#author("2024-07-01T21:22:08+09:00","","")
#author("2024-08-13T09:38:27+09:00","","")
*2017&ruby(ねん){年};3&ruby(がつ){月};25&ruby(にち){日};ルール&ruby(かいてい){改訂}; [#k445072c]

2017年3月25日より適応された新ルールのこと。
2017年3月25日より適用された新ルールのこと。

これまで裁定変更や[[エラッタ]]こそあったが、ここまで大々的な[[ルール]]の変更は[[デュエル・マスターズ]]では初の試みである。

公式な発表があった[[ルール]]は以下の通り。
+シールドブレイクルールの改訂
+S・トリガーの使い方について
+「[[ターンのはじめ]]」に行われる効果はアンタップの後に行われる

**シールドブレイクルールの改訂 [#j528f40c]

これまで2つ以上の[[ブレイク]]はひとつずつ順に行われていたが、全て同時に[[ブレイク]]をする形に変更となる。処理の手順は以下の通り。

+相手プレイヤーへの攻撃がブロックされず、シールドブレイクが決定される
+能力によってブレイクする数だけ、シールドを選ぶ。(同じシールドは選択できない)
+選んだシールドをブレイクする。相手プレイヤーはそれらのシールドを同時に手札に加える。

-[[《終末の時計 ザ・クロック》]]と[[T・ブレイカー]]を例に挙げると、これまでは[[ブレイク]]1つ目で[[トリガー]]すると残りの2つの[[ブレイク]]は中断となり、[[ブレイク]]数は1つであった。しかし、新ルールだと同時に[[ブレイク]]されるため、[[S・トリガー]]を使う段階で他の[[シールド]][[ブレイク]]が確定してしまう。よって[[《終末の時計 ザ・クロック》]]を最初に使っても残りの[[ブレイク]]は止まらず、この場合だと[[シールド]]の[[ブレイク]]数は3つということになる。
--また、以前のルールでは[[ブレイク]]した最初の[[シールド]]の[[S・トリガー]]及び[[S・バック]]で攻撃クリーチャーが[[バトルゾーン]]から[[離れる]]ことがあったが、新ルールではすべてのブレイクを先に解決する為ブレイク中にバトルゾーンを離れるということは起こらない。

-これまでは[[W・ブレイカー]]等の複数[[ブレイク]]は途中で[[シールド]]が増えても有数Xだけ[[ブレイク]]できたが、新ルールだと[[ブレイク]]が決定した時点で存在している[[シールド]]を参照とするので、[[ブレイク]]された後に[[《DNA・スパーク》]]等で増えた[[シールド]]は[[ブレイク]]することができなくなる。

-[[ブレイク]]が同時になり同じ[[シールド]]を選ぶことができないので、[[W・ブレイカー]]等の複数[[ブレイク]]時に[[シールド・セイバー]]等で守られた[[シールド]]は、その複数[[ブレイク]]中に[[ブレイク]]されることはなくなる。

-2つ以上[[ブレイク]]された時に[[手札]]に加えるタイミングが同時になっただけであり、内部処理としては1つずつ[[ブレイク]]されていることに変わりはない。[[全体破壊>全体除去]]の[[墓地送り]]は同時だが、[[破壊]]されているのは1体ずつである。それと同じ現象が発生する。この裁定は[[置換効果]]の適用等に大きく関わる。
--このため、[[《S級宇宙 アダムスキー》]]や[[《ガイアール・ゼロ》]]、[[シールド・セイバー]]などのブレイク[[置換効果]]、[[マスター・W・ブレイカー]]による破壊などはブレイクするシールド1つずつに適用される。

-[[《ハッスル・キャッスル》]]等の他のシールドを身代わりにするブレイク[[置換効果]]や[[シールド・セイバー]]、[[《S級宇宙 アダムスキー》]]等は同時ブレイクの前に適用される。例えば[[全体除去]]される時に[[セイバー]]を適用する場合、[[全体除去]]は一時的に保留される。それと同じような処理がブレイク[[置換効果]]で発生する。
--したがって、ブレイク[[置換効果]]の適用結果として[[シールド回収]]が適用される場合、見かけ上同時ブレイクが同時ブレイクではなくなり、[[S・トリガー]]処理等のタイミングがズレることになる。
--ブレイク[[置換効果]]持ちの[[城]]が[[要塞化]]しているシールドAと通常のシールドBが同時ブレイクされる場合、Aのブレイクに対してBを身代わりの対象にすることが可能であり、実質ブレイク数を減らすことができる。ただし、ブレイク[[置換効果]]持ちの城が要塞化されているシールドC・Dの2つが同時ブレイクされる際、CとDの身代わり対象を他のシールドE1つだけに集約して押し付けることはできない。これも、[[セイバー]]と同じような処理であり、CをEに押し付けた後でDをEに押し付けようとしても、すでにEは手札に行って[[S・トリガー]]処理等まで終わってしまっているからである。

-あくまで[[ブレイク]]は[[シールド回収]]の代表例として例示されているだけの話であり、[[《デビル・ドレーン》]]で2つ以上の[[シールド]]を回収したり、[[シールド・プラス]]によって複数の[[シールドカード]]から構成される[[シールド]]を回収したりした場合でも同様の処理で統一されている。これは後述の[[S・トリガー]]/[[S・バック]]の使い方にも大きく関わる。
--従来は同じ[[ブレイク]]でも、[[ブレイカー]]による[[ブレイク]]と効果による[[ブレイク]]とでは処理が異なっていた。
--[[【ヒラメキドレーン】]]のように、従来の挙動が不可能になったケースも存在する。

-この新ルールと[[スーパー・S・トリガー]]の登場で、[[ワールド・ブレイカー]]は弱体化したと言える。この能力はなるべく、相手のシールドが沢山ある状態で使いたい能力だが、それをしてしまうとスーパー・S・トリガーを誘発してしまう可能性が格段に高くなってしまうためである。

**S・トリガーの使い方について [#f3675a07]

上記に関連する話として、[[S・トリガー]]や[[S・バック]]の使い方も変わる。処理の手順は以下の通り。

+ブレイクされたシールドに「S・トリガー」がある、またはブレイクされたシールドで手札にある「S・バック」の宣言ができる場合、それら全ての使用宣言を行う。使用宣言を行った段階で「S・バック」のコストとなる[[シールドカード]]は[[墓地送り]]される。
+「S・バック」のコスト以外のブレイクされたシールドを一旦手札に加える。
+使用宣言した「S・トリガー」「S・バック」を使う。呪文は唱えるまで、クリーチャーは召喚するまでを行う。

-使用宣言した「S・トリガー」「S・バック」は、後述のゾーン移動のケースを除き、必ず使わなければならない。

-[[《ドラゴンズ・サイン》]]と[[《サイバー・ブック》]]を例に挙げると、これまでは[[ブレイク]]は1つずつ処理をしていたので1枚目の[[ブレイク]]で[[《ドラゴンズ・サイン》]]が[[シールド]]にあったとしても[[手札]]に対象となる[[カード]]がなければ使うことができなかった。しかし、新ルールでは[[シールド]]が同時[[ブレイク]]された場合[[S・トリガー]]を好きな順番で使える為、[[《サイバー・ブック》]]で先に[[ドロー]]して対象となる[[カード]]が[[手札]]に入れば[[《ドラゴンズ・サイン》]]で[[コスト踏み倒し]]が可能となる。

-[[シールド]]が残り5つの時に[[T・ブレイカー]]を持つ[[クリーチャー]]に[[シールド]]を[[ブレイク]]され、1つ目の[[S・トリガー]]が[[《DNA・スパーク》]]だった場合、[[ブレイク]]された時点での[[シールド]]枚数は残り2つなので、問題無く[[シールド追加]][[能力]]を使う事が可能である。

-「S・バック」使用宣言を行う度にコストとなる[[シールドカード]]は墓地に置かれるため、異なる「S・バック」が同一の[[シールドカード]]をコストにすることはできない。
--[[S・バック]]の処理の時点で元々手札にあるものしか宣言できず、[[S・バック]]のカードと同時に手札に加わる対象カードを捨てて[[S・バック]]することは不可。
--タイミング的には[[S・バック]]のコストはシールドゾーンから墓地に落とされていることになるが、[[総合ゲームルール>デュエル・マスターズ総合ゲームルール]]509.3b((ルール改訂当時の番号))と701.7aの追加・改訂により、''[[手札]]から捨てた''ものと見なされる。したがって、[[S・バック]]で[[《斬隠蒼頭龍バイケン》]]などの相手ターン中有効な旧[[マッドネス]]を使用することが可能になった。逆に[[《乾杯の堕天カリイサビラ》]]や[[《結納の堕天ノシーレ》]]等、[[シールドゾーン]]から[[墓地送り]]されたことを誘発条件とする[[誘発型能力]]等は[[S・バック]]では誘発しなくなった。

-同時[[ブレイク]]された[[シールド]]は[[手札]]にある扱いなので、例えば[[手札]]が無い時に[[《真・龍覇 ヘブンズロージア》]]と[[《ドラゴンズ・サイン》]]が同時に[[ブレイク]]された時は、[[《ドラゴンズ・サイン》]]で[[ブレイク]]されたばかりの[[《真・龍覇 ヘブンズロージア》]]を即座に[[コスト踏み倒し]]することが可能である。
--[[《魔天降臨》]]を同時にトリガーした[[S・トリガー]]等より先に使うとそれらは[[マナゾーン]]に移動してしまい処理ができなくなる。
--[[《エマージェンシー・タイフーン》]]等で[[墓地]]に移動したり、[[《サイキック・ユー》]]で[[シールドゾーン]]に移動したりした場合も同様である。[[《魔天降臨》]]とは異なり小回りがきくので、一度は宣言した[[S・トリガー]]を能動的にキャンセルしたい場合は使えるテクニックかもしれない。
--余談だが、[[《転生スイッチ》]]等で[[バトルゾーン]]に移動させた場合もルール上はキャンセルされることになる。しかし[[S・トリガー]]等で出ることが確定している[[クリーチャー]]を[[バトルゾーン]]に出すことでキャンセルしても意味がなかろう。

**「ターンのはじめ」に行われる効果はアンタップの後に行われる [#a168869d]

読んで字のごとくである。これまでは自分の[[ターン]]に回った時[[カード]]の[[テキスト]]に「[[ターンのはじめ]]」と書かれた[[誘発型能力]]を処理してから[[アンタップ]]という流れであった。しかし、新ルールではこれが逆の順となる。処理の手順は以下の通り。

+ターン開始ステップに、ターン・プレイヤーはバトルゾーンとマナゾーンにある自分のカードを同時にアンタップさせる。
+[[ターンのはじめ]]の誘発型能力をすべて解決する。

-[[《Dの禁断 ドキンダムエリア》]]や[[《魂の大番長「四つ牙」》]]を例に挙げると、これまでは[[ターンのはじめ]]に行われる[[効果]]の後に[[アンタップ]]をしていたので、[[タップ]]状態の[[クリーチャー]]の[[封印]]を外して[[アンタップ]]できたり、[[多色]][[カード]]が[[マナゾーン]]に置かれても即座に[[アンタップ]]できた。しかし、新ルールではまず先に[[アンタップ]]が行われるのでこれらのケースでは[[アンタップ]]できなくなってしまう。

-「『ターンの初めに[[タップ]]されている』のが前提である[[サイレントスキル]]、[[《神託のメシア 鑑真》]]等にとっては、存在意義そのものが失われかねない[[ルール]]変更である」と思われがち。
だが、後者は「[[タップ]]した状態でターンを迎えることがトリガー条件である」ので、適用タイミングが変わっただけで問題なく能力を適用できる。前者はルール改定前の総合ルールの時点で「ターンの初めに効果の使用/不使用を決定し、[[アンタップ]]後に適用される」とあるため、同様に問題は無い。
全ての効果適用のタイミングが、[[サイレントスキル]]と同じタイミングになったと考えるのがわかりやすいだろう。

**参考 [#s9e74ca6]
-[[用語集]]
-[[ブレイク]]
-[[シールド回収]]
-[[S・トリガー]]
-[[S・バック]]
-[[ターン]]
-[[アンタップ]]
-[[アンタップステップ]]

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