百威と族絆の決断(パーフェクト・フリースタイル)

百威と族絆の決断 VR 光/自然文明 (7)
呪文
相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きい相手のクリーチャーがバトルゾーンにあれば、シールドゾーンにあるこの呪文に「S・トリガー」を与える。
次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶相手の、パワーが一番小さいクリーチャーをすべて、持ち主のマナゾーンに置く。
▶自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚をシールド化し、もう1枚をマナゾーンに置く。
▶コスト5以下のエレメントを1つ、自分の手札から出す。次の自分のターンのはじめまで、それに「ブロッカー」を与える。

DM24-RP1で登場した/自然パーフェクト呪文

相手の最小パワー一列をマナ送り《フェニックス・ライフ》効果、《プロテスト・ミスト》《ドラゴンズ・サイン》のような手札参照踏み倒し&それをブロッカー化する、のいずれかから2回選べる。

更に相手が自身のマナゾーンの枚数より大型クリーチャーを出していたら、この呪文はS・トリガーを得る。
S・トリガー化の条件は序盤でこそ活躍の機会は多く、革命チェンジ侵略B・A・Dなどに対してメタを発揮できる。

《ベートーベン・キューブ》に次ぐ、相手ターンに2ブーストができる可能性がある呪文。
そちらとは異なりS・トリガーが条件付きという弱点はあるが、前述した能力を利用し、早期にマナ無視ビートダウンしてくる相手には内容把握の2つシールド追加リーサルを大きく遠ざける。これによりワンショットを凌げれば伸びたマナから様々な行動が狙えるだろう。

また、S・トリガーで必ずしも2ブーストにする必要はなく、ブレイクによって潤った手札から踏み倒しでの盤面形成も可能。
流石に2〜4ターン目の序盤にトリガーしながらコスト5までの範囲でエレメントの踏み倒しを行えるとなると得られるリターンは大きい。こうして出てきたのがクリーチャーならブロッカー状態のため受けとしても機能する。

モードのルールにより、先に除去を使ってから踏み倒しができる。
しかし《単騎連射 マグナム》を添えた【青赤マジック】ワンショットには、こちらが対象を選べないためパワー3000と中途半端に高い《単騎連射》を「パワーが一番小さいクリーチャー」1回選択で除去できない可能性が高いという欠陥も抱えている。
《氷柱と炎弧の決断》でパワー1000の《AQvibrato》《イシカワ・ハンドシーカー》、パワー2000の《同期の妖精》でも出されていれば、そちらが優先してマナ送りになる。

対戦相手が溜めれば溜めるほど相対的にこの呪文のS・トリガーとしての性能が下がるのが難点だろう。
マナ送りシールド追加だけでは延命が追いつかない打点で襲いかかられたり、純粋に相手側のマナが伸び切ってしまってこの呪文がS・トリガーを持つ条件から外れてしまうことが想定される。
エレメント踏み倒しも、相当数ターンが経った状態なら《∞龍 ゲンムエンペラー》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》などで対策が済んでしまって信頼の《終末の時計 ザ・クロック》とのセットでも無意味となってしまうことも。

S・トリガーとして使った場合の性能は前述の通り良好だが、手打ちをするには中々重いのが弱点。
《ヘブンズ・ゲート》より重い呪文であるのにそもそも唱えるマナ、手札に出し先は確保できるのかの疑問がある。

手打ちシールド追加は所詮仮初めの守りであり《CRYMAX ジャオウガ》一発で吹き飛ぶ、と見られ評価はされづらい。

S・トリガーシールド追加するカードの粘り強さは【シールドプリズン】で評価されるが、このカードは相手依存S・トリガーなのでそちらに適性があるかどうかも賛否が分かれるところ。当デッキではシールド追加が条件付きの《DNA・スパーク》ではなく、オールタップが条件付きで盾追加が無条件の《AND・スパーク》を採用するほど、確実性は重視される。

不安定だがS・トリガーに期待またはコスト7呪文を唱えることが可能なデッキで採用し、《獲銀月 ペトローバ》のような「シールドをリソースとする」カードとの組み合わせも重要だろう。

他のカード・デッキとの相性

環境において

DM24-RP1期、オリジナルチャンピオンシップでこれを4枚積みした【メクレイド刃鬼】(92名参加、優勝)、【白緑t赤ライオネル.Star】(60名参加、3位)が上位入賞。

アドバンスでは2枚投入の【ブレスラチェイン】(53名参加、優勝)、【シールドプリズン】(51名参加、準優勝)が上位入賞した。

DMGP2024-1st』Day2の3人1チーム戦(オリジナル)ではベスト8にこれ2枚積みの型の【5色蒼龍】が残った。グランプリ終了後には、【青黒緑デッドダムド】に寄せた【青黒緑COMPLEX】に《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》とこれの光をタッチした、【白青黒緑COMPLEX】がオリジナルで結果を出した[1]

グランプリ終了後には青黒緑基盤の【アーテルマトリクスループ】に使われるようになった。マナゾーンに望まぬ形でパーツが埋まっても、呪文なら《桜風妖精ステップル》pigで落とせば墓地詠唱などの回収対象になる。

基本的にS・トリガー化はマナのほとんど伸びない【青赤マジック】で安定しやすく、逆にマナが伸びやすい【黒緑アビス】では若干難しい。また、DM24-RP1期時点ではコミュニティ次第でチャンピオンシップでの【青赤マジック】の使用率が普通に4割を超えるため、メタカードとして環境への刺さりが良い。ただ、【青赤マジック】出すクリーチャーを工夫することによるパワーラインずらしで対抗できるため、唱えられる場面でも絶対的な【青赤マジック】対策とは言い切れない。

サイクル

DMRP-22以降に登場した、友好色または敵対色2色なパーフェクト呪文サイクル(数字は登場順)。条件付きで自身のマナコストコスト軽減するまたは免除(=S・トリガー付与)、あるいは代替コストで唱えることができる能力も持つ。

  1. 《闘争と成長の決断》
  2. 《邪杯と魔術の決断》
  3. 《熱線と照射の決断》
  4. 《荒廃と豊穣の決断》
  5. 《幻想と伝承の決断》
  6. 《禁呪と聖句の決断》
  7. 《氷柱と炎弧の決断》
  8. 《百威と族絆の決断》
  9. 《理想と平和の決断》
  10. 《鬼火と魍魎の決断》

関連カード

収録セット

参考


[1] バトロコ東武宇都宮オープン記念こあら杯 2024/4/28