注釈文

キーワード能力や直感的に理解しがたいカードの説明のため、括弧()の中に書かれた文。

界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ SR 自然文明 (11)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 27000
ワールド・ブレイカー
相手のクリーチャーがバトルゾーンに出て、そのクリーチャーの能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。(例えば、相手は「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時」で始まる能力を使えない)

注釈文はテキストに書かれているが、ルール能力の説明であって、能力ではない。
また、キーワード能力やキーワード処理の注釈文はそれらの説明であって能力ではない。

何らかの裁定変更で、注釈文自体が最新のルールに反している場合は、最新のルールに沿った形に修正して対応する。
例えば「W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2ブレイクする)」とカードに書かれていても、実際はシールドを2ブレイクする。

キーワード能力の中には注釈文が省かれているものもあるが、注釈文の有無に関わらずそのキーワード能力の定義は変わらない

原則について説明したものは能力ではなく注釈文である。例として、シールドまたはシールドカードを手札に加える能力にある(そのS・トリガーは使ってもよい)という注釈文が挙げられる。手札に加えるシールドカードがS・トリガーを持つ場合は、何らかの効果でプレイが禁止されていない限りプレイできるので、この文章は注釈文である。

  • キーワード能力の注釈文はそのキーワード能力の定義とは限らない。これは後述のブロッカーのように所持の有無が参照されるキーワード能力に顕著である。例として、ブロッカーの注釈文はブロッカーの定義ではなく、ブロックの仕方の説明である。
  • Magic:The Gatheringでは、すべてのキーワード能力キーワード処理は、総合ルールに該当する長大なルールブックで定義されている。そのため、たとえ注釈文がなかったとしても総合ルールに従うことでプレイでき、本当の意味で注釈でしかない。一方、デュエマの最メジャーではない[1]キーワード能力の定義は総合ルールにはなく、注釈文が省略されていない時期のカードのテキストが事実上の定義となっている。そして一部のキーワード能力の注釈文はカード毎にテキスト差異があるため、後述の問題が発生している。

例外

クルー・ブレイカーダイナモランチャーE連鎖セイバーシンパシーのように注釈文が統一されてないキーワード能力もある。連鎖の注釈文の統一漏れは公式で修正されたがクルー・ブレイカーダイナモランチャーEは各カードの注釈文に従うという裁定が出ている。

  • セイバーは、「バトルゾーンから墓地への移動を破壊とするのはクリーチャーだけ」という旧ルール下では統一漏れによる問題は発生しなかったが、「バトルゾーンから墓地への移動を破壊とするのはエレメント全て」となった新ルール下では、表記揺れによって、クリーチャー以外のエレメントが破壊される時にセイバーを使えるかが各カードの注釈文に従うかによって左右されることになった。これは裁定が出ていない。
  • シンパシーは、下限の値や参照の対象が異なる注釈文が複数存在する。大半は下限がそのカードの文明数となり、引数部分で対象(基本的にはバトルゾーンのクリーチャー)が指示されるが、多色でありながら下限が1となっている《捕封の鎖 テラエイプ》や、他と同じ種族指定でありながら非クリーチャーオブジェクトも数える《守護地龍 ザノウハウ》といった例外[2]も存在する。こちらについても裁定は出ていない。

DM-26に収録された《ハッピーとラッキーの一撃》(ただし、こうして手札に加えられたシールドの「S・トリガー」能力は使えない)DM-11に収録された《調和と繁栄の罠》(この呪文を唱えた後にバトルゾーンに出たクリーチャーも含まれる)のように、その文章の有無によってその挙動は変わる文章は、注釈文ではなく能力の一部である。本来この場合は括弧を用いないテキストが適切である。これらはのちに、前者は単純に括弧だけが省かれ、後者はプレイヤー全体にかかるテキストへと変更されて再録[3]された。

デュエル・マスターズ プレイスでは

デジタルゲームということで、プレイヤーが文章を読んで効果を行うのではなく、予め決められたプログラムに沿って動く。すなわち、能力テキストや、括弧()の中に書かれた文全体が、プレイヤーへの機能の説明という位置づけになっている。

そのため、《無双竜機ボルバルザーク》の(ただし〜)なども、それを含めて能力の挙動となっている。

  • デュエプレでの注釈文は、キーワード能力をタッチすれば確認できるため、能力テキストの中に直接注釈文が書かれていない。
  • ただし、一部のシールドを手札に加える能力(《黒神龍ブライゼナーガ》など)では「(その「S・トリガー」を使ってもよい)」のかっこ書きがされている[4]。これは省略しても挙動に影響を与えないので、正しい意味での注釈文である。

参考


公式Q&A

Q.自分の《聖板龍 ジークシュトルツ》がバトルゾーンにいる状況です。相手の要塞化されている城のテキストにある「「S・トリガー」能力を使う場合は、このカードを墓地に置く前に使う」も無視されますか?
A.いいえ、そのテキストは注釈であり、能力ではないので無視されません。城を墓地に置く前に「S・トリガー」の処理を行ってください。(総合ルール 703.4k)
引用元


[1] 例えば、最メジャーなキーワード能力の一つであるブロッカーは、ブロックの仕方が詳細に書かれており、定義されているといえる。
[2] 初期のシンパシーが非クリーチャーオブジェクトより前に登場した都合で種族:○○だけの指定でも非クリーチャーを含めないのが慣例化していたが、本来は《ノウハウ》の方がテキストに準じた挙動である
[3] 古いカードは、そこに書かれている内容ではなく、最新のカードのテキストを参照する、いわゆる「エラッタ」が適用される。総合ルール109.1.
[4] すべてのS・トリガーの使用を禁止しないシールド回収で明記されているかというとそうでもなく、《音感の精霊龍 エメラルーダ》では省略されている。
[5] テキストではないが《黒神龍ガルバロス》シールド回収の選択肢は実装含め更新されなかった。
[6] ちなみに「攻撃する時」が抜けていたらそちらのほうが正しい。《超音速 ターボ3》侵略で登場していれば「攻撃の終わりに」の能力を使うことができる。