#author("2024-10-05T20:23:33+09:00","","")
#author("2024-11-03T23:24:18+09:00","","")
*状況誘発 [#ed025d3a]

継続的な「ゲームの状態」に反応し、かつ単発的なイベントを発生させる[[常在型能力]]およびその[[単発的効果]]の俗称。

「状況誘発」という名前は俗称であり、公式用語ではない(由来は後述)。
公式用語の1つである[[誘発型能力]]とは''全く別のもの''であり、挙動・ルールが大きく異なる。混同しないよう注意。

状況誘発に相当する能力と効果について、総合ルールでは604.4以下で説明されている。公式ルールやよくある質問では「''常在型能力の生成した単発的効果''」として称される。

|飢えと乾き ケローラ C 火文明 (1)|
|クリーチャー:アウトレイジ 2000|
|自分のマナゾーンに水のカードがなければ、このクリーチャーを破壊する。|

[[誘発型能力]]は「[[バトルゾーン]]に出た時」など、あるイベントをきっかけにして誘発するが、状況誘発は、「自分の[[クリーチャー]]が○○体」など、[[ゲーム]]中の状態によって発生する。

また状況誘発の効果から発生した処理で状況が変わらない場合、''永遠に処理が発生し続ける''という特徴がある。
例えば[[《黒神龍アマデウス》]]が自身の[[能力]]で[[破壊]]される時、[[セイバー]]で守っても再度同じ処理が発生し、結果的に破壊されてしまう。

-ゲームの状態を参照するという点では[[状況起因処理]]と似ている。例えば先述の破壊処理は[[パワー]]が0になっている[[クリーチャー]]が[[破壊]]されるのとよく似た処理をする。
しかし、両者はルール上別物であり混同しないよう注意が必要。状況起因処理がルール上の処理であるのに対し、状況誘発能力はあくまでカードによってもたらされる効果である。

**ルール [#h7a757c2]
状況誘発が効果を生成する条件を満たした場合、現在の処理に割り込んで最優先で[[単発的効果]]として適用する。

-[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]の効果で4体以上同時に[[サイキック・クリーチャー]]を出す時、総合ルール400.7.に則ってルール上は1体ずつ出ることになる。ここで先に[[《頂上の精霊 ミラクルスZ》]],[[《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》]],[[《頂上龍素 サイクリタ》]]の3体を出せば、揃った時点で状況誘発が成立、次のクリーチャーを出す処理に割り込んで、裏返してリンクし[[《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》]]に[[GP覚醒リンク]]する。このため、それ以降に出る[[サイキック・クリーチャー]]は[[ジャストダイバー]]が付与された状態でバトルゾーンに出ることになり、[[トリガー]]したジャストダイバーを[[解決]]することで、[[選ばれず>アンタッチャブル]]、[[攻撃されない]][[効果]]を得られる。([[公式Q&A>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/43931/]])

-[[《光霊姫アレフティナ》]]があり、[[《マーシャル・クロウラー》]]で一時的に「自分のシールドが10以上あれば」を満たせば、置いた数と同数[[暴発]]する処理に入る前に割り込んで[[特殊勝利]]する。

-[[《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》]]の[[メガメテオバーン]]10で[[《終焉の禁断 ドルマゲドンX》]]の中央のパーツを含めて墓地に置いた場合、[[エクストラウィン]]を解決するより前に《ドルマゲドンX》の「クリーチャーをすべて破壊し、自分はゲームに負ける」が割り込み、特殊勝利になる前に[[特殊敗北]]する。

効果を適用した後にも条件がまだ満たされている場合、改めてその効果を適用する。(総合ルール604.4)
処理の後に条件が満たされ続けるなら、状況誘発は[[無限ループ]]を引き起こす。

-[[《黒神龍アマデウス》]]が自身の[[能力]]により[[破壊]]されるのを[[《インフィニティ・ドラゴン》]]の[[置換効果]]で回避できる状態では置換でとどまった後にさらに《アマデウス》の[[能力]]が状況誘発し、破壊→置換→再度誘発→破壊…を延々と繰り返す。[[ドラゴン]]を[[パワー低下]]で破壊しようとしているときと同じく、[[《インフィニティ・ドラゴン》]]で[[ドラゴン]]でも[[ファイアー・バード]]でもないカードが表向きになるか[[ライブラリアウト]]するまで、山札からの[[墓地肥やし]]になってしまう。

-ただし、[[離れない]]のような[[継続的効果]]、あるいは回数制限なく[[置換効果]]でとどまらせられる事が確約されている場合、例外的な処理として''その[[ゾーン]]にとどめたままゲームを続行できる''裁定となっている。
--[[《パトファール-P4》>《パトファール-P4/サイレント・サイレン》]]や[[《天光の精霊ミハイル》]]で自分の[[《黒神龍アマデウス》]]が対象になっている状態で、新たにマナゾーンと墓地で同名カードが2枚以上になった場合、何度破壊したことにしても無限にとどまるため、生き残った状態でゲームを進行する。

-同様に、状況誘発を無限に繰り返しても[[無限ループ]]を抜け出せないのなら、その処理を切り上げてゲームを続行する。
自分のターン中、[[《グッド“MSL”バウンサー》]]で[[敗北回避]]している状態で[[《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》]]の[[メガメテオバーン]]10で[[《終焉の禁断 ドルマゲドンX》]]の中央のパーツを含めて墓地に置いた場合、[[《グッド“MSL”バウンサー》]]が無限に[[破壊されない]]で特殊敗北を無効にし続けるため、「ゲームに負ける」を適用せずゲームを続行し、その結果《ジ・エンド・オブ・ユニバース》の「そうしたら、自分はゲームに勝つ」を解決することができる。
なお、《ドルマゲドンX》の「クリーチャーをすべて破壊」は可能な限り行ってから次の処理に進む。結果的に、特殊勝利の実施の時点では《ジ・エンド・オブ・ユニバース》など破壊耐性のないクリーチャーは破壊され尽くした状態になっている。

[[状況起因処理]]は、[[常在型能力]](いわゆる「状況誘発」と「[[置換効果]]」)および[[継続的効果]]の処理を踏まえて発生するか決定する。(総合ルール703.1b)

-自分が先に[[《光霊姫アレフティナ》]]を出していて、後から[[《20thSP じーさん》]]の[[cip]]の[[解決]]などで自分の山札が1枚もない状況と自分のシールドが10以上ある状況が全く同じタイミングで訪れたら、まず《アレフティナ》の状況誘発を終えてから[[ライブラリアウト]]が発生するかを決定する。すなわち、自分が[[《傲慢の悪魔龍 スペルビア》]]を出していて《アレフティナ》による[[エクストラウィン]]を無限に阻止される場面でもない限り、[[ライブラリアウト]]の敗北はしないということ。

***要確認 [#qa5307a3]
-[[S-MAX進化クリーチャー]]の手札に戻る処理は、総合ルール813.1aでは[[常在型能力]](=状況誘発)と定義されているが、一方で[[特殊タイプ]]由来のルール(=[[状況起因処理]])として扱っている[[公式Q&A>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/41087/]]も存在しており、どちらが正しいかは不明。
//[[《あたりポンの助》]]で「[[《モモキング-MAX》]]」が選択されている最中、1人のプレイヤーが[[《モモキング-MAX》]]を2体以上出したのなら1体になるように[[バウンス]]される。[[《モモキング-MAX》]]1体と、別の名前の[[S-MAX進化クリーチャー]]で2体以上になっても同様。

//↓は「S-MAX進化」の特殊タイプによるルール効果ということを忘れていた
//--[[《パトファール-P4》>《パトファール-P4/サイレント・サイレン》]]や[[《気高き魂 不動》]]で自分の[[S-MAX進化クリーチャー]]が対象になっている状態で、新たに他に自分の[[S-MAX進化クリーチャー]]が出た場合、1体以外をすべて手札に戻す状況誘発効果が即座に発動するが、何度手札に戻そうとしても無限にとどまるため、2体以上が存在する状態でゲームを進行する。([[公式Q&A>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/41092/]])

**その他 [#sec8a0b9]

-余談だが、総合ルール104.2cで「これらによって勝利条件と敗北条件を同時に満たした場合、勝利します」と断言しているが、後から追加された総合ルール604.4bの「1人のプレイヤーのカードが複数の単発的効果を生成している場合、そのプレイヤーは単発的効果を好きな順番で適用します」により、少なくとも状況誘発で同時に勝利かつ敗北している状況が発生することはなくなった。
やろうと思えば自分の[[《光霊姫アレフティナ》]]の存在下で自分の[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]か[[《終焉の禁断 ドルマゲドンX》]]を[[《魂と記憶の盾》]]などで[[シールド化]]してシールドの個数を10以上にしつつ、先にそれらの特殊敗北の単発的効果を使えばゲームに負けることができる。

-「[[状況誘発:http://mtgwiki.com/wiki/%E7%8A%B6%E6%B3%81%E8%AA%98%E7%99%BA]]」という非公式用語名は[[Magic:The Gathering]]上のかつてのルール用語をプレイヤーがデュエマに持ち込んだもの。
そちらでは現在は「状況誘発型能力」と改められている。
--MTGの方ではその名の通り、誘発型能力の一種と定義されているのがデュエマと異なる点。そちらは待機している効果が複数あれば、状況誘発型能力の解決を後回しにすることができる。
//デュエマで「状況誘発」と呼んでいるものは実際は常在型能力なので、ほかの効果処理に割り込んで処理される点が異なる。

**状況誘発を持つカードの例 [#f496ff15]
-[[《黒神龍アマデウス》]]
-[[《禁断のドキンダム》]]
-[[《勝利のプリンプリン》]]

**参考 [#f3d6cd20]
-[[常在型能力]]
-[[解決]]
-[[《飢えと乾き ケローラ》]]

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[[公式Q&A]]

>Q.相手の[[《光霊姫アレフティナ》]]がバトルゾーンにいる状況で、相手のシールドが10以上になりました。&br;この時、自分は[[《一王二命三眼槍》]]の「自分がゲームに負ける時」の効果を使い、相手の勝利を置換して阻止できますか?
A.いいえ、阻止できません。[[《一王二命三眼槍》]]の置換効果は使えますが、そうした場合でも相手がゲームに勝利します。&br;[[《光霊姫アレフティナ》]]のゲームに勝利する能力は、常在型能力です。この能力は条件が満たされている限り、何度でも「ゲームに勝利する」という単発的効果を生成します。そのため、一度効果を置換したとしても、その後すぐに次の「ゲームに勝利する」効果が生成され、相手が勝利します。
#region2(([[総合ルール]] [[604.4.>総合ルール本文#rule604_4]])){{
:604.4. |一部の常在型能力は、例外的に単発的効果を生成します。これらの能力が効果を生成する条件を満たした場合、他の能力を解決する前にその効果を適用します。また、効果を処理する途中で生成された場合は、その処理に割り込んで効果を適用します。効果を適用した後に常在型能力による単発的効果を生成する条件がまだ満たされている場合、改めてその効果を適用します。&br;例: 《伝説の禁断 ドキンダムX》の敗北効果、S-MAX進化の手札に戻す効果
::604.4a |常在型能力が単発的効果を生成した際に、継続的効果がある場合、継続的効果をすべて適用した後でその単発的効果を適用します。
::604.4b |常在型能力により生成された単発的効果が複数ある場合、その発生源がどのプレイヤーのカードかによって処理が変わります。1人のプレイヤーのカードが複数の単発的効果を生成している場合、そのプレイヤーは単発的効果を好きな順番で適用します。複数のプレイヤーのカードが単発的効果を生成している場合、ターン・プレイヤーの効果から先に適用します。
}}
[[引用元:https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/44104]](2023.11.17)

>Q.相手の[[《光霊姫アレフティナ》]]がバトルゾーンにいる状況で、相手のシールドが10以上になったのと同時に、相手の山札が無くなりました。&br;この時、自分が[[《一王二命三眼槍》]]の「自分がゲームに負ける時」の効果を使い、相手の勝利を置換したのですが、この場合ゲームの勝敗はどうなりますか?
A.相手がゲームに勝利します。&br;相手の山札が無くなっていますが、状況起因処理が発生するより先に、[[《光霊姫アレフティナ》]]の常在型能力が生成した「ゲームに勝利する」効果を処理します。&br;また、[[《光霊姫アレフティナ》]]の常在型能力は、条件が満たされている限り何度でも「ゲームに勝利する」という単発的効果を生成します。そのため、一度効果を置換したとしても、その後すぐに次の「ゲームに勝利する」効果が生成されます。
#region2(([[総合ルール]] [[604.4.>総合ルール本文#rule604_4]],[[703.1.>総合ルール本文#rule703_1]])){{
:604.4. |一部の常在型能力は、例外的に単発的効果を生成します。これらの能力が効果を生成する条件を満たした場合、他の能力を解決する前にその効果を適用します。また、効果を処理する途中で生成された場合は、その処理に割り込んで効果を適用します。効果を適用した後に常在型能力による単発的効果を生成する条件がまだ満たされている場合、改めてその効果を適用します。&br;例: 《伝説の禁断 ドキンダムX》の敗北効果、S-MAX進化の手札に戻す効果
::604.4a |常在型能力が単発的効果を生成した際に、継続的効果がある場合、継続的効果をすべて適用した後でその単発的効果を適用します。
::604.4b |常在型能力により生成された単発的効果が複数ある場合、その発生源がどのプレイヤーのカードかによって処理が変わります。1人のプレイヤーのカードが複数の単発的効果を生成している場合、そのプレイヤーは単発的効果を好きな順番で適用します。複数のプレイヤーのカードが単発的効果を生成している場合、ターン・プレイヤーの効果から先に適用します。
:703.1. |状況起因処理は、状況によって自動的に発生するゲームの処理です。状況起因処理より前にその他の効果を処理することはできません。
::703.1a |ある特定の条件を待っている能力は誘発型能力であり、状況起因処理ではありません。
::703.1b |状況起因処理は、常在型能力および継続的効果の処理を踏まえて発生するか決定します。
}}
[[引用元:https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/44105]](2023.11.17)

>Q.自分の[[《光霊姫アレフティナ》]]がバトルゾーンにいる状況です。&br;自分の[[《20thSP じーさん》]]の「出た時」の能力で山札の上から20枚をシールド化して、シールドが10以上になったと同時に、自分の山札が無くなりました。&br;この際、自分は[[《光霊姫アレフティナ》]]の効果でゲームに勝てますか?
A.はい、[[《光霊姫アレフティナ》]]の効果でゲームに勝利します。&br;状況起因処理は、常在型能力および継続的効果の処理の結果を踏まえて発生するか決定します。そのため、山札がなくなったことで状況起因処理によってゲームに負けるより前に、常在型能力である[[《光霊姫アレフティナ》]]の「自分のシールドが10以上あれば、自分はゲームに勝利する」が適用されます。
#region2(([[総合ルール]] [[703.1.>総合ルール本文#rule703_1]])){{
:703.1. |状況起因処理は、状況によって自動的に発生するゲームの処理です。状況起因処理より前にその他の効果を処理することはできません。
::703.1a |ある特定の条件を待っている能力は誘発型能力であり、状況起因処理ではありません。
::703.1b |状況起因処理は、常在型能力および継続的効果の処理を踏まえて発生するか決定します。
}}
[[引用元:https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/44106]](2023.11.17)

>Q.自分の[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]とハイパーモードを解放している[[《炎怒の夜 アゲブロム》]]がバトルゾーンにいる状況です。&br;自分の[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]がバトルゾーンを離れたのですが、[[《炎怒の夜 アゲブロム》]]の「自分がゲームに負ける時」の置換効果を適用すれば、自分はゲームに負けませんか?&br;類似例:[[《不敗のダイハード・リュウセイ》]]
A.いいえ、ゲームに負けます。&br;[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]がバトルゾーン以外のゾーンに置かれたことによってゲームに敗北する際、かわりに[[《炎怒の夜 アゲブロム》]]を破壊して一度は負けを置換できますが、それによって[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]の能力自体が無効になるわけではありません。&br;[[《炎怒の夜 アゲブロム》]]の「破壊された時」の能力を解決する前に[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]の能力が再度解決され、ゲームに負けます。
#region2(([[総合ルール]] [[604.4.>総合ルール本文#rule604_4]])){{
:604.4. |一部の常在型能力は、例外的に単発的効果を生成します。これらの能力が効果を生成する条件を満たした場合、他の能力を解決する前にその効果を適用します。また、効果を処理する途中で生成された場合は、その処理に割り込んで効果を適用します。効果を適用した後に常在型能力による単発的効果を生成する条件がまだ満たされている場合、改めてその効果を適用します。&br;例: 《伝説の禁断 ドキンダムX》の敗北効果、S-MAX進化の手札に戻す効果
::604.4a |常在型能力が単発的効果を生成した際に、継続的効果がある場合、継続的効果をすべて適用した後でその単発的効果を適用します。
::604.4b |常在型能力により生成された単発的効果が複数ある場合、その発生源がどのプレイヤーのカードかによって処理が変わります。1人のプレイヤーのカードが複数の単発的効果を生成している場合、そのプレイヤーは単発的効果を好きな順番で適用します。複数のプレイヤーのカードが単発的効果を生成している場合、ターン・プレイヤーの効果から先に適用します。
}}
[[引用元:https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/44823]](2024.4.12)

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