トレード
カードとカードの交換のこと。
トレーディング・カードゲームの名の通り、交換によって自分の必要なカードを集めるのも、デュエル・マスターズの楽しみのひとつである。
不要なカードと自分が望むカードを交換できれば、お金の節約にもなり、相手にとっても都合が良い結果となる。
ただし、メタゲームで注目されるような人気のレアカードの場合、トレードに出してくれるのは稀なので、結局自力で集めなければならないことが多い。
特に《勝利のガイアール・カイザー》のような汎用性の高いカードにはよく言える。
また、カードの価値をよく知らないと損をしてしまうことがある。フォイルでもそれほど高価でなかったり、ノーマルでも絶版のままで値段が高かったりということはザラにある。
トレードはゲームの魅力のひとつではあるが、トラブルのもとにもなりやすい。
対象年齢が低いゲームなだけに、十分に注意したい。
しかし、カードショップや公式イベントを始めとした公共の場においては、後述する理由で禁止されている方がむしろ多い。
禁止されていく「トレード」と時代背景の変化による形の変遷
楽しみの一つであるトレードだが、昨今はトラブル防止の観点からカード同士のトレードは禁止される傾向にある。
昨今のデュエル・マスターズの公式イベントや次世代ワールドホビーフェアにおいても、会場内でのトレード行為は一切禁止されている。
その一方、インターネットの発達によるシングルカード市場の拡大や、中古サイトの隆盛といった時代背景の変化から「シングルカード市場に高額カードをいかに良いタイミングで売りさばくか」「高騰中のカードをストレージから探し出し高値で買い取りに出せるか」という事が焦点になっているプレイヤーも現れるようになった。
この場合、殿堂入りや再録で暴落するリスク、逆に公認グランプリでの優勝デッキの必須カード、絶版有力殿堂入りカードの殿堂解除による需要増大などが原因で相場が高騰する可能性がある為シングルカード市場・中古サイトの相場に一喜一憂する事になる。
このケースだとカード自体の金銭的価値が重要となる為「トレード」の意味が『株』のそれな「マネーゲーム」という認識になるだろう。
これはどちらかといえば投機や投資に近いものであり、カード同士のトレードを企図するという意味での本来のTCGの意義からは逸脱していると言わざるを得ない。
※一応、これは子供向けカードゲームであることを忘れないでほしいものである。
こういった問題は別にデュエル・マスターズに限った話ではなく、TCG界隈全体の問題になってくるが、カードのトレードに伴うトラブル防止の観点から、規則で「店舗内でのトレードは一切禁止」としている取り扱い店舗も多くなっている。
そもそもTCGは「カード自体に付加価値を付加することで、他者とのカード交換やコレクションを前提として成り立たせる」ものなので、本来ならばトレード行為の禁止はカード獲得の機会を奪う行為に他ならず、完全にTCGの意義と前提を無視した対応である。
だが、シングルカード市場の拡大、マナー違反による店舗・カードゲームそのものへのイメージの悪化、シャークによるトラブル等のリスクを考えれば、このような対応も最早不合理ではなくなり、トレーディングカードの在り方そのものが「カードとカードを交換する」ものから「不要カードをショップで金銭に交換し、その金銭でカードや他の欲しいものを買う」ものへと変わりつつあると言えるかもしれない。
自分の欲しいカードを手に入れる場合、積まれるのが「相手の欲しいカード」ではなく「現金」という事も決して珍しい事ではなくなってきている。時代とは残酷である。
一方、こういった「金銭的価値」という明確な指標の存在がカード本来の価値の把握に貢献しており、シャークトレードの防止・抑止にもつながっている側面は否めない為、難しい所である。
その他
- カードと金銭のトレードは「金銭トレード」と呼ばれる。トラブルになりやすいため、ショップなどでは禁止しているところが多い。
- なお、金銭トレードは古物営業法に抵触する可能性がある。
- トレードで欲しいカードを集めたい場合、あらかじめシングルカードでの大まかな価格を把握しておくべきだろう。価値が釣り合うことが確認でき尚且つ相手にトレードを却下されたら潔く諦めることが互いにできれば、お互いに気持ちよくトレードに応じることができる。
- 一般的に、トレードで集めやすいのは専用のデッキを組むことで真価を発揮するような汎用性の低いカードである。そのようなカードは強力であっても興味のないプレイヤーには価値を低く見られやすい。
- 初心者や低年齢層のプレイヤーに、価値の釣り合わないトレードを要求するのはシャークトレードと呼ばれ、絶対に行ってはいけない行為である。
- シャークトレードは詐欺罪・詐欺未遂罪などにあたる可能性がある。
参考