バニラ
能力を持たないカードのこと。
「バニラクリーチャー」「バニラカード」とも呼ばれる。
デュエマに限らずTCG全体に通ずる俗称であり、「カードのテキスト欄に何も書かれていない→テキスト欄が真っ白→バニラ」または「バニラアイスクリームのように基本的でシンプル」という流れで名づけられた説が有力。
カード内では「カードに能力が書かれていないクリーチャー」と表現されている。
不死身男爵ボーグ C 火文明 (2) |
クリーチャー:ヒューマノイド 2000 |
氷菓の超人(バニラ・ジャイアント) C 自然文明 (4) |
クリーチャー:ジャイアント/アンノイズ 5000 |
パワーと種族以外に評価できるポイントが存在しないため、多くのデッキでは敬遠される。強いて言えばデメリットが無い事がメリット、メリットが無い事がデメリットと言えるだろう。
見方を変えれば、文章欄に何も書かれていないという事は「複雑な効果を考える必要がなく、基本ルールにおけるカードの役割・用途などを把握しやすい」という事でもある。そういう性格のカードが今もなお収録され続けているのは、ある種の「初心者向け」と言えるかもしれない。
長らくハズレカードとして扱われてきたバニラだが、エピソード2で《アクア・ティーチャー》や《駱駝の御輿》が登場すると、物量に物を言わせる【バニラビート】というデッキが組めるようになった。ただし、《メテオレイジ・リザード》のような、コストも高い上にパワーもそのコストに見合っていないようなカードが救われることはないだろう。
2〜4コストのバニラならば、下手な能力しか持たないカードより実用性のあるカードになれたと言える。サポートカードも数を増やしており、今後もバニラの躍進に期待がかかるところである。
ルール
その他
- デュエル・マスターズにおいて、バニラは長らくの間「穴埋め」「ハズレ」として冷遇されてきた。デュエル・マスターズでは強力な能力持ちクリーチャーもバニラも、召喚するには等しく限りあるマナが必要であり、さらにライフポイントのような概念もないため、パワーの大きさよりもマナコストに対する(能力、稼げるアドバンテージの)コストパフォーマンスが他のTCG以上に重視されてきたためである。
例えば、《白銀の牙》と《青銅の鎧》のどちらが使用率が高かったかを見れば、自ずとこの話は分かるだろう。
- 慣れたプレイヤーからは、バニラが多い拡張パックはパックそのものも敬遠される。逆にバニラの少ない、収録されていないパックは比較的よく売れ、特にDM-26はハズレなしの最強セットとも呼ばれた。
- 拡張パックはカードくじとしての側面も持つため、「強力なカードの引き立たせ役」との見方もある。この役割はバニラに限らず、準バニラなども含めた「カードパワーの低いカード」全体に当てはまる話である。
- MTGの開発が初心者救済のために一定数のバニラを収録していると述べたこともあり、DMのバニラも初心者救済のためと解釈されるときもあるが、初心者向け構築済みデッキとされるスタートデッキですら、年々強化されると同時にバニラがそのまま収録される事が減ってきている。
- パワーが高いクリーチャーはW・ブレイカー等をもち準バニラになることが多いため、高コストほどバニラは少なくなる。
- 2023年時点では、1〜7コストにバニラが存在する。
- DM初期からバニラのパワーはマナコスト×1000を基準に作られていたようである。(コスト論も参照)
- 唯一他のカードに勝っている『文章欄の余白の多さ』を利用して、長大なフレーバーテキストが書かれることも増えた。《パーロック》やその関連カードを皮切りに、エピソード2以降はその傾向が顕著となっている。
- フレーバーテキスト上では、バニラは「非力」や「無力」といった言葉、あるいは成長前の未熟な状態と表現されることが多い。
- 「バニラ」は当初はプレイヤー間での俗称であり、公式のルールブック等にも記載されていないが、雑誌等のメディアで用いられることも多く、半ば公式化している。
- 「全方位カードファイル vol.1」では、中型バニラの寸評として「デッキのバランスを整えるのに(使える)」といった表現が使われている。
バニラサポートカード
「バニラ(植物)」「バニラアイス」単語の「バニラ」が元ネタのクリーチャー
以下のカードは能力を持たないクリーチャー(TCG用語のバニラ)でもある。
参考
公式Q&A
Q.テキストに書かれていないカードにW・ブレイカーやブロッカーを与えた場合、テキストに書かれているカードとして扱いますか?
A.いいえ、扱いません。
引用元