#author("2021-01-04T21:20:02+09:00","","")
#author("2021-01-05T15:10:18+09:00","","")
*対話拒否 [#nc14e5ae]
対人ゲームにおいて、自分のみで勝ち筋を完結させ、一方的な勝利を目的とする戦術や戦略への蔑称のこと。

対戦としての楽しみである駆け引きなどがあまり行われず、相手のプレイングにあまり左右されることもなく、一方的なプレイングが長時間行われるか、逆に極端に短いまま[[ゲーム]]が終わるようだとこう呼ばれるようになる。「対話拒否された」という感想が散見されるようであれば、対人ゲームとして不健全なバランスになっていることを意味している。

また、「対話拒否された対戦」という言葉はあれど「対話した(対話された)対戦」という言葉は存在しない。プレイングや運要素による駆け引きが存在する対戦が「対話した対戦」に当たると思われるが、それは対人ゲームとして自然な状態なので特別な用語を必要としないからである。

このようなプレイスタイルの理想像は、身もふたもない事を言えば「''理想プレイの押し付け''」である。
相手はただそれを『見させられる』だけで、[[コンボ]]等が成立すれば最後、ゲーム的なコミュニケーションの要素は失われてしまう。

デュエル・マスターズに限らず、TCGは対戦ゲームであり、様々なカードを使い、色々な駆け引きができることが楽しみであり、それが失われる対話拒否を快く思わないプレイヤーが多いのは当然である。

デュエマ公式サイトの「クリエイターズ・レター Vol.18」では、このような対話拒否状態が対戦ゲームとしての性質を重視するデュエマのゲーム方針と相性が良くないという内容の説明がされていた。

**デュエル・マスターズでの「対話拒否」について [#w71923ff]
+[[コンボ]]が成立したら最後、相手に[[ターン]]を一切渡さずに[[ソリティア]]で[[ライブラリアウト]]・[[エクストラウィン]]
+徹底的な[[ロック]]で全ての妨害手段を封じた上での[[1ショットキル]]
+何らかの方法で、極めて少ないターン数で[[1ショットキル]]を決める。対戦相手は「''1つ[[マナ]]を置いただけでゲームが終わる''」など、相手にほとんど、あるいは全く行動も許さないまま[[ゲーム]]を終えてしまう([[ソリティア]]ではないタイプの対話拒否)

という構築が対話拒否を終着点とするデッキになる。
なお、ケース3は極端に前のめりな[[【速攻】]]系にも当てはまるが、此方が対話拒否と呼ばれる事はない。
[[ブロッカー]]で守る、[[S・トリガー]]による逆転による巻き返しなどの手段、即ち駆け引きの余地は残されており、そういった手段が豊富な[[デッキ]]に対する勝率は悪化する事は自明だからである。
そういった相手の行動による駆け引きの要素を排し、''片方の[[コンボ]]が揃った時点で、大方ゲームが終わってしまう''為に''プレイヤー同士の駆け引きがほとんど行われていない、行わせない''という部分がキモである。

勝利こそが第一で必然的に不確定要素や運要素の排除が求められる競技大会では上記のような対話拒否に近い[[デッキタイプ]]が有効となる。
しかし下準備が必要な以上完全な対話拒否を行うことはほぼ不可能で、例えば「[[DMGP-9th>公認グランプリ]]」で優勝した[[【カリヤドネループ】]]なら、決勝では[[【赤単ブランド】]]に辛勝しており、「対話拒否」とは程遠い試合となっていた。
-簡単に「対話拒否」が行えるデッキが環境を支配すると真っ先に規制の対象になるため、当然といえば当然である。

-対話拒否自体は、[[神化編環境]]で[[【エンペラー・キリコ】]]が流行したことによって発生したが、当時は「ソリティア」という言葉が使われた。[[《エンペラー・キリコ》]]を出すとほぼ勝利が決まったが、[[コスト踏み倒し]]で出た[[クリーチャー]]の[[cip]]の解決に手間取ることが多く、止めを刺すまで非常に長い間自分のカードを回し続けることになっていた。

-[[追加ターン]]の条件が比較的緩い[[《勝利宣言 鬼丸「覇」》]]もソリティアを生みだすカードと呼ばれることが多い。出せば大方勝負が決まってしまうため、否定的なニュアンスで言われることがほとんどである。

-[[《BAKUOOON・ミッツァイル》]]も大量に[[GR召喚]]した[[GRクリーチャー]]のcip解決に時間がかかりがちな上に出たら最後ほぼ勝利が決まるという[[《エンペラー・キリコ》]]と同じような性質を持っていた。[[【ミッツァイル】]]の後継デッキともいえる[[【ドッカンデイヤー】]]や[[【ヨミジループ】]]も同じく複雑なcip処理が必要で、ソリティアを生みがちなデッキとされる。
**その他 [#h8b73a05]
-開発側が「[[超GR]]と[[オレガ・オーラ]]は誰もが楽しく激しく熱く、ハラハラドキドキできるデュエル・マスターズにはならなかった」と[[クリエイターズ・レター>https://dm.takaratomy.co.jp/cls/creatorsletter34/]]で語った。[[十王篇]]ではその対策としてか、[[鬼タイム]]や[[キリフダッシュ]]といった、対戦相手との駆け引きを要求する新[[能力]]を開発している。

-[[Magic:The Gathering]]においては、このような対話拒否型[[デッキタイプ]]は「アンフェアデッキ(unfairdeck)」と呼ばれる。真っ当な勝ち方をしない事が由来で、決して使用者を揶揄・非難する事が目的ではない。

//-2020年頃に他の対人ゲームから「デュエル・マスターズWiki」に輸入されてきた用語であり、[[【ジョバンニスコール】]]や[[《ベイB ジャック》]]から[[《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》]]を出し[[エクストラウィン]]する[[【白緑メタリカ】]]など1人回しに終始しがちなデッキでも、時期が違うため「対話拒否デッキ」と呼ばれるわけではない。

**参考 [#s92b9d5d]
-[[用語集]]
-[[ソリティア]]
-[[ミッツァイル・マスターズ]]
-[[【零龍ギャスカ】]]、[[【ダーツデリート】]]…相手の[[デッキタイプ]]に依存する事なく、極めて少ないターン数(理論上は1ターン)で[[1ショットキル]]を決めてしまう[[デッキタイプ]]の一例。[[ソリティア]]ではないが、自身のデッキ内で勝ち筋が完結しており、相手との駆け引きを極力排してしまうという意味では対話拒否に含まれる

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