継続的効果(けいぞくてきこうか)

継続的効果とは、一定期間中カード特性を変えたり、ルールに影響を及ぼしたりする効果のことである。
対義語は「単発的効果」。

継続的効果にも2種類ある。

  1. 呪文誘発型能力起動型能力解決、一部の置換効果の一連の処理[1]によって生成されるもの。
  2. 常在型能力によって生成されるもの。

前置き

「常在型能力は、継続的効果を発生します。」とは総合ルール604.2.の文章だが、「引き継ぎ」などの有無を語る上では全く別の挙動になる。
例えば《レジェンダリー・バイロン》の「自分の他の水のクリーチャーはブロックされない」と《マリン・スクランブル》の「このターン、自分のクリーチャーはブロックされない」では、進化《希望のジョー星》で同一クリーチャーの特性が変化した際の挙動が異なる。

前者は仮に一時的にアンブロッカブルになる対象だったとしても、水のクリーチャーでなくなったら即座にそれを失う。後者は効果が働いているターン中ならアンブロッカブルを失わない。

このような違いは常在型能力につきものなため、「常在型能力 (による継続的効果)」の括弧・網掛け部を省略した意味合いで使われることが非常に多い。

一方、常在型能力ではないものを「誘発型能力などの、原則ターン経過で効果が終わるタイプ[2]の) 継続的効果」で示すことが非常に多い。

したがって、このページのように厳密な定義を語る場面では常在型能力⊃継続的効果になるが、個別ページでのカード能力に対する解説では、常在型能力≠継続的効果として書かれていると考えて差し支えない。

継続的効果の一例

継続的効果 (Wiki内の用法)

ここでは、Wiki内で単に「継続的効果」と呼ばれる際にさすことが多い、「誘発型能力などの、原則ターン経過で効果が終わるタイプ[2]の) 継続的効果」について解説する。

継続的効果は、継続的効果を与えようとする時点で、影響範囲下にあるカードのみに与えられる。

  • 例:《高飛車姫プリン》の「相手のクリーチャーが攻撃する時、そのターン、相手の他のクリーチャーは攻撃できない」は、このクリーチャーの被アタックトリガーを解決する時点でバトルゾーンにある相手のすべての攻撃クリーチャー以外のクリーチャーに「このクリーチャーは攻撃できない」継続的効果を与える。「このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時」「各ブレイクの前に」「バトルに勝った時」のような、《高飛車姫プリン》被アタックトリガーを解決した後に解決した能力等で出たクリーチャーは「このクリーチャーは攻撃できない」継続的効果を与えられていないため、そのクリーチャーがスピードアタッカー等を持っていれば、このターン攻撃できる。

継続的効果を与えた発生源が、バトルゾーン等から離れた場合や、発生源の能力無視される場合でも、すでに与えた継続的効果は消滅せず、無視されない。

一度オブジェクトに継続的効果を与えたら、その効果の継続中にカードタイプが変わっても、その効果は継続する。

封印されたとしても、バトルゾーンから離脱したわけではないため、その効果は記憶されている。2024/06/17裁定変更)

+  旧裁定

オブジェクトはゾーンを移動すると新しいオブジェクトとして扱われる。そのため、同じカードで表されるオブジェクトを出し入れしたとしても移動前のオブジェクトを参照していた継続的効果は移動後のオブジェクトを参照できない。

継続的効果を与えられているカードが進化再構築されると、進化後・退化後のクリーチャーもその継続的効果を与えられている。詳細は「引き継ぎ」を参照。

特性を参照する継続的効果は、実際にその効果が影響する時に特性を参照する。

  • 例1:《ミラクル・ミラダンテ》の「このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、(省略)、相手のコマンドは攻撃できない」、相手のすべてのクリーチャーに「このクリーチャーがコマンドなら、このクリーチャーは攻撃もブロックもできない」継続的効果を与える。すなわち、《ミラクル・ミラダンテ》が出た時点でバトルゾーンにあり、かつコマンドでないクリーチャーを進化元にしてコマンド進化クリーチャーを出した場合、その進化クリーチャーは「攻撃もブロックもできない」状態になる。
  • 例2:《奇天烈 シャッフ》の「このクリーチャーが出た時または攻撃する時、数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、(省略)、同じコストの相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない」は、相手のすべてのクリーチャーに「このクリーチャーのコストが選んだ数字と同じなら、このクリーチャーは攻撃もブロックもできない」継続的効果を与える。すなわち、《奇天烈 シャッフ》が出た時点でバトルゾーンにあり、かつ選ばれた数字と異なるコストのクリーチャーを進化元にして、選ばれた数字と同じコストの進化クリーチャーを出した場合、その進化クリーチャーは「攻撃もブロックもできない」状態になる。逆も同様。

一度保留状態を経ると、ゾーンを移動しない場合であっても、保留状態以前に適用されていた継続的効果を全て失う。

プレイヤーを参照できなくなる事例はそのプレイヤーがゲームから外れる(=負ける)以外に存在しない。そのため、プレイヤーに影響する継続的効果は継続期間中は常に有効である。

単一の能力が複数の影響範囲を持つことがある。

その他

カード特性に影響を及ぼすもののうち特に能力を与えるものは俗に「付与」とも呼ばれる。

常在型能力による継続的効果は、先述の通り、他の能力による継続的効果と性質が異なるため、俗に「常在効果」としばしば省略される。しかしながら、ルールを知らないプレイヤーには間違った知識を植え付ける可能性があるため、使用には注意が必要。

参考


[1] 《宇宙 タコンチュ》や、デュエプレ版《超神星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》メテオバーンなど
[2] プラチナ・ドライブ《神の試練》のようにターン経過が終了条件ではないものもある
[3] 実質継続的効果と同義
[4] 何らかの能力によって生成される効果が後から発揮されること