ターンの残りをとばす
現在のターンを強制的に終了し、直後に次のターンを開始する単発的効果。
この効果が解決されると、他の解決待ちの効果や処理はすべて失効し、「ターンの終わりまで」「このターン」の継続的効果が終了する。
多くは、クリーチャーが誘発型能力の効果として持ち、ごく一部の呪文が呪文能力として持つ。
テキストでは「とばす」と平仮名表記だが「飛ばす」の漢字表記も一般に利用される。
| 終末の時計(ラグナロク) ザ・クロック R 水文明 (3) |
| クリーチャー:アウトレイジMAX 3000 |
| S・トリガー |
| このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、ターンの残りをとばす。(次のプレイヤーのターンをすぐに始める) |
| ルシファー P 光/水文明 (8) |
| 呪文 |
| S・トリガー |
| 今のターンが相手のターンなら、残りのターンをとばす。 |
| 今のターンが自分のターンなら、光のコスト9以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。 |
DMR-09で登場した効果であり、多くは誘発型能力によって生成される。
相手のメインステップで飛ばせば膨大なテンポアドバンテージを獲得し、実質追加ターンを得るのに近い効果が期待できる。
攻撃ステップで飛ばせばそれ以上の相手の攻撃を防ぐことができるため、変則的な防御手段として利用することも可能。
逆に自分のターンを飛ばしてしまうとデメリットになってしまう。
相手のクリーチャーを強制的に引き出す《リアルとデスの大逆転》や《父なる大地》などで利用される危険性があるため、自分のターンをとばす可能性のあるカードには気を付けておいたほうがいいだろう。
ただし、《龍仙ロマネスク》などのデメリット効果のあるカードを無効にできるため、一概に悪いことばかりではない。
ルール
- この効果が解決されると、そのターン中でその後に訪れるはずだったステップやタイミングは訪れない。そのステップやタイミングで処理されるべきだった処理は処理されない。その処理が「このターン」「そのターン」とついているものなら、次のターン以降も処理されない。
- この効果が解決されると、他の解決待ちの効果や処理はすべて失効する。
- この効果が解決されると、解決中の処理を途中で終了する。
- この能力が解決されてから、実際に次のターンが始まるまでの間は能力が誘発・解決されない。
- この効果が解決されると、以下のカードは墓地に置かれる。ターンを飛ばすため、これで能力が誘発することはない。
- シールドチェックでターンの残りを飛ばす効果を含む呪文とそれ以外のカードを同時に使用宣言し、先にターンの残りを飛ばす効果を含む呪文を実行した場合、それ以外のカードは実行処理が不発になり手札にとどまる。使用宣言と保留状態は別物であることに留意が必要。
- ターンの残りを飛ばした次のターンは、通常と同様に決定する。通常は飛ばされたターンの非ターンプレイヤーのターンである。少なくともどちらか一方が追加ターンを得ていた場合も追加ターンのルールに従って決まる。
- そのほか、誘発型能力・呪文のルールは効果に「ターンの残りをとばす」を持たないものと同様に処理する。
- 誘発型能力の解決順はターンプレイヤー→非ターンプレイヤーであるため、非ターンプレイヤーの誘発型能力によるターンの残りをとばす処理は、ターンプレイヤーにすべての待機した効果を解決させた後でしか解決できない。
ターンの残りをとばすカード
その他
- DM25-RP2までに登場したこの能力を持つカードはすべて水単色または水を含む多色であり、カラーパイとしては水に属すと思われる。《時間停止/Time Stop》が青の呪文だったことにちなんでいるのだろう。
- カード名に「時計」や「時間」を持ち、より直接的に《時間停止/Time Stop》を連想させるカードも一部存在している。ルシファー関係のカードもアニメで「タイムストップデュエル」に使われたことから、やはり名前のパロディとなっている。
- アニメ「VSRF」第48話で切札 ジョーが使用した自作カードの《タイム・ストップン》がこの能力を持っていた。カード化されていれば史上初の水以外でターンの残りをとばすカードになっていた。
参考
公式Q&A
Q.《ネオン・ジオング》を使ってクリーチャーをバトルゾーンに出しました。その後の攻撃で相手がS・トリガーで《終末の時計 ザ・クロック》を出してターンを飛ばしたらどうなりますか?
A.《ネオン・ジオング》で出したクリーチャーはそのターンの終わりにマナゾーンに置くことになりますが、そのターンが飛ばされたのであればそのままバトルゾーンに残ることになります。
引用元
Q.《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》の「鬼エンド」能力で得た追加ターン中に《終末の時計 ザ・クロック》がバトルゾーンに出ました。そのターンの終わりに、自分のクリーチャーを全て破壊しますか?
A.いいえ、ターンの残りをとばすので、自分のクリーチャーは破壊しません。「ターンの終わりに」の能力はトリガーせず、次の相手のターンを始めます。
引用元
Q.自分は《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を唱えて、「自分のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、そのクリーチャーをアンタップする」の効果で《芸魔隠狐 カラクリバーシ》を選びました。
選んだ《芸魔隠狐 カラクリバーシ》で相手を攻撃したところ、ブレイクしたシールドから相手は《終末の時計 ザ・クロック》を「S・トリガー」 で召喚しました。
その「出た時」の能力でターンをとばす前に、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》の「攻撃の終わりに」の能力で《芸魔隠狐 カラクリバーシ》はアンタップしますか?
A.いいえ、アンタップしません。
「S・トリガー」で《終末の時計 ザ・クロック》が出て、その能力でターンの残りが飛ばされた場合、「攻撃の終わりに」の能力がトリガーする前にそのターンが終了します。
引用元(2024.7.19)