#author("2024-08-12T16:21:11+09:00","","")
#author("2024-10-19T22:05:23+09:00","","")
[[メタ]] > コスト踏み倒しメタ

*コスト&ruby(ふ){踏};み&ruby(たお){倒};しメタ [#o92c302a]

相手が[[コスト踏み倒し]][[能力]]を利用する際、それを妨害できる[[能力]]のこと。あるいはそのような[[能力]]を持った[[カード]]の総称。転じて、カードの能力や効果でバトルゾーンに出ること全般へのメタのことも指す。
[[コスト踏み倒し]]が[[踏み倒し]]と略されることがあるように、こちらも''踏み倒しメタ''と略されることも多い。

[[DM-20]]の[[《百発人形マグナム》]]が初とされる。

気をつけなければならないのは、『コスト踏み倒しメタ』と一纏めに呼ばれるカード群でも、実際には''コスト踏み倒しを判定する条件がそれぞれ違う''点。したがって対策できるコスト踏み倒しの対象も異なってくる。

「召喚以外の方法」と「コストを支払わずに」は同一視されがちだが、ちゃんと違いはある。

[[革命チェンジ]]などで出た[[クリーチャー]]に対しては[[召喚]]以外に反応する[[《異端流し オニカマス》]]などで[[除去]]でき、召喚以外では出せなくする[[《洗脳センノー》]]などに至ってはバトルゾーン出すことすら許さない。
一方、[[G・ゼロ]]や[[無月の門]]などで出たクリーチャーの場合、[[コスト踏み倒し]]ではあるものの「[[召喚]]」扱いなので[[《異端流し オニカマス》]]などでは召喚で出た場合には反応しないので[[除去]]できず、[[《洗脳センノー》]]などがいても出すことができてしまう。

「マナゾーンのカードをタップせずに」というテキストなら両方に対応できる。この場合、「コストを支払ったものとして」扱う[[GR召喚]]や[[ギャラクシーGO]]であっても反応する。
さらに、そのテキストなら[[《ベイB ジャック》]]や[[《蛙跳び フロッグ》]]や[[《極楽鳥》]]の能力によってバトルゾーンにあるクリーチャーのみで支払って召喚しようとすると、「マナゾーンのカードをタップせず召喚」することになり、メタを通り越して[[ロック]]として機能する。

ちなみに、[[《龍覇 ザ=デッドマン》]]や[[《DS電融 ザ=デッドNEXT》]]の能力は「コストを支払うかわりにマナゾーンのカードをタップして召喚」するため、「召喚以外の方法で」と「マナゾーンのカードをタップせずに」をすり抜けることができる。

-コスト踏み倒しメタと呼ばれるものについては「[[不正メタの一覧]]」というページを参照。

***自分のターンにしか機能しないタイプ [#m55ed205]
これらは、「召喚以外で」や「コストを支払わずに」などと言った文章は使われていないため、分類としては「[[ロック]]」となる。
そもそも、非ターン・プレイヤーがコストを支払ってカードはプレイすることはできない((例外として、自分のターン中、相手が手札から捨てた[[《パック・リーマン》]]の[[cip]]を相手の[[《ジョット・ガン・ジョラゴン》]]の[[ジョラゴン・ビッグ1]]によって使用し、自分の[[《ハタモチ・チュリス》]]を[[マナ送り]]にして相手がその[[cip]]で[[クリーチャー]]を[[召喚]]する時か、自分のターン中、バトルゾーンに相手の[[《The邪悪 寄成ギョウ》]]がいる状態で自分が[[《ハタモチ・チュリス》]]を出して相手が[[《ハタモチ・チュリス》]]の[[cip]]によって[[クリーチャー]]を[[召喚]]する時か、バトルゾーンに相手の[[《The邪悪 寄成ギョウ》]]がいる状態で自分が[[《パック・リーマン》]]を出したことで相手が[[《The邪悪 寄成ギョウ》]]によって[[《パック・リーマン》]]の[[cip]]を利用し自分の[[《ハタモチ・チュリス》]]を[[マナ送り]]にして相手がその[[cip]]で[[クリーチャー]]を[[召喚]]する時、非ターン・プレイヤーであっても「マナゾーンのカードをタップし、コストを支払って召喚」という召喚方法が可能。))。非ターン・プレイヤーは、[[防御札]]として[[S・トリガー]]や[[S・バック]]、[[ニンジャ・ストライク]]など、踏み倒し系のカードしか使えないため、非ターン・プレイヤーのカードのプレイを防ぐことは、結果的に部分的な踏み倒しメタとして機能してしまう。これらは、相手の防御札を防ぐのがメインで、コスト踏み倒しを防ぐこと自体は主旨ではないため、コスト踏み倒しメタと言うよりは、カウンター封じと言った方が適切か。

|非[[ターン・プレイヤー]]の時に[[クリーチャー]]を出そうとすると反応|''[[《単騎連射 マグナム》]]''|
|~|''[[《ダブル・リボルバードラゴン》]]''|
|~|''[[《スパダチ ケントナークR》]]''([[キリフダReVo]])|
|非[[ターン・プレイヤー]]の時に[[召喚]]できないようにする|[[《呪紋のカルマ インカ》]]|
|そのクリーチャーの攻撃中に出せないようにする|[[《メガ・タイマン・ドラゴン》]]|
|~|[[《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》]]|

**対策 [#x068d980]

コスト踏み倒しメタに対する対策はまず[[除去]]することである。
多くは[[サイズ]]も小さく大した[[除去]][[耐性]]を持たないため[[《KAMASE-BURN!》]]や[[《デモンズ・ライト》]]などの軽量除去で十分。[[《デスマッチ・ビートル》]]などのパワーが高いクリーチャーには、パワーを問わない除去であることが常のバウンスが有効。また、[[《異端流し オニカマス》]]はアンタッチャブルが付いているため、[[選ばせ除去]]や[[全体除去]]、[[マッハファイター]]や[[アンタップキラー]]でないと原則退かせない。

また、コスト踏み倒しを主体とするデッキの場合、コスト踏み倒しメタを立てられるとゲームにならない場合がある。そこで、素出しから[[1ショットキル]]に向かうプランを用意したり、軽量[[ビートダウン]]要員を使ったりすると良い。

マナの伸びるデッキではいっそのこと無視してマナブーストして大型で圧殺するという手もある。ただし、そこまで考えて[[《星空に浮かぶニンギョ》]]などのマナブーストメタでさらにメタを張る型もあるため、油断は禁物。

コスト踏み倒しメタの多くは反応した際に出されたクリーチャーを除去するため、除去耐性のあるクリーチャーを利用するのも良い。[[《時空の不滅ギャラクシー》]]や[[《気高き魂 不動》]]や[[《煌龍 サッヴァーク》]]などはその典型である。

**環境において [#z402dfe1]
[[不死鳥編環境]]の[[DM-20]]において初のコスト踏み倒しメタとなる[[《百発人形マグナム》]]が登場する。[[【茄子サファイア】]]が流行していたことから[[《母なる大地》]]や[[《インフェルノ・ゲート》]]による安易な踏み倒しを抑制するという効果を想定していたと思われる。だが自分にもメタ効果がかかることや、[[選ばせ除去]]という性質から適当なウィニーを生贄にすればフィニッシャーの犠牲を回避できるなど、決定力に欠けたため当時の評価は高くなかった。

[[戦国編環境]]では実質当時のコスト踏み倒しメタをすべて無効にする[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]をエースとする[[【ギャラクシーコントロール】]]が活躍したため、コスト踏み倒しメタは機能しづらかった。

[[神化編環境]]から[[エピソード1環境]]にあった[[【エンペラー・キリコ】]]系統も[[cip]]による[[ソリティア]]で強引に突破できるため、やはり定着しなかった。

ところが[[エピソード2環境]]で[[【ミラクルとミステリーの扉】]]が台頭すると立場は一変。あちらが軽量除去カードをほとんど積めないこともあって、[[《百発人形マグナム》]]が環境に劇的に刺さるカードと化した。

[[DMR-07]]で[[《早撃人形マグナム》]]が登場しており、[[エピソード3環境]]において[[【ガネージャビート】]]で活躍した。エピソード2終盤には[[《ウソと盗みのエンターテイナー》]]が新たなコスト踏み倒しメタとして登場。[[《百発人形マグナム》]]と異なり踏み倒しで出たクリーチャーを確実に仕留められるため、以降の踏み倒しメタの主流となった。

[[DMR-15]]で[[《制御の翼 オリオティス》]]が登場し、以降[[革命ファイナル環境]]まで[[《ウソと盗みのエンターテイナー》]]と需要を二分した。

ただ、[[革命編]]、[[革命ファイナル]]では[[侵略]]、[[革命チェンジ]]を初めとした、早期ターンから[[ファッティ]]が飛んでくるようなコスト踏み倒しが横行したため、コスト踏み倒しメタは逆に除去でメタを張られることになり、下手すれば1ターン遅延しただけで退場することも多かった。当時の主要な踏み倒しメタは[[《爆炎シューター マッカラン》]]の射程圏内であり、不遇な時代でもあった。

そして、コスト踏み倒しメタが本格的に普及したのは[[新章デュエル・マスターズ]]以降。2、3コストの軽量級のコスト踏み倒しメタが急増していき、取り分け2コストにして除去に強い[[アンタッチャブル]]付きの[[《異端流し オニカマス》]]が主流カードとなった。[[《異端流し オニカマス》]]は攻撃可能でもあるためアタッカーとしても上質であった。勿論場持ちも非常に良く、これ1枚で詰むデッキも多かった。

新章以降の環境でもコスト踏み倒しを行わないデッキはほとんどないため、当然コスト踏み倒しメタも環境から切っても切り離せない存在となっており、環境でコスト踏み倒しを行わないデッキは精々相手が行動する前に早期決着を目指す[[フルパワー]]型に限られてくるようになる。

[[双極篇]]になると[[《奇石 ミクセル》>《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》]]が登場。こちらは[[ツインパクト]]であり呪文面の[[《ジャミング・チャフ》>《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》]]がフィニッシュ手段として強力と、汎用性を損なわないメタカードとして環境に定着した。

一方、[[《異端流し オニカマス》]]はというと、[[双極篇]]になって[[マッハファイター]]や[[召喚]]扱いのコスト踏み倒しカードが多数登場し、さらに[[超天篇]]には[[GR召喚]]まで誕生したため、アタッカーとしての個性がどちらかというと強くなった。

[[十王篇]]では、一部[[GRクリーチャー]]が[[強力すぎた>ミッツァイル・マスターズ]]反省か、[[GRクリーチャー]]のメタとして「コスト4以下のクリーチャーを手札以外から出す事」に反応する[[着地置換効果]]のあるコスト踏み倒しメタが多数登場した。ただ、GR召喚に反応するコスト踏み倒しメタと通常のコスト踏み倒しにしか反応しないコスト踏み倒しメタの両方を積めるデッキはそう多くなく、そうした事情から[[【青黒緑デッドダムド】]]が一時期息を吹き返し、[[【連ドラグナー】]]という露骨なコスト踏み倒しデッキが隆盛を極めるに至った。

[[王来篇]]ではGRメタの見直しとして十王篇期に登場したものより[[汎用性]]を高めた[[《とこしえの超人》]]、[[《検問の守り 輝羅》]]が登場。前者は環境に大流行する[[【5色コントロール】]]に引っ張り蛸となり、後者は[[【鬼羅.Star】]]で需要を得た。

それに続き[[DMRP-18]]〜[[DMEX-16]]にて[[《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》]][[《モモキング -旅丸-》]][[《ガル・ラガンザーク》]]も登場。いずれも強力なコスト踏み倒しメタとして環境で活躍した。

**備考 [#uf3c84cb]
-[[墓地]]からの[[コスト踏み倒し]]に対する[[墓地利用メタ]]、[[手札]]からの[[コスト踏み倒し]]に対する[[ハンデス]]、[[マナ]]からの[[コスト踏み倒し]]に対する[[ランデス]]なども間接的に[[コスト踏み倒し]]に刺さる事がある。

-コスト踏み倒しメタの[[コスト論]]は、同じ効果を発揮する[[クリーチャー]]や[[呪文]]と比較しておおよそ-3〜-4程度と考えることができる。

-コスト踏み倒しメタの存在は昔のカードをサポートするコスト踏み倒し手段にメタを張る性質がある。
//言い換えると、デュエマはシステム上古いカードを後の環境に復帰させることが困難である。
//新たなコスト踏み倒しの手段によって昔のカードが環境に復帰する例として、モモキングRX登場によりバジュラが復帰するなどがある。有用なコスト踏み倒しメタがカードプールに存在しても、コスト踏み倒しメタの採用率が高いかは環境による。

-環境の調整役として広く行き渡ってほしいという公式の意図があるためか、特に[[新章デュエル・マスターズ]]以降の[[軽量級]]はその殆どが[[アンコモン]]以下かせいぜいレア程度の低レアリティ帯に属する。カードによってはノーマルストレージに転がっているので、ある意味ではこの点[[カード資産]]を補強しづらい低年齢層に対する救済になるのかもしれない。
**参考 [#sf5c9325]
-[[用語集]]
-[[メタ]]
-[[コスト踏み倒し]]
-[[不正メタの一覧]]

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