いになる。具体的にはS・トリガー獣ニンジャ・ストライク《死皇帝ハデス》《超神星ビッグバン・アナスタシス》能力などが該当する(ただしS・トリガーは注釈文が省略されて実際のカードには「召喚」と書かれていないこともある)。

バトルゾーンに出した時」能力(いわゆるcip)は「召喚」を含む「バトルゾーンに出す」全般で発動するが、召喚した時」能力は「召喚」以外の「出す」では発動しない

召喚」にしか反応しないカードの例としてはフォートEO・ドライブ《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》などのゼニス類、《要塞の覚醒者ルナ・アレグリア》《キリモミ・ヤマアラシ》《神秘と創造の石碑》《神羅パンゲア・ムーン》《イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン》などがある。

破壊に関する勘違い

破壊の定義

破壊」とはテキストの短縮のためにカードバトルゾーンから墓地に置かれること」を書き換えたものである。よくランデスを「マナ破壊」、ハンデスを「手札破壊」などと言ったりするが、あくまで俗語であり、ルール上の「破壊」には該当しない。

また、進化元クリーチャーとして扱わないため、カード指定除去墓地に置かれても、クリーチャーとして破壊された扱いにならない。詳しくは「カード指定除去」の項を参照。

「破壊する」と「破壊された」の違い

破壊する」とは「バトルゾーンから墓地に置こうとする」という意味であり、「破壊された」とは「実際にバトルゾーンから墓地に置かれた」という意味である。

破壊する」カードの例としては《邪魂創世》《復活の祈祷師ザビ・ミラ》などがある。これらは自分のクリーチャーコストとして「破壊する」ことを求めているが、「実際に破壊された」という結果を求めているわけではない。そのため、《光器パーフェクト・マドンナ》置換効果破壊を免れた場合でも、問題なく条件を満たした扱いとなる。

破壊された」ことで誘発する効果を持つカードの例としては《封魔妖スーパー・クズトレイン》や各種pigクリーチャーがある。これらは実際に「破壊された」という結果を求めているので、バトルに負けた《飛行男》《絶望の魔黒ジャックバイパー》手札に戻してしまうと、pigによるハンデスはできなくなる。これは、《飛行男》能力が「実際に墓地に置かれた」という結果を求めているためである。

なお、サイキック・クリーチャーバトルゾーン超次元ゾーン以外のゾーンに置かれた時に超次元ゾーンに戻るのは置換効果ではない。サイキック・クリーチャー《デーモン・ハンド》などで狙われた場合、一瞬だけ墓地に置かれてから超次元ゾーンに戻ることになり、「破壊された」扱いになる。

「相手プレイヤーを攻撃できない」に関する勘違い

文明ブロッカーの多くは「相手プレイヤーを攻撃できない」というデメリットを持っている。これは、「プレイヤーへのダイレクトアタックのみができない」と捉えられがちだが、実際にはシールドブレイク」と「ダイレクトアタック」の両方ができないという意味である。

これは、クリーチャー攻撃目標は常にプレイヤー、もしくはタップされているクリーチャーであり、シールドが残っていればプレイヤー攻撃される代わりにシールドブレイクされるという解釈のためである。

詳しくは「シールド」の項を参照。

ただし、ブレイクするシールドを選ぶのは攻撃しているプレイヤーである。「シールドはダイレクトアタックから守ってくれるもの」という解釈だと、攻撃されているプレイヤーが選べるようにもとれるが、それは誤り。

尚「シールドブレイク」のみができない場合、シールドブレイク」はできないダイレクトアタック」はできる。詳しくは、《はずれポンの助》の能力を参照。

空撃ちに関する勘違い

クリーチャー能力呪文効果一部しか実行できない場合でも、その能力や効果は使用できる

例えば、自分のクリーチャーがいない時に《リーフストーム・トラップ》で相手クリーチャーだけをマナ送りにしたり、相手のブロッカーがいない時に《メテオ・チャージャー》マナブーストだけしたりするプレイングルール上何の問題もない。

極端な話、相手のクリーチャーがいない時に《デーモン・ハンド》唱えるようなことも可能である。

また、「非公開ゾーンを参照し、特定のカードを探す」能力は、テキスト上強制で、かつ効果対象が存在する場合でも選ばなかったことにできる。例えば、《芸魔隠狐 カラクリバーシ》はテキスト上、能力を解決した場合は手札から呪文を唱えることが強制であるように見えるが、手札にコスト3以下の呪文があったとしても「手札にその呪文がなかった」ことにして効果を破棄してよい。もちろん、次の相手ターンに《解体人形ジェニー》を使われ、実は呪文があったと判明しても特にペナルティ等は存在しない。事実上任意ということである。

ただし、コストとの違いに注意。《邪魂創世》《デッドリー・ラブ》のように「○○する、そうした場合××する」というテキストの場合、最初の条件が満たされなければその後の効果を使用することはできない。

これも他TCGとの齟齬が多いルールのため要注意。(空撃ちが認められないルールのものは少なくない)

その他コストのルールに関してはそちらを参照のこと。

可能であれば攻撃する

《凶戦士ブレイズ・クロー》など、クリーチャーの中には「可能であれば攻撃する」というデメリットを持っていたり、効果の対象にその状態を与えるものも存在する。

この効果の厳密な定義は「正当な理由がない限り、ターン終了ステップに進むことができない」ということ。

自分のプレイングによって攻撃できない状況を作り出すことはルール上問題ない。

また《諸肌の桜吹雪》のように「攻撃する時、可能であれば○○を攻撃する」というテキストもあるが、これはそもそもの意味合いが異なる。こちらの能力はあくまで攻撃対象を固定させるだけであり、攻撃しないという選択肢もある。

《龍神ヘヴィ》《超獣軍隊 ゲリランチャー》のような攻撃を強要させる能力と勘違いしないようにしたい。

ツインパクトカードの参照

ツインパクトカードとは、一言で言えば「クリーチャーと呪文の2タイプを持つカード」である。クリーチャー側と呪文側は同一カード内ながらコスト能力等は互いに独立しており、特性を参照される時には常に正しい情報を参照する。

プレイの際には好きな方を選んで使用することができ、《魔光王機デ・バウラ伯》呪文側を参照してサルベージしたり、《鳴動するギガ・ホーン》クリーチャー側を参照してサーチしたりとかなり融通が効く。
さらにガチンコ・ジャッジなどでツインパクトを単に「カード」として参照した場合には、その持ち主がクリーチャー呪文の好きな方を選択して参照できる。

しかし注意しなければならないのは、特性を参照される時には常に正しい情報を参照する。」という点である。「クリーチャー」「呪文」とはっきり明記されている場合には、異なる面を参照することはできない。「クリーチャー」を参照した場合には呪文が無視され、逆もまた然りである。
例えば

そしてツインパクト特有の強力かつ難解なルールとして、条件参照とカードプレイが別々になっている場合に限り、条件を満たした側とは別の側のカードプレイできるという点がある。該当カードをそのままプレイする効果とは異なるので注意。条件参照の時に条件を満たしたカードは、そのカード全体が適正なものと見なされ、プレイ時にどちらの側を使うかまでは制限しない、という裁定である。

このように一見屁理屈のような裁定もツインパクトならばまかり通ってしまう。
トラブルを減らすためにも、ツインパクトカードの正しいルールを両プレイヤー共に確認しておこう。特に最後に記した「特性の参照とアクションの実行とで同じカードタイプを指し示しているか」は難しいルールなので注意しなければならない。

より詳細なルールについてはツインパクトのページに目を通して頂きたい。

バトルゾーン以外にあるカードの能力

カードのテキストに、能力をどのゾーンにある時に使用できるのかが記述されていないことによる勘違い。

公式ルールにはこう記されている。(2022.4.8時点)

110.4c どのゾーンで機能するかが書かれていない能力は、バトルゾーンでのみ機能します。ただし、そのカードそのものが、「S・トリガー」を得る能力についてはシールドゾーンにある時も機能します。

ゾーンの指定が無いテキストには、バトルゾーンにあるとき」という文が省略されており、バトルゾーンにある間にだけ作用する。

つまり、

この間違ったルールがまかり通ってしまうと、例えばマナゾーンの《災厄秘宝ゲジラ》をタップするだけで毎ターン2ブレイクとなってしまい、ほぼノーリスクで3ターンキルが成立したり、1ターン目から《聖霊王アルファディオス》《サファイア・ウィズダム》の能力が発動して相手が完全にロックされてしまったりと、あまりにも異様な状態に陥ってしまう。

バトルゾーン指定の省略は常在型能力タップ誘発に多いので、トラブルを回避するためにも、カードの能力はしっかり確認しておこう。

  • 初期のテキストには「バトルゾーンにある間」と明記されていたが、聖拳編以降は省略されている。

マナゾーンへのタップイン

多色カードがタップインマナゾーンに置かれるのは、「タップしてマナゾーンに置く」というテキストによる効果ではない。

多色カードがマナゾーンに置かれるのは、「タップしてマナゾーンに置く」という効果ではなく、ルールとしてそう定められているからである。そのため、何かしらの文明追加効果によって、無色単色カードが多色カードになり、それがマナゾーンに置かれる場合もタップインでマナゾーンに置かれる。(例:自分の《革命類侵略目 パラスキング》がいる状態で《ガイアズ・ソング》を唱えた時、マナに置かれるクリーチャーはタップされる。)

  • DMRP-08発売以前までは、「タップしてマナゾーンに置く」は多色カードが持つ能力という扱いだったため、初心者より復帰勢が陥りやすい誤解である。誤解と言うよりは、ルール変更がもたらした弊害と言える。

また、マナゾーンにタップインで置かれるかどうかは、マナゾーンに置かれる前の文明を参照する。

「同じ名前を持つカード」と「同じ名前のカード」

「同じ名前を持つ」というのは部分的にその名前のカードが含まれている(名前集合)ことを指し、「同じ名前」だとカード名が完全一致していることを指す。

例えば、バトルゾーンに《「正義星帝」》《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》が1体ずついるとする。どちらも[『「正義星帝」(ルビも一致している)』の名を持っている。
この時、cipで相手の選んだクリーチャーと「同じ名前を持つ」相手のクリーチャーをすべてシールド送りする《悪魔聖霊フンボルト》の効果で、《「正義星帝」》を選んだ時、《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》もシールド送りになる。
対して、「同じ名前」のクリーチャーを破壊する《天使と悪魔の墳墓》の効果では、《「正義星帝」》《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》は別名のカードであるため、どちらも破壊されない。

「破壊されない」「バトルゾーンを離れない」についての裁定

この能力を持つカードはそもそも代替コストなどによる離れる対象に選ぶこと自体ができない
この為、この系統の能力を持つカード置換効果コンボ不可能である。

例えば

「破壊できない」「離れることができない」と解釈するといいだろう。

こちらも2021年9月24日以前は選べる対象であり、コンボも可能という裁定だった為、勘違いと言うよりは、裁定変更がもたらした弊害と言える。

  • 論拠としては「置換効果の置換先が実行できない場合、その効果は使えない」というルールに基づいたものとなる。破壊されないクリーチャーを選ぶと置換先となる「破壊する」が実行できないため、結果的に置換元の能力が使えない、という理屈。

「ニンジャ・ストライク」のニンジャ・ストライクを使ってなかった場合について

ニンジャ・ストライクにある「その攻撃中に」を「そのターン中」や「そのゲーム中」という勘違いをされる場合がある。
ニンジャ・ストライクの使用制限は「1度の攻撃中に複数回使えない」というものである。
わかりやすい例を挙げるならば「パワー12000のクリーチャー攻撃されたので、《威牙の幻ハンゾウ》を一度に2体出して破壊する、等ができない」という制限である。
一度ニンジャ・ストライクを使った後、次の攻撃でニンジャ・ストライクを使ってもよい。もちろん、何らかの手段でアンタップされた同一クリーチャーによる2度目の攻撃でもニンジャ・ストライクを使用する事は可能である。

カードテキスト上の「自分」の対象について

《大樹王 ギガンディダノス》《零獄接続王 ロマノグリラ0世》などが持つ「自分は攻撃されない」という能力の「自分」は、発生源のクリーチャーではなく「自分というプレイヤー」を指す。
つまり、「(条件を満たせば)自分はダイレクトアタック(シールドへの攻撃含む)を受ける事がない」ということ。逆に、《ギガンディダノス》や《ロマノグリラ》を攻撃すること、あるいはそれ以外のクリーチャーを攻撃することは問題ない。故にスレイヤーマッハファイターによって破壊されることはあり得る。
また、攻撃宣言そのものにに制約をかける能力なので、ダイヤモンド状態で無視される。

ここで、注意したいのは「自分の他の」となると発生源のクリーチャーが絡んでくるように見えること。
例えば《アクア・メルゲ》なら、「自分の他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時」というテキストでそれ本体が出ても能力はトリガーしない。
とはいえ文章を整理すると「自分プレイヤーが、これとは他のクリーチャーを出した時」という風に言い換えることが可能なため、実際にはプレイヤー参照という部分は一貫している。
厳密には《父なる大地》によって相手に出された場合でもトリガーするため、出す行動をした人を見るのではなく、出てきた陣営を見る部分には注意が必要。

Magic:The Gathering含めた他TCGでの「あなた」に相当すると考えればすんなり理解できる人もいるだろう。
前者なら「あなたは攻撃されない」、後者なら「あなたがコントロールする、他のクリーチャーが出た時」と同義となる。

攻撃制限系能力のテキストによる違い

「相手は○○を攻撃できない」「相手は○○しか攻撃できない」などの、所謂攻撃制限系の能力は、そのテキストにより封じられる攻撃の範囲が微妙に異なる。
また、テキスト自体も少し勘違いしやすい部分があるため、注意したい。以下に、そういった勘違いが多いものをまとめる。

(条件)であれば、自分は攻撃されない。
上述の通り、「自分攻撃されない」という能力の「自分」は、発生源のクリーチャー自身ではなく「自分というプレイヤー」を指す。
基本的には「攻撃されない」と同じで、そこから「クリーチャーを攻撃する」ことへは制限をかけないだけと考えると良い。
もちろん、発生源がアンタップ状態を維持していたりジャストダイバーが働いていると殴り返しを受けない状態になるため、効果による除去でしか突破できず非常に強固となる。
相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
《アビスベル=覇=ロード》《死滅の大地ヴァイストン》のテキスト。誘導先がクリーチャーではなくシールドだが、《焔の下の力持ち ワーゲン》も同じ。攻撃誘導も参照。
このテキストは攻撃の対象を限定させるが、攻撃宣言そのものを強制させることはできない。故に、ウィニー自爆特攻を強要させるような使い方はできない。
また下のパターンにも共通するが、召喚酔い中のクリーチャーやアビスラッシュで出したプレイヤーのみ殴れるクリーチャー、《弾丸透魂スケルハンター》など、「クリーチャーを攻撃できない」状態ではこの効果は機能しない。そもそも「クリーチャーを攻撃する」ことが「可能」ではないからである。また、《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》《我我我ガイアール・ブランド》のように2回攻撃が可能なクリーチャーが一度でも対象に向けて攻撃を済ませると、「攻撃する」動作を既に行ったとみなされて2回目以降は攻撃先を誘導されなくなる
ちなみに、この能力を持つクリーチャーがアンタップしていると、そもそも「攻撃できる」対象ではないので普通にプレイヤーや他のクリーチャーが攻撃されるジャストダイバーなどで対象クリーチャーに攻撃できなくなっていても同じ。逆に、マッハファイターアンタップキラー持ちのクリーチャーはそのような状態でも引き寄せられてしまう。
なお、あくまで攻撃対象を制限しているだけなので、ダイヤモンド状態では無視されない(《ブルータル・リベンジャー》などは、この能力で誘導を受ける)。ただし、《ダイヤモンド・ソード》のようにクリーチャーへの攻撃を許可しない場合はこの限りではない。
相手のクリーチャーは、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
《龍神ヘヴィ》《超獣軍隊 ゲリランチャー》はこのテキスト。
こちらは「攻撃する時、可能なら」の上位版で、攻撃誘導に加え攻撃強制の性質を併せ持つ。他のカードで例えるなら攻撃先を誘導しつつ、自分を攻撃対象として選べる相手には《ファントム・ベール》がかかるイメージである。
攻撃宣言を行うことを強制されるため、基本的に「自爆特攻したくないので攻撃しない」選択は取れない。
ただし、召喚酔いなどでそもそも攻撃できないクリーチャー、アビスラッシュなどでクリーチャーを攻撃できないクリーチャー、2回目の攻撃を行うクリーチャーは、上記パターン同様攻撃宣言を行わない事も、対象以外を攻撃することもできる。攻撃強制能力を持つクリーチャー自身が、アンタップしているなどで攻撃対象に選べない場合も同じ。
また、タップトリガーダイナモといった「攻撃するかわり」の能力の発動もルール変更で阻止できなくなった。
まとめ
これら3パターン+単に「攻撃できない」能力(《「無情」の極 シャングリラ》など)の適応下で、攻撃できるか否かの対応表は以下の通り。
なお、「対象獣」は「可能であれば攻撃する」効果で誘導されている先のクリーチャーを指し、アンタップ状態やジャストダイバーではないものとする。「他敵獣」はそれ以外のクリーチャーを指す。
自分の状態相手の状態
攻撃クリーチャー攻撃対象攻撃できない自分は攻撃されない攻撃する時可能なら対象を攻撃可能なら対象を攻撃
普通のクリーチャー相手××××
対象獣--
他敵獣×××
アビスラッシュ
出たターン、相手を攻撃できる
相手××
対象獣--××
他敵獣××××
プレイヤーのみのダイヤモンド状態
(《ダイヤモンド・ソード》)
相手
対象獣--※1※1
他敵獣×※1××
無制限のダイヤモンド状態
(《ブルータル・リベンジャー》)
相手××
対象獣--
他敵獣××
2回目以降の攻撃を行うクリーチャー
(《我我我ガイアール・ブランド》)
相手××
対象獣--
他敵獣×
タップトリガーダイナモの発動-×※2

※1:召喚酔いしている、もしくはクリーチャーを攻撃できないなら×。できるなら〇。
※2:相手に攻撃対象に選べるクリーチャーがいるなら〇。相手プレイヤーしか攻撃対象がいないなら×。

参考

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