ゾーン変更誘発(へんこうゆうはつ)

ゾーン変更誘発(ゾーン移動誘発)とは、カードが別のゾーンへ移動することを含む誘発条件であり、誘発型能力の一部である。
デュエル・マスターズ総合ゲームルールの603.5に記載されている。


以下デュエル・マスターズ総合ゲームルール Ver.1.18(最終更新日2020/06/26)より引用


603.5. カードがゾーンを移動することを含む誘発条件は「ゾーン変更誘発」と呼ばれます。手札・バトルゾーン・マナゾーン・墓地・山札などゾーン間での移動を条件とするものは全てゾーン変更誘発能力です。


603.5a バトルゾーンに出た時の能力は、クリーチャーやクロスギア、ウエポンやフォートレスがバトルゾーンに出た時に誘発します。1つ以上のカードをバトルゾーンに出すたびに、今出たカードが持つ誘発型能力を含み、すべてのバトルゾーンに出た時に誘発する能力をチェックします。


603.5b カードの特性を追加・変更する継続的効果は、カードがあるゾーンに置かれた瞬間にすぐ適用され、本来の特性のままでそのゾーンに置かれたことにはなりません。特性を条件に持つ誘発型能力は、その継続的効果適用後の特性をチェックします。
例: 《薫風妖精コートニー》がいるときに、自然のカードをマナチャージすると、そのカードは全ての文明を持つカードとしてマナゾーンに置かれたことになります。この時、スペースチャージ(闇)の能力を持つクリーチャーがいれば、その能力は誘発されます。


603.5c 誘発型能力の中には、その能力を持つカード自身がバトルゾーンを離れたり、山札や手札に移動したときにも誘発するものがあります。それらの能力が誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」必要があります。これらは、そのイベントの直後ではなく直前のカードの存在や状態に基づいて誘発します。この際、過去の状態を見ることができるのは、その能力を持つカード自身についてのみです。
例:2体のクリーチャーと、「クリーチャーが破壊された時、カードを引く」という能力を持ったクリーチャーがバトルゾーンにあるとき、すべてのクリーチャーを破壊する呪文を唱えた場合、その能力の誘発はそのクリーチャー自身の1回のみです。


603.5d いくつかのカードは、特定の状態でゾーンに出ます。これらの能力は誘発型能力でなく常在型能力です。
例: シールド・フォースを持つクリーチャーはバトルゾーンに出るときにシールド・フォースの能力を持った状態でバトルゾーンに出ます。

ルール

この誘発条件を持つ誘発型能力は移動先のゾーンで移動したカードを「見つける」ことができる。ただし、手札山札などの公開されていないゾーンへ移動した場合や解決前に別のゾーンへ移動した場合は「見失う」。
例) 《神魂の守護者シュノーク・ラー》がいる時にランデスし、《神魂の守護者シュノーク・ラー》能力が解決される前に何らかの効果墓地に置かれたカードが移動していた場合、それらのカードを見失うのでマナゾーンに戻すことは出来ない。

通常、イベントが誘発条件を満たしたかどうかのチェックを行なうのは、イベントの直後に存在するカードについてである。

誘発のチェックは言及してあるゾーンで行う。移動前と移動後の両方に言及している場合は移動前のゾーンで条件を満たしている必要がある。

  • 「(ゾーン)に出た時」という誘発条件を満たしたかをチェックする場合は、移動後のゾーンを見る。(cip等)
  • 「(ゾーン)を離れた時」という誘発条件を満たしたかをチェックする場合は、移動前のゾーンを見る。
  • 「(ゾーンA)から(ゾーンB)に置かれた時」という能力は移動後にトリガーするが、トリガーするためには移動前と移動後の両方で誘発するための条件を満たしている必要がある。(pig等)

表記について

cip

《邪眼皇弟アウグストIII世》以降、ゾーン移動誘発の表記が変わった。

邪眼皇弟アウグストIII世 R 闇文明 (6)
クリーチャー:ダークロード/ナイト 5000
このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのクリーチャーとパワーが同じ相手のクリーチャーを1体破壊する。
自分が呪文を唱えた時、相手の手札を見てその中から自分が唱えた呪文とコストが同じ呪文を1枚選んでもよい。相手はそれを捨てる。

以前なら単に「自分の(性質)のクリーチャーがバトルゾーンに出た時」としか書かれなかったが、(性質)のクリーチャーが持つ「(性質)のクリーチャーがバトルゾーンに出た時」は「このクリーチャーまたは(性質)のクリーチャーがバトルゾーンに出た時」と表記されるようになった。

しかし、DMRP-13からは「自分の(性質)のクリーチャーがバトルゾーンに出た時」に戻った。

DOOOPPLER・マクーレ SR 光/火文明 (7)
クリーチャー:ビートジョッキー/フレイム・コマンド/チームボンバー 8000
スピードアタッカー
W・ブレイカー
自分のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選び、タップする。
<マジボンバー>7(このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を見る。その後、コスト7以下のクリーチャーを1体、自分の手札または山札の上から、バトルゾーンに出してもよい)
恋愛妖精アジサイ UC 自然文明 (4)
クリーチャー:スノーフェアリー 3000
自分のスノーフェアリーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引いてもよい。
このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く。

pig

裁定が何度か変更されている。

魔光大帝ネロ・グリフィス P 光/闇文明 (8)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/ダークロード/ナイト 7000
ブロッカー
自分のナイト・クリーチャーが破壊された時、自分の手札から光または闇の、コスト6以下のナイト呪文または「S・トリガー」付き呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。
W・ブレイカー
凶鬼07号 ジャバランガ SR 闇文明 (7)
クリーチャー:マフィ・ギャング/デーモン・コマンド 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーが破壊された時、それよりコストが1だけ大きい闇のクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出してもよい。
  • 1度も変更されてない間は、《ネロ・グリフィス》のテキストだと、自身が破壊された時にも「破壊された時」の能力を使うことができた。
  • 1回目の変更(2018年9月5日の事務局回答)で、《ネロ・グリフィス》のテキストだと、自身が破壊された時には「破壊された時」の能力を使うことができなくなった。その理由は、「自分の(性質)のクリーチャーが破壊された時」はバトルゾーンにある間に働く能力であり、自身が破壊されて能力がトリガーするタイミングにはバトルゾーンからいなくなっているから、というもの。これにより多くのクリーチャーが弱体化を受けることになった。
    • しかし、その理屈だと《神帝スヴァ》がバトルゾーンを離れても、別の《スヴァ》がバトルゾーンにいない限り、特殊敗北しないことになってしまう。《スヴァ》は複数並べて使うことにデメリットがあるデザインとは考えづらく、実際「例外的に単一の《スヴァ》がバトルゾーンからいなくなっていても能力はトリガーする」ということになっていた。
神帝スヴァ P 闇文明 (5)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 6000+
G・リンク-《神帝アージュ》の右横、《神帝マニ》または《神帝ヴィシュ》の上側
このクリーチャーのパワーは、自分の墓地にあるゴッド1体につき+2000される。
このクリーチャーが《神帝アージュ》とリンクしていて攻撃する時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選んでもよい。そのターン、そのクリーチャーのパワーは-8000される。(パワーが0以下のクリーチャーは破壊される)
自分の、カード名に《神帝スヴァ》と書かれているカードがバトルゾーンを離れた時、自分はゲームに負ける。
  • 2回目の変更で、変更前の自身が破壊された時に「破壊された時」の能力を使えるよう戻った。これにより、《ネロ・グリフィス》は従来通りの使い方を取り戻し、《スヴァ》との矛盾した裁定も消失したことになる。

その他

2018年9月の裁定変更によって、同時に「自分の(性質)のクリーチャーが(ゾーン変更誘発)」した時、対象となるクリーチャーの範囲が変わった。

DM-04時の公式サイト

Q.バトルゾーンに私の「屑男」、「パープル・ピアス」2体がいるとき、
相手が「妖姫シルフィ」を召喚しました。
私のクリーチャー3体が墓地に置かれますが、「屑男」の能力で、
カードを引けますか?
A.カードを2枚引くことが出来ます。複数体が同時に墓地に置かれるときは、
そのクリーチャーの数と同じ枚数のカードを引けます。「屑男」がその他のクリーチャーと同時に墓地に置かれる場合でも
他のクリーチャーと同じ数だけカードを引くことが出来ます。

変更前のVer.1.9(最終更新日2018/8/9)での記述は以下の通り

603.5c 誘発型能力の中には、その能力を持つカード自身がバトルゾーンを離れたり、山札や手札に移動したときにも誘発するものがあります。それらの能力が誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」必要があります。これらは、そのイベントの直後ではなく直前のカードの存在や状態に基づいて誘発します。

例:2体のクリーチャーと、「クリーチャーが破壊されるたび、カードを引く」という能力を持ったクリーチャーがバトルゾーンにあるとき、すべてのクリーチャーを破壊する呪文を唱えたとすると、この能力を持つクリーチャーは、他の2体のクリーチャーと同時に墓地に行きますが、その能力は3回誘発します。


現在では、同条件では1枚もカードを引くことができない。
《屑男》とその他のクリーチャーが同時に破壊された時、《屑男》が見ることのできるカードは《屑男》自身だけであり、《パープル・ピアス》の状態を見ることはできない。
また、《屑男》自身が破壊されてもカードを引くことはできない。よって1枚も引けないことになる。

該当するキーワード能力

など

参考


公式Q&A

Q.《「忍」の鬼 ジライヤ齋》の鬼タイム能力によって入れ替えを行った時、《雷鳴の守護者ミスト・リエス》の「出た時」の能力や、《封魔妖スーパー・クズトレイン》の「破壊された時」、《不和の菜将 ジターナイト》の「離れた時」の能力でカードを1枚引けますか?
A.はい、全ての状況でカードを1枚引くことができます。カードがゾーンを移動することを含む誘発条件はゾーン変更誘発と呼ばれます。手札・バトルゾーン・マナゾーン・墓地・山札などゾーン間での移動を条件とするものは全てゾーン変更誘発能力です。(総合ルール 603.5)
引用元