超次元(ちょうじげん)(おく)

除去のうち、バトルゾーンから超次元ゾーンに移動させる除去のこと。

なお、サイキックまたはドラグハートを超次元送りにしてもゾーン変更誘発の処理以外は通常の除去と変わらない。
そのためあえて「除去」でなくこの「超次元送り」という語が用いられる場合、基本的には「メインデッキに入るエレメントカードバトルゾーンから超次元ゾーンに移動させる」という意味であることが多い。
またこの意味から派生して、「メインデッキカードを (手札墓地などを含む、任意のゾーンから) 超次元ゾーンに移動させる」という、より広義な意味合いで用いられる例も見られる。

怒流牙忍法 次元隠しの術 R 無色 (6)
呪文
相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の超次元ゾーンに置く。次の自分のターンのはじめまで、相手は、そのクリーチャーと同じコストを持つクリーチャーをバトルゾーンに出せない。

DMEX-12にて、特殊タイプに関係なくクリーチャーを選べる《怒流牙忍法 次元隠しの術》が登場した。メインデッキに入るクリーチャーが送られた場合、超次元呪文などが持つ「サイキック・クリーチャーを出す。」という効果では出せないため、基本的に復帰することは困難であり、実質的にゲームから除外されたも同然になる。下記に示す限られた方法でしか戻せず、除去としては最高峰の部類に入る。

  • DMEX-18にて、広義の「超次元送り (除去に限らず、任意のカードを任意のゾーンから超次元ゾーンに移動させること)」ができるカードが複数登場した。
  • 《生ける屍》を見ても分かるように、王来篇ごろから超次元ゾーンは他のTCGにおける「追放領域」や「ゲームから除外する」の代理として扱われている節が見られる。

サイキックまたはドラグハートを対象とした超次元送り

クリスタル・スーパーパラディン P 水文明 (5)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル 6000
進化−自分のリキッド・ピープル1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のサイキック・クリーチャーを1体選び、持ち主の超次元ゾーンに戻す。
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにある「ブロッカー」を持つクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。
W・ブレイカー
超絶の名 シャーロック SR 光/闇文明 (10)
クリーチャー:アンノウン 23000
Q・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、サイキック・クリーチャーとドラグハートをすべて、持ち主の超次元ゾーンに戻す。
誰も超次元ゾーンからバトルゾーンにカードを出せない。
相手がクリーチャーを選ぶ時、これを選ぶことはできない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)

初出は2011年の《クリスタル・スーパーパラディン》。2012年には《ミスター・アクア》《蒼神龍アイロニー・スパイラル》、2013年には《絆の戦士ペッパー》も登場。
2017年には《超絶の名 シャーロック》も登場している。こちらはサイキックだけではなくドラグハートも対象になる。

サイキックドラグハートはもともとバトルゾーンからどこに離しても超次元ゾーンに戻るため、通常の除去と変わらない。
ただし《不死身のブーストグレンオー》など特定のゾーン送りに耐性のあるクリーチャーを除去できるのが強みである。
《クリスタル・スーパーパラディン》の登場時期にはサイキック・クリーチャーバウンス耐性を付与する《巨人の覚醒者セツダン》が流行しており、それに対する回答として有効である。

除去とはいえ、それらは超次元呪文などで簡単に帰ってきたり解除龍回避置換されたりするため、これらの除去は一時しのぎや弱体化にしかならない。サイキックやドラグハート以外のカードを超次元送りにするのとは威力が根本的に異なる。

参考


[1] 非サイキックの対象カードは《ガイアール・カイザー GS》のみ
[2] 《次元龍覇 グレンモルト「覇」》は例外だが、あちらの登場時にはまだ「能動的にカードを超次元送りする手段」がほぼ存在しなかったため、そういった用途を想定されていないのは明らかである。