攻撃先変更能力

ブロッククリーチャー指定ステップに使用する、攻撃先を変更する能力のこと。

攻撃先変更能力の一覧

ブロッククリーチャー指定ステップ

ブロッククリーチャー指定ステップ

非ターン・プレイヤーが、攻撃先を変更する能力を使用するクリーチャーを選ぶステップ。

このステップ中に、ガードマン能力なども使用するが、「相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時」というテキストのサボタージュ能力は、最終的にブロッカー能力が使われたか使われなかったかだけで判定される(総合ルール 507.3c.)。

処理の流れ

このステップに入るまでの流れは、攻撃クリーチャー指定ステップを参照。

  1. まず、非ターン・プレイヤー攻撃を受ける側のプレイヤー)は、ブロッカーガードマン攻撃曲げといった攻撃先を変更する能力を持つクリーチャーを1体以上選ぶ。1体も選ばない、あるいは選べない場合は次のバトルステップまたはダイレクトアタックステップへ移行する。
    • 複数体を選ぶ場合は同時に選ぶ。選ぶクリーチャーは、適正にその能力を使用できる状態でなければならない。攻撃先を変更する能力を使用するために何らかの条件を必要とするクリーチャーは、その条件を満たせない状態では選ぶことができない。
    • 自身のクリーチャーに何らかのブロックを強制する効果がある場合、ブロッカー能力を使用するクリーチャーとしてそのクリーチャーを必ず選ばなければならない。複数のクリーチャーにブロックを強制する効果がある場合は、それらすべてを選ぶ必要がある。
  2. 選んだクリーチャーの能力(タップやアンタップして攻撃先を変更しようとする処理)を解決する。能力を使用するクリーチャーを複数体選んでいた場合、それらの能力を非ターン・プレイヤーが好きな順番で1つずつ解決していき、結果的に、最後に解決した能力で攻撃先が決定される。
    • 最終的に、ブロッカー能力によってその能力を使用したクリーチャーに攻撃先が変更された場合、そのクリーチャーはブロッククリーチャーとして指定される。逆に、最終的に、ブロッカーではない能力によってその能力を使用したクリーチャーに攻撃先が変更された場合、そのクリーチャーはブロッククリーチャーではない。
      • つまり、1回の攻撃で2体以上のブロッククリーチャーが存在することはない。
    • タップ/アンタップされている間」の常在型能力は、その状態になった瞬間から有効になる。
  3. 攻撃先変更が終わったら、ターン・プレイヤーがこのタイミングで行う使用宣言を行い、待機されている能力を好きな順番で処理する。
  4. その後、非ターン・プレイヤー使用宣言を行い、待機されている能力を好きな順番で処理する。非ターン・プレイヤーの解決の結果、ターン・プレイヤー誘発型能力が誘発した場合、先にターン・プレイヤーのものを優先して解決していく。
  5. 攻撃先のクリーチャーが取り除かれていないのであればバトルステップへ移行する。(プレイヤーに攻撃先を変更する能力が存在しないため、攻撃先を変更したらダイレクトアタックステップには移行しない。)
    • ブロッククリーチャーが存在する場合、この時点では、「ブロック中」に適用される継続的効果はまだ消滅しない。

補足

  • ブロッククリーチャーがその攻撃から取り除かれたとしても、ブロックされたクリーチャーはブロックされたままである。
    • ターン・プレイヤー《古の羅漢バグレン》を出していたら、パワー1000以下のブロッカーはタップした瞬間にパワーが0以下になり破壊されるが、最終的な攻撃先がそのクリーチャーなら攻撃クリーチャーはブロックされたことになる。
  • 適正にその能力を使用できる状態ではない状況は以下のようなものが存在する。(赤太字は2021年9月7日の変更によるもの。)
    • 攻撃クリーチャーが「ブロックされない」「攻撃先は変更できない」状態である。
    • ブロッカー能力を持っているが、タップ状態である。
    • ブロッカー能力を持っているが、「ブロックできない(プリン効果を受けているなど)」状態である。
    • ブロッカー能力を持っておりアンタップ状態でもあるが、元々の攻撃先がそのクリーチャー自身である
    • ガードマン能力を持っておりアンタップ状態でもあるが、元々の攻撃先がプレイヤーである
  • 2021年9月7日に行われた変更前は、「ブロックした時」=「このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更した時」だった。
    • 変更後は攻撃先を変更しようとしただけでは「ブロックした時」は誘発せず、「最終的に、ブロッカー能力によってその能力を使用したクリーチャーに攻撃先が変更された時」だけで誘発するようになった。
    • 具体的には、《コスモ・ポリタン》が3体いた場合に3体をブロッククリーチャーに指定したら、変更前は3ドロー、変更後は1ドローを行えるということ。

参考


公式Q&A

Q.自分のアンタップ状態の《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》が、「マッハファイター」を持つ相手の《無双龍幻バルガ・ド・ライバー》に攻撃されました。この時、攻撃されている《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》自身の「ブロッカー」を使えますか?
A.いいえ、使えません。クリーチャーが攻撃されている時に、そのクリーチャー自身に攻撃先を変更する能力は使えません。
(総合ルール 507.1a[1]
引用元

Q.バトルゾーンに自分のアンタップ状態の《正義の煌き オーリリア》とタップ状態の《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》がいる状況で、相手のクリーチャーが攻撃してきました。
《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》の能力で《正義の煌き オーリリア》は「ブロッカー」を得ていますが、この攻撃に対して《正義の煌き オーリリア》の1つ目の能力と「ブロッカー」を同時に使えますか?
A.いいえ、この状況では「ブロッカー」のみ使えます。《正義の煌き オーリリア》がアンタップ状態なので、1つ目の能力は使えません。攻撃先を変更する能力を複数使用する場合は、能力を使うクリーチャーを同時に選ぶ必要があり、かつ、それらの能力がすべて適正に使用できる状態でなければいけません。
(総合ルール 507.1a[1]
引用元

Q.バトルゾーンに自分の《Disジルコン》《デスマッチ・ビートル》がアンタップ状態でいる状況で、相手のクリーチャーが自分に攻撃してきました。その攻撃に対して、まず《Disジルコン》の「ブロッカー」を使い、それに対してさらに《デスマッチ・ビートル》の「ガードマン」を使って、攻撃先をプレイヤーから《デスマッチ・ビートル》に変更できますか?
A.いいえ、できません。プレイヤーへの攻撃に対して「ブロッカー」は使用できますが、「ガードマン」は使用できません。攻撃先を変更する能力を複数使用する場合は、能力を使うクリーチャーを同時に選ぶ必要があり、かつ、それらの能力がすべて適正に使用できる状態でなければいけません。
(総合ルール 507.1a[1]
引用元

Q.バトルゾーンに自分の《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》がアンタップ状態で2体いる状況で、相手のクリーチャーが攻撃してきました。
その攻撃に対して、《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》2体の「ブロッカー」を使った場合、「ブロックした時」の能力を2体分使えますか?
Aいいえ、1体分しか使えません。「ブロックした時」の能力は、ブロッククリーチャーが指定された時にのみトリガーします。ブロッククリーチャーとして指定されるのは最後に能力を解決した1体のみですので、その1体の「ブロックした時」の能力のみ使えます。
(総合ルール 507.3a[2]
引用元

Q.バトルゾーンに自分の《賢門の精霊ヘブンストライク》がアンタップ状態で2体いる状況で、相手のクリーチャーが攻撃してきました。
この時、自分はその攻撃に対して、《賢門の精霊ヘブンストライク》2体の「ブロッカー」を使えますか?
A.はい、一度の攻撃に対して、2体両方の「ブロッカー」を使えます。ただし、バトルするのは1体のみです。2体の「ブロッカー」を使った場合、《賢門の精霊ヘブンストライク》2体の「ブロッカー」を順番に解決して、最終的に両方の《賢門の精霊ヘブンストライク》がタップされた上で、どちらか片方の《賢門の精霊ヘブンストライク》に攻撃先が変更されます。
(総合ルール 507. 1a[1],507.2[3]
引用元


[1]
ブロッカーやガードマンなど、攻撃先を変更する能力を使用したい場合、非ターン・プレイヤーはその能力を使用できる1体以上のクリーチャーを選びます。複数体を選ぶ場合は同時に選びます。選ぶクリーチャーは、適正にその能力を使用できる状態でなければいけません。攻撃先を変更する能力を使用するために何らかの条件を必要とするクリーチャーは、その条件を満たせない状態では選ぶことができません。
 例:ブロッカーを持つタップ状態のクリーチャーを、能力を使用するクリーチャーとして選ぶことはできません。
 例:相手のクリーチャーがプレイヤーを攻撃している場合、ガードマンを持つクリーチャーを、能力を使用するクリーチャーとして選ぶことはできません。他にブロッカーを持つクリ ーチャーがいたとしても同様です。
 例:「ブロックされない」能力を持つクリーチャーが攻撃している場合、ブロッカーを持つクリーチャーを選ぶことはできません。
 例:アンタップ状態のブロッカーを持つクリーチャーが攻撃されている状況で、その攻撃されているクリーチャーは、ブロッカーを使用するクリーチャーとして選ぶことはできません。

[2] 「このクリーチャーがブロックした時」という誘発条件を持つ誘発型能力は、その能 力を持つクリーチャー自身がブロッククリーチャーに指定されることで誘発します。
[3]
507.2.選んだクリーチャーの能力を解決します。能力を使用するクリーチャーを複数体選んでいた場合、それらの能力を非ターン・プレイヤーが好きな順番で1つずつ解決していき、結果的に最後に解決した能力によって攻撃先が変更されます。
 507.2a. 最終的に、ブロッカー能力によってその能力を使用したクリーチャーに攻撃先が変更された場合、選ばれたクリーチャーはブロッククリーチャーとして指定されます。「その攻撃」から取り除かれるか、または攻撃終了ステップまで、それはブロッククリーチャーであり続けます。
  例:2体のクリーチャーのブロッカー能力を使用した場合、最後に効果を解決した1体のみがブロッククリーチャーになります。
  507.2b. 最終的に、ブロッカーではない能力(ガードマン等)によってその能力を使用したクリーチャーに攻撃先が変更された場合、選ばれたクリーチャーはブロッククリーチャーではありません。
  507.2c. ブロッククリーチャーにブロックされた攻撃クリーチャーは、「ブロックされたクリーチャー」になります。ブロッククリーチャーが存在しないクリーチャーは「ブロックされなかったクリーチャー」になります。「その攻撃」から取り除かれるか、または攻撃終了ステップまでそのままの状態であり続けます。それをブロックしたクリーチャーが「その攻撃」から取り除かれたとしても、ブロックされたクリーチャーはブロックされたままです。

[4] ただし、追加ターンを得ていた場合はこの限りではない。
[5] 先攻の最初のターンのみ、このステップは存在しない。
[6] ただし、追加ターンを得ている場合はこの限りではない。