深淵送り
DM25-RP4で登場したキーワード処理。
| アビスラブ=ジャシン帝 OR 水/闇/火文明 (5) |
| NEOクリーチャー:アビスロイヤル 9000 |
| S-NEO進化(墓地):バトルゾーンまたは墓地の、アビス・クリーチャー1体の上に重ねつつ出してもよい。(カードが下にあれば、これをNEO進化クリーチャーとして扱う) |
| W・ブレイカー |
| このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体まで選び、深淵送りにする。(それを持ち主の深淵ゾーンに置く。この移動は妨げられない) |
| このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の山札の上から5枚を墓地に置いてもよい。 |
| 禁忌の昇淵 アビスベル R 闇文明 (4) |
| クリーチャー:アビスロイヤル/フュージョナー 7000 |
| スレイヤー |
| W・ブレイカー |
| このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。それがすべてアビス・カードなら、自分の山札の上からもう3枚墓地に置いてもよい。 |
| このクリーチャーは、可能なら毎ターン攻撃する。 |
| 超魂X(これがクリーチャーの下にあれば、そのクリーチャーにも以下の能力を与える) |
| このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にカードが13枚以上あり、このクリーチャーの名前が《アビスラブ=ジャシン帝》であれば、相手のエレメントと手札をすべて深淵送りにする。 |
指定のカードをあらゆる能力や効果を無視して深淵ゾーンに置くことを意味する。バトルゾーンのクリーチャーに限定した効果ではない。
ルール
「深淵送り」の動作について
- 総合ルール701.33b「この移動は妨げられない」に従って、以下の効果やルールが存在しないかのように指定のエレメントを構成するカードをまとめて深淵ゾーンに置く。
- 置換効果(離れる時、かわりに~)
- 離れない
- 総合ルール703.4f(ゴッドがバトルゾーンを離れる場合、そのうちの1枚のみがバトルゾーンを離れる。)
- リンク解除[1](このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、そのサイキック・セルのいずれか1枚を選んで超次元ゾーンに戻し、残りのカードを裏返す)
- 《太陽王ソウル・フェニックス》の、置換効果ではない「離れる時」
- エレメントを対象とした深淵送りについて、封印関連は通常の除去と同じ処理になる。
- 《Black Lotus》のようなクリーチャーではないエレメントが離れたら、瞬間的にそれに付いていた封印はバトルゾーンに取り残され、即座に状況起因処理で墓地に置かれる。
- 封印されたクリーチャーは、あらゆる効果の影響を受けないため、深淵送りされない。付いている封印はエレメントではなく、その封印は外されない。
- 「この移動は妨げられない」は、あくまでも「その効果を受けた場合は問答無用で深淵ゾーンに置く」ということしか意味しない。
- 深淵送りされたカードに関連するゾーン変更誘発は、従来のゾーンに置かれた場合と同じく誘発する。現状対応している書式は「(○○ゾーンを)離れた時」と「誘発型能力である離れる時[2]」のみ。(将来的には「深淵送りした時」「深淵ゾーンに置かれた時」も誘発書式に含まれうる。)
- 正確には、《英知ザクス・コット》が離れる時、離れることに割り込んで深淵ゾーン以外のゾーンに上書き移動しようとする処理がどうなるかは、不明。
- 深淵ゾーンは公開ゾーンである(400.2a)。裏向きのカードが深淵ゾーンに置かれた場合、両プレイヤーはその表面を確認できる。(公式FAQ)
- 公式FAQでは「表面を確認できる」としか書かれていないが、後述の《禁断 ~封印されしX~》の裁定を踏まえると、墓地のように「どちらの面で置かれているかという情報を保持しないゾーン」という解釈がより正確と思われる。
- 裏向きのカードが深淵ゾーンに置かれるケースとして、具体的には手札やデッキ進化GVの進化元ごと深淵送りするケースなどが該当する。
- 閲覧可能なだけではなく、理論上は移動を伴わないなら「深淵ゾーンにカードが13枚以上あれば」などの形でアクセスもできる。
- 深淵送りされたカード、および深淵ゾーンの性質は、総合ルール410.4.『そのゲーム中深淵ゾーン以外のゾーンに移動しません。』と定義されている。(公式FAQ1、2)
- 深淵ゾーンはゾーンの一種であるため、深淵ゾーンに置かれたカードに何らかの常在型能力があれば、その能力は適用される。
深淵送りできる効果を持つカード
ゲーム体験の側面ではゲーム開始時にバトルゾーンに存在出来るカードに対して有利な裁定が出されている事から、背景ストーリーの側面では《アビスラブ=ジャシン帝》のみが持つ究極の破壊として開発されたモノであることから、安易にこのキーワード処理持ちが登場することはないと思われる。
また、仮定として汎用的に配られる場合には、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の登場時と同じく、事前に裁定変更が出されてゲーム体験を損なわないよう対策がされる事だろう。
その他
- このキーワード処理が登場する前、いわゆる「追放領域」や「ゲームから除外する」の代用として超次元送りが用いられていた。新たなゾーンを増やさないための措置かと予想されていたが、この深淵送りによって結局『深淵ゾーン』という新ゾーンが登場することになった。
パンドラ・シフトなど自分からカードを超次元ゾーンに送ったり、超次元呪文なしで超次元ゾーンからカードを出す手段が増えてきており、安易にカードを回収できない手段としてデザインされた可能性がある。
- 余談だが、破壊でもバウンスでもないクリーチャーの処理という面では、革命編、革命ファイナルにて猛威を振るった封印を彷彿とさせる。
- 新ゾーンを誕生させるというきっかけは松本しげのぶ氏の「ジャシン帝は『究極の破壊』をする」というオーダーであり、そのフレーバーを再現するためには普通の破壊では表現し難く“かなり思い切って”新ゾーンを導入かつその除去は一切の抵抗を許さないデザインにしたと述べられた。やはり新ゾーンはよっぽどの理由がない限り増やさない方針だとうかがえる。
- デュエマでは類の見ない挙動であり、「離れた時の能力が誘発しないのでは?」「裁定的な選ぶには当たらないのではないか?[3]」「最終P'S封印と何が違うのか?」と憶測が多かった。
- 深淵送りが登場する前、デュエプレ限定に最終P'S封印があったが、類似点はあれど別の処理と見るほうが理解しやすい。
- 深淵ゾーンはデュエル・マスターズ プレイスの最終P'S封印されたカードの置き場所に近い概念だが、以下の共通点と差異がある。
- サイキックなどの自動的に適切なゾーンに帰る状況起因処理が働かないのは同じ。
- ゲーム中、そこにカードがあるということはどちらでも公開情報である。
- 裏向きのまま送られたカードの中身は、深淵ゾーンでは確認可能。最終P'S封印では確認不可能。
- 深淵送りは「離れた時」の能力が発動可能。最終P'S封印では発動不可能[4]。
- こちらは「ゾーン」であるが、あちらは「ゾーンではない」。
- ゾーンの名称のため、「このカードがバトルゾーン以外のゾーンにあれば、自分はゲームに負ける。」は処理される。
参考