フィニッシャー

ゲームの勝敗を決定づけるために採用されるカードのこと。
似たような意味の言葉として「エンドカード」「エンドパンチャー」「切り札」などがある。

大方、そのデュエルを終わらせるほどのカードパワーを持つカードが選ばれる。クリーチャーが選ばれることが多いが、呪文クロスギアの場合もある。

デュエル・マスターズは、

  1. シールドが0枚の相手にダイレクトアタックを通す
  2. 相手をライブラリアウトさせる
  3. 何らかのエクストラウィンの条件を満たす

のいずれかの方法で勝利することができる。
よって、これらを満たすのに最もふさわしいカードがフィニッシャーとなる。

更に細かく分類すると、以下のような特徴を持つカードがフィニッシャーとして採用されやすい。

当然ながら、どんな強力なフィニッシャーも使用できなければそのスペックを生かすことができない。各デッキごとのフィニッシャーが最も活きるような構成にすることが大切である。

逆にいえば、相手のフィニッシャーの対策にはそもそも使わせないようにすることが最も大切だと言える。
スピードアタッカーや強力なcipを持つフィニッシャーは年々増えてきており、出されたら手遅れとなる場合が多い。

よって、デッキ全体のマナコストを極限まで軽くして「やられる前にやる」速攻、「フィニッシャーを手札から抜き取る」ハンデスなどの方法が対策として機能する。これらの微妙な相性バランスの連鎖が、デュエル・マスターズのゲームバランスを支えている。

自分のフィニッシャーをいかに活躍させ、相手のフィニッシャーをいかに妨害するかがデュエルの焦点と言える。

【除去コントロール】のフィニッシャー

攻撃に使えないカードが多いため、最もフィニッシャーに重きを置くタイプのデッキとなる。単体で大量のシールドブレイクでき、かつS・トリガーを封じ込めることのできるカードが適格。
《CRYMAX ジャオウガ》《光神龍スペル・デル・フィン》《「祝」の頂 ウェディング》等。
とはいえあまりに呪文比率の高い昔ながらの構築の場合、フィニッシャー不在で火力のあるシステムクリーチャーcipを使い終わったクリーチャーでロックした相手に殴り勝つ戦術もある。

【クリーチャーコントロール】のフィニッシャー

ブロッカー主体のクリーチャーコントロールでは、ブロッカーによる最後の一斉攻撃のため、《ダイヤモンド・ソード》《雷電の覚醒者グレート・チャクラ》などが使用される。
また、種族を固めた種族デッキ的な【クリーチャーコントロール】では、その種族の中で大型かつ強力なファッティ進化クリーチャーがフィニッシャーとして選ばれることが多い。ガーディアン《陽炎の守護者ブルー・メルキス》グレートメカオー《無敵巨兵スパルタンJ》などがこれに当たる。
それでもカードの比率次第ではクリーチャーが場に残りやすいので、フィニッシャー不在の構築もある程度無理なく組める。

ビートダウンのフィニッシャー

中速ビートダウンでは、比較的小型のW・ブレイカー、トリガー封じが使われる。また、味方クリーチャー全員にW・ブレイカーを与えたり、ブロックできない効果を与えたり、相手をタップしたりするカードも有効。
《無双恐皇ガラムタ》《紅神龍ジャガルザー》《カンクロウ・ブラスター》等。

コンボデッキのフィニッシャー

コンボデッキではループなどでデッキを回転させる動きに組み込めるようなものが望ましい。例えば、《水上第九院 シャコガイル》は無限ドローループ、無限マナブーストループの機構があればあらゆるデッキに組み込むことができる。
フィニッシャーが盾落ちするなどしてメインの勝ち筋が行使できない場合、ループエンジンを回して適当なクリーチャーを並べてワンショットするという手もある(例:《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》採用型【青黒闇王ゼーロ】)が、このようにフィニッシャー不在となった状況でもある程度サブの勝ち筋を行使できるようにした方が、コンボデッキとしては理想的である。
メインループパーツとサブのワンショットプランのフィニッシャーの両方に使えるカードも便利。【緑単ループ】《S級原始 サンマッド》がまさにそれであり、デッキ現役当時としては高速の部類に入る4ターンキルを、ループに入れない場合でもワンショットで可能にした。

それ以外のデッキのフィニッシャー

デッキを上記の分類に照らし合わせた上で、投入しやすいカードの中で最も上記フィニッシャーに性質の近いものが使用される。

速攻は全てのクリーチャーでシールドをブレイクするので、フィニッシャーは原則として存在しない。強いて言えば侵略持ちなどか。

その他

  • 特定のフィニッシャーの使用に固執し過ぎると、それがもとで勝機を逃すこともある。例えばフェニックスを使うデッキの場合、進化を狙わずに進化元を並べてそのまま殴った方が結果として勝利につながる場面も多い。フィニッシャーを使いたいがために負けた、という本末転倒な事にならないようにしたい。

参考