#author("2023-11-11T14:28:33+09:00","","")
#author("2023-11-11T14:32:50+09:00","","")
*&ruby(じょうざいがたのうりょく){常在型能力}; [#re4255d8]

決まった期間中、あるいは決まったゾーンに存在する間、ゲームに常に影響を与え続ける[[能力]]のこと。

[[スレイヤー]]を[[付与]]する[[《イモータル・ブレード》]]、[[パワー低下]]の[[《希望の親衛隊ファンク》]]、[[攻撃]]を封じる[[《予言者マリエル》]]など、''存在するだけで[[効果]]を発揮する''[[カード]]が該当する。

|予言者マリエル R 光文明 (4)|
|クリーチャー:ライトブリンガー 1000|
|パワー3000以上のクリーチャーは攻撃できない。(パワー3000未満のクリーチャーが、攻撃中にパワーが追加された場合、攻撃することができる)|
|BGCOLOR(#933):COLOR(white):''※殿堂入り''|

|ローズ・キャッスル UC  闇文明 (3)|
|城|
|城|
|バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてのパワーは-1000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)|

基本的な常在型能力は誘発条件を持たず、「〜する/得る/与える」といった書式で書かれる。誘発条件がなく「〜されない/できない」と言い切るテキストは常在型能力であり、逆に「[[このクリーチャーを自分のマナゾーンから召喚してもよい>マナ召喚]]」といった[[任意]]で選択肢を増やす常在型能力も存在する。

紛らわしいが、[[パワーアタッカー]]の「攻撃''中''」や[[マッハファイター]]の「出たターンの''間''」は誘発条件ではない。確かにイベントが起こって効果が生成されているように見えるが、前者は攻撃の途中で[[付与]]されたり[[入れ替える]]先が持っていたりした場合でも即座にパワーが上がり、後者は[[出ることによって起こる効果]]が[[無視]]されたり[[退化]]で[[cip]]が誘発するタイミングがなかったクリーチャーでも攻撃を許可される。

[[置換効果]]と[[状態定義効果]]は常在型能力でありながら、「〜する時、」とあたかも[[誘発型能力]]のようなテキストになる場合もある。なお、その内容は継続期間の表記が省略された常在型能力である。
「Aした時、Bする」という[[能力]]は、Bを行うのがAした後であれば[[誘発型能力]]である([[《アクア・ハルカス》]]等)。だが、Aを実行する直前に作用し、別の結果をもたらすのであれば「Bに割り込んでAする 」という[[置換効果]]または[[状態定義効果]](を生成する常在型能力)である。Magic:The Gatheringでは混同を避けるため、誘発型能力に「〜するたび」を、置換効果に「〜する際」を当てている。

常在型能力にはいくつかのルールがあり、それらを知らないとまるで違った結果になる場合もあり、注意が必要である。

**常在型能力のルール [#xacdd0ce]
***常在型能力は、''[[誘発型能力]]の解決や、[[状況起因処理]]の処理より、優先的に適用される''。 [#c98da82e]

常在型能力は、[[誘発型能力]]と違って''[[待機]]することがなく、特定の状況下であればすぐに効果が適用される''。

[[ターン・プレイヤー]]かどうか(自分の[[ターン]]かどうか)は関係なく、非[[ターン・プレイヤー]]であっても常在型能力であるならば、その常在型能力を処理してからターン・プレイヤー側から誘発型能力が解決される。
-例)自分の[[《怒髪の豪腕》]]が[[タップ]]されている時に相手が[[《古の羅漢バグレン》]]を出すと、常在型能力である《バグレン》の[[パワー低下]]が先に適用され、誘発型能力である《怒髪の豪腕》は[[パンプアップ]]する前に[[破壊]]される。

-特定のゾーンに移動したカードが、常在型能力によって[[特性]]が変更した場合、その特性を持ったカードとしてそのゾーンに移動したことになる。
--例)自分の[[バトルゾーン]]に[[《宇宙 タコンチュ》]]と封印されている[[《禁断機関 VV-8》]]がいる時に、自分の[[《崇高なる智略 オクトーパ》]]が出た時、[[《崇高なる智略 オクトーパ》]]は普通はコマンドを持たないが、[[《宇宙 タコンチュ》]]の常在型能力によってバトルゾーンに出ると同時にコマンドを追加されたため、[[《禁断機関 VV-8》]]の[[封印]]は外れる。

//↑封印についても記述があったので追記させていただきました。

***常在型能力を持つカードが''[[バトルゾーン]]を離れると、その[[効果]]は一切失われる''。 [#me7b8837]

例)[[《紅神龍ジャガルザー》]]の[[ターボラッシュ]]の、[[スピードアタッカー]]付加効果は常在型能力によるものである。よって、ジャガルザーが場を離れると、この効果は終了する。[[《トット・ピピッチ》]]なども同様。

[[《白騎士の開眼者ウッズ》]]や[[《偽りの名 オレワレオ》]]の[[効果]]も、[[バトルゾーン]]を離れればその時点で失われる。ただし、[[《覚醒の精霊ダイヤモンド・エイヴン》]]のような[[誘発型能力]]は指定された期間まで残り続ける。

**その他 [#se20cef8]
-厳密には上に挙げたルールを含め「常在型能力が生成する[[継続的効果]]」と区別するのが正しいが、[[単発的効果]]による[[継続的効果]]のほうが圧倒的に目にする機会が多いため、単に常在型能力と省略されることが多い。

-[[G・リンク]]や[[シールド・フォース]]、[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]や[[《永遠のリュウセイ・カイザー》]]などの[[タップイン]]は、特定のゾーンにカードを置く時の状態を決める常在型能力([[状態定義効果]])である。

-[[cip]]能力、[[pig]]能力は全て[[誘発型能力]]であり、常在型能力ではない。これらは[[待機]]という手順を踏んで、[[解決]]する時にはじめて何らかの[[効果]]を生み出す。

//-[[闘魂編]]まで常在型能力持ちは「このクリーチャーがバトルゾーンにある間」というテキストで常在型能力を持つことが表現されていた。ただし、上述の[[《雷鳴の守護者ミスト・リエス》]]のような誘発型能力の持ち主にもこのようなテキストが適用されていたため、「このクリーチャーがバトルゾーンにある間」というテキストがあるからといって無条件で常在型能力であるとは断定できなかった。

-[[《雷鳴の守護者ミスト・リエス》]]や[[《封魔妖スーパー・クズトレイン》]]などが持つ、「バトルゾーンに存在していて、Aした時に〜する」能力は常在型能力ではなく''[[誘発型能力]]である''。[[バトルゾーン]]にいるだけで全てのクリーチャーが[[スレイヤー]]を得る《暗黒皇女メガリア》(常在型能力)と、バトルゾーンに他のクリーチャーが出なければ[[能力]]が誘発しない《雷鳴の守護者ミスト・リエス》(誘発型能力)を比べてみるとよい。
--しかし、あくまでバトルゾーンに出してないといけない[[システムクリーチャー]]ということを強調するために、誤用として「常在」の語句を使う場合もないわけではない。
例えば[[デュエチューブ]]にもゲストに呼ばれるZweiLance氏は、自身の投稿動画で[[《「無月」の頂 $スザーク$》]]の[[置きドロー]]を「[[常在のドロー効果>https://www.youtube.com/watch?v=gUVR-zRpno0&t=25s]]」と表現した。

-[[クロスギア]]が持つ、「[[クロス]]されている(いない)"''時〜する''"」という[[能力]]は全て常在型能力である。クロス時、非クロス時を問わず、''場に存在するだけで影響をもたらす能力''なので常在型能力に分類される。この場合、「クロスされていない間〜」と読み替えると分かりやすいだろう。

-[[パワーアタッカー]]は常在型能力である。なので[[《古の羅漢バグレン》]]がいる時に自分の[[《一撃勇者ホノオ》]]で攻撃したら「攻撃中」と「タップされている」が同時に発生し、攻撃が続いている間「プラス→マイナス」の順番でパワーが計算されホノオはパワー0以下にはならず、パワーアタッカーの効果が切れる攻撃終了時に破壊される。

-また、パワーの計算式は、「''プラスとマイナスを計算してから最後にx倍する''」というルールである。よって、相手の[[《古の羅漢バグレン》]]がいる時に、[[《パワード・スタリオン》]]で[[パワー]]が2倍になった[[《青銅の鎧》]]で[[攻撃]]しようとすると、[[《青銅の鎧》]]は[[パワー]]が0になり[[破壊]]される。(この場合は(1000-1000)×2=0になる)(→[[パワー(計算方法)>パワー#cal]])

-[[攻撃]]中、相手の[[ニンジャ・ストライク]]などで[[スピードアタッカー]]を付加していたクリーチャーが[[除去]]されても、問題無く[[攻撃]]は続行される。[[召喚酔い]]は[[攻撃]]の宣言を出来なくさせるルールと考えると分かりやすい。

-「〜する時、」が必ず常在型能力というわけではなく、例えば[[シンカパワー]]は[[誘発型能力]]として進行するという公式Q&Aが存在している。

-その重要性にもかかわらず、ルールブックには記載されておらず、[[デュエル・マスターズ公式HP]]の一部カードのQ&A欄に多少の記述があるのみの時期があった。現在は「総合ゲームルール」に断片的に記載されている。

**参考 [#jebdbb95]
-[[用語集]]
-[[効果]]
--[[単発的効果]]
--[[継続的効果]]
--[[置換効果]]
---[[置換効果(狭義)>置換効果#narrow]]
---[[自己置換効果]]
--[[状態定義効果]]
-[[能力]]
--''常在型能力''
---([[特性定義能力]]((実質[[継続的効果]]と同義)))
--[[誘発型能力]]
---([[遅延誘発型能力]]((何らかの能力によって生成される効果が後から発揮されること)))
--[[起動型能力]]
--[[呪文能力]]
-[[解決]]

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公式Q&A
>Q.バトルゾーンに[[《∞龍 ゲンムエンペラー》]]が1体います。[[《カビパン男》]]をバトルゾーンに出しました。この場合、他のクリーチャーのパワーは全て-1000されますか?
A.''常在型能力''に適用順番はなく、基本的に同時に解決されます。
この場合は「無視する」効果が優先され、クリーチャーのパワーはマイナスされません。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/34189]]

>Q.バトルゾーンに自分の[[《DORRRIN・ヴォルケノン》]]と、相手の[[《その子供、凶暴につき》]]がいます。自分の火と光のクリーチャーは[[《DORRRIN・ヴォルケノン》]]の能力で「スピードアタッカー」を得ますが、バトルゾーンに出るときに相手の[[《その子供、凶暴につき》]]の能力でタップして出ますか?
A.いいえ、アンタップ状態で出ます。[[《DORRRIN・ヴォルケノン》]]が持つような「スピードアタッカー」を与える''常在型能力''は、クリーチャーがバトルゾーンに出てから「スピードアタッカー」を与えます。よって、[[《その子供、凶暴につき》]]の能力の対象にならず、アンタップ状態でバトルゾーンに出ます。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/33527]]

>Q.バトルゾーンに相手の[[《その子供、凶暴につき》]]と、自分の[[《ホップ・チュリス》]]2体がいる状況で、[[《ステップ・チュリス》]]をバトルゾーンに出そうとしています。ビートジョッキーが2体いるので[[《ステップ・チュリス》]]は「スピードアタッカー」を得るのですが、[[《その子供、凶暴につき》]]の能力でタップして出ますか?
A.いいえ、アンタップ状態で出ます。[[《ステップ・チュリス》]]のように''常在型能力''で「スピードアタッカー」を得るクリーチャーは、バトルゾーンに出てから「スピードアタッカー」を得ます。よって、[[《その子供、凶暴につき》]]の能力の対象にならず、アンタップ状態でバトルゾーンに出ます。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/33526]]

>Q.相手の「キリフダReVo」状態の[[《スパダチ ケントナークR》]]がいます。相手がシールドを2つブレイクした時、自分は「S・トリガー」能力で[[《デーモン・ハンド》]]と[[《終末の時計 ザ・クロック》]]の使用を宣言しました。先に[[《デーモン・ハンド》]]を唱えて[[《スパダチ ケントナークR》]]を破壊してから[[《終末の時計 ザ・クロック》]]を召喚し、バトルゾーンに出せますか?
A.はい、出せます。[[《スパダチ ケントナークR》]]の「キリフダReVo」能力は、''常在型能力''です。先に[[《デーモン・ハンド》]]から唱えて[[《スパダチ ケントナークR》]]を破壊してから[[《終末の時計 ザ・クロック》]]をバトルゾーンに出すことができます。(総合ルール 608.3b)
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/39065]]

>Q.自分の場に[[《Dの牢閣 メメント守神宮》]]が展開されている状況で[[《ハッチャキ》]]が攻撃しました。「ブロッカー」を持たないコスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出せますか?
A.いいえ、 出せません。どのゾーンで機能するかが書かれていない能力はバトルゾーンでのみ機能します。[[《Dの牢閣 メメント守神宮》]]のような''常在型能力''で「ブロッカー」を与える効果は、バトルゾーンのクリーチャーにのみ影響を及ぼします。手札にあるクリーチャーはまだブロッカーを得ていないので、[[《ハッチャキ》]]の能力で出すことはできません。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/33515]]

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