転生編(ジェネレート・ギア)

デュエル・マスターズ4番目のシリーズ。
「転生編」と書いて「ジェネレート・ギア」と読む。
ハイスペックカード満載な聖拳編に比べれば、地味なカードが多くを占める印象を受ける。しかし、各エキスパンション毎に強力なカードももちろん有り、多くのデッキがこのシリーズで強化された。
また、当初の評価は低くてもカードプールの拡大によりカードも多く、G・ゼロS・バックはその典型例と言えるギミックでもある。中には《怨念怪人ギャスカ》《ドリル・スコール》など、後の時代で凶悪なコンボが発見されて殿堂入りプレミアム殿堂に至ったケースもある。全体像としてはDM-03に近く、まさに大器晩成のシリーズと言えるだろう。

このシリーズのメインテーマは、第3のカードであるクロスギアの登場と過去のカードの転生
クロスギアS・トリガーS・トリガーXや、クロスしたクリーチャーがパワーアップするアクセルなど、それらを補助するシステムが目立つ。
戦国編まではクロスギアに関するカードのほとんどはこのシリーズに収録されていたため、自分で使うにも対策するにも転生編のカードは必須だった。もちろん今でも有用なギア系カードは多数。

このセットに当てはまるエキスパンションは、

の4つ。

シリーズ全体にわたって、過去カードのリメイクである転生カードが収録されている。クロスギアも過去のカードをモチーフにデザインされたようなものが多い。後半に真価を発揮するメタモーフ能力の初出もこのシリーズ。

  • カードパワーが異常な聖拳編の人気が高すぎたということもあるが、シリーズ作品特有の長期化の流れやこの時期のコロコロコミックの目玉作品が欠けたこともあってか基本的にこのシリーズから次のシリーズ不死鳥編まで、デュエル・マスターズの新弾初動売上は徐々に降下線を辿っていく。それもあってか、このシリーズのエキスパンションを購入する意欲を高まらせるために転生編末期からレギュレーションを変えたアフタージェネレートリーグが開催された。
    • このシリーズはデュエマ史上最初のデフレシリーズとされる。
    • 誤解されがちだが、転生編全体(2005年度)の年間売上(109億円)は聖拳編全体(2004年度)の年間売上(96億円)を上回っており、商業的に見れば転生編期が年間を通して低迷していたという訳ではない。前年の聖拳編によるデュエマ人気が継続していたことや映画による認知度の高まりで新規参入者が多かった事情もあり、シリーズ通年で売れていなかったというのは全くの誤りである。
    • 環境面についての指摘もあるが、当時の客層は低年齢層の割合が高く構築済みデッキの質も低かったためジャンクデッキファンデッキが主流となっており、現在の認識や価値観でこの時期を振り返ろうとすると誤解を招く危険性もある。また、一時期このシリーズ前後の殿堂レギュレーションにおけるデマ(《ロスト・チャージャー》《アクアン》の殿堂入り日など)が広まっていたこともあり、この時期の売上や環境を取り上げた情報サイトにはしばしば誤りが散見される。
    • そもそも、このシリーズで極端にカードパワーが低かったのはDM-17くらいで全体で見れば聖拳編から多色カードが抜けただけであり、細かく見ると単色強化サイクルなども存在している。後に再評価されたカードは勿論のこと、当時から環境で活躍していた優秀なカードも多数存在する。その中には転生カードクロスギアも含まれており、それらが全て失敗ギミックだったとは言い切れない。
    • 聖拳編では多色や《無双竜機ボルバルザーク》などのオーバースペックカードが登場しすぎたことを反省したからか、カードパワーは聖拳編の時より抑え気味だったと言えるだろう。デュエマ史上においては不死鳥編エピソード3に次ぐ代表的なデフレシリーズであるという評価が一般的。それでも《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《バジュラズ・ソウル》など抜きんでた強さを持ったカードがあったこと、ドルバロムなどの転生クリーチャーが低年齢層に受けたことによって人気は保っていた。デュエル・マスターズ プレイスでも転生編に当たるDMPP-06の売上は好調であり、いかにこのシリーズが不当に過小評価されていたかが分かる。
    • とは言うものの、バニラ準バニラ相当のカードがいくつも目立つのはやはり考えものである。
      またこの時期にはハーフデッキの発売やDM初のブロック構築となるアフタージェネレートリーグの開催、ローソンのドリンクにおまけカードをつけるなど様々な試みが行われていたが、いずれも長続きしなかったことから、そういった点でも迷走していたと捉えられがちである。
  • DMC-42は、このシリーズのカードを中心に再録されている。

このシリーズに発売された商品

※= ブロックマークなし

参考