テンプレート (能力テキスト)
このWikiのページ作成に用いている「テンプレート」とは異なります。
「ある類似した挙動をする能力」や能力テキスト内の表現に対して、割り当てられる能力テキストの雛形。
「ある類似した挙動をする能力」群が類似した能力テキストになっていることはルール理解の促進やカードの検索性向上に資している。
意外に知られてない開発事情として、デザインは全て英語で行われているというのがあります。
今春のテンプレート改訂で、
When you put this creature into the battle zone
だったものが、
When this creature arrives
に変更になり、王来篇から「出た時」の日本語訳も更新されています。
引用元(2021年12月23日)
例
「我こそが真のZEROだ!!」 UC 火文明 (5) |
呪文 |
アタック・チャンス:ゼニス、アンノウンまたはオラクル(自分のゼニス、アンノウン、またはオラクルが攻撃する時、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい) |
相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
例えば、《「我こそが真のZEROだ!!」》というカードは、火力という俗称の効果を持つ。
この効果は原則として、「相手のパワー⚪︎⚪︎以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。」というテキストで表され、今日以下のようなテキストで収録されることはない。
- 相手のパワーが⚪︎⚪︎以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。
- 相手のパワー⚪︎⚪︎以下であるクリーチャーを1体選び、破壊する。
- パワー⚪︎⚪︎以下の相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。
こうした時、火力には能力テキストの雛形=テンプレートがある、と推測できる。
実際のところ、上のような雛形は火力に限定して利用されているわけではない。
支配のオラクルジュエル P(R) 光/闇文明 (8) |
呪文 |
S・トリガー |
相手のアンタップしているクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
相手のクリーチャーをすべてタップする。 |
俳速 ザ・ハイク C 火文明 (5) |
クリーチャー:マジック・ソニック・コマンド 5000 |
スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない) |
|
♪突進者 英語でいえば それチャージャー C 火文明 (3) |
呪文:マジック・ソング |
相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く) |
時を戻す水時計 C 水文明 (1) |
呪文 |
S・トリガー(このカードをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ実行してもよい) |
相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
《支配のオラクルジュエル》、《俳速 ザ・ハイク/♪突進者 英語でいえば それチャージャー》、《時を戻す水時計》などの例も踏まえると、火力にも使われるテンプレートは、「固定の条件を示した除去一般」に使われるテンプレートであることがわかる。
どんな効果にどんなテンプレートがあるかは原則として公開されておらず、上のようにすでに出ているカードからテンプレートを推測することしかできない。
テンプレートの変更
テンプレートは恒久的なものではなく時折変更される。
Magic:The Gatheringは、オラクルの更新処理があるためか、テンプレート変更は頻繁に告知されるが、デュエマでは特に告知されることなく、新規・再録カードの能力テキストに新たなテンプレートが適用されることが多い。
ただし、以下についてはルール解釈にも影響を与えかねないことからをテンプレート変更が告知された。
その他、特に告知されていない些細なテンプレート変更の例として以下が存在する。
- 「ひとつ」「ふたつ」から「1つ」「2つ」への変更
- 「山札の上から1枚目」から「山札の上から1枚」への変更
- 「山札の一番下」から「山札の下」への変更
- シンカライズを説明するテキストが、「:」に続けて書かれる方式から注釈文として書かれる方式への変更
- 特性を参照する際に「[パワー]の[持ち主]のクリーチャー」から「[持ち主]の[パワー]のクリーチャー」への変更
- 進化のテキストの「自分の」の省略と進化元がクリーチャーであることの明示
テンプレートから逸脱したカード
テンプレートが存在することにより、あるカードに対する裁定を同じテンプレートを採用した別のカードに適用できるようになる。
逆に言えば、テンプレートから逸脱していることにより、他のカードの裁定を適用しづらくなったり、詳細な効果処理がわからなくなることがある。
例えば、《地割呪文「ドゴル」》と《ブラッサム・トラップ》はどちらも「自分が選んだ相手のクリーチャーが相手のマナゾーンに置かれる」効果だが、テキスト差異によって、誰がマナゾーンに置くかに形式的な差異が生まれている。《星空に浮かぶニンギョ》の未確定の裁定が確定した場合、前者は破壊除去、後者はマナ送りのような差異が生まれる余地がある。
参考