星龍(せいりゅう)記憶(きおく)

星龍の記憶 R 光文明 (3)
呪文
S・トリガー
次の自分のターンの終わりまで、自分の手札に加えるシールドカードすべてに「S・トリガー」を与える。

DM-29で登場した呪文
自分のシールドカードすべてをS・トリガーにすることができる。

自分のターンで唱えればシールド回収と組み合わせてコスト踏み倒しを狙うことができる。
また、相手ターン中にS・トリガーで唱えれば他のシールドS・トリガーにすることで攻撃を躊躇わせることができる。

しかし、このカードの難点は効果の適用期間である。

現在の裁定では、効果が消えるのが「次の自分のターン」の終了時ではなく、「次の」自分のターンの終了時である。

最速3ターン目に唱えても、そのままターンの終わり効果が消えてしまう。実質的に空撃ちとなり、このままでは全く意味のない呪文である。つまりS・トリガーで使うか、同じターンに《星龍の記憶》と暴発効果を一度に使わなければ役に立たない。

S・トリガーで発動する事で、残りのシールドをS・トリガー化し、攻撃への抑止力とする」こともこの呪文の役割となる。
とはいえ2017年3月25日ルール改訂により、《星龍の記憶》を唱えられたのを見てそれ以降のブレイクをしない選択が可能になってしまった[1]

相手ターンに唱えたら返しの自分のターンが効果範囲に含まれているため友情コンボは起こりうる。
《凶戦士ブレイズ・クロー》の1点が運良く《星龍の記憶》で、残っているシールドに対して《暴発秘宝ベンゾ》を使えば4マナであらゆるカードを「使う」扱いで踏み倒すことはできる。

前述の上振れを除けば、自ターン中にS・トリガーを使う従来のコンボに用いるには、同一ターン中に使わねばならない。
例えば《黒神龍ブライゼナーガ》とのコンボに用いる場合、普通に使えばマナが最低1枚ずつで9マナが必要になる。
ここまで手間暇をかけるなら、多くのケースで他のコスト踏み倒し等で順当に使った方が安定する、あるいは単独で完結する他の現実的な勝ち筋があるという事になるだろう。

総合して、度重なる裁定変更によって防御札として使えなくなった上にコンボパーツとしての有用性・安定性・価値も大きく低下。
実戦における実用性はもはや皆無と呼べるレベルにまで弱体化してしまった。
《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》の裁定による最大の被害者的立場となったといえよう。

ルールがかなり複雑なので、使用の際は以下の記述に目を通しておきたい。

ルール

大幅な裁定変更により、今までは可能だった従来の使い方ができなくなった。

Q.自分のターン中に、自分が《星龍の記憶》を唱えた場合、その効果はいつまで継続しますか?
A.そのターンの終わりまで継続します。「次の自分のターンの終わりまで」という効果は、自分のターン中に適用された場合、そのターンの終わりまでしか効果を発揮しません。
引用元

+  裁定変更前は出来ていたこと
  • 自分のターンに唱えた場合の挙動が変更され、次の自分のターンの終わりというのは「今唱えているターンの次のターン」ではなく次の「自分のターンの終わり」(=唱えてから初めて迎える自分のターンの終わり)である。前述した裁定変更による弱体化はこの影響である。
    • 要するにこれまでは「"次の自分のターン"の終わり」だったものが「次の"自分のターンの終わり"」になったということ。

その他

  • 2009年9月10日の裁定変更以前は、《黒神龍ブライゼナーガ》で同時にシールドを手札に加えた時、またはシールドプラスで複数枚のカードが束ねられたシールドがブレイクされるなどで複数枚のカードがシールドゾーンから手札に加わるとき、シールドの中にこのカードが含まれていれば、これを最初に唱えることにより、ブレイクされたカードをS・トリガーとして全弾発射するという豪快なコンボが実現できることになっていた。既に述べた通り、現在のルールでは不可能なので注意。
  • この呪文の効果が発動している最中にシールドをブレイクするのはまさに自殺行為と言える。そのため牽制手段としてもかなり優秀。また《光器アマテラス・セラフィナ》《ファントム・ベール》と共に撃つコンボも存在する…が、裁定変更により、相手ターン中に《アマテラス・セラフィナ》を出さなければ成立せず、大きく運用性が低下した
  • 前述の裁定変更により、このカードを用いた多くのデッキがコンセプトレベルで崩壊する事になった。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

参考


公式Q&A

  • 2つ目の能力について

Q.《星龍の記憶》を唱えた後に追加したシールドは、「S・トリガー」を得ていますか?
A.いいえ、得ていません。
唱えた時にあったシールドのみが、「S・トリガー」を得ます。
新しいシールドは、対戦相手にわかりやすい位置に置いてください。
引用元(2020.7.17)
 

Q.《星龍の記憶》を唱えた後、《海姫龍 ライベルモット・ビターズ》の「攻撃した時」の能力で手札からシールドに新しく置いたカードは「S・トリガー」を得ますか?
A.いいえ、《星龍の記憶》の効果解決後にシールドゾーンに置かれたカードは「S・トリガー」を得ません。
引用元(2020.7.17)

Q.自分のターン中に、自分が《星龍の記憶》を唱えた場合、その効果はいつまで継続しますか?
A.そのターンの終わりまで継続します。「次の自分のターンの終わりまで」という効果は、自分のターン中に適用された場合、そのターンの終わりまでしか効果を発揮しません。
引用元

+  類似裁定(2022.02.18)


[1] 改訂前は、複数ブレイクが「1つずつをブレイク数だけ行う」処理なので、T・ブレイカーが1回目のブレイクで《星龍の記憶》を踏んだら、2回目・3回目のブレイクは《星龍の記憶》の効果を受けているシールドに対して行われる。