《ボルシャック・ドギラゴン》

ボルシャック・ドギラゴン LEG 火文明 (7)
進化クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン/革命軍 12000
革命0トリガー:クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーを手札から見せてもよい。そうしたら、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。そのカードが火の進化ではないクリーチャーなら、バトルゾーンに出し、このクリーチャーをその上に置く。
進化:自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。

DMR-19で登場したメガ・コマンド・ドラゴン/革命軍進化クリーチャー

革命0トリガーを持つ初のクリーチャーである。
それ以外の能力は《熱血龍 ガツント・ダイパンチ》と同じだが、進化クリーチャーであるが故か、パワーがそちらのになっている。

革命0トリガーによって登場できればcip効果バトルで12000以下のクリーチャーを葬り、バトルゾーンにT・ブレイカーを残すこともできるため、戦況を一気に覆せる。
もう1体のドギラゴンである《燃える革命 ドギラゴン》を使用すれば勝利はほぼ確実であろう。

革命0トリガーを決める条件はこのクリーチャーを出す際に自分の山札の一番上をめくり、それが進化でないクリーチャーであること。
能力的にはデッキ進化に近いため、デッキ内の呪文進化クリーチャーの配分には要注意。

効果バトル能力はcipのみならず、アタックトリガーでも発動する。
革命0トリガーを使わずに出しても、効果バトルで2体、殴り返しも含めれば最大3体のクリーチャー破壊でき、非常に有用。
革命能力に依存しがちだった火単革命デッキには朗報。
サーチ手段も、《革命龍 アサルト》で「火の革命軍の進化クリーチャー」として、《ボルシャック・ルピア》で「ボルシャック」としてサーチでき、必要な時に持ってこられる。

入るデッキの候補としては火単革命のみならず、【モルトNEXT】【モルト「王」】といった火文明を中心とするデッキにも検討できる。
特に【モルトNEXT】は能力の都合上、できるだけデッキ内をドラゴンで固めるため、頼れるトリガーは《熱血龍 バトクロス・バトル》ぐらいしか存在しなかった。

当然だが、パワーが12000を超えるクリーチャーが攻撃してきた場合は革命0トリガーで出てもバトルに勝てず、ダイレクトアタックを阻止できない。この点は《偽りの王 ヴィルヘルム》等を進化元に採用したり、スレイヤーパンプアップを併用したりする事で補強できる。
後に《伝説の救世主 ワタル》が登場したことで、ドラグナー進化元に出来ればパワー77000以下のクリーチャーまで除去できるようになった。

環境において

革命編環境から革命ファイナル環境では火の非進化クリーチャーが多めに入る火主体のデッキであればほぼ全てのデッキに投入され、極めて強力な防御札として活躍した。当初は、革命0トリガーの失敗を懸念して《革命の鉄拳》も投入する型も散見されたが、その《革命の鉄拳》が失敗率を上げてそれが敗因になり、デッキパワーの低下も目立っていたことから、すぐにそうした型は見かけなくなった。

特に、守りが薄くなりがちな【モルトNEXT】では、登場以来必須級の防御札として4枚積みされた。革命0トリガーで《ボルシャック・ドギラゴン》か《メンデルスゾーン》が捲れてしまってダイレクトアタックで負けてしまうのはご愛嬌。

DMRP-01《異端流し オニカマス》《ジョリー・ザ・ジョニー》などの革命0トリガーに対するメタが登場すると、デッキを選ぶようになった。その後、《異端流し オニカマス》への除去が入る【モルトNEXT】などの【準赤単】や、相手の攻撃を耐えられたら儲けものという感覚で回される【赤単ブランド】【赤単ガトリング】などで細々と使われていた。

双極篇になると《異端流し オニカマス》が効きづらいデッキが増えたことで、相対的に《異端流し オニカマス》の数が減っていった。またS・トリガー持ちの中に進化元として相性の良い全体除去クリーチャーや色の合う全体除去呪文が登場したため、【赤黒ドギラゴン剣】で使用されるようになった。当初と比べてデッキのコマンド比率は下がったものの、事前に封印外しを積極的に行えばいざという時に禁断解放《異端流し オニカマス》を除去するという戦法が浸透したのも、使用率が回復する要因となった。《「本日のラッキーナンバー!」》が登場したことでそちらで革命0トリガーが封じられないという利点が生まれた。

双極篇終盤には《ボルシャック・ドラゴン/決闘者・チャージャー》が登場。ボルシャックであることから、あちらの呪文面を利用してこのカードを3枚集めることができれば、初手や素引き、ブレイクによって加わった手札も活かして、革命0トリガー封印6枚の状態から一気に禁断解放を目指すゲーム運びも現実的になった。ここに来て、効果バトルコスト踏み倒しメタ能力で封じられると脆いという弱点を克服したのである。

超天篇環境では【赤白“轟轟轟”ブランド】トップメタの一角にあったが、そちらは《伝説の禁断 ドキンダムX》を除去できる札を碌に持たないため、このカードが返し手として有効だった。場に《奇石 ミクセル》があって、このカードが山札の下に強制送還されても、《伝説の禁断 ドキンダムX》禁断解放すれば打点を回復できた。

十王篇では、DMRP-15にて新たに革命0トリガーの失敗を補ってくれる《百鬼の邪王門》が登場。《革命の鉄拳》とは違って、《百鬼の邪王門》はデッキパワーを落とさないため、【赤黒邪王門】系統のデッキで共に強烈なカウンターを決めることができるようになった。

DMRP-16には、強力な敗北回避能力を持つ《一王二命三眼槍》が登場し、【赤黒邪王門】は《ボルシャック・ドギラゴン》、《百鬼の邪王門》《一王二命三眼槍》の12枚体制で強力な防御壁を築くことができるようになった。ところが、防御力があまりにも過剰で《百鬼の邪王門》《一王二命三眼槍》だけで事足りること、コスト7で革命0トリガー以外でバトルゾーンに出る機会がないこと、アンタッチャブル耐性持ちのクリーチャーにはほとんど対処できないこと、十王篇環境では防御より攻撃面が重要であることから、このカードを採用しない構築が増えていった。《百鬼の邪王門》であれば鬼エンドを攻撃方面にも活かすことができ、《一王二命三眼槍》もコスト5のスピードアタッカー&2打点として運用でき、アンタッチャブル耐性持ちに対しては、《百鬼の邪王門》ブロッカーを踏み倒したり、《一王二命三眼槍》で敗北を防ぐことができるため、その2種に汎用性で劣ってしまいがち。

一方で、DMBD-15で誕生した【赤黒ドギラゴン閃】では、《ボルシャック・ドラゴン/決闘者・チャージャー》と新戦力の《ボルシャック・サイバーエクス》と共にボルシャックを12枚積みにでき、《ボルシャック・ドギラゴン》以外のクリーチャーは火の進化ではないクリーチャーで統一できるため、使用率が高い。

王来篇では、《とこしえの超人》《反逆龍 5000typeR/無法頂上会談》に否定される事から特にアドバンスではあまり使われなくなり、オリジナルでも《Disノメノン》がきつくなった。EXライフ持ち、スター進化クリーチャーも厳しい。そのようなことから、アドバンス・オリジナル両方を見てもその姿が見られるのはボルシャックシナジーを活かせる【赤緑ボルシャック】ぐらいなものであった。その【赤緑ボルシャック】ですら、メタカードに弱いことからDMRP-19期には2枚採用が主体となった。

だがDMRP-19発売からしばらくすると《とこしえの超人》が対策されすぎて少なくなったことから、【赤緑ドギラゴン閃】でも3枚採用がメインとなった。

後に【モルトNEXT】【白ガイアッシュ覇道】《革命の絆》が積極採用されるようになり、元々相性の良かった【モルトNEXT】でもそちらに枠を追われるケースが増えた。

ルール

  • 何らかの着地置換効果により進化元だけ出すことができてのこのクリーチャーを出すことができない状況となった場合、このクリーチャーに対する着地置換効果が適用される時点では進化元はまだ同一クリーチャーではないので、出そうとしたこのクリーチャーだけが効果の対象となる。

他のカードとの相性

背景ストーリー上の活躍

アニメ・漫画などでの活躍

  • アニメ「VSR」では兄の切札 勝舞から、漫画「VS」は曾祖父の切札 勝Zからこのカードを譲り受けた切札 勝太が度々使用。アニメでの声優はこれまでのドギラゴンと同じく木島隆一氏。
    • アニメではシリーズが「VSRF」に入ると、オープニングテーマ「エボレボ!」の映像に登場していながら出番は第7話のバサラ戦のみであったが、第16話ででんぢゃらすじーさんがSD版のシークレットカードを使用(召喚されたCGは通常)。まるで勝太が召喚したかのように派手に現れたが、召喚後に着地した際にじーさんが踏まれてしまった。なお、偽EDクレジットによると友情出演であるとのこと。
      その後の第39話では勝Zがシークレット(金色ver)を切り札として使用した。
      その後、勝太の元にドギラゴンはいなくなったが、『キングMAX』で《蒼き団長 ドギラゴン剣》と同じくこのカードも引き続き所持していたことが判明し、第8話のハイド戦で使用しかけたが、鬼の槍によって魂を奪われてしまい失敗に終わった。
  • SDキャラ同士の番外編ショートコント「デュエマクリーチャーズ劇場」にも登場。此方の《ボルシャック・ドギラゴン》の声優は本編とは違い、後にアニメ『デュエル・マスターズ WIN』シリーズでカレンを担当した大久保瑠美氏。

カードイラスト・フレーバーテキストなどについて

  • コマンド・ドラゴンは4つ足が基本体型であることが多いが、このクリーチャーはアーマード・ドラゴンの進化形態をイメージしているためか、2足歩行している。もっとも、胸の部分に顔が付いているというデザインであるため、4つ足だと映えないのだが。
  • 歴代のトップレアと同じくシークレットカードが存在する。全てアルトアートであり、SD体型にデフォルメされたもの、全身が金色と茶色に輝いているもの、SD体型にデフォルメ且つ全身が金色と茶色に輝いているものの3種類がある。
  • ちなみにこのクリーチャーの「ボルシャック」はこのクリーチャーが修行で手に入れた力であり称号に近い。そして「ドギラゴン」はドラゴンを超えたドラゴンに対する称号であることを考慮すると、このクリーチャーは称号しか判明していないことになる。
    禁断が世界に与えた影響やギュウジン丸の計画など、革命編のストーリーは特別拡張パック構築済みデッキで補完される事が多い一方でこのクリーチャーの正体に関しては未だ言及が無く、2021年現在も不明な点が多い。

関連カード

収録セット

参考


公式Q&A

Q.《ボルシャック・ドギラゴン》の「革命0トリガー」で《Treasure cruise》が表向きになった時、《Treasure cruise》が持つ「このクリーチャーがバトルゾーンに出る時」の能力は、《ボルシャック・ドギラゴン》に進化してから処理しますか?
A.いいえ、まず、「このクリーチャーがバトルゾーンに出る時」の能力を処理します。その後、《ボルシャック・ドギラゴン》に進化します。
引用元(2020.2.26)

Q.自分のシールドが1枚も無い状況で、相手が自分を攻撃しました。自分は《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の鉄拳》の「革命0トリガー」の宣言をしました。「S・トリガー」と同様に、呪文の効果から先に解決しなければなりませんか?
A.いいえ、好きな順番で解決できます。トリガーして待機状態の能力は、好きな順番で1つずつ解決できるためです。待機状態の能力の中に「S・トリガー」があれば、それを先に解決しなければなりませんが、「革命0トリガー」は「S・トリガー」ではありません。

+  総合ルール 605.1

引用元(2020.11.13)

Q.相手のマナゾーンにカードが7枚ある状況です。自分の《天翼 クリティブ-1》が相手を攻撃し、相手は手札から《ボルシャック・ドギラゴン》2体の「革命0トリガー」の使用を宣言しました。1体目の効果を解決したところ、山札の上から《偽りの王 ヴィルヘルム》が出て、その上に《ボルシャック・ドギラゴン》を重ねました。この時、2体目の《ボルシャック・ドギラゴン》の「革命0トリガー」と《天翼 クリティブ-1》の1つ目の能力、《偽りの王 ヴィルヘルム》の「出た時」の能力は、どの順番で解決しますか?
A.まず、《天翼 クリティブ-1》の効果から解決します。1体目の《ボルシャック・ドギラゴン》《偽りの王 ヴィルヘルム》を山札の一番下に置いてから、2体目の《ボルシャック・ドギラゴン》《偽りの王 ヴィルヘルム》の効果を解決します。
引用元(2021.9.24)

Q.相手の《ウラミ入道》の「攻撃する時」の能力で、相手はその《ウラミ入道》自身を破壊しました。自分は《光牙忍ハヤブサマル》の「ニンジャ・ストライク」を使えますか?
類似例:《ボルシャック・ドギラゴン》の「革命0トリガー」
A.いいえ、使えません。非公開ゾーンにあるカードの「相手のクリーチャーが攻撃する時」の能力や、「クリーチャーが自分を攻撃する時」の能力は、ターンプレイヤー側の攻撃する時にトリガーした待機状態の能力をすべて解決した後で、その使用宣言を行わないと使えません。使用宣言を行う前に攻撃クリーチャーもしくは攻撃先のクリーチャーがバトルゾーンを離れてしまうと、使用宣言が行えず、能力を使うこともできなくなります。

+  総合ルール 505.6a

引用元(2022.5.20)

Q.バトルゾーンに自分のクリーチャーが1体もいない状況で《ミラクル・ミラダンテ》の「革命0トリガー」を使ったところ、表向きにした山札の一番上のカードが《ドラン・ゴルギーニ》でした。
この《ドラン・ゴルギーニ》を出し、《ミラクル・ミラダンテ》に進化できますか?
類似例:《ボルシャック・ドギラゴン》《ボルシャック・フォース・ドラゴン》
A.《ドラン・ゴルギーニ》を出すことはできますが、その上に《ミラクル・ミラダンテ》を重ねることはできません。
《ドラン・ゴルギーニ》は、山札では状況を問わずクリーチャーですので《ミラクル・ミラダンテ》の効果でバトルゾーンに出せます。その後、質問の状況では、バトルゾーンに出た《ドラン・ゴルギーニ》はクリーチャーになる条件を満たせず、「シンカライズ」を持たないタマシードになるので、その上にクリーチャーを進化できず、《ミラクル・ミラダンテ》は手札に残ったまま処理を終了します。
引用元(2022.9.16)