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堕魔 ヴァイプシュ C 闇文明 (5) |
クリーチャー:マフィ・ギャング/魔導具 5000 |
自分が呪文を唱えた時、このクリーチャーを自分の墓地から手札に戻してもよい。 |
【デ・スザーク】を筆頭とした無月の門活用デッキは、《堕魔 ヴォガイガ》などで墓地と場の数を揃えて無月の門の発動を目指すのが基本であり、呪文に反応して墓地から手札に戻るこのカードは、同じ墓地関連ではあるがむしろ対照的なスペックといえる。
単純ながら興味深い能力ではあるが、魔導具クリーチャーが中心の従来の無月の門活用デッキとのシナジーは強くはない。
いざ回収して無月の門の起動に使おうにも、5コストという《堕魔 ヴァイシング》に並ぶ重さがネック。
続くDMRP-07では水の魔導具呪文が登場したが、それらを利用するデッキの多くは闇魔導具デッキほどは墓地に依存せず、意外と併用する機会を見出しにくい。
また水魔導具の中では最も相性が良さそうに見える《堕呪 バレッドゥ》とは、ルールの関係で少々噛み合わない部分もある(後述)。
このように魔導具の観点から見ると中々癖のあるスペックなので、他の魔導具とは区別し目先を変えた使い道を考えた方が良いだろう。
魔導具種族に拘るよりも、《夜露死苦 キャロル》といった類似効果を持つクリーチャーと同様に、《エマージェンシー・タイフーン》などを大量搭載したデッキのコンボパーツ兼ディスアドバンテージ軽減剤として使うと良い。
回収条件は呪文を唱えるだけと、意図して作ったデッキなら容易に達成できるものであり、《キャロル》のような文明の縛りも《凶鬼37号 グルル》の様な種族の縛りも無いため、意外なカードやデッキとの組み合わせがコンボに繋がるだろう。
後に登場したカードでは、手札交換と呪文詠唱を併せ持つ《楽識神官 プレジール》と相性が良い。
当初はブロッカーすら持たない準バニラという本体スペックの低さが悪目立ちした。【デ・スザーク】ではその大半を魔導具クリーチャーで構築するのが主流であるため、呪文がほとんど入らず噛み合わせが悪いという点でも評価が低かった。
ところが代替コストでタダで唱えられる《月下旋壊 ド・リュミーズ》を軸とした【青タッチ黒スコーラー】がDMEX-17期のオリジナルのチャンピオンシップで優勝するとそちらのデッキに注目が集まり、代替コストの2枚ディスカードを補助することから、次第に選択パーツの1つとして使われるようになった。
DMSD-20・DMSD-21期あたりからその【青タッチ黒魔導具スコーラー】はトップメタの一角に立っており、こちらも確定レベルで採用されるようになった。