空撃ち

カード能力効果を成さない状況でクリーチャー能力を使ったり、呪文を唱えたりすること。
一例として、相手の場にクリーチャーがいないときの《デーモン・ハンド》など。

狭義には全く効果を成さない状況で呪文を撃つことを指す。しかしそれではディスアドバンテージにしかならない。
チャージャーマナブーストだけを行いたいときなど、「メインの能力効果を成さないが、他の能力効果がある(のでそちらを目的に呪文唱える)」場合は広義の空撃ちに含まれる。能動的に空撃ちをする場合は、主にこれが目的となる。
あるいは、その呪文だけでは効果を成さなくても、《氷牙レオポル・ディーネ公》など呪文を唱えたこと自体に反応するカードを目的に呪文唱える、など。

空撃ちが明確に認められたのはDM-08発売前後のルール改正にて。「カードの能力は可能なものだけを処理する」のルールが追加されたことによる。
それまでは、「相手の手札から2枚見ないで選び、相手はそれを持ち主の墓地に置く。1枚しかない場合は、相手はその1枚を持ち主の墓地に置く。」のように、特定条件下でも使うことを許可するテキストになっているものもあった(旧《スケルトン・バイス》のテキスト)。

  • 《偉大なる無駄》を唱えることは一般的には空撃ちと呼ばれるが、「カードの能力をすべて使った上で何も起こらない」ので、厳密には空撃ちではない。
  • クリーチャーなどの能力を使うことを空撃ちと呼ぶかどうかは能力によって異なる。呪文を唱えたときに手札が失われるように、cipや何らかのディスアドバンテージを伴うものは空撃ちと呼ばれやすい。
    一方、ターンの終わりなどに自動的に誘発する能力は、たまたま対象が不在だったなどと表現でき、呪文のように『撃って』いる感覚も薄いため、空撃ちと呼ばれることは少ない。任意のものなら選択を伴うが、そこにディスアドバンテージがなければ使用しないのと変わらないので、これも空撃ちとはほとんど呼ばれない。
  • 非公開領域を参照する能力は、空撃ちになるかどうかが撃ってみるまでわからない点に注意。
    アドバンテージを得ようとしたが該当カードがなくて空撃ちになる、あるいは逆に空撃ちしたいときに該当カードが存在して空撃ちでなくなってしまう、という状況が起こりうる。
    • 例えば《マインド・リセット》は、相手の手札から呪文を捨てさせる強制能力を持つ。が、単体では相手の手札を事前に知ることはできないため、結果的に空撃ちになる可能性はある。
    • ただし、非公開領域を参照する際には当該のカードやゾーンの開示を伴うので、最低でも情報アドバンテージだけは得られる。
    • 情報開示が自分のみで相手には公開されない場合、「実質任意」となり、該当のカードがある場合でもあえて空撃ちにすることが可能。詳しくは「任意」のページを参照。

空撃ちの例

参考