オーバーキル

主に2つの意味がある。

1.本来の意味「やりすぎ」が意味する通り、勝負が決しているにもかかわらず行う過剰なアクションのこと。「死体蹴り」呼ばれることも。
2.転じて、決まれば勝利はほぼ確実だが、故に運用条件があまりにも厳しい能力や戦術のこと。

1の解説

すぐに勝利できる状態であるにもかかわらず、無駄にクリーチャー召喚したり、呪文唱えたりする行為全般を言う。

大抵は、S・トリガーなどの防御札を完全に使えなくしたり、クリーチャーや呪文を封じたりした状態で、過剰な打点を並べたりすることがオーバーキルに当たる。
しかし、近年はG・ストライクなどの防御能力や、クリーチャーや呪文のロックに引っかからないタマシードなどが登場し、カードプールの増加によってオーバーキルとみなされる範囲は狭まっていっている。

特定のカードを使いたい場合、安全な状態になってから悠々と出したい気持ちは誰にでもあるため、ついつい行ってしまうこともあるだろう。しかし、度が超えると対戦相手を不快にさせたり、遅延行為に該当したりする場合があるため、勝利が確実なものである状況なら、さっさと勝負をつけに行ったほうが賢明と言える。

しかし、オーバーキルが悪いとも一概に言えない。こちらからするとオーバーキル以外の何物でもないが、相手にとっては確実な勝利のために行っている、というケースも往々にしてある。
特に、競技性の高いチャンピオンシップ公認グランプリでは、一抹の敗北の可能性すら残さないように行ったプレイングが、対戦相手からしたらオーバーキルな行為になってしまうことはよくある。
客観的に見てどれだけやりすぎでも、本人が確実な勝利のためにやっているなら、競技ゲームである以上尊重すべきだろう。
ただし、「確実な勝利のため」でも遅延行為に該当してしまう行為が認められないのも事実であるため、尊重されるべきであることと、競技ルールは区別はしたいところ。

また、「確実な勝利のため」にやったことが裏目に出ることもある。例えば、相手のシールドが0の状態で、ニンジャ・ストライク革命0トリガーを警戒して相手にオールハンデスを撃ったら、《爆龍覇 グレンリベット/「爆流秘術、暴龍の大地!」》を落としてしまい、そこから強力ドラゴンを展開され、逆転負けしてしまうなんてこともある。

2の解説

スーパーレア以上のカードを中心に、派手で強力な能力を持つカードはよく見られるが、その分何らかの条件が課されているものが多い。

オーバーキルなカードは爆発力こそ高いが、それを発動するだけの手間も大きい。大抵はもっと現実的な勝ち筋が存在するため、カードの総合的な評価は低くなりがちになる。

使用する場合はロマンを追い求めたファンデッキになることが多いが、コスト踏み倒しなど、思いもよらぬ方法で活用してくるガチデッキも存在するため油断は禁物。

オーバーキルなカードの派手さ、条件の厳しさがかえってプレイヤーを惹きつけていることもまた事実であり、そのようなカードを使用して勝った時の喜びは通常のデッキを使った時よりも格別になるだろう。

そのようなカードを使いこなすこともゲームの大きな魅力の1つである。デッキビルディングに自信があるプレイヤーならば、手を伸ばしてみるのもいいだろう。

オーバーキルなカードの例


  • たとえ相手の場とシールドが空だったとしても、手札が1枚でも残っていればニンジャ・ストライク革命0トリガーで大逆転される事もありうる。それらを警戒する場合、スピードアタッカーを余分に展開したり、最後にハンデスランデスを仕掛けるなど、時にはオーバーキル気味なアクションを行うことも大事である。これはどちらかというと追い討ちに近い。
    逆に相手側はそれを逆手に取って《斬隠蒼頭龍バイケン》などを握っておくという手もある。全ての逆転手段を完全にケアすることは難しいため、どのように抑えていくかというのも腕の見せ所。
  • Magic:The Gatheringからの用語転用(ライフを過剰に削る行為)と考える向きもあるが、用語自体は一般的なものであり、転用かどうかは意見がわかれる。

参考

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[1] このプレイングに関しては決して悪意があったわけではなく、ジョーの土壇場での逆転を懸念しての行為であり、むしろジョーのことは評価していた。