#author("2020-01-24T15:45:06+09:00","","")
*ミッツァイル・マスターズ [#y4d5944f]

[[DMRP-11>DMRP-11 「超天篇 第3弾 零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」]]以降の[[超天篇環境]]があまりにも[[《BAKUOOON・ミッツァイル》]]に支配されていたことを皮肉って作られた言葉。

《ミッツァイル》は非常に汎用性が高く、更にゲーム終了までのターンが非常に早いため、[[ビートダウン]]だろうが[[コントロール]]だろうが非常に多くのデッキで採用することが可能だった。
逆に、余りにも手軽に使用できることから、[[【ミッツァイル】]]に不利な初動の遅い[[ビッグマナ]]系のデッキの多くは軒並み環境から姿を消してしまった。それらのデッキはその遅さをカバーするために[[S・トリガー]]を多めに積む事が少なくないが、厄介な事に[[【ミッツァイル】]]は[[単騎ラフルル>《音精 ラフルル》#rock2]]等のカウンターケアを持ち合わせている事も多かったため、尚更対策が困難だった。さらには、そんなマイナーになったビッグマナにすら《ミッツァイル》が取り入れられることもあった。

ミッツァイルの主軸である[[GR召喚]]は[[メタ]]カードが非常に少ない上に、肝心の数少ないメタカードも使用する前に殴り切られてしまう事が多く、更にそのメタカードも[[【ミッツァイル】]]の[[ミラーマッチ]]対策に取り込まれていった。代表的な例には、[[《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》]]がある。

最終的に[[《BAKUOOON・ミッツァイル》]]は2020年1月1日付での[[殿堂入り]]が決定した事でミッツァイル・マスターズは幕を閉じた。しかし、後述するが、《ミッツァイル》が殿堂入りした後も新たな問題が浮き彫りになった。

**ミッツァイル・マスターズの問題点 [#fe148410]
特定のカード、デッキが環境を支配するだけであれば、これまで17年間以上続いたデュエル・マスターズではよくあったことだが、それでも《BAKUOOON・ミッツァイル》、【ミッツァイル】の凶悪さは一線を画した。

【ミッツァイル】は[[ループ]]に入ることも多く、上手く回ればゲーム開始から最速3ターン目にループによる[[ソリティア]]が始まることが一番の問題点だろう。ゲーム開始から《ミッツァイル》が着地するまでの時間よりも、ループ時間の方が遥かに長くなり、負けた方はほとんど何もしていないのに相手がループするのをひたすら見るだけで終わってしまうことも多い。カードをまだ1,2回しか使っていないのに、ループだけを見せられて負けるという理不尽さを叩きつけられる事例は後を絶たない。実際の試合時間をみれば、[[コントロール]]同士の戦いよりは短いが、試合の大半をループに奪われるため、ループに入るまでの時間の短さも相まって体感的にはゲームがとても長く感じてしまう。ループしている方も、対戦ではなく半ば作業になってしまうため、対戦ゲームとして機能がほとんど失われていた。

また、上述の[[《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》]]や[[単騎ラフルル>《音精 ラフルル》#rock2]]などのロックによって、[[S・トリガー]]を始めとしたデュエル・マスターズの逆転要素を完封したうえで[[1ショットキル]]も普通に行われるため、相手は本当に何もできずに負けてしまうことも多かった。

こうした対戦環境目線で見た不健全さはとどまることを知らなかった。

大量展開するデッキにありがちな[[全体除去]]に弱い点も各種[[ロック]]で封じられるだけでなく、それらを確保出来ない場合も高コスト・高パワーのこれを複数体並べればある程度ケアすることが可能な点も凶悪だった。

***まとめ [#rf5bbd18]
以上をわかりやすくまとめるならば、3,4ターン目にゲームを決めに行くことができ、かつデッキが上手く回れば[[ループ]]に入って[[ロック]]によって相手の[[S・トリガー]]を始めとした[[防御札]]を封じる行為が容易に行えていたのである。

デッキタイプの豊富さ、メタカードを吸収する[[汎用性]]、拡張性は[[《無双竜機ボルバルザーク》]]と[[《蒼き団長 ドギラゴン剣》]]を彷彿させ、[[スピードアタッカー]]を自軍に[[付与]]できる点とバトルゾーンへの出しやすさは《ドギラゴン剣》に共通している。それだけではなく、大量[[展開]]による[[ソリティア]]は[[《エンペラー・キリコ》]]、味方[[クリーチャー]]を[[コスト]]にする点は[[《ベイB ジャック》]]と共通しており、これまでの[[殿堂入り]]、[[プレミアム殿堂]]に指定された多くの先輩たちの性質を踏襲しているといえば、いかに凶悪かがわかるだろう。
//ザビミラは殿堂カード群でないので削除

とはいえ、《ミッツァイル》は環境で大暴れした[[DMRP-11>DMRP-11 「超天篇 第3弾 零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」]]からわずか3か月後に[[殿堂入り]]したため、期間だけで言えば1年以上環境を踏襲していた[[《無双竜機ボルバルザーク》]]や[[《蒼き団長 ドギラゴン剣》]]と比べればまだマシな方と言える。

**ミッツァイル・マスターズの原因 [#md666990]
しかし、このミッツァイル・マスターズが誕生したのは、何も《ミッツァイル》だけが悪いとは言い切れない。まず、[[DMRP-11>DMRP-11 「超天篇 第3弾 零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」]]発売以前は《ミッツァイル》が環境を荒らしたことはなかった。
DMRP-11で、[[《オコ・ラッタ》]]、[[《天啓 CX-20》]]、[[《ダダダチッコ・ダッチー》]]、[[《マリゴルドIII》]]など、ハイスペックな[[マナドライブ]]5、6を持ったGRクリーチャーが続々と登場し、《ミッツァイル》がトップメタ入り。このことにより、当時から「《ミッツァイル》が強いのではなく[[マナドライブ]]が強いのでは?」という指摘が少なからずされていた。

そして、《ミッツァイル》が[[殿堂入り]]し、環境は少し落ち着くかのように思えた。しかし、次は《ミッツァイル》1枚と、《ミッツァイル》への依存度の低い[[《MEGATOON・ドッカンデイヤー》]]4枚を投入した構築である[[【ドッカンデイヤーミッツァイル】]]が[[CS>チャンピオンシップ]][[環境]]を席巻した。また、これに次いで[[【バーンメアジョーカーズ】]]も環境上位に食い込み、ついには【ドッカンデイヤーミッツァイル】から《ミッツァイル》を抜いた型がCS上位入賞を果たしたため、「[[マナドライブ]]が強い」という前述の指摘は一気に急増し、GRそのものを禁止にすべきという声や、「GR・マスターズ」と揶揄する者もあらわれるほど。

[[GR]][[メタ]]の[[《「本日のラッキーナンバー!」》>《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》]]も一緒に[[殿堂入り]]したことで、かえって殿堂入り前以上に[[GRクリーチャー]]が暴れるようになってしまい、この問題はさらに浮き彫りとなった。

尤も、《ミッツァイル》現役時代はDMRP-11発売以前でも[[【赤緑ジョーカーズミッツァイル】]]や[[【赤白ミッツァイル】>【ミッツァイル】#db801057]]も[[トップメタ]]にあったため、元から《ミッツァイル》の[[カードパワー]]が高かったことに疑いの余地はないだろう。

**その他 [#b530bd0b]

-兵器であるミサイルがモチーフのこのカードを撃ち合うことから、ブラックジョーク気味に「核戦争」と呼ばれることもある。

**参考 [#uad74f98]
-[[用語集]]
-[[《BAKUOOON・ミッツァイル》]]
-[[ボルバル・マスターズ]]
-[[デュエル・ロマスターズ]]
-[[デュエル・マーシャルズ]]