調和と繁栄の罠(エターナル・トラップ)

調和と繁栄の罠 VR 光/自然文明 (5)
呪文
S・トリガー
文明を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、自分はその文明を持つクリーチャーに攻撃されない。

DM-11で登場した/自然トラップエターナル呪文

1ターンの間、指定した文明クリーチャーが自分を攻撃できないようにする。ダイヤモンド状態を除けば指定した文明に限り確実に相手のクリーチャーから自分への攻撃を凌ぐことができる。

次の自分のターンのはじめまで効果を発揮するので、相手が追加ターンを獲得しても、その追加ターン中もずっと効果が続く。

一見地味なようで、特定のデッキに対しては確実な延命を約束してくれるため、環境を読んで使えば心強い防御札となる。

ルール

  • 文明を持たない、無色のクリーチャーを止めることはできない。
  • まだ《調和と繁栄の罠》を唱えていない状態で《魔の革命 デス・ザ・ロスト》が攻撃を開始し、アタックトリガーでブレイクしたシールドから《調和と繁栄の罠》を唱えて「闇文明」と指定しても、開始してあるその攻撃は中止されない。(総合ルール 505.6a)
  • 選択外の文明がプレイヤーに攻撃を開始して、攻撃中に選択中の文明を持つクリーチャーになったとしても、攻撃は中止されない。(505.6a)

裁定について

  • この呪文の効果は、相手のクリーチャーそれぞれに攻撃制限をかけるのではなく、自分自身が攻撃されなくなるというプレイヤー自身にかかる効果である。そのため、後から出たクリーチャーも指定された文明であれば自分を攻撃できない[1]よくある質問 2019.6.21を参照。
+  クリーチャーを対象としていた裁定時点のWiki上の記述

環境において

登場当時は、防御専用呪文としては既にタップキルも行える《ホーリー・スパーク》が当時から存在している上に、インフレも今ほど進んでいないことから1ショットキルも全く行われていなかったため、単なる時間稼ぎにしかならなかった。能力が派手で、有用なカードが揃うエターナル呪文の中では最も地味な存在であった。

しかし、当時殿堂入りすらしていなかった《無双竜機ボルバルザーク》の強力なメタになれるのは大きな評価点だった。追加ターンの猛攻も止められる上に、追加ターンの終わりに敗北する《ボルバルザーク》には強烈に刺さるため、それの地雷としては大きな戦果を残している。

ただ、評価はそれ止まりで、《ボルバルザーク》がプレミアム殿堂に指定されてからは、完全にお役御免のカードになってしまう。

ところが、ドラゴン・サーガに入って以降転機が訪れる。この呪文を唱えた後に龍解したドラグハート・クリーチャーにも効果がある点が注目され、《最強熱血 オウギンガ》メタカードとして脚光を浴びた。

ドラゴン・サーガ環境革命編環境にかけて、【緑単サソリス】【黒単ヘルボロフ】【白単速攻】【白単天門】【モルトNEXT】など、単色単色気味のデッキが環境トップで活躍するようになり、相対的に評価を上げていく。中でも【カイザー「刃鬼」】での活躍が目立ち、《超次元ホワイトグリーン・ホール》殿堂入り後のビートダウン対策としてよく使われた。《龍素記号Sr スペルサイクリカ》で何度も使い回せるのが大きく、相手の足止めをしながらブーストして《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》に繋げるのが当時の王道パターンだった。このカードによるハマりへの対策を行うためだけに《ダイヤモンド・ソード》を採用するビートダウンも多く、【レッドゾーン】《閃光の守護者ホーリー》とこれでマナを出せるということで採用することまであった。

その後、新章デュエル・マスターズからジョーカーズが登場し、強烈な無色プッシュが行われた。デッキ40枚全てを無色で構築する事が容易になった結果、相対的に弱体化してしまった感は強い。前述の通り文明を持たない無色カード(ジョーカーズ)は指定できないので、非常に相手を選ぶカードとなってしまった。

裁定変更後は、唱えてから封印がとかれたクリーチャーにも影響が及ぶことから、【ドルマゲドンX】への対抗策にもなった。

王来篇環境では【我我我ブランド】【赤緑ボルシャック】への対策として稀に入賞デッキに確認されていた。そして、DMBD-16DMBD-17期になると、《ドラゴンズ・サイン》軸の【5色コントロール】対策としてを宣言する事例が増加。DMEX-18期には《禁時混成王 ドキンダンテXXII》軸の構築など重めの【5色コントロール】を中心に使われた。

DMBD-19DMBD-20期のオリジナルでは【5色マッド・デッド・ウッド】に2枚程度使われるようになった。

【ブレスラチェイン】の台頭後は、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》4枚積み型に隠し味的に1枚投入されるケースが見られるようになった。要は主要コンボパーツである《龍素記号Sr スペルサイクリカ》のバーターとしての採用である。

DM24-EX1期に白青緑基盤の【シールドプリズン】系統が開拓されると、後から出たクリーチャーにも攻撃制限が有効な上に色も合うため、採用されるケースが見られるようになった。

その他

デュエル・マスターズ プレイスでは

調和と繁栄の罠 VR 光/自然文明 (5)
呪文
S・トリガー
文明を1つ選ぶ。次の自分のターン開始時まで、自分はその文明を持つクリーチャーに攻撃されない。

DMPP-05で実装。TCG版と全く同じ能力で、テキストも現在の裁定に合わせており、DMRP-10ウルトラゴールデンカードとほぼ同じテキスト。(「ターンのはじめまで」が「ターン開始時まで」のみ変わっている)

DMPP-05環境では、《無双竜機ボルバルザーク》の対抗策として注目された。1ターンしか防げない《ホーリー・スパーク》と違って、こちらは追加ターン分の猛攻も防ぐことができる。しかし、《無双竜機ボルバルザーク》DP殿堂に指定されてしまった。

時は流れ、ドラゴン・サーガ【モルトNEXT】などが登場してからは案の定、定番防御札としてAll Divisionで活躍した。【緑単サソリスビート】などの単色デッキ対策に非常に有効。
多くの場合《龍素記号Sr スペルサイクリカ》と組み合わせて長いターン延命する。

《天命王 エバーラスト》が「能力」指定ダイヤモンド状態から「効果」指定ダイヤモンド状態に変更されたことで【サザン・ルネッサンス】【ヘブンズ・ゲート】などが《調和と繁栄の罠》を貫通できてしまう。

サイクル

DM-11DMPP-05エターナル呪文サイクル

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMPP-05DMPD-09
    その罠は、あらゆる外敵を遮断し一切の干渉を許さない。

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

Q.《ナ・チュラルゴ・デンジャー》の能力に「名前に《トラップ》とある呪文を唱えた時」とありますが、ルビにトラップを含む《調和と繁栄の罠》を唱えた時はどうなりますか?
A. ルビでも《トラップ》とある呪文を唱えているので、クリーチャー側の能力は発動します。
引用元

Q.《調和と繁栄の罠》の攻撃されない効果は、呪文を唱えた後に出たクリーチャーにも適用されますか?
A.はい。プレイヤーにかかる効果なので、後から出たクリーチャーが指定された文明を持てば攻撃されません。
引用元


[1] DMRP-10ウルトラゴールデンカードによるテキストの変更により、自分(プレイヤー自身)に「攻撃されない」継続的効果をかけるものに変更された。
[2] 1ターン目から堂々と多色カードをチャージしたカイザとは対照的なプレイニングともとれるか
[3] 《クリスド》で攻撃後自壊を付与した《カイザー》の攻撃でオールタップを踏んだ場合、カイザのクリーチャーが全てタップされた後《クリスド》の効果で《カイザー》のpigが起動し、後続のボルシャックを出して攻撃を続行できる