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桜風妖精ステップル UC 自然文明 (2) |
クリーチャー:スノーフェアリー 1000 |
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。 |
このクリーチャーが破壊された時、カードを1枚、自分のマナゾーンから墓地に置く。 |
2コストでありながらcipで山札から1マナを増やせるが、pigで1マナを失ってしまう。
2ターン目にマナブーストを行うクリーチャーはDM-01から存在するが、扱いやすいものは、《シビレアシダケ》等手札をソースにするか、《霞み妖精ジャスミン》の場に残せないものなどしか存在しなかった。しかし、《桜風妖精ステップル》は、山札からかつ場数を増やしつつマナブーストを行う。2ターン目に出せる《青銅の鎧》といえば、そのポテンシャルの高さが窺えるだろう。
そのかわりに破壊されるとマナがひとつ減ってしまうデメリットを持つため、マナカーブを崩してしまう可能性を孕んでおり確実性には欠ける。cipで1加速しているのでディスアドバンテージを生み出すわけではないのだが、ここぞという所でマナカーブが崩れると悲惨なことになりかねない。
ただしpigなので進化させたり、あるいは破壊以外でバトルゾーンを離れればデメリットを無力化できる。そのまま次のターンに《ベル・ザ・エレメンタル》などに進化させたり、革命チェンジや《ドンドン吸い込むナウ》、《リーフストーム・トラップ》や《メビウス・チャージャー》などで手札またはマナに送ると、更なるアドバンテージが期待できる。
増えた1マナで《ガイアズ・ソング》を唱えてみるのも悪くない。
またスノーフェアリーなので種族参照の進化にも恵まれており、《妖精の裏技ラララ・ライフ》の発動元や《武家類武士目 ステージュラ》のG・ゼロの数合わせになるなど、【スノーフェアリー】での相性も良い。同じスノーフェアリー同士でも《天真妖精オチャッピィ》や《ダイヤモンド・カスケード》などとのシナジーが期待出来る。
また、失うマナは墓地へ行くため、山札からのソースの掘り出しといった意味では破壊されても役割は遂行できている。落としたマナは、《天真妖精オチャッピィ》などの墓地からのマナブーストやサルベージなどで簡単に再利用できる上に、落とすマナも自分で選べるためマナに集めたキーパーツを失うこともない。逆に利用してリアニメイトなどの墓地を使ったシステムに組み込むのも一考。構築の幅の利いた効果となっている。
実質1コストとして出せるため、【速攻】での打点や進化元にも優秀。同じ特徴をもつカードとして、同コスト同パワーに《ジオ・ナスオ》がいるが、生き残ればマナ分アドバンテージが稼げる点、進化した際1マナ増える点では勝る可能性がある。例えば、増えたマナで《スネークアタック》を3ターン目に唱えることが可能であり、3ターン目に3体の召喚酔いしていないクリーチャーがあり事前に1枚シールドをブレイクしている状況ではそのままダイレクトアタックまで持って行ける。もっともあちらは墓地肥やしのエキスパートとしての性質が強いため、即効性や確実性の分【黒緑速攻】などでは代用は効かないだろう。
しかし、【赤緑速攻】や【緑単速攻】ではこちらにも十分理があるといえる。特に【緑単速攻】では、先述した《妖精の裏技ラララ・ライフ》での高速ウィニー展開、《ベル・ザ・エレメンタル》や《武家類武士目 ステージュラ》の早期召喚などの戦術が可能で、その起動要員としては一級品だろう。
いろいろと不安定な面を持っているが、プレイングや構築を利かせやすいゲームの初動である。扱いやすさとは違う方向で幅広い活躍が期待でき、多くのデッキで一考の余地があるだろう。
《極楽鳥》の下位互換にならないようにしたい。どちらも、除去されるまでは追加1マナとして扱えるリソースであり、《ステップル》は多色のタップインなどの裏目があるが《極楽鳥》は色事故を絶対に回避できる。
こちらは打点になるほか、前述の通り、種族デッキの適性、破壊以外の除去ならランデスしない、進化してデメリットを帳消しにできるなどの利点に注目したい。
登場早々、当時トップメタであった【緑単ループ】の必須パーツとなった。その他、【白緑メタリカ】、【チェイングラスパーループ】などでも必須カードとなり、マナブーストを行い、なおかつ色の合うループ系統にはガチデッキ、ファンデッキ問わずに投入された。
《ベイB ジャック》との相性は最高の一言であり、《ベイB ジャック》下では実質2コストで2ブーストしているようなものであった。【緑単ループ】における2ターン目《桜風妖精ステップル》召喚からの《ベイB ジャック》召喚、3ターン目に《ベイB ジャック》のクリーチャーのマナリソース化能力込みで5マナを生み出して《龍覇 マリニャン》召喚は、そのデッキの理想の動きとして定着した。コスト軽減と《ベイB ジャック》を合わせれば寧ろ出して1マナ増えるようなものであったため、ループパーツにもよく使われた。
【ガシャゴズラループ】など闇系のコンボデッキではむしろ破壊されるのが仕事であり、コンボパーツをピンポイントで落とす手段として重宝された。
通常のビートダウンでも【赤緑レッドゾーン】、【緑単ステージュラ】で出番を貰った。
しかし【白緑メタリカ】 は《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》を獲得したあたりからデッキを光のクリーチャーに寄せるようになり、そちらのデッキパーツとしては脱落。【赤緑レッドゾーン】もDMRP-04魔期には流行が終息。
双極篇になると《ベイB ジャック》のプレミアム殿堂による【緑単ループ】、【緑単ステージュラ】の環境外転落、【チェイングラスパーループ】の重量級構築への転換など、次々と有力な採用先を失った。《ベイB ジャック》の禁止化によって、それを使ったファンデッキも消滅してしまっている。双極篇では総合的に見ると活躍は少なかったが、【ゴクガサイクル】に利用されるなど採用の機会もちらほら。DMRP-06期に瞬間的に注目された【轟轟轟ステージュラ】でチャンピオンシップ4位以内の実績を残すこともあった。
超天篇環境の【ミッツァイル】や【ドッカンデイヤー】ではやはりブーストとして不安定であることから採用されないが、クリーチャーが残る点が重視されて【BUNBUN・ヴァイカー】で使われることもあった。
十王篇環境における【BUNBUN・ヴァイカー】では《天体妖精エスメル》と合わせてクリーチャーが残る手札以外からの2コストマナブーストを最大8枚体制とできることから、よく使われていた。
2021年7月1日殿堂レギュレーション改訂を機に、【オカルトアンダケイン】の後釜としてアドバンスに激増した【ゼロ・ルピアループ】の初動マナブーストとしてもメジャー格に復帰。ところがDMEX-17期になるとあまりに軽量級カード指定除去が蔓延し出落ちになるケースが増えたため、2枚程度に抑える構築が主流化。
後に2022年1月1日殿堂レギュレーション改訂の影響で【ゼロ・ルピアループ】は環境における実用性を失った。それから【5色マッド・デッド・ウッド】が成立すると、いざという時に墓地肥やし手段になる上にリアニメイト札でもサポートできる初動として利用されるケースが見られるようになった。
DMEX-18で《極楽鳥》が登場すると、クリーチャーが残る2コストマナブーストとしては、スノーフェアリーシナジーを考慮しない限り事実上《天体妖精エスメル》、《極楽鳥》に次ぐ9枚目以降の枠に降格。
それでも、DM23-BD2・DM23-BD3期時点ではマナブースト枠の増量として《ベイB セガーレ》とともに【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】にそれぞれ1枚から2枚程度採用されることも。特殊な例では1枚積み20種類から24種類程度の【準ハイランダー青黒緑CRYMAX ジャオウガ】でも1枚積み枠として採用される。
2024年3月11日殿堂レギュレーション改訂により《幻緑の双月/母なる星域》が殿堂入りに指定されると、2コスト初動としてのリペアという意味合いで【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】に再雇用されるケースが見られるようになった。
2024年のゴールデンウィーク明けからこれを青黒緑基盤に取り入れた【アーテルマトリクスループ】が散見されるようになった。《百威と族絆の決断》でマナゾーンに落ちたカードを墓地詠唱に引っ掛かるようにしたり、《禁術のカルマ カレイル/フォビッド・水晶チャージャー》などのフィニッシャーチャージャーを墓地とマナゾーンの間で循環させるためにpigが使われる。