堕呪(ダスペル) ゾメンザン》

堕呪 ゾメンザン P(C) 水文明 (1)
呪文:魔導具

DMEX-08で登場した魔導具呪文

見ての通り何も能力を持たないバニラ呪文。そのまま使っても、唱えた瞬間に即座に墓地行きとなり手札1枚とマナ1つが無駄になってしまう。
最軽量の魔導具呪文であるため、【青魔導具】でならその軽いコストから採用の手が伸びる。というより、現段階ではそれ以外のデッキでの採用価値はないだろう。

《卍 新世壊 卍》がある状態で唱えれば、たった1コストで1ドローしつつ無月の門99の達成に近づける。無論、《卍 新世壊 卍》を最初に出す必要があるため、1、2ターン目からプレイは出来ないが、3ターン目以降は1マナ余ることも多々あり、その1マナをうまく活用できるようになる。

《ガル・ラガンザーク》の存在から、《卍 新世壊 卍》を出せない1ターン目からでも唱えて墓地魔導具を貯めておくプレイングもある。単体のカードパワーは皆無なので相手の出方をうかがいながら上手く使いたい。

2ターン目までに《卍 新世壊 卍》を素引きし、3ターン目にこの呪文と2コスト魔導具呪文を唱え、4ターン目に無月の門99《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を決める事で理論上は4ターンキルも可能である。ただ、それでも手札の要求値が高すぎるため、このカードを4枚積みしても4ターンキルを安定して決められるわけではないことは念頭に置くべき。

単体では一切の仕事ができないため、採用理由は明確にしたい。もし《卍 新世壊 卍》がなければ本当に役立たずになってしまう。デッキを何回か回してみて、どれくらいの枚数がちょうどいいのか確認するのがいいだろう。

環境において

情報判明当初から【青魔導具】で4ターンキルを実現できる札として注目されていた。

ただ、当初は上述の通り4ターンキルは要求値が高く、4枚投入しても単体でのカードパワーの低さが足を引っ張り、もっと他にリソースを確保するための呪文を使った方が動きが安定するという理由から、1枚積みも珍しくない枚数を抑えた構築が主流であった。
1枚積みなことが多いのは、追加ターンを獲得した時の追撃用の動きをする時に使うためである。2枚目の《卍 新世壊 卍》無月の門99を使う際に、1マナ足りないということはザラで、その時にこのカードの出番というわけである。この時には山札の過半数が掘り進められていることがザラなため、1枚積みでも高確率で手札に来る。つまり、序盤の潤滑油として使うのではなく、終盤の詰めとして使うのが吉。

しかし、遅くともゴッド・オブ・アビス環境になると4枚積みの構築も目立つように。事実「デュエル・マスターズ グランプリ2022 Day1 オリジナル」優勝レシピにも4枚積みされていた。

魔導具呪文の多くに山札掘削効果がある上に《卍 新世壊 卍》の効果で自然と山札が削れ、望まぬタイミングでライブラリアウトする恐れがある【青魔導具】にとっては、効果がない呪文であることが功を奏する場合があり、それだけでもライブラリアウトの危険が下がる。

《好詠音愛 クロカミ》が登場すると、そちらによる恩恵がない事から、採用が稀となった。

いずれにせよ、最速キルを目指すためのパーツとして使われることが少ないのはどの環境でも共通。

カードイラストについて

  • 元ネタとなったのはタカラトミー発売の玩具「そうめんスライダー」。実物の玩具の写真が使われているのでイラストレーターが無しになっている。
  • 【青魔導具】では唯一の実写カードとして異彩を放っていた。何の能力も持たない上にイラストがそうめんスライダーのカードガチデッキで大真面目に使われるというのは非常にシュールな状況であった。
  • DMEX-18にてイラスト版が収録された。イラストは前出のそうめんスライダーを元に、竹製の流しそうめんのような見た目の魔導具になっており、同商品の目玉である「無重力機能」も表現されている。また、手に箸やめんつゆの入ったお椀を持っている他、周囲には体がそうめんでできたお化けのようなものもいる。元ネタの要素をうまく魔導具に落とし込んだ秀逸なイラストであり、他の魔導具との雰囲気の違いが気になっていたプレイヤーにも嬉しいだろう。

その他

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMEX-08
    失われし最後の魔導具呪文、ゾメンザンがどのような効果を持っていたかは、もう誰にも知る事はできないと思われていた。だが、近年になってそうめんを下から上に流す「無重力機能」はタカラトミーアーツがゾメンザンの能力を読み取って作り出したというウワサが流されている、流しそうめんだけに。
  • DMEX-18
    超獣世界が5つに分裂する時に取り残された太古の力を残す世界、仙界。そこに住むミロクは、強き者を求めるアークゼオスの依頼により、ヴォルジャアクの生み出した兵器をどんな超獣でも扱えるようにする研究を行っていた。研究の成果である魔導具が生み出される前に依頼主たちは封じられてしまったが、その後もミロク魔導具に関する研究を続けている。

収録セット

参考