コスト軽減(けいげん)

カードプレイもしくは能力起動に支払うコストを軽減すること。また、そのような効果を生成する能力

コッコ・ルピア UC 火文明 (3)
クリーチャー:ファイアー・バード 1000
自分のドラゴンの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは1以下にならない。

コストが下がる事で、重いカードなら一歩早く使えるようになり、低コストのカードなら1ターンに使える数が増える。
大型カードを扱う上ではマナブーストコスト踏み倒しに並ぶ強力な効果である。

コスト軽減で出す場合はあくまで召喚扱いなので、召喚以外に反応するコスト踏み倒しメタが反応しないという利点がある。

ただし、大抵は軽減する対象に条件があるほか、システムクリーチャーの場合は除去されると無駄になってしまうため、マナブーストに比べると安定感に欠ける。
しかし、自然以外にも数多く存在するため「マナブーストは入れづらいがコスト軽減なら組み込みやすい」というデッキタイプもある。

他にも《星空に浮かぶニンギョ》など、マナ加速するデッキに対するメタカードが流行っている場合はコスト軽減を優先させるケースも考えられる。
メタカードが大量にあるコスト踏み倒しに比べて、メタをすり抜ける機会が多いのも利点。

勿論、コスト軽減とマナ加速の両方を取り入れるのもOK。この場合は中盤以降の展開で莫大な戦力を発揮する事が出来る。
この様に、うまく使い分けていくことが肝心である。

+  コスト軽減の大まかな分類

ルール

コストが軽減される場合でも、カードが持つ文明ごとに最低1枚の文明コストを支払わなければならない。従って、2文明を持つカードの最低コストは2、3文明を持つカードの最低コストは3である。無色のカードは文明を持たないため0が最低コストとなる。必ずコストを減らさなくてはならないカードを使用する場合、多色カードコストが持っている文明の数より少なくなったら必要な文明の数だけマナを過剰に支払うことで召喚できる。

+  以前の裁定

《百鬼ヤコウ》など、複数種類のコスト軽減を行う時、該当するクリーチャーは当てはまる数に応じて軽減される。例えば《百鬼ヤコウ》バトルゾーンにいる時に種族にコマンドドラゴンを持つ《勝利宣言 鬼丸「覇」》を出すと、合計2マナ分のコスト軽減がされる。

コスト軽減とコスト増加が同時に影響する場合、先にコスト増加の分を加算し、その後でコスト軽減の分を減算する。

「ある数×∞=∞」という点を拡大解釈して、コスト軽減を無限に繰り返せばコストが∞のカードを使うことできるのでは? と考える人もいるが、それは誤りである。
そもそも、デュエマにおいて俗に言う「無限に繰り返す」とは途方も無い回数、つまり有限の数を省略しただけであり、ゲーム中に定義上の無限(限界が存在しない数)をすることはできない[1]
さらに、例えば《フェアリー・ギフト》で1回《∞龍 ゲンムエンペラー》をコスト軽減しても、∞-3=∞となり、一切コスト軽減されていない
コスト軽減されていないことを何度繰り返してもコスト軽減されないことは変わらず、結果としてコストは支払えるような数値にならないということである。

コスト軽減能力に付随する下限について

ほとんどのコスト軽減能力には「ただし、コストはX以下にならない。」の表記がある。これはそのコスト軽減能力を適用したカード最低コストがX+1になるという制約が課されることを意味する。

例えば、コスト3の《殺意の悪魔龍 マガンド》を味方の《コッコ・ルピア》がいる状態で出す場合、軽減効果によってコストは2少なくなり1となるはずだが、「ただし、コストは1以下にならない。」の部分によって最低コストが2と設定されるため、実際のコストは2となる。

複数のコスト軽減能力を同時に扱う場合、下限は数値が大きいほうが優先される。例えば、バトルゾーンに自分の《コッコ・ルピア》《ルピア・ラピア》がいる場合、《コッコ・ルピア》の「コストは1以下にならない」が優先され、ドラゴンコストは2までしか下がらない。

  • カードによっては「ただし、コストXより少なくならない。」と表記されることもある。紛らわしいがこちらの場合最低コストはXとなる。
  • 厳密には、デュエプレで実装されている「その○○の持つ文明の数より少なくならない」と「(数値指定)(以下or未満)にはならない」には違いがある。TCG版にはマナの点数は支払えないが文明は支払える5色レインボーが存在しており、そのテキストを使うと微妙に処理が変わってしまうため、逆輸入できない事情があるため。

その他

  • 逆にコストを増やす能力を持ったカードも少なからず存在する。《封魔ゴーゴンシャック》などが有名。
    • 俗に「コスト増加」と表現されるが、「軽減」の対義語としては「加重」が適切。「増加」は「減少」の対義語であり、若干ニュアンスが異なる。

主なコスト軽減カード

自身のコストを軽減

自分のクリーチャーの召喚コストを軽減

自分の呪文を唱えるコストを軽減

自分の呪文を唱えるコスト&オーラを使うコストを軽減

デュエル・マスターズ プレイスでは

  • コスト軽減する効果では、ほとんどのカードで「その○○の持つ文明の数より少なくならない」と書かれている。ただし、そのカギカッコの文章は効果というよりは注釈文として扱うべき内容になっている。
    • というのも、《雪精 ベルベール》《四極 キジトロン》のような自己コスト軽減で文明数未満に到達できないカードでは記述が省略されているが、この場合でも文明数未満にならない。具体的には《薫風妖精コートニー》のような染色でマナゾーンで《ベルベール》を5文明カードにして、そこから《無敵剣 カツキングMAX》といったそれをマナ召喚できる効果でコストを支払うと、使用可能マナを3消費するのではなく、使用可能マナを5消費する。このことから「文明の数より少なくならない」が書かれていても書かれていなくても常にルールによってそうなるのである。

参考


公式Q&A

Q.《スター・ピッピー》の能力で、自分の光と火の多色クリーチャーのコストを合計2コスト軽減できますか?
A.はい、2コスト軽減することができます。
ですが、文明の支払いは必要なため、その多色クリーチャーのコストは2より少なくはなりません。
引用元(2020.5.22)

Q.《一撃奪取 トップギア》などが持つ、召喚コストを少なくする能力で《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》の「ビビッドロー」のコストを少なくできますか?
A.はい、召喚コストを少なくする能力で「ビビッドロー」を使うのに必要なマナコストを少なくできます。
引用元(2020.9.18)

Q.バトルゾーンに《チャラ・ルピア》が2体と《コッコ・ルピア》が1体います。自分の《ボルシャック・NEX》を召喚するコストは1コストですか?2コストですか?
A.《コッコ・ルピア》の「コストは1以下にならない。」能力が優先されますので、支払うコストは2です。
引用元(2020.11.13)

+  類似裁定(2020.7.17)
+  類似裁定(2020.7.17)

Q.《コッコ・ルピア》等が持つ、召喚コストを少なくする能力で《幻龍 ゲンムエンペラー》の「ムゲンクライム」のコストを少なくすることができますか?
A.はい、召喚コストを少なくする能力で「ムゲンクライム」を使うのに必要なマナコストを少なくすることができます。その場合でも、タップするクリーチャーの数は変わりません。
引用元(2020.9.11)

Q.自分の《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》《フィーバー・ナッツ》、相手の《フィーバー・ナッツ》がバトルゾーンにいる状況です。自分や相手がクリーチャーを召喚する時、支払うコストはどうなりますか?
A.どちらのプレイヤーがクリーチャーを召喚する時も、支払うコストは少なくなりません。
2体の《フィーバー・ナッツ》の能力はどちらも相手のクリーチャーの召喚コストを少なくしますので、《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》の「相手のカードを使うコストを少なくする能力は無効になる」によって能力が無効になります。
引用元(2022.6.24)

Q.自分の《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》《竜牙 リュウジン・ドスファング》がバトルゾーンにある状況です。
自分のサムライ・クリーチャーに《竜牙 リュウジン・ドスファング》をクロスする場合、《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》の効果で、1コスト支払う必要がありますか?
A.いいえ、コストを支払う必要はありません。《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》の「コストは0以下にはならない」という能力は、コストを支払わずにクロスする際や、コストを支払わずにカードを使う際には適用されません。
引用元(2023.10.11)

Q.自分の《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》と相手の《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》がバトルゾーンにいる状況です。
《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》のクロスギアをクロスするコストを少なくする能力も、無効になりますか?
A.はい、クロスするコストを1少なくなる能力も無効になります。《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》の能力は、カードを使うコストを少なくする効果を含む能力をすべて無視します。
引用元(2023.10.11)


[1] 本当の意味で無限の回数分コスト軽減をストックするというのを実行したとしたら、そのストックを溜める処理が永久に終わらず、ゲームが進行不可能になってしまう。したがって、「『数学上の無限』となる回数分ある処理を行う」という宣言自体ができない。「相手の山札が尽きるまで」「山札が《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》1枚になるまで」といった、回数を指定せずとある状況になるまで行うのも、終わりの存在する回数だけ繰り返しただけであり「無限」回繰り返したわけではない。