#author("2025-11-14T14:52:07+09:00","","")
#author("2025-11-14T17:08:09+09:00","","")
*ターンの残りをとばす [#top]

現在の[[ターン]]を強制的に終了し、直後に次の[[ターン]]を開始する[[単発的効果]]。
この効果が解決されると、他の[[解決]]待ちの[[効果]]や処理はすべて失効し、「ターンの終わりまで」「このターン」の継続的効果が終了する。
多くは、クリーチャーが[[誘発型能力]]の効果として持ち、ごく一部の[[呪文]]が[[呪文能力]]として持つ。

テキストでは「とばす」と平仮名表記だが「飛ばす」の漢字表記も一般に利用される。

|終末の時計(ラグナロク) ザ・クロック R 水文明 (3)|
|クリーチャー:アウトレイジMAX 3000|
|S・トリガー|
|このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、ターンの残りをとばす。(次のプレイヤーのターンをすぐに始める)|

|ルシファー P 光/水文明 (8)|
|呪文|
|S・トリガー|
|今のターンが相手のターンなら、残りのターンをとばす。|
|今のターンが自分のターンなら、光のコスト9以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。|

[[DMR-09]]で登場した[[効果]]であり、多くは[[誘発型能力]]によって生成される。

相手の[[メインステップ]]で飛ばせば膨大な[[テンポアドバンテージ]]を獲得し、実質[[追加ターン]]を得るのに近い[[効果]]が期待できる。
[[攻撃ステップ]]で飛ばせばそれ以上の相手の[[攻撃]]を防ぐことができるため、変則的な防御手段として利用することも可能。

逆に自分の[[ターン]]を飛ばしてしまうと[[デメリット]]になってしまう。
相手の[[クリーチャー]]を[[強制]]的に引き出す[[《リアルとデスの大逆転》]]や[[《父なる大地》]]などで利用される危険性があるため、自分の[[ターン]]をとばす可能性のある[[カード]]には気を付けておいたほうがいいだろう。
ただし、[[《龍仙ロマネスク》]]などの[[デメリット]][[効果]]のある[[カード]]を無効にできるため、一概に悪いことばかりではない。

**ルール [#rules]
-この効果が解決されると、そのターン中でその後に訪れるはずだったステップやタイミングは訪れない。そのステップやタイミングで処理されるべきだった処理は処理されない。その処理が「このターン」「そのターン」とついているものなら、次のターン以降も処理されない。

--例1:[[《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》]]の能力で得た追加ターン中に、[[《終末の時計 ザ・クロック》]]が出て、その能力を解決した場合、そのターンの[[ターン終了ステップ]]は訪れないため、「そのターンの終わりに自分のクリーチャーをすべて破壊する」処理を行わない。([[公式FAQ>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/39060/]])

--例2:[[《瞬閃と疾駆と双撃の決断》]]の「このターン、そのクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、そのクリーチャーをアンタップする」効果を受けているクリーチャーが相手プレイヤーへの攻撃によりシールドをブレイクし、相手はそのシールドから[[《終末の時計 ザ・クロック》]]を[[S・トリガー]]で召喚した。その場合、[[《瞬閃と疾駆と双撃の決断》]]の「そのクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、そのクリーチャーをアンタップする」効果は適用できずに次のターンになる。([[公式FAQ>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/45212/]])

-この効果が解決されると、他の[[解決]]待ちの[[効果]]や処理はすべて失効する。
--例1:自分の[[《終末の監視者 ジ・ウォッチ》]]がある状況で、相手の[[《芸魔王将 カクメイジン》]]がシールドをブレイクしようとし、《カクメイジン》の各ブレイクの前に呪文を唱えた場合、《ジ・ウォッチ》の効果でターンの残りを飛ばすことができる。そうした場合、実際にブレイク処理する前にターンが飛ばされることになるため、ブレイクは不発する。([[公式FAQ>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/43863/]])
--例2:自分の[[ターン]]に、[[《獰猛なる大地》]]で自分の[[《終末の時計 ザ・クロック》]]と相手の[[《緑神龍ザールベルグ》]]を出した場合、[[ターン・プレイヤー]]の《終末の時計 ザ・クロック》を処理し相手[[ターン]]に移り、後で[[解決]]が控えていた[[《緑神龍ザールベルグ》]]の[[能力]]は[[解決]]されない。
--例3:[[《真実の名 ナッツ・スパゲッティーノ》]]、[[《激沸騰!オンセン・ガロウズ》]]等により《終末の時計 ザ・クロック》を2体または[[能力]]を2回分蓄積した場合、1体目の[[能力]]を[[解決]]し相手[[ターン]]に移り、2体目(2回目)のザ・クロックの[[能力]]は[[解決]]されず、そのまま相手[[ターン]]が始まる。


-この効果が解決されると、解決中の処理を途中で終了する。
--例1:複数回[[ガチンコ・ジャッジ]]に勝利した[[《R.S.F.K.》]]は1つずつシールドをブレイクする。ブレイク処理の過程で、相手が[[《ルシファー》]]を[[S・トリガー]]させた場合、ブレイク処理を終了する。([[公式FAQ>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/42524/]])
---[[W・ブレイカー]]、[[《ティラノ・リンク・ノヴァ》]]や[[《「黒幕」》]]、[[《憎悪と怒りの獄門》]]などは同時にブレイクするため、上とは挙動が異なる。
#region2(旧ルールでの記述){{
かつては[[ブレイカー]][[能力]]は1枚ずつ[[シールド]]を[[手札]]に加えるものだったため、[[ターン]]をとばす[[効果]]は[[ブレイク]]が確定されている[[シールド]]を唯一守れる[[能力]]だったが、COLOR(blue){''[[2017年3月25日ルール改訂]]により複数ブレイクによる[[シールドチェック]]が同時に行われるようになったため、守れなくなった。
}}

-この能力が解決されてから、実際に次のターンが始まるまでの間は能力が誘発・解決されない。
--例えば、非ターンプレイヤーが[[《ルシファー》]]を唱えたからといって、ターンプレイヤーの[[《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》]]でコスト踏み倒しはできない。

-この効果が解決されると、以下のカードは墓地に置かれる。ターンを飛ばすため、これで能力が[[誘発]]することはない。
--[[保留状態]]のカード([[総合ルール]] 512.1.)
---例えば、相手ターン中に[[《ホーガン・ブラスター》]]で[[《ルシファー》]]をめくった場合、[[《ホーガン・ブラスター》]]は保留状態にあるため、墓地に置かれる。[[S・トリガー]]の宣言は[[使用宣言]]であり、[[保留状態]]への遷移はない点に注意。
---[[《龍素記号Cg ダイシャリン》]]で相手ターン中に唱える[[《ルシファー》]]などに[[チャージャー]]を付与した場合、ターンを飛ばした後で[[チャージャー]]を適用することはできないため、[[《ルシファー》]]などは墓地に置かれる。
--処理中の[[S・トリガー]]の上で[[要塞化]]していた[[城]]([[総合ルール]] 703.4k)

-[[シールドチェック]]でターンの残りを飛ばす効果を含む呪文とそれ以外のカードを同時に[[使用宣言]]し、先にターンの残りを飛ばす効果を含む呪文を実行した場合、それ以外のカードは[[実行]]処理が不発になり手札にとどまる。[[使用宣言]]と[[保留状態]]は別物であることに留意が必要。
--例5:今のターンが相手のターンで、[[T・ブレイカー]]で[[《ルシファー》]]と[[《サイバー・ブレイン》]]と[[《ドラゴンズ・サイン》]]を使用宣言した。先に[[《サイバー・ブレイン》]]を唱えて手札が整わなかった場合、次に[[《ルシファー》]]でターンの残りをとばすと、[[《ドラゴンズ・サイン》]]は[[空撃ち]]せずに次のターンを始めることが可能になる。

-ターンの残りを飛ばした次のターンは、通常と同様に決定する。通常は飛ばされたターンの非ターンプレイヤーのターンである。少なくともどちらか一方が[[追加ターン]]を得ていた場合も[[追加ターン]]のルールに従って決まる。

-そのほか、[[誘発型能力]]・[[呪文]]のルールは効果に「ターンの残りをとばす」を持たないものと同様に処理する。
--[[《終末の時計 ザ・クロック》]]とほかの[[S・トリガー獣]]を同時に召喚した場合、先にほかの[[S・トリガー獣]]の[[cip]]を解決した後で[[《終末の時計 ザ・クロック》]]のターンの残りをとばす[[cip]]を解決してもよい。
--能力を不発させる以下のような手段はターンの残りをとばす効果を持つクリーチャー・呪文にも有効。
---[[《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》]]などの、[[能力]]の[[トリガー]]の無効化
---[[《龍世界 ドラゴ大王》]]などの[[着地置換効果]]による着地の妨害
---[[《超神星マーキュリー・ギガブリザード》]]の呪文の[[打ち消し]]
---[[《うららかもも&ミノマル -献身のヒロイン-》]]の実行メタ

--誘発型能力の解決順はターンプレイヤー→非ターンプレイヤーであるため、非ターンプレイヤーの誘発型能力によるターンの残りをとばす処理は、ターンプレイヤーにすべての待機した効果を解決させた後でしか解決できない。

**ターンの残りをとばすカード [#list]
-[[《終末の時計 ザ・クロック》]]
-[[《破滅の時計 ザ・ストップ》]]
-[[《時の宮殿 ベルファーレ》]]
-[[《次元波導魔法 HAL》]]
-[[《終末の監視者 ジ・ウォッチ》]]
-[[《偽代助演 スケプティック》]]
-[[《頂上電融 クライアッシュ“覇星” '22》]]
-[[《~凍てついた時間~》]]
//相手限定
-[[《完全不明》]]
-[[《神曲の法皇 ミラダンテ》]](※ターンを終了する)
-[[《C.A.P. アアルカイト》]]
-[[《ルシファー》]]
//自分限定
-[[《万年の甲 ガメッシュ》]]
-[[《夏だ!デュエル修業だ!!》]]

**その他 [#others]
-[[Magic:The Gathering]]の[[《時間停止/Time Stop》>http://mtgwiki.com/wiki/%E6%99%82%E9%96%93%E5%81%9C%E6%AD%A2/Time_Stop]]との共通点が指摘されており、初めて登場した[[《終末の時計 ザ・クロック》]]は相手のターン中に[[防御札]]として使うという使用法まで似通っていた。後述のように、共通点の一部はこの能力を持つカードが増加してからも引き継がれた。

-当初は「常識を打ち破る」存在であることの表現として開発され、必然的に[[アウトレイジMAX]]にしか与えられなかった((https://x.com/syaba3/status/1831814566587547956?s=61&t=LYSzdlugJsplq89kx1zRCQ))。しかし、[[革命編]]から他[[種族]]の[[クリーチャー]]や[[呪文]]にもポツポツと配られはじめ、もはや種族面での法則性は見られなくなった。

-[[DM25-RP2]]までに登場したこの能力を持つカードはすべて[[水]][[単色]]または[[水]]を含む[[多色]]であり、[[カラーパイ]]としては水に属すと思われる。《時間停止/Time Stop》が[[青]]の呪文だったことにちなんでいるのだろう。

-[[カード名]]に「時計」や「時間」を持ち、より直接的に《時間停止/Time Stop》を連想させるカードも一部存在している。[[ルシファー]]関係のカードもアニメで「COLOR(blue){タイムストップ}デュエル」に使われたことから、やはり名前のパロディとなっている。
--[[フレーバーテキスト]]や[[デュエプレ]]の[[ボイス]]から読み取れることもあるので、探してみるのも良いだろう。

-アニメ「VSRF」第48話で[[切札 ジョー]]が使用した自作カードの[[《タイム・ストップン》]]がこの能力を持っていた。カード化されていれば史上初の[[水]]以外でターンの残りをとばすカードになっていた。

**参考 [#reference]
-[[用語集]]
-[[ターン]]
-[[誘発型能力]]
-[[追加ターン]]
-[[《終末の時計 ザ・クロック》]]
-[[《ルシファー》]]

----
[[公式Q&A]]

>Q.[[《ネオン・ジオング》>《ドンド・ラフーイ/ネオン・ジオング》]]を使ってクリーチャーをバトルゾーンに出しました。その後の攻撃で相手がS・トリガーで[[《終末の時計 ザ・クロック》]]を出してターンを飛ばしたらどうなりますか?
A.[[《ネオン・ジオング》>《ドンド・ラフーイ/ネオン・ジオング》]]で出したクリーチャーはそのターンの終わりにマナゾーンに置くことになりますが、そのターンが飛ばされたのであればそのままバトルゾーンに残ることになります。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/31817]]

>Q.[[《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》]]の「鬼エンド」能力で得た追加ターン中に[[《終末の時計 ザ・クロック》]]がバトルゾーンに出ました。そのターンの終わりに、自分のクリーチャーを全て破壊しますか?
A.いいえ、ターンの残りをとばすので、自分のクリーチャーは破壊しません。「ターンの終わりに」の能力はトリガーせず、次の相手のターンを始めます。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/39060]]

>Q.自分は[[《瞬閃と疾駆と双撃の決断》]]を唱えて、「自分のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、そのクリーチャーをアンタップする」の効果で[[《芸魔隠狐 カラクリバーシ》]]を選びました。&br;選んだ[[《芸魔隠狐 カラクリバーシ》]]で相手を攻撃したところ、ブレイクしたシールドから相手は[[《終末の時計 ザ・クロック》]]を「S・トリガー」 で召喚しました。&br;その「出た時」の能力で''ターンをとばす''前に、[[《瞬閃と疾駆と双撃の決断》]]の「攻撃の終わりに」の能力で[[《芸魔隠狐 カラクリバーシ》]]はアンタップしますか?
A.いいえ、アンタップしません。&br;「S・トリガー」で[[《終末の時計 ザ・クロック》]]が出て、その能力で''ターンの残りが飛ば''された場合、「攻撃の終わりに」の能力がトリガーする前にそのターンが終了します。
[[引用元:https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/45212]](2024.7.19)

&tag(用語集,単発的効果,ターン,ターンの残りをとばす);