メタ

以下のいずれかの意味を持つ語。もしくはいずれかの略称。

  1. 環境のこと(メタゲーム)。
  2. 1.から派生して、環境のトップで使われるカードやデッキのこと(メタカードメタデッキトップメタ)。
  3. 2.から派生して、環境のトップで使われるカードやデッキへの対策になるカードやデッキのこと(メタカードメタデッキ)。
  4. 3.から派生して、特定のカード・デッキへの対策を行うこと(メタる)。

本来は『メタゲーム』の省略形であるが、そこから派生を重ねたことで4.の意味で『メタ』『メタる』と使われることが一番多くなった。

  • ただし、対策をするということは必然的に仮想敵がいるということになるため、『高次のゲーム(メタゲーム)』をしているという部分からは外れていない。

メタる

特定の仮想敵(カードデッキ、ないしはデッキタイプ)に対して対策をとること。
仮想敵Aに対してBのカードで対策を取る時、『AはBのメタ』『AでBをメタる』と言うことができる。他の言い換えとしては『AはBに刺さる』など。
例として、ハンデスを多用するデッキに対してはマッドネスカードでメタることができる。

  • メタカード・メタデッキの語から派生してきた頃は、環境(メタゲーム)の状況を考えて本来なら採用されない・採用されづらいカードをあえて採用する、すなわち銀の弾丸地雷に対して用いられる事が多かった。これはピンポイントな対策性能を持つカードが、単体ではその性能しか持たないものが多かったのも大きい。
    • しかし、ピンポイントな対策性能に加えて汎用的な性能を併せ持つカード(例:《異端流し オニカマス》)が増えてくると、『採用されづらいカードをあえて採用する』という感覚が薄れ、さらに多種多様なカードとその対策カードが登場するにつれて環境レベルの話であることも薄れていった。その結果最終的な形として、単に『対策』という意味で用いられる形に落ち着いた。上述したような地雷的な「メタカード」が全く使われていないわけではないが。
      また、メタカードの中にも流行り廃りはある。例に出した《異端流し オニカマス》アンタッチャブルとしては高い性能を持っているが、仮想敵の対策としての性能では相対的に高性能ではなくなってきている。したがって数あるメタカードの中でも明確な理由があって《オニカマス》を採用するという、正しい意味のメタゲームが繰り広げられるのに回帰した。

メタカード

特定のアーキタイプや行動をメタる(対策する)能力を持ったカードを指す。

コスト踏み倒しを行う相手をメタる《百発人形マグナム》呪文を多用する相手をメタる《封魔ゴーゴンシャック》などが代表例。

《電脳聖者タージマル》《ストームジャベリン・ワイバーン》といった特定の文明にのみ有効な能力を持ったカードがメタカードとして使われることもあった。

  • 開発部内では「火消し」「水をかける人」を意味する「ホーザー(hoser)」と呼ばれている[1]。特定のアーキタイプが強くなりすぎないように「消火」を行うイメージでデザインされているのだろう。
  • 「対策カード」と呼ばれることもある。

メタゲーム

試合(テキストで表現されるところの「ゲーム」)の内部要因だけではなく、それを取り巻く外部要因での駆け引きもひっくるめた「ゲーム」のこと。
「ゲーム」に接頭辞「メタ (meta- / 超越した、高次の)」が付いたもの。

この言葉は具体的には、その時点のカードプールフォーマットなど様々な情報から予想される大会環境を仮想し、それに勝つためのデッキビルディングにおいて採用カードを取捨選択するという行為も、試合と同様の『駆け引き』、つまりゲームの一部であるとする考えに基づく。
転じて、大会などでよく使われるカードやデッキの流行や傾向、仮想敵、また、それに対する対策のことを指すようになった。

ざっくりとした意味では、いわゆる『環境』とほぼ同義でであるではあるが、メタを意識する場合はあえてこちらの言葉を使われる。

  • 単に個別のカードの話ではなく、どのデッキタイプで挑むかもメタゲームの範疇である。大会が除去コントロール一色になると予想し、それへの勝率を極限まで高めた【チューザビートダウン】が2006年公式大会で優勝したという例がある。
  • 「メタゲーム」という言葉はほかのTCGでもよく使われている。ほとんどのカードゲームではこれが重要となる。

メタデッキ

メタゲーム上に参戦するデッキのこと。

あるメタ(環境)において影響を及ぼすデッキ。主に2つの意味合いを持つ。

1つ目は特定のデッキタイプをメタったデッキタイプのこと。
たとえば【ハイドロ・ハリケーン】は多くのクリーチャー主体のデッキタイプに対して高い勝率を上げることができ、それらへのメタデッキである。

2つ目はメタゲームの頂点に存在するデッキタイプのこと(=トップメタ)。
例として【ボルバルブルー】【リーフ青単】などの、公式大会で日本一を獲得したことのあるデッキタイプは、間違いなくその環境におけるメタデッキだったと言える。
メタデッキが複数存在する環境はメタゲームの帰趨を読んでメタることが難しく、「混沌とした環境」などとも言われる。
しかし、上記のような環境は言い換えれば、デッキの自由度が高い状態と言え、ゲームを楽しむためならそのような環境が理想的といえる。

トップメタ

文字通り、メタゲーム上で頂点に位置しているデッキタイプのことである。
基本的にはグッドスタッフなど、安定している上にデッキパワーが高いデッキがこの位置につくことが多い。しかし、あまりに強力だったがために執拗にメタられ続けられたり、欠点がどんどん浮き彫りになったりして、最終的な使用率がそれほど伸びなかった【エンペラー・キリコ】(神化編期)のようなデッキもある。

Tier

そのデッキのメタゲームにおける使用率を示す概念。
「Tier1」ならトップメタ、「Tier2」なら使用者はそこそこ、「Tier3」以上になると使用率が少ないことになる。

この概念が革命編では公式で用いられた(デッドマンが作成した資料であるため、デッドマンはこういう表現が好きなようである)。
ただし誰にでもわかりやすい表現ではないため注意は必要である。

  • 「Tier」は「階層」という意味。特定の基準に基づいて階層ごとに分けているということである。あえて訳すなら、「Tier1」「Tier2」は「第1層」「第2層」といった具合か。
    デュエル・マスターズのみならず、カードゲームや格闘ゲームでは広く用いられている考え方である。
  • 「Tier1」の中でも飛び抜けて強力なデッキのことを「Tier0」や「TierGOD」と呼ぶこともある。「第0層」や「第神層」は意味が通らないため、「半端じゃない」「ヤバい」を意味する誇張表現と捉えて欲しい。
    【ミッツァイル】(超天篇期)や【連ドラグナー】(十王篇期)のような、環境を一色に染め上げ、対策デッキの追従も許さなかったようなデッキがこう呼ばれやすい。

「メタ」関連項目

参考