《メンデルスゾーン》

メンデルスゾーン P(R) 火/自然文明 (2)
呪文
自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中からドラゴンをすべて、タップしてマナゾーンに置き、その後、残りを墓地に置く。

DMX-11で登場した/自然呪文

コスト2にして一気に最大2マナブーストできる驚異的なポテンシャルを持つ呪文
当然ながら、大部分がドラゴンで構成されている【連ドラ】で採用される。

2ターン目に撃って2マナブーストに成功すれば、3ターン目にして5マナのカードを使用できる。
コスト5のドラゴンには《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《王道の革命 ドギラゴン》《王来英雄 モモキングRX》《インフェル星樹》などの強豪がひしめいているため、ゲーム序盤にして一気に流れを傾けることができる。
他にも《炎龍覇 グレンアイラ/「助けて!モルト!!」》《超戦龍覇 モルトNEXT》《最終龍覇 グレンモルト》を出したり、コスト軽減《雷龍 ヴァリヴァリウス》を出したりと、強力な動きは数多い。

比較対象には《龍の呼び声》がある。そちらは少なくとも1枚のマナブーストは確約されており、それがドラゴンであれば同じく2枚のマナブーストができるので、安定性は高い。しかし、2ターン目に撃てることと3ターン目に撃てるのでは得られるテンポアドバンテージに埋めがたい差があるため、《メンデルスゾーン》の採用の方が圧倒的に多くなっている。

この2→5の動きはドラゴンを軸とする大きな強みであり、《ボルシャック・栄光・ルピア》と並び【連ドラ】の初動として重要な役割を担っている。
それ以外にも【モルトNEXT】【モモキングRX】【赤緑ボルシャック】【青赤緑ガイアッシュ覇道】をはじめ、【ダイナボルト】革命チェンジを使うデッキなど採用できるデッキは数多い。

このカード自身がドラゴンでないことが最大のネックであり、4枚積み必須のこのカードにとっては、同名カードが捲れてマナブーストに失敗する可能性が常に付き纏う。
他にも、《爆銀王剣 バトガイ刃斗》《爆熱天守 バトライ閣》などの山札の上からドラゴンコスト踏み倒しする系統の効果や《ボルシャック・ドギラゴン》などの革命0トリガーの邪魔にもなるなど、デッキの要でありながら、事故要因も兼ねる。

加えて自然多色という点もデッキビルディングに大きく影響を与える。このカードを2ターン目に安定して撃つためには、デッキドラゴン自然を多めにし、かつ単色カードも一定の枚数採用する必要がある。

とはいえ、コスト2の初動で2マナブーストを行えるメリットはかなり大きく、上述の事故の可能性を孕むことはこのカードの採用から手を引く理由としては弱く、今も昔も【連ドラ】ではほぼ必須カードとして活躍している。

他のカード・デッキとの相性

環境において

エピソード2でのドラゴンをプッシュする流れの中で登場。当時のカードプールではマナブースト受け札を組み込むとデッキドラゴンの比率がどうしても下がり、期待値の高い2マナブーストの両立は難しかった。

革命編ではS・トリガー持ちドラゴンや革命0トリガー《ボルシャック・ドギラゴン》が登場するなど、年々防御札になるドラゴンが増加。このカード以外をほとんどドラゴンで占めたデッキを作ることも可能となり、【連ドラ】では鉄板のマナブーストとして愛用されるようになった。

このカードが登場してからは、《コッコ・ルピア》などドラゴンと相性の良いカードでも、種族にドラゴンを持たないだけで袖にされるなど、デッキ構築に大きな影響を与えた。

双極篇では《ボルシャック・ドラゴン/決闘者・チャージャー》などドラゴン側を持つツインパクトが登場。【モルトNEXT】では、殿堂入りした《フェアリー・ギフト》《スクランブル・チェンジ》※を入れたドラゴン34枚体制でデッキが組まれることが多い。

DMBD-16《ネオ・ボルシャック・ドラゴン/ボルシャックゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》が登場した。
これらはドラゴンでもあるため、終盤でも事故要因にならない。【5色ジャックポット・エントリー】【モルトNEXT】などで4ターン目に6、7マナに到達したいのであれば、《ネオ・ボルシャック・ドラゴン/ボルシャックゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》の方が適任であり、《メンデルスゾーン》抜きドラゴン40枚デッキもネタデッキではなくなっている。

しかし、実際は《王来英雄 モモキングRX》《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《インフェル星樹》《「助けて!モルト!!」》《王道の革命 ドギラゴン》のようなコスト5で強力なカードもあり、それを2→5の動きで3ターン目に召喚する手段としては依然として代替不可能の存在となっている。

また、マナゾーンドラゴンの枚数が多いほど出せるドラグハートの幅が広がる《爆炎龍覇 モルトSAGA》にとっては余った2マナで最大2マナブーストもできるこの呪文と相性が良い。
おまけに【赤緑ボルシャック】のような一早く大量のマナを用意したいデッキの場合も《ボルシャックゾーン》よりこちらの方が優先される。
結果としては、《ボルシャック・栄光・ルピア》との8枚体制の基盤がドラゴンデッキでは主流となり、《ボルシャックゾーン》は一部の型の【赤緑ボルシャック】を除けば袖にされた。

永らくアドバンスオリジナルを問わずこれを軸にしたドラゴン基盤は、構築上対策困難な高速コンボデッキである【絶望神サガループ】が環境を支配していた時期ですら【絶望神サガループ】側ががもたつけば十分勝てた上に、【絶望神サガループ】対策がこのデッキにはほぼ効かず、逆に対策を打っているデッキはその分汎用性やデッキパワーを下げてしまいこちらへの勝率が下がってしまったため、一定の戦果を挙げた。

だが、《ヨビニオン・マルル》登場後は、マナを伸ばすにしても自由度の高い《マルル》軸で良いという風潮になり、ドラゴン基盤自体が数を減らした。
しかし《王道の革命 ドギラゴン》《夢双龍覇 モルトDREAM》による強化により【モルトNEXT】などアドバンスはドラゴン基盤が再燃した。

流通・再録について

  • DMX-11版は若干名前が左にずれている。

その他

  • メンデルスゾーン(Mendelssohn)は、ドイツ語圏のユダヤ人の姓で、元の意味は「メンデルの息子」である。
    初収録パックの内容を考慮すると、作曲家「フェリックス・メンデルスゾーン」が名前の元ネタだろう。
    また、初出のフレーバーテキストに含まれる「真夏の夜の夢」も、メンデルスゾーンがウィリアム・シェイクスピア作の同名の喜劇を元に作曲した演奏会用序曲および劇付随音楽の名である。
  • 漫画「BC」にて、加瀬が黒城戦で使用。一気に2マナブーストした。

デュエル・マスターズ プレイスでは

メンデルスゾーン R 火/自然文明 (2)
呪文
自分の山札の上から2枚を公開する。その中のドラゴンをすべてマナゾーンに置き、それ以外のカードを墓地に置く。(ただし、使用可能マナは増えない)

DMPP-19で実装。レアリティなしからレアに変更された。

文明の解放」システムにより、TCG版より容易に最速で唱えられる。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

  • 効果について

Q.《メンデルスゾーン》を唱えた際、《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》を山札の上から表向きにしました。《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》はマナゾーンと墓地、どちらに置かれますか?
A.《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》は種族にドラゴンを持っているため、マナゾーンへ置かれます。
引用元(2019.11.15)

Q.《メンデルスゾーン》を唱えて《ヴィオラの黒像》が表向きになりました。この《ヴィオラの黒像》をマナゾーンに置けますか?
A.はい、種族がドラゴンのカードなので、マナゾーンに置けます。
引用元(2022.4.8)