チャンピオンシップ概要有志によって主催される、タカラトミー非公式の中大規模イベント。一般的に「Championship」の頭文字を取って「CS」と略されることがほとんど。競技形態は「個人戦」と「チーム戦(大抵は3人)」の2種類がある。タカラトミーは運営に直接関与しないが、2014年以降賞品面で公認サポートを充実させ、デュエルロード同様の公認大会としての位置づけを確立させた。現在のデュエル・マスターズにおける競技性の高まりに大きく貢献している。 単にこのwikiで個々のカードやデッキについて「大会」「上位入賞」「結果を残した」とある場合、このチャンピオンシップのことを差す。 起源〜変遷デュエル・マスターズにも公式大会はあるが、原則1年に1回程度しか開催されず、範囲が全国に渡りあまりにも規模が大きすぎる。一方公認大会であるデュエルロードでは規模が小さすぎる。その中間的な性質を持つ競技大会を志向し作り出されたのが事の起こりとされる。 当初は60〜100人程度の小・中規模の大会であり、大きめのカードショップの店舗を借りて行うことが多かったが、年月が経つにつれて参加人数が増加し、256人規模になる大会も珍しくなくなった。規模にもよるが、会場は文化会館の大ホールや大会議室などを1日〜数日借りることが多い。 2014年(ドラゴン・サーガ)以降は、競技性の高い大会が全国各地の有志によって実施され続けた過去4年間の実績にタカラトミーが目をつけ、申請さえクリアすれば、「チャンピオンシップサポートシステム」と称し、《百万超邪 クロスファイア》(P08/Y12)や《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》(P03/Y11)などの「プロモーション・カードセット」を配布するようになる。こうして各地のCSはデュエルロードの規模が大きくなったような、公認さながらの位置づけを確立し、主催者の数も次々と増加していった。 2015年(革命編)になると、デュエルロードの競技性の高まりを嫌ったタカラトミーがデュエルロードを廃止。娯楽性の高いデュエ祭として再編し、同時にCSの公認サポートの強化に乗り上げ、競技性の担保をより一層強化するようになる。同年9月にはCS限定の上位入賞者プロモーション・カードが用意された(>《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》、《龍覇 イメン=ブーゴ》、《古龍遺跡エウル=ブッカ》)。これは同年8月に行われたデュエル・マスターズ初の公認グランプリである「デュエル・マスターズグランプリ-1st」の賞品をCS向けにリアレンジしたものである。更に優勝者には副賞として時期や参加人数にもよるが、全国大会の「エリア代表決定戦」の決勝トーナメントへのシード権や公認グランプリの予選ラウンド不戦権が与えられることもある。 2020年3月20日より新型コロナウイルスの流行拡大に伴い、DMPランキング対象全イベントのポイント倍率を『0倍』に変更し、チャンピオンシップ公認サポートを停止し、『CS特大規模』でのサポート景品増量の停止、2020年5月開催申請の『チーム戦』募集停止を行った。だが、『個人戦25名以上の参加』でサポート景品配布に変更するなど、景品配布自体は停止しておらず、このことから「集団感染防止を怠った者が得をする」と公式の対応を疑問視する声もあった。これ以降2021年9月現在もポイント発生が停止しており、DMPランキング自体2019年度を最後に事実上停止している状況。この状況を鑑みて独自のポイント制度を発足させるコミュニティも現れた。 新型コロナウイルスの流行拡大を受けて「リモートデュエマカップ」と呼ばれるチャンピオンシップ公認サポートの対象となるオンライン大会が発足した。遠くにいる参加者同士のゲーム台を撮影して対戦するという性質上イカサマを助長しかねないが、イカサマ対策としてプロモーション・カードは優勝者賞ではなく抽選で配布されることとなっている。また、DMPランキングのポイントが発生しない、メインデッキに含まれるカード以外を使用しないなど、娯楽色が強い催し物となっている。 2020年代になると日本国外でもチャンピオンシップが行われ、その様子が報告されることもある。ただし、DMPランキングでは当然国外選手や国外開催大会は公認対象外となっている。 今後の課題、発展このようにして競技としての地位を確立していったCSだが、運営側の赤字が長期的な問題となっているほか、参加人数の増加に伴って会場の確保に時間がかかるようになり、短期間に定期的に開催することが難しくなっている。 そこで小中規模に再編したチャレンジカップという競技形態がデュエルロードに代わるものとして提案されている。個人戦であれば参加人数64名以上という基準さえ満たせば「チャンピオンシップサポートシステム」における「プロモーション・カード配布」の必要条件は満たす。そのため、デュエルロードの優勝者賞の代わりに、CS限定プロモーション・カードを景品にできる。 逆により莫大な規模の大会を志向する動きも見られる。愛知県にて2016年3月19日開催予定の「第1回アカシックレコードCS」では、実に480名規模となる企画が発表された。しかし実際の参加人数は383名にとどまった。 プレイヤーの地方間格差も問題である。というのは、DMPポイントを稼ぐのには、CSが週1回から2回しか開催されない地方に在住するプレイヤーよりも、ほぼ毎日CSが開催される都会に在住するプレイヤーの方が有利なのである。だからといって公式が月ごとに出場できるCSの回数を制限すると定員割れするCSの増加に繋がるし、成績上位10大会まで参照する形式にすると超CSや公認グランプリの優勝者に太刀打ちできるプレイヤーがいなくなりDMPランキングが形骸化する。さらに、平日CSの開催を禁止すれば平日しか出場できない層の反発を招きかねない。そのため、公式側からの画期的な対策は見込みが無いと言える。 リモートデュエマカップは競技性の不足が指摘されており、デュエマフェスに近いイメージとなっている。また、1000円から1500円の参加費も、大会に勝ちに来ているのではなく遊びに来ている参加者にとっては割高である。このような課題に対して、大会運営者にも日当代わりに景品を支給すること、動画企画を連動させた超限定構築戦を行うことを提案する声もある。 予てより「ドタキャン」が問題となっており、クリエイターズ・レター Vol.51ではDMPランキング2023年度より「ドタキャン」問題に着手する旨の声明が発表された。 新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いた2022年度も「公認サポートが受けられるCSの定員が50人というのは厳しすぎる」という趣旨の声があったため、2023年度より25人からCSサポートが受けられるように変更され、これもクリエイターズ・レター Vol.51に伝えられている。 公式側にとっての有用性チャンピオンシップサポートシステムには大会実施の報告義務が課せられている。このため、公式は比較的少ない労力で環境を逐次監視しやすくなり、殿堂入りの判断や次の商品開発が容易になる。これらが大きなメリットと言える。 チャンピオンシップの結果を受けて制限が決まったと思しき例としては
が挙げられる。 ちなみに公認グランプリの結果を受けて制限が決まったと思しき例としては
が挙げられる。 チャンピオンシップと賭博罪との関係性参加費を募り、順位によって賞品を与えるという性質上、言及しなければならないのが「賭博及び富くじに関する罪」との関係性である。 賭博罪成立には「相互的得失」が重要である。分かりやすく言うと、勝者が財産を得て、敗者が財産を失い、かつ勝者が得る財産と敗者が失う財産が等価値である、という意味である。 したがって、参加費が賭け金だと見なされなければ、賭博罪に問われる危険性は大幅に低下する。 代表的な例として「アマチュア将棋大会」などがある。 それは参加者から募った参加費が会場使用料等に充てがわれ、賞金自体は別途スポンサーから提供されているためである。 デュエル・マスターズのCSにおいては、この問題を「賞品を現金・商品券以外にする」という手法で回避しているケースが多い。賞品に選ばれやすいのは、古物商的には換金性の高い「ゲーム機」「ブースターパックのボックス」「シングルカード」等が選ばれやすい。これらは現実には換金性が高いが、法的には資産価値が目減りするため、「参加費=賭け金=賞金」という構図が成立しにくくなる。 一方で、このことを知ってか知らずか、商品券を賞品とする大会も中には存在する。先述の「アマチュア将棋大会」の例のように、スポンサーが一方的に損を被る形式であれば特に問題にはならないが、思わぬ犯罪に加担することを防ぐためにも、警戒するに越したことはない。 チャンピオンシップサポートシステム参考タグ:
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