王道W背景ストーリー

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該当弾

DM25-RP1 「王道W 第1弾 邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」
DM25-RP2 「王道W 第2弾 邪神vs邪神Ⅱ ~ジャシン・イン・ザ・シェル~」
DM25-RP3 「王道W 第3弾 邪神vs時皇 ~ビヨンド・ザ・タイム~」

概要

物語は王道篇背景ストーリーの直後から始まる。
5つの勢力が同時に登場したことや超魂Xを持つカードはフレーバーテキストをもたないことから、例年よりも非常にストーリー進行が遅い。第1弾では各勢力の成り立ち等の設定を語るだけに留まり、第2弾でも一部のカードではなお設定が語られている。
これまでも上位存在の関わりが大きいとされてきたゴッド・オブ・アビス世界だが、これまでよりさらに大きな影響を及ぼし、他の並行世界との背景ストーリーとの繋がりもみられる。

DM25-RP1 「王道W 第1弾 邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」

《ジャシン》の魂に反応し、《悪魔世界ワルドバロム》の魂が抜けだした《ジャシン》の肉体。
動きを止めたはずの《ジャシン》の肉体は、突如として動き出し、変貌を始めた。

《ワルドバロム》からも、そして《ジャシン》の魂からも解放された肉体は、かつて《ナルガロッチ=ヴリドガルド》と呼ばれた、タコのようでもあり、八つの頭を持つ蛇のようでもある究極の異形の姿に変貌した。

純粋な肉体のみの存在である《ヴリドガルド》は、止まらない飢えを満たすかのように、本能のままに世界を破壊していく。
世界を破壊するために生み出された魔誕」の勢力は、《ワルドバロム》の魂がその肉体から離れた後も、《ヴリドガルド》に従い続けた。彼らもまた破壊に囚われたものたちなのだ。

一方、至高の領域に至った《ジャシン》の魂も、肉体に呼応するかのように、《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》へと変貌した。片翼の白い羽を生やしたその姿は、天使とも悪魔ともつかないものだった。
その力は、「自然災害そのもの」と恐れられた原初のアビスすら呼び出せるほどであった。

本能のままに破壊する《ヴリドガルド》にとって、かつての自身の精神であるかは関係ない。それが破壊の妨げになるなら戦うのみだ。
《アビスベル》にとって、かつての肉体はもはや興味のない存在であった。だが、それが《ジャシン》の名のもとに許可なく世界を破壊する存在となっているならば話は別だ。
《アビスベル》と《ヴリドガルド》。《邪神(ジャシン)》と《蛇神(ジャシン)》。超獣世界の命運を左右する戦いが、今まさに始まろうとしていた……。

+  参考フレーバー

《シンベロム》とのつながりと別れ、哀しみを経て、思いをつなげて解りあい、それを天まで高めていく「解天」の力に目覚めた《ゴルファンタジスタ》
《フミビロム》が遺した辞世の句に対し、「四苦八苦しながらも発句を続ける」と返歌し、戦うことを選んだ《名俳句楽 Drache der'Zen》
二人は文明を超えた力を求めて光文明のゴルギーニ・タウンに乗り込んでいた。

《ゴルファンタジスタ》は自身の回転の力とゴルギーニ・タウンの金の回転、さらに《Drache》の頭の回転を合わせれば「邪神」と「魔誕」にも対抗できるのではないかと考えた。
《Drache》は新たな戦いに備える財団の設立を提案した。
《ドラン・ゴルギーニ》が遺した《ドラン・ゴルギーニ Jr.》とその双子の弟にして影武者である《シャドウ・ゴルギーニ Jr.》も加わり、3つの力を併せ持った世紀のトリニティ、「ゴルファン財団」が結成。
プレジデントとして《ゴルファンタジスタ》改め《竜社長 ゴルファウンデーション》が選定された。

3文明の文化交流によって運命は回りだし、それぞれの文明に予想もつかない変化をもたらした。

+  参考フレーバー

3文明が団結する中、孤軍奮闘する火文明。彼らは暴竜爵の復活を信じ、新たな戦いに備えて各々力を磨いていた。
その焼け跡から、歯車と蒸気で動く騎士たちが現れた。
「歴史」の歯車として蒸熱とともに戦場を駆ける。その名もスチーム・ナイト

彼らは自らと同じ名前の本を持ち、内容を遵守する。
その本を譲り受けたものは、その力を受け継ぎ、代わりに歴史の歯車として活動する。

スチーム・ナイトに情はない。あるのは、蒸気のように天まで上りそうなほどの名誉欲と上昇志向だけだ。人はそれを蒸熱と呼ぶ。

+  参考フレーバー

スチーム・ナイトの登場と対応し、未知の技術を携えたモノノフが現れた。その名もテクノ・サムライ

エレクトリック城下町「SEN59-BU10街」と共に登場した彼らは、あるものは武器に、そしてあるものは体の一部に、場合によっては機体として生み出されている。その天才的な未知の技術がどこから来ているのかは誰にもわからない。

彼らは未知の技術で、自らの魂をカードに込めることができる。そしてそれを読み取らせることで力を貸すことができる。しかし、多くのカードを読み取ることで、機体がまるで生命を持つかのように動き出したのは、制作者にも予想外の出来事だった。

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魔誕が世界の理を書き換えた結果、超獣たちの一部は自らの魂をモノに込めて他の超獣に受け継ぐことができるようになった……その名も超魂X
そして超魂Xが可能な超獣たちは、フュージョナーと呼ばれるようになった。

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DM25-RP2 「王道W 第2弾 邪神vs邪神Ⅱ ~ジャシン・イン・ザ・シェル~」

《ヴリドガルド》は本能のままに、超獣世界を破壊する……それはそこに生きる生命も例外ではない。八本の手足は破壊する片手間で、その先を大きな口のように開くと、超獣たちの魂を次々と貪っていった。もはや超獣世界は《ヴリドガルド》の餌場と化していた。

《アビスベル》の配下のアビスたちも、《ヴリドガルド》によって次々と捕食され、その魂を奪われていく。それを見て《アビスベル》は激しく憤った。「我が配下を我の許しなく……無礼であろう!」

2体に挑もうとする《ゴルファウンデーション》に対し、《Drache》はまずは眼下で困っている人々を助けることが先決だ、と説得した。
それでも戦おうとする《ゴルファウンデーション》だったが、「甘くなき 和を輪をもって 甘くする」という、回転の心理を織り込んだハイクにより心を動かされ、一旦静観することを了承した。

どちらが勝っても残された側と戦わなければならないゴルファン財団だけでなく、魔誕の軍勢ですらもこの規格外な戦いを見守るしかなかった。

ついに始まる《ジャシン》同士の対決。《アビスベル》は自身の体から白き刀身の剣を抜き出し、《ヴリドガルド》の手足を切断する。
しかし、その先から新たな手足が生えてくるうえに、なぜか自身にもダメージが返ってくる。

手足を相手にしても意味がないことを悟った《アビスベル》は、《ヴリドガルド》の本体に狙いを定める。
本能的で単純な動きの手足をかいくぐり、本体を白き刀身が貫くと、《ヴリドガルド》の体は一瞬でチリとなり、手足だけが残った。
《ヴリドガルド》が自身の魂を持ち、八本の手足を連携させていたなら危なかった……と、初めて《アビスベル》は戦った相手の強さを称賛した。

本体を失いバラバラとなった《ヴリドガルド》の手足は、突然それぞれが意思を持った生き物のように動き出すと散り散りに逃げて行った。
それを追おうとする《アビスベル》の目前に、再びあの宿敵が立ちふさがるのだった。

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スチーム・ナイトの目的、それは恨みや妬みや怖れ、くやしさといった負の感情を多く集めること。
負の感情を効率よく集めるには敵にただただ恐怖を与えればいい。だが、それは彼らの騎士道が許さない。彼らは効率は悪くとも騎士道にのっとって、最も強い負の力である「正々堂々と戦って倒れる際の無念」を求める。

一方、自らのデータに準じた「魔導具」を与えられ、それと蓄積されたデータで戦うテクノ・サムライ。
彼らのバックにも感情の力を求める者たちがいる。移動要塞SEN59-BU10街とともにテクノ・サムライを送り込み、スチーム・ナイトを止めようとしているのは誰なのか。それはまだ明らかになっていない。

《ジャシン》同士の対決もあり、世界に恐怖が満ちたため、いよいよスチーム・ナイトのボスが現れようとしていた。
その到来を感じ、テクノ・サムライたちも特選部隊を呼び寄せることを決めた。

また、かつて暴竜爵に付き従っていた者たちは、スチーム・ナイトから漂ってくる気配から既知の敵のにおいを感じ取っていた。

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+  参考フレーバー

ゴルファン財団は上層部が《ジャシン》の戦いを注視する一方で、3つの文明の文化が融合、ガソリンとハイクのハイブリットカーなど、新しい文化が花開こうとしていた。

《アビスベル》と《ヴリドガルド》に加え、スチーム・ナイトとテクノ・サムライの争いに巻き込まないために、自然文明は戦えない人々に広大な避難所としてラウンドナンバーズを提供した。

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《死神覇王 ブラックXENARCH》は「真の死神」として自身が魔誕の贄になることを知ったが、「そんなものジャシンに任せておけばいい」と一蹴した。

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DM25-RP3 「王道W 第3弾 邪神vs時皇 ~ビヨンド・ザ・タイム~」

《アビスベル》の前に立ちふさがったのは、かつて破壊したはずの《COMPLEX》だった。
スチーム・ナイトが集めた大量の闇の心により再起動し、現実や時間すらも自在に操る完全体《ARC REALITY COMPLEX》となっていたのだ。

前回は《暴竜爵》《ゴルギーニ・エン・ゲルス》に不本意ながらも助けられた格好となっていた。
「ふん、ちょうどいい。今度こそ我が力のみで倒してやる」《アビスベル》は《COMPLEX》を白き刀身の剣で斬りつけるが、《ヴリドガルド》すら退けた白き刀身の剣でも多くの闇を取り込んだ《COMPLEX》には傷ひとつつかない。

続けて新技《邪悪発動》を放とうとするが、突如割って入った剣閃が《COMPLEX》を弾き飛ばす。
そこにいたのはテクノ・サムライの特選部隊「ゼノテクソード」の《グラッサ》《タレット》
「悪いけど、あれはこっちのエモノだよ!」二人は《アビスベル》を置いて《COMPLEX》を追っていったのだった。

+  参考フレーバー

スチーム・ナイトの正体、それは、《煉獄大帝 キング・ロマノフ》が世界征服のために生み出された蒸気の騎士団だった。

かつて魔銃マッド・ロック・チェスターに魅了され煉獄へと堕ちた《キング・ロマノフ》。
煉獄から脱出した後、《仙界一の天才 ミロク》が放棄した魔導具を集めるべく様々な並行世界に侵略をしていた。

その中で知った物語から造られたドラグハートをヒントに《キング・ロマノフ》も物語を元に自分の兵を造ることを考えた。スチーム・ナイトは騎士の物語から造られた機械仕掛けの騎士だったのだ。
スチーム・ナイトは書物に刻まれることを名誉とする騎士たち……だが、真実は逆である。スチーム・ナイトの活躍によって本が書かれているのではない。本に書かれた物語に従ってスチーム・ナイトが活躍しているだけなのだ。

そして《COMPLEX》もまた、かつて《ミロク》によって造られ放置された魔導具のひとつだった。

+  参考フレーバー

テクノ・サムライの正体、それは《ミロク》の魔導具を求める《キング・ロマノフ》に対抗するべく結成された部隊だった。
その中でも「ゼノテクソード」は対《キング・ロマノフ》のための特選部隊であり、その中には《キング・ロマノフ》の襲撃をテクノ・サムライと共に撃退し、新たに加わった並行世界の勇士たちもいた。

《ミロク》はテクノ・サムライを支援すべく、新装備「ゼノテクアーマー」や命あるクロスギア「XENOGEAR」を開発した。

魔導具をめぐって戦い続けてきたテクノ・サムライとスチーム・ナイト。そして今、《COMPLEX》をめぐって新たな戦いが起こる。

+  参考フレーバー

テクノ・サムライとスチーム・ナイト。どちらも異分子と考えていたゴルファン財団だったが、仇敵《COMPLEX》の復活で、一時的にテクノ・サムライと手を組むこととした。

《COMPLEX》がかつてゴルギーニ・タウンを裏切るキッカケとなったシノビたちをはじめ、クリーチャー達は《COMPLEX》への恨みや復讐心を募らせていたが、その闇の心を利用されないように、楽しい音楽やマジックショーで気を紛らわせた。

+  参考フレーバー

宿敵《COMPLEX》との決着をゼノテクソードに奪われた《アビスベル》。だが、それ以上に決着をつけなければいけない相手が真の姿を手に入れようとしていた。

《暗黒剣 フラヴナグニル》、それは月に満ちた闇のマナが剣の形となったもの。
その目的は、魔誕のその先にある。《ワルドバロム》すらも《暗黒剣》の最終計画の一部でしかなかった。

《暗黒剣》は自らの身体を5つに分け、の像《XENARCH》の体内に潜ませ、喜怒哀楽に加え恐怖の感情と、5種のマナの力を得た。
そして5つの剣が再びひとつになり、《暗黒剣》は三種の神器のひとつ、「剣」となった。

剣、勾玉、鏡。三種の神器によって、《ヴリドガルド》が完全体となる。魔誕ですら《ヴリドガルド》完全体を生み出すための手段だったのだ。

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DM25-RP4 「王道W 第4弾 終淵 ~LOVE&ABYSS~」

《COMPLEX》を止めようとするゼノテクソードとテクノ・サムライたちの前に《キング・ロマノフ》が立ちはだかる。
魔導具である《COMPLEX》との共鳴によりゼノテクソードの登場を察した《キング・ロマノフ》は更なるスチーム・ナイトの増援を引き連れていたが、ゼノテクソードの増援も次々と合流し、スチーム・ナイトは劣勢に立たされる。

敗戦を覚悟した《キング・ロマノフ》は目的を《COMPLEX》の完全起動に切り替えた。スチーム・ナイトたちはその身を犠牲に闇の心を《COMPLEX》へと注ぎ込み、時計の針を一気に進めた。

《COMPLEX》が起動準備をはじめ、世界の理が歪められていく。「失われるべきだったもの」 が次々と復活しようとしていた。そこには《ヴリドガルド》の肉体も含まれていいた。

スチーム・ナイトを退けたテクノ・サムライだったが、起動してしまった《COMPLEX》を止めるすべがない。
しかし《ヴリドガルド》の肉体復活を阻止するべく、《アビスベル》が《COMPLEX》を一撃のもとに葬り去った。今の《アビスベル》にはそれができる不思議な力が満ちていた。

破壊された《COMPLEX》は、《キング・ロマノフ》が回収した。彼は彼で最大の目的は達成したのだった。

最悪の事態である《COMPLEX》の暴走は防ぐことができたゼノテクソードたちだったが、《キング・ロマノフ》の野望はまた一歩実現に近づいた。彼らの戦いは《ミロク》の魔導具がある限り続くことが予見された。

+  参考フレーバー

「失われるべきだったもの」のひとつ、《ヴリドガルド》の肉体。様々な蛇の形となって散らばっていたが《COMPLEX》の力で再びこの地に集結してしまった。
《COMPLEX》は破壊されてしまったが、欠片となった蛇が全て揃ったのならばあとは魂を用意して一つにするのみ。《暗黒剣》はついに三種の魔神器を揃える儀式を始めた。

唐突に暗くなった空に、五色に輝く《暗黒剣》と呼び戻された《ワルドバロム》の魂が浮かんでいた。そして背後では今まさに、二つの月が重ならんとしていた。

5種のマナを得るために5つに分かれていた《暗黒剣》が再び一つとなった。三種の魔神器の一つたるその名は、《暗雲タル漆黒ノ魔剣》
魔誕の器から弾き出され、その後、《暗黒剣》が回収した《ワルドバロム》の魂。それこそが三種の魔神器の一つ、《邪心タル悪魔神ノ禍魂》

二つの月が重なって月がひとつになったかのように見えた……いや、本当に月はひとつとなった。三種の魔神器の最後のひとつである鏡の正体は超獣世界の月そのものだったのだ。
超獣世界を照らし、そしてその影となっていた鏡。すなわち《凶乱タル月光ノ夜鏡》

ここに、鏡・剣・禍魂のすべてが揃った。究極の魔誕のはじまりである。
肉体を取り戻した《ヴリドガルド》は、剣に導かれるかのように鏡・剣・禍魂を取り込んでいった。すると《ヴリドガルド》はかつて世界を支配し深淵へと封じられた太古の姿となった。
《暗黒剣》の真の目的。それは《ヴリドガルド》に真のを与え太古の姿を取り戻させ、その一部になることだった。

三種の魔神器をみた《キング・ロマノフ》は、思わずそれも手に入れようと考えた。だが、今は《COMPLEX》の残骸を回収するのが先と姿を消した。魔導具は使い手次第。その器である《ヴリドガルド》を後日手に入れようと心に決めて。

+  参考フレーバー

《COMPLEX》によって世界が歪み逆回転を始める。それは回転を極めた《ゴルファウンデーション》ですら見たことがない回転だった。

《ドラン・ゴルギーニ》の双子の子はそれぞれゴルギーニ・タウンの表の首長と裏の影武者という形で離ればなれになっていた。だが《ヴリドガルド》に対抗するべく、《ゴルギーネクスト》へと合体を果たした。

+  参考フレーバー

太古の姿を取り戻した《ヴリドガルド》をみて、《アビスベル》は懐かしさと違和感を覚えた。その違和感を取り払うかのように、《アビスベル》は再び白き剣を《ヴリドガルド》へと向けた。

以前と同じように、触手をかいくぐり《ヴリドガルド》へと一撃をいれる。だが、その一撃は《ヴリドガルド》に通じず、むしろ《アビスベル》が《ヴリドガルド》の大きな口に飲み込まれはじめる。
絶体絶命の《アビスベル》。だが、その時ずっと暗かった空が突然明るく輝き始めた。

超獣世界の月は常にふたつ。鏡となった月を補うように新たな光が空にあらわれる…いや、それは新たな月ではなく何度でも燃え上がる不死の太陽だった。その名も《永炎の竜凰 ボルシャック・バクスザク》

突如天空に現れた《バクスザク》は、《ヴリドガルド》の背中に太陽が落下したかのような一撃を食らわせる。かつて世界を支配した蛇神もこれにはたまらず、《アビスベル》を吐き出すのであった。

「暴竜爵よ!なぜ余を助ける!?貴様にとって余は敵であり、そして仇ではないのか!?」
「……貴様との決着は後だ。今は先に倒すべき相手がいるだろう。ならば……わたしは貴様とでも手を組む。」
「……よかろう。余が貴様と手を組むなんぞ……かつて深淵が封印された時には思いもよらなかったぞ! 」

魂となってから《アビスベル》が幾度か感じていた違和感。それは自分と《ヴリドガルド》は何が違うのか、ということだった。

《ボルシャック・カイザー》との戦い、《ゴルギーニ・エン・ゲルス》との共闘、《ヴリドガルド》との対峙、吸収された配下……。
虚ろであったかつての《ジャシン》……《ヴリドガルド》に芽生えた感情、それが《アビスベル》の魂。そしてその魂が無意識に積み重ねてきたものがあった。

《ヴリドガルド》が配下の魂を喰らった時、《アビスベル》には怒りの理由がわからなかった。だが、少なくとも今、横にいる《暴竜爵》はその時の自分と同じ怒りを感じていることはわかった。
《バクスザク》と手を組んだ時、初めて他者を信頼した時、《アビスベル》は怒りの理由を理解した。大事なものを守りたいという願い。それを皆は「愛」と呼んでいると。その瞬間巻き起こる愛・爆・発!!!

《アビスベル》は愛に目覚めし者、《アビスラブ=ジャシン帝》となった。

愛に目覚めた《アビスラブ》と、究極の魔誕、その名も蛇誕を果たした《ヴリドガルド》。いよいよ最終決戦が始まる。

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DM25-EX3 「邪神爆発デュエナマイトパック「王道W」」

完全体の《ヴリドガルド》には愛に目覚めた《アビスラブ》でも互角がやっとだった。
究極の魔誕によって世界を覆うほどの巨体を手に入れた《ヴリドガルド》を倒すにはまだ力が足りない……《アビスラブ》だけであれば。

「暴竜爵よ!余がヴリドガルドを深淵に送り返す!貴様はヤツがこちらに戻ってくる前に再び深淵を封印するのだ!! 」

自身の領土である深淵の封印を申し出る《アビスラブ》に一瞬驚く《バクスザク》であったが、その覚悟を認めると小さくうなずいた。

深淵への扉を開くと、爆発する愛の力で《アビスラブ》は、《ヴリドガルド》の巨体を強引に深淵へと押し込んだ。それは持てる力の全てを込めた愛の力だった。
巨体を押し込むのに苦戦する《アビスラブ》を、同じく愛がうまれた配下たちが助け、《ヴリドガルド》は深淵に押し込まれた。

かつて深淵を封じた暴竜爵の力だったが、より強大となった《ヴリドガルド》の力の前に封印しきることができない……その時、暴竜爵を助けたのは《ゴルギーニ》の力を受け継ぐ者、《ゴルギーネクスト》だった。
暴竜爵と富轟龍の血を受け継いだものによって、再び深淵は誰も出てくることのできない封じられた地となった。
それを見て《アビスラブ》は満足げにほほ笑んだ。しかし、愛に目覚めた代償として、ついに燃え尽きて灰になってしまったのだった。

灰となった《アビスラブ》をみて《バクスザク》はつぶやいた。「最期の深淵か……だが、最後には貴様も友であった」

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《COMPLEX》を《キング・ロマノフ》から守ることに失敗した《グラッサ》と《タレット》。
しかし、まだ《ミロク》の発明品は星の数ほどもある。まだまだテクノ・サムライとスチーム・ナイトの戦いは終わらない。

SEN59-BU10街に戻った二人は愛と爆発の土産話を仲間に語った。

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破壊されたアカシアの残骸から造り上げた機械の神たちは予想以上の戦力となってくれた。《COMPLEX》を回収できたこともあり、今回の戦果には《キング・ロマノフ》は大満足だった。
《COMPLEX》は完全に破壊され使い物にならなくなっていた。だが、《キング・ロマノフ》はそれでも使い道を見出す。魔導具は使い手次第なのだから。

軍備の強化、次なる《ミロク》の発明品の回収、そして世界征服……《キング・ロマノフ》の蒸熱は止まらない。封印された深淵すらも新たな侵略の対象に加えられた。

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二柱の《ジャシン》によって世界は完全に荒廃した。だがゴルファン財団はいよいよこれからこそが自分たちの仕事の始まりだと感じていた。

回転の本質とは続けていき繋げていくこと。
ハイクの本質とは常に新しい世界を生み出すこと。
資産の本質とは、未来を信じて積み重ねていくこと。
《ゴルファウンデーション》、《Drache》、《ゴルギーネクスト》の3人は、世界の再建を誓い、創世竜の名を名乗った。

世界が朽ち果てようと、創世竜たちは再生を諦めない。受け継ぐものが居る限り。

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戦いが終わった後。

《ゴルギーネクスト》は《ゴルギーオージャー》と協力し、ゴルギーニ・タウンの再建にいそしんだ。
《エルボロム》の残した傷跡は深く険しいものであった。だが、それでも未来を信じて彼らは積み重ねることをやめない。

《Drache》は一人《フミビロム》の石碑の前でハイクを詠む。
17文字に想像を超えた可能性を与えてくれた相手に、17文字以上の価値を創造して返す。その時、ついに《Drache》はハイクの神髄をつかんだのだった。

愛に目覚めた《アビスラブ》の話を聞き、《ゴルファン》は自身をもて遊んだ《ジャシン》と同一人物だと思えなかった。
だが、それこそ成長だと複雑な感情を飲み込んだ。我々はそのために回転しつづけているのだからと。

暴竜爵の帰還を《ケンスケ》を始めとした火文明の面々は喜び、そしてその活躍を称えた。
そんな中、《バクスザク》は愛に目覚めた友の最期と、今までの因縁を思い返し「……無責任なヤツめ」と一人呟くのだった。

アビスたちは《ヴリドガルド》とともに深淵にとどまり、そして深淵は暴竜爵と富轟龍によって封印され再び誰も出られない空間となった。
その中で何が起こっているかを知ることは、もう誰にもできない。

長く続いた《アビスベル》の物語は、愛に目覚め、愛に爆発し、愛に散るという形で終わりを迎えた。
そして、また、全く新しい物語が始まろうとしている。

+  参考フレーバー

登場人物

アビス

魔誕」の勢力

ゴルファン財団

スチーム・ナイト

テクノ・サムライ

火文明

参考