ローカルルール

地域や場所によって、差異の出るルールのこと。主に2つの意味に分けられる。

  1. 公式からアナウンスのない不明確な裁定がある場合、大会やジャッジによる独断で下されるルール。
  2. 公式ルールでは定められておらず、勝手に特定のコミュニティで設けられたルールのこと。要するに、ルールに反するルール。
  3. 2.から派生して、特定のコミュニティ間で独自に作られたレギュレーションのこと。パウパーや一部の多人数戦など。

ここでは、2.について解説する。

低年齢層の間でよく見られ、勝手に公式ルールに反したルールが特定の地域で蔓延してしまうことがある。言ってみればデマによって広まったルール。「小学生ルール」と言われたりもする。
当然、公認大会公式大会では絶対に通用しないため、今一度正しいルールを確認しておきたい。

中には集団でこのルールを間違っていることを知らずに適用してしまっていることもあり、大会で当たり前のこととして処理したことが多人数で責められる可能性がある。自分が正しいのに認められなかったり、間違っているのに納得させられてしまうことも十分にありえるので、覚えておいて損はない。知識は立派な武器となる。

もちろん、ローカルルールであることを前提にレギュレーションが組まれている場合もある。その場合は確認不足として違反は自己責任となる。いずれにせよ頭の隅においておくと良いだろう。

デマとは関係なしに、初心者や時には中級者以上の人が勘違いしてしまうことが多いルールに関しては、よくあるルールの勘違いに記載する。

ターン開始時のアンタップを忘れると、そのままタップ状態がターン中継続する

ターン開始時にマナゾーンとバトルゾーンのカードをアンタップする前にドローをしてしまうミスはよくあることだが、それをしてしまうとそのターンはアンタップできないというローカルルール。

当然だが、ターン開始時のアンタップは必ずしなければいけないものなので、ドローを先に行ってしまった場合、その順番の違いがゲームに支障をきたすようなものでなければすぐにアンタップし、その順番の違いがゲームに支障をきたすのであればお互いに話し合って処理を決めるか、ジャッジの判断に任せるべきである。

いずれにせよ、アンタップしないままゲームを進行するのはルール違反である。

もし、このローカルルールがまかり通るなら、タップ状態で効果を発揮できる《ドンジャングルS7》《「無情」の極 シャングリラ》を、アンタップさせないという悪用ができてしまう。

カードプレイする際のタップを忘れると、《百発人形マグナム》によってクリーチャー破壊されてしまう

場合によってはマグナムが無くともそのマナは「使用済み扱い」され、加えてそのマナプレイしようとしていたカードは無効になることもある。

仮にこのようなルールが存在したなら、マグナム側のプレイヤーが《飛行男》などのpigを自由に発動できるようになってしまうことになるため、適応されないのは当然といえる。

文明の関係でタップするマナを間違えてしまうことをさすこともあるが、ルールミスではないため本項では触れない。

余談だが、マナゾーンタップをしないまま相手ターンになり、《ガイアクラッシュ・クロウラー》《害悪のカルマ スタバック》召喚されると非常に厄介なことになる。全てのマナを使いきっていなかった場合、「呪文カードアンタップ出来なくなる」という事実を知ってしまった上でカードを選択することになるのでトラブルのもとになる。

呪文によるダイレクトアタック

相手のシールドがない状態で除去呪文をプレイヤーに向かって、直接唱えることでダイレクトアタックが出来るという勘違い。

プレイヤーは除去呪文の対象にはならない

パワー6000以上のクリーチャーは、すべてW・ブレイカーである

パワー6000以上のクリーチャーは、W・ブレイカーを持つものが多いことから発生したローカルルール。

「相手プレイヤーを攻撃できない」は「ダイレクトアタックはできないが、シールドはブレイクしにいける」というよくあるルールの勘違いも相まって、《青嵐の精霊バルキア》《天空の守護者グラン・ギューレ》ダイレクトアタックができないW・ブレイカーへと化すことも(基本セット闘魂編時代では破格のスペックになる)。

山札のカードを見せて先攻後攻を決める

ゲームを開始する際、デッキをお互いにシャッフルした後(シールド展開後や手札ドロー後の場合もある)両方のデッキ(及び山札)の底のカードをオープンし、そのカードコストパワーの場合もある)が高いほうが先攻になる(先攻後攻を決められる場合もある)というローカルルール。
他にも、ガチンコ・ジャッジ方式で先攻後攻を決定することも。

当然公式ルールではない。非公開ゾーンはカードの効果による指示がない限りはどのプレイヤーも見ることはできない。

公式ルールでは「ジャンケン」のみによって決めることになっている
なおジャンケンの勝者が自身の先攻後攻を決めるのではなく、勝者を必ず先攻とするのが公式である。

  • コイントスやコストの奇数・偶数などの決定もローカルルールであり、公式には認められていない。

シールドブレイクで「バトルに勝利」

シールドをブレイクすると、シールドとバトルをして勝ったことになるというローカルルール。

当然、バトルはクリーチャー同士でしか起こらないものなので、シールドをブレイクしてもバトルしたことにすらならない。

このローカルルールでは、《無限掌》が自分のクリーチャーがシールドがなくなるまで相手を攻撃してダイレクトアタックまで持ち込めるようにする破格の性能になる。

マナゾーンの無色カードは、どの文明のマナも生み出せる

エピソード2無色という文明を持たないカードの登場は、一時期多くのプレイヤーの混乱を招き、その混乱のさなかに生まれた謎のルール。
このローカルルールでは、無色カードは、「アンタップインでマナゾーンに置かれて、マナ数1と5文明のいずれかの文明のマナを生み出せる」という、単色カードと5色レインボーの両方をいい所どりしたようなマナ基盤になる。

それでいて、無色のカードをプレイする時は文明を必要としないという公式ルールはそのままのため、本当に破格のスペックである。

当然、正しいルールはどの文明のマナも生み出せないため、無色カードだけでは有色カードをプレイするのに必要な文明は生み出せない。

参考