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爆裂マグマキラウェア R 火文明 (7) |
クリーチャー:フレイム・コマンド 7000 |
K・ソウル |
スピードアタッカー |
W・ブレイカー |
自分のターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体、バトルゾーンから手札に戻してもよい。 |
パワー7000、スピードアタッカーに加え、ターンの終わりに任意で自分のクリーチャー1体を手札に戻すことが出来るW・ブレイカー。
2打点のスピードアタッカーという攻撃的な面に対し、味方バウンスはコントロール寄りの能力であり、一見あべこべな性能を持ったクリーチャーに見える。
しかし、運用を踏まえると非常に小回りが利く組み合わせになっている。
片方の能力を使うだけでも《ツインキャノン・ワイバーン》や《バキューム・クロウラー》のような運用が出来る他、自身を戻すことで大味な《襲撃者エグゼドライブ》に変貌したりする。
スピードアタッカーを生かして殴り返しやシールドブレイクを行いつつ、自身を手札に戻すことで除去を回避しつつ再利用してゲームをつなぐ。隙を狙って居座り、能力でアドバンテージを稼ぎ始める。ゲーム終盤には最後の一押しとして奇襲出来る…という、単体で完成された動きと複数の役割を持っている。試合がビートダウン合戦になった時でも《ツインキャノン・ワイバーン》となることで勝機を逃さない。かなり高い完成度を誇るカードだと言えよう。
欠点は、様々な役割を持つ反面で、重さ等が祟り器用貧乏になりがちであること。実際、アンタップキラーがないため《バザガジール・ドラゴン》のようには制圧できず、《バキューム・クロウラー》と違って重いため出す機会を逃すこともある。奇襲要員としても突破力自体はない。複数の役割を持てるのはいいが、それらをきちんと遂行させるのは簡単にはいかないのが現状である。
また、高い運用性と仕事量をもつ反面で、各種エキスパート達との競合も難しい点。cipの使いまわしなら上位能力かつ軽い《バキューム・クロウラー》には運用性で適わないし、奇襲要員なら《爆竜 GENJI・XX》や《鬼カイザー 「滅」》、《ガイアール Re:》のほうが圧倒的に凶悪。繰り返し使える殴り返しや打点でも、より大きくアンタップキラー持ちの《バザガジール・ドラゴン》が存在する。ただでさえ器用貧乏に陥りがちな《マグマキラウェア》であるが、その上で性質を上手く行使できなければ上記らの劣化になってしまう。高い運用性と扱いやすさを持つ反面で、採用までの関門も多い。
特殊かつ強力な動きが出来るカードであるため、それにあやかれるシステムやカードが登場すれば話は早いのだが、未だ上手く噛み合うものは登場していない。
cipを使いまわせる能力と即効性の一種であるスピードアタッカー持ち、それらの組み合わせと応用でほかのカードにはまね出来ない小回りの利いた動きが出来る。種族もコマンド持ちであり、ポテンシャル自体は極めて高い。差別化という壁を抱えている点も含め、研究のやり甲斐のあるカードであろう。今後に期待の持てるカードであり、覚えておいて損はない。