#author("2024-07-03T12:21:42+09:00","","")
#author("2024-08-29T21:01:35+09:00","","")
*要求値 [#tf8e06af]

特定のコンボを始動させたい時点で、そのターン数に対して必要となるパーツを揃えることの難易度を表した用語。

「要求値が高い」となると、「確率的には容易ではない」という意味合いとなる。

特に、手札補充を用いずコンボを達成させたい場合に用いられやすい。例えば、[[《友情の誓い》]]と[[《五連の精霊オファニス》]]を組み合わせたデッキは、純粋にプレイヤーの引きの強さだけが要求される。

-同じ「N種類が必要」な場合でも、いつまでに揃えなければならないかによって、要求値は変わってくる。1ターン目の時点で2種類のカードが必要なのと4ターン目の時点で2種類が必要なのでは、[[ドローステップ]]の有無や[[《サイバー・チューン》]]といった[[手札交換]]を使う余地があるかにより、雲泥の差がある。
--このため、早期に特定のコンボの完成を狙うデッキでも、手札補充に長ける[[水]]や[[自然]]が入っていると要求値は低くなりやすい。事実として環境に台頭したことのある[[コンボデッキ]]には、水や自然を主軸にしたデッキは少なくない([[【赤青ミッツァイル】>【赤青ジョーカーズ】]]や[[【JO退化】]]、[[【絶望神サガループ】]]など)。

-要求値という単語が使われる理由は、単に確率計算が煩雑であることに由来する。また、採用枚数の違いでも確率は変わってくるため、一概に何パーセントと表記するわけにもいかないのも理由である。
--コンボパーツだけでなく、他のカードの[[文明]]の枚数によっても[[色事故]]により確率は変化する。[[多色]]カードの[[タップイン]]等まで考えると、正確な計算は非常に困難になる。

**要求値が高い例 [#z14cba97]
先攻1ターン目に、[[殿堂入り]]している[[《“轟轟轟”ブランド》]]を[[マスターG・G・G]]で出すのは手札の要求値が高い。

-条件
--初期手札の5枚で、コスト1の火のクリーチャーを[[代替コスト]]に使って[[《ニクジール・ブッシャー》]]を召喚し、手札を[[《“轟轟轟”ブランド》]]だけにする。
//---※[[盾落ち]]は考慮せず、単純に40枚からランダムに5枚を取り出した際に、それが実現できる手札になる確率を求める。
//初期手札の場合、40枚からランダムに5枚を取り出すことと同義なので、この場合盾落ちは確率に影響しない。
--デッキに[[《ニクジール・ブッシャー》]]を[[4枚積み]]
--デッキにコスト1の火のクリーチャーを合計12枚
--デッキに[[《“轟轟轟”ブランド》]]を1枚

この条件なら、「コスト1の火のクリーチャー」を1枚以上、「[[《ニクジール・ブッシャー》]]」を1枚以上、「[[《“轟轟轟”ブランド》]]」を1枚ちょうど引ける確率で求まる。
結果は……''約0.887%''

-このように、高すぎる要求値を数値化してもあまり役に立たない。現実的に起こり得ないのなら、戦術としては破綻している。単に「起こればラッキー」の一言で済む。
--コスト1の火のクリーチャーを12枚より多く採用したり、[[《ニクジール・ブッシャー》]]の水増しに[[《暗黒鎧 ダースシスK》]]も採用したりしたら、確率としては少し高くはなるものの、まだ低すぎる確率である。
実際にはここに「単色の火のカードを1枚以上引く」も条件に加わるため、火ではない[[《暗黒鎧 ダースシスK》]]の採用は[[色事故]]に繋がる可能性もある。

この例なら、[[《“轟轟轟”ブランド》]]を先攻1ターン目に出す戦術は無理に狙わず、[[《“轟轟轟”ブランド》]]を2ターン目以降に出しても最大限力を発揮できるようなデッキ構築を目指すのが良いだろう。

**参考 [#lf803ba6]
-[[用語集]]
-[[再現性]]
-[[コンボ]]
-[[事故]]
-[[確率表]]

&tag(用語集,再現性);