《ラスト・バイオレンス》

ラスト・バイオレンス R 光/水/闇/火/自然文明 (8)
呪文
自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加える。
相手の、多色ではないクリーチャーを1体破壊する。
相手は、自分自身のマナゾーンから多色ではないカードを2枚選び、墓地に置く。
自分の山札を見る。その中から多色クリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。

DM-27で登場した5色レインボー呪文

シールド追加、多色以外の確定除去多色以外の相手選択の2枚ランデス多色クリーチャーサーチをすべて行う。

4つの全く異なる能力を詰め込んだアドバンテージの塊であり、単なる枚数交換だと《英知と追撃の宝剣》の1:4交換をも超える1:5交換という凄まじい物。またシールド追加やサーチといった直接自分にアドバンテージをもたらす要素も持ち合わせており、デッキや状況を選ばず等しく膨大なアドバンテージを稼ぎ出す。
異なる能力を詰め込んだだけのカードに見えなくもないが、実際にはひとつひとつの効果が巧妙に噛み合っており、非常にポテンシャルの高いカードとなっている。

まず言及すべきはフィニッシャー性であろう。
除去ランデスを同時に放つことで生まれるテンポアドバンテージは、そのまま勝負を決する破壊力がある。5色レインボーゆえに使いづらいものの、これら2つの効果だけでも《英知と追撃の宝剣》に匹敵するものとなる。
さらに《ラスト・バイオレンス》の場合、《英知と追撃の宝剣》と異なり、除去ランデスバウンスではなく全て墓地送りになるため、相手に後続を残すことがない。相手は反撃するためのカードを失い、立て直しにも時間がかかる。短期決戦を見据えたデッキ相手にはそのまま決定打となることもある。

《英知と追撃の宝剣》と同じく連射をすれば凶悪性は増す。1枚目でリソースを消耗させた相手に2枚目を打ち込めれば、その時点で勝負は決したといっても過言ではない。

次に言及すべきはその防御性能である。
シールド追加、確定除去を同時に行うことから、相手の打点を消し飛ばせば相手のリーサルを遅らせることが出来る。この2つの能力は相乗するだけでなく、シールド増加の効力が薄い大型打点に対して除去が刺さり、逆に除去だけでは防げない「シールド0状態からのスピードアタッカーによる強襲」をシールド追加で防げるという相補関係にもある。
加えてここでもランデスが有効に働き、相手を失速及び消耗させるため攻め手が止まることも多く、その間に自分は立て直しを図ることが出来る。

デッキによってさまざまな役割や効力を期待できるが、主な性質はこの2点である。また、総合的に見ればこの効果の組み合わせは、高いビートダウン耐性を持っていることが分かる。

そして、このカードのポテンシャルを大きく向上させているのが、多色クリーチャーサーチ効果である。他能力で相手を荒らした後、立て直しを図るであろう相手の動きを見据えてサーチを行うことで、試合をより優位に運ぶことが出来る。
迅速に勝負を決めに行くなら《ボルメテウス・蒼炎・ドラゴン》、さらなる消耗を強いるなら《偽りの王 ヴィルヘルム》ランデスで失速して溜めこんだ手札ハンデスできる《ニコル・ボーラス》、選択肢を増やしにいくなら《深塊封魔ゲルネウス》《護精霊騎ヴァルチャー》《飛散する斧 プロメテウス》、今まで恩恵が薄かった防御性能に関しても《百族の長 プチョヘンザ》や待望の多色ニンジャ・ストライク《怒流牙 サイゾウミスト》・・・というように、状況に合わせて適当な多色クリーチャーサーチすることで、単体のカードながらもその効力はゲームを先導出来るにまで至る。

また、個々の能力に役割を見出せば投入できるデッキは多岐にわたる。シールド追加に注目して《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》で踏み倒しを狙いつつ弾丸補充なども面白いし、ランデスに注目して《焦土と開拓の天変》を絡ませて徹底的に足を引っ張って消耗を強いてもいい(>【5色ランデス】)。グッドスタッフではこのカード自体が高いグッドスタッフ性を持つ上に、サーチ効果は文面以上に凶悪なものになるだろう。

カードパワー・ポテンシャル共にかなりの高水準をもったカードあるが、その分コストが非常に重い上に5色レインボーであるため、普通のデッキでは唱える事もままならない。能力の成長性や汎用性を考慮しても、高いデッキビルディング能力を要求される。
除去、防衛、潤滑油、疑似フィニッシャーなどなど持てる役割は本当に多く、是非とも上手く扱いたい1枚である。

  • ランデス効果は相手選択であるため、色基盤の破壊は行えない。ランデスを主軸とする場合はちょっと引っかかるかもしれない。
  • DMX-12にて収録されているこのカードのイラストには、漫画「ビクトリー」、アニメ「ビクトリーV」で登場した「YARASHI」のメンバー5人が描かれている。

デュエル・マスターズ プレイスでは

ラスト・バイオレンス VR 光/水/闇/火/自然文明 (7)
呪文
自分の山札の上から1枚目をシールド化する。
相手の多色でないクリーチャー1体を破壊する。
相手のマナゾーンからランダムな多色でないカード1枚を墓地に置く。
自分の山札からランダムな多色クリーチャー1枚を公開してから手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。

DMPP-09EXで実装。
変更点は

唱えたときの威力は若干減少したが、コストの軽減とデュエプレのマナ仕様でかなり唱えやすくなっている。
コストが減ったことで、上方修正の入った《邪眼皇ロマノフI世》効果でも唱えられるようになっている。

  • 一番下の能力は、まず山札から多色クリーチャーをランダムに1枚抽選し、それを公開してから手札に加えるか加えないかを任意で選ぶこととなる。

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考