#author("2022-11-17T20:47:28+09:00","","")
*《&ruby(どうもう){獰猛};なる&ruby(だいち){大地};》 [#h872bc5d]

|獰猛なる大地 R 自然文明 (8)|
|呪文|
|進化ではないクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。相手のマナゾーンから進化ではないクリーチャーを1体選び、相手はそれをバトルゾーンに出す。その後、バトルゾーンから自分と相手のクリーチャーを1体ずつ選び、持ち主のマナゾーンに置く。|

[[DM-27]]で登場した[[自然]]の[[呪文]]。

[[《母なる大地》]]の派生カードのひとつで、お互いの[[マナゾーン]]から、[[クリーチャー]]を1体ずつ[[コスト踏み倒し]]する能力と、お互いの[[クリーチャー]]を1体ずつ、[[マナ送り]]にする能力を持つ。

一見するとわかりにくい[[カード]]だが、要は[[《父なる大地》]]を自分と相手に行うというもの。[[コスト踏み倒し]]と同時に間接的な[[除去]]を放てると考えれば良いだろう。触れられるゾーンが多い故に小回りの利いた[[プレイング]]が可能である。

主な用途は《母なる》系列同様、自分の[[マナゾーン]]からの[[コスト踏み倒し]]である。素で8[[コスト]]と非常に重いが、[[除去]]を兼ねた[[マナゾーン]]からの[[コスト踏み倒し]]と考えれば非常に汎用性が高く、隙も少ないため[[テンポ>テンポアドバンテージ]]の面を考えなくても強力である。
また[[コスト踏み倒し]]の[[コスト]]制限もないため、9以上の超高[[コスト]][[クリーチャー]]の早期踏み倒しが可能。質の高い[[ファッティ]]が増えた[[エピソード2]]以降で猛威を振るうこととなり、[[殿堂入り]]となった。

[[除去]]は、[[エラッタ]]後の[[《父なる大地》]]と同じである。[[《父なる大地》]]と同様の悪用が可能であり、[[デメリット]]持ちや[[自壊]]してしまう[[クリーチャー]]を引きずり出したり、[[マナゾーン]]にあるべきキーパーツを引っこ抜いたりできる。[[マナ送り]]であるため、[[pig]]や[[破壊]]に耐性を持つ[[クリーチャー]]にも銀の弾丸となりえる。
-[[エラッタ]]前の[[《父なる大地》]]は相手[[クリーチャー]]の[[マナ送り]]が[[任意]]であった。

ここまででも十二分に強力な[[呪文]]であるが、《獰猛なる大地》の本領としては、これらの効果を同時に行うことによる特異な動きと、巧妙な効果の順序にも触れておくべきだろう。

[[コスト踏み倒し]]が先であり、[[マナ送り]]が後である。他の[[《母なる大地》]]系列と異なり、先に[[コスト]]となる[[クリーチャー]]を用意する必要がないという特徴をもつ。勿論、自分の盤面に[[クリーチャー]]がいなければ、[[コスト踏み倒し]]の後に[[マナ送り]]されて何も残らないが、[[クリーチャー]]の[[cip]]は発動可能。[[《偽りの王 ヴィルヘルム》]]などの強力な[[cip]]効果をもつ[[クリーチャー]]が[[マナゾーン]]にいれば、それらの能力を[[呪文]]感覚で行使できる。
また、[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]などの[[除去]]耐性を出せば[[マナ送り]]を免れて残すことも出来る。

[[コスト踏み倒し]]は自分が先であり、相手が後である。[[《雷鳴の守護者ミスト・リエス》]]を出せば1回効果を起動できるし、[[コスト踏み倒し]]メタを出せば相手の[[コスト踏み倒し]]に反応させることが出来る。[[《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》]]などの[[クリーチャー]][[ロック]]を先だしすれば、そもそも相手の[[コスト踏み倒し]]を不発どころか[[ランデス]]に置換することも可能。

また、起動した[[クリーチャー]]の効果解決は、《獰猛なる大地》の効果がすべて終わった後で行う。これによって、例えば相手の[[マナゾーン]]から引っ張り出した・[[マナ送り]]した[[クリーチャー]]を[[《偽りの王 ヴィルヘルム》]]効果で狙撃したり、相手の大型[[クリーチャー]]を小型[[クリーチャー]]と入れ替えて[[cip]][[全体除去]]に巻き込んだり、[[エターナル・Ω]]で[[手札]]に戻った[[ゼニス]]を[[cip]][[ハンデス]]で叩き落したり[[《サイバー・N・ワールド》]]で吹き飛ばしたり出来る。
[[《父なる大地》]]同様、相手が本人にも悪影響を及ぼす[[カード]]を使っていると、《獰猛なる大地》の場合は時に恐ろしい悲劇を生むことになる。相手する時には十分気を付けるべきだろう。

このように、相手と自分の[[カード]]の組み合わせ次第で様々なアプローチが可能であり、同時に大きな[[アドバンテージ]]を稼げる可能性を秘めているのである。
それぞれの要素を上手く使えたなら、[[ゼニス]]や[[除去]]耐性持ちといった対処が厄介な[[クリーチャー]]や盤面を、1枚で対処できてしまうことも珍しくない。

[[コスト]]は高いものの、高い汎用性と[[カードパワー]]を兼ね備える強力な[[カード]]である。効果の完成度も極めて高く、1枚で戦況を変えたり勝負を決めたり出来るポテンシャルを持つ。[[デッキビルディング]]の時も実際のプレイの時も、是非ともうまく扱ってやりたい1枚である。

**ルール [#j27388df]

-1つのテキストに多くの事柄が記されており、効果[[解決]]の順序や処理が非常にわかりにくい。大まかな流れは以下の通りである。
--1. 自分の[[マナゾーン]]から非進化[[クリーチャー]]を[[コスト踏み倒し]]
--2. 相手の[[マナゾーン]]から非進化[[クリーチャー]]を[[コスト踏み倒し]]
--3. 自分の[[クリーチャー]]と相手の[[クリーチャー]]を1体ずつ選び、同時に[[マナ送り]]
 ここまでが《獰猛なる大地》の効果となる。
--4. [[アクティブ・プレイヤー]]が、[[クリーチャー]]が出た時等で[[誘発]]した能力を処理
--5. 非[[アクティブ・プレイヤー]]が、[[クリーチャー]]が出た時等で[[誘発]]した能力を処理
 これが一連の処理の流れとなる。
---1~3の能力は《獰猛なる大地》のテキストで決められた順序である。いかなる場合も順序は変わらない。4,5の[[誘発]]した能力の処理は[[アクティブ・プレイヤー]]の優先権によって順序が決められる。よって、誰が《獰猛なる大地》を唱えたかにかかわらず、[[アクティブ・プレイヤー]]から能力処理を行う。
[[《ホーガン・ブラスター》]]の[[S・トリガー]]等で非[[アクティブ・プレイヤー]]が《獰猛なる大地》を唱えた場合、[[クリーチャー]]能力を処理する[[プレイヤー]]の順序が逆になるため気を付けたい。
-呪文の効果処理中に「出た時」「離れた時」などの[[誘発型能力]]は割り込まないが、[[常在型能力]]は割り込まれる。
--[[《光神龍スペル・デル・フィン》]]を出した場合、[[手札]]を公開する効果は[[常在型能力]]であるため、《獰猛なる大地》の処理中に相手の[[手札]]を確認出来る。よって、相手の[[手札]]を見た上で相手の[[コスト踏み倒し]]や、[[マナ送り]]する[[クリーチャー]]を選択することが出来る。
--[[《カビパン男》]]や[[《壊滅の悪魔龍 カナシミドミノ》]]を出した場合、[[常在型能力]]の方の[[パワー低下]]は即時発動するが、[[クリーチャー]]が[[破壊]]されることで発動する[[誘発型能力]]の方の[[パワー低下]]は《獰猛なる大地》の処理が終わった後で処理する。《獰猛なる大地》中にあの連鎖的[[パワー低下]]は出来ないが、《獰猛なる大地》の処理が終わった後にスタックされた分の[[パワー低下]]を放つことができる。[[《カビパン男》]]や[[《壊滅の悪魔龍 カナシミドミノ》]]を[[マナ送り]]する場合は当然さらなる連鎖的[[パワー低下]]は望めないので注意。
--[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]を出した場合、[[状態定義効果]]である[[シールド・フォース]]の処理が割り込む。よって、このクリーチャーを[[マナ送り]]の対象にした場合、そのまま[[バトルゾーン]]にとどまる。
--[[EXライフ]]持ち[[クリーチャー]]を出した場合、[[状態定義効果]]である[[EXライフ]]の処理が割り込む。このクリーチャーを[[マナ送り]]の対象にした場合、[[EXライフ]]の[[除去]]耐性が適用され、「このクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時」の能力が[[誘発]]する。

-[[マナゾーン]]に「[[進化]]ではない[[クリーチャー]]」が存在しない場合は、何も出てこない。また、[[進化クリーチャー]]も[[マナゾーン]]に送ることができる。

**環境において [#vfdc1b08]
[[《母なる紋章》]]が[[プレミアム殿堂]]となり、[[《ミラクルとミステリーの扉》]]の[[殿堂入り]]が決定する中、使用制限のない貴重な無条件[[コスト踏み倒し]][[呪文]]であった。しかし、[[エピソード2]]前後から[[《勝利宣言 鬼丸「覇」》]]をはじめとする強力な高コストの[[フィニッシャー]]が増えたこともあり、それらを容易に呼び出せることが原因となったのか、2013年6月22日付で[[殿堂入り]]となった。

[[DMRP-19]]頃になると、大型[[ディスペクター]]を踏み倒す手段として[[【5色コントロール】]]系統のデッキに採用される構築も見られるようになった。[[《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》]]の能力で唱えられる範囲内であることに加え、[[《蒼龍の大地》]]と異なりマナゾーンのカードの枚数に縛られない強みがある。

[[コスト踏み倒しメタ]]の普及、類似カードの[[《蒼龍の大地》]]など8コストでの無制限の踏み倒しが一般的となったからか、2022年7月1日に[[殿堂解除]]。同じ[[コスト]]を問わない[[コスト踏み倒し]]の[[《神歌と繚嵐の扉》]]が殆ど活躍しなかったのも大きい。直前に[[《星空に浮かぶニンギョ》]]、[[《若き大長老 アプル》]]といったマナ戦術メタが登場したのもある。

殿堂解除直後、これを[[4枚積み]]した[[【4色ロマノグリラ天門】]]が[[オリジナル]]の[[チャンピオンシップ]]優勝を果たした。[[【5色ザーディクリカ】>【5色コントロール】]]のようにマナ回収感覚で1枚程度に枚数を抑えた例もある。
**その他 [#b7899442]
-[[【キリコキュービック】]]では[[《蒼狼の王妃 イザナミテラス》]]と[[《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》]]を絡めてこれをループさせることで、相手の[[マナゾーン]]にある[[強制]][[マナブースト]]クリーチャーを出し入れして[[ライブラリアウト]]を狙える。そうしたものが無くともここに[[《ドラグ変怪》]]を足せば実現可能。

-[[DMEX-02]]版のイラストでは、[[《キングダム・オウ禍武斗》]]が描かれている。

-類似するカードとして、後に[[《蒼龍の大地》]]が登場しており、そちらも環境デッキに採用された。

**関連カード [#ydf7c36d]
-[[《母なる大地》]]
-[[《母なる紋章》]]
-[[《母なる星域》]]
-[[《父なる大地》]]
-[[《蒼龍の大地》]]
-[[《ドンド・ラフーイ/ネオン・ジオング》]]

**[[フレーバーテキスト]] [#f716502f]
-[[DM-27]]
'''星に住む生命が成長するように、星自身もゆっくりとその姿を変えていく。'''
-[[DMX-09]] 
'''大地は全てに平等に牙をむく。'''
-[[DMEX-02]]
'''[[自然]][[文明]]最強の4戦士、その名も[[ガイアハザード]]! [[自然]][[文明]]の平和を守る為、彼らはどんな強敵にも立ち向かう!!'''


**収録セット [#ub06e91a]
//***[[デュエル・マスターズ]]
//デュエル・マスターズ プレイスで実装された場合は上のコメントアウトを外して、下部にデュエル・マスターズ プレイスの収録情報を追記してください。
-illus.[[Miho Midorikawa]]
--[[DM-27 「極神編 第4弾 完全極神(パーフェクト・ヘヴン)」>DM-27]](12/55)
--[[DMX-09 「デッキビルダー鬼DX ガンバ!勝太編」>DMX-09]](27/58)
--[[プロモーション・カード]] (P46/Y12)([[アルトアート]])
-illus.[[Mikio Masuda]]/[[otumami]]
--[[DMEX-02 「デュエマクエスト・パック 〜伝説の最強戦略12〜」>DMEX-02]](18/84)

**参考 [#qf19ffb5]
-[[非進化]]
-[[クリーチャー]]
-[[マナゾーン]]
-[[コスト踏み倒し]]
-[[バトルゾーン]]
-[[マナ送り]]

-[[殿堂入り]]

-[[【獰猛ブラスター】]]

&tag(呪文,自然文明,緑単,単色,コスト8,非進化クリーチャーサポート,コスト踏み倒し,コスト踏み倒し (相手),除去,単体除去,確定除去,マナ送り,自己マナ送り,単体マナ送り,両者マナ送り,R,レア,Miho Midorikawa,Mikio Masuda,otumami,殿堂解除);