王道篇背景(はいけい)ストーリー

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該当弾

DM24-RP1「王道篇 第1弾 デーモン・オブ・ハイパームーン」

概要

物語はアビス・レボリューションでの戦いが終わった直後から始まる。
その都合上、クリーチャーたちの身に起きたパワーアップであったり、存在の変化であったりがそのままこの物語にも持ち越される。

DM24-RP1「王道篇 第1弾 デーモン・オブ・ハイパームーン」

《DARK MATERIAL COMPLEX》を倒したのも束の間、突如として天から飛来した漆黒の剣が《ジャシン》の身体を貫いた!
《ジャシン》が驚く間もなく幾筋もの剣閃が走ると、《ジャシン》の身体はバラバラに解体され、漆黒の剣に持ち去られてしまった。

時を同じくして、超獣世界の存在とは長い間交わることのなかった、月の超獣が襲来した。
《暗黒剣 フラヴナグニル》に仕える4体のデーモン・コマンド、「夜の四天王」率いる軍勢が各文明へ襲いかかった。

はじめは互角の形勢だったが、超化獣を名乗る彼らが突如パワーアップを遂げると、どの文明も成す術なく蹂躙されていった。

シンベロムVS.火文明

新たな躍動も、革命も、挑戦も、《哀樹の夜 シンベロム》と森翠月の眷属にとっては等しく憐憫を向けるべき進化である。

《シンベロム》と森翠月の眷属の襲来によって火文明は樹海に埋め尽くされていった。

樹海に囚われた者は徐々に生気を奪われ、やがては樹海の一部と化してしまう。
《ボルシャック・疾・ピピッチ》の迅速な調査報告を受けた《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》は、これ以上仲間を巻き込むまいと単身で樹海へと乗り込んでいったのだった。

樹海の中で《シンベロム》に挑む《バクテラス》。
だがその動きは明らかに精彩を欠いていた。《バクテラス》の身体は、太陽の力を取り込んだことで既に限界を迎えていたのだ。

「過ぎたる力を得ようとした報いだ。哀れ哀れ……」
既に限界を迎えて動けない《バクテラス》の首に《シンベロム》の蔦が絡まり、宙に持ち上げられてしまった。

首に絡んだ《シンベロム》の蔦で動けなくなり、《バクテラス》はついに覚悟を決めた。

アゲブロムVS.自然文明

不自由な条理も、法則も、慣習も、《炎怒の夜 アゲブロム》と揚紅月の眷属にとっては等しく鬱憤の捌け口となる。

自然文明に襲来した《アゲブロム》と揚紅月の眷属は、手始めに18のラウンドナンバーズの上に整然と生やされた樹木をすべて燃やし尽くした。

揚紅月の眷属たちによって森が次々と燃やされていくのを見て、スノーフェアリーたちは悲嘆に暮れた。
だが、炎の中でハイパーモードとなった《アゲブロム》はなおも火に油を注いだ。
「我の怒りはこの程度では晴れぬ!怒ぅん!!」

《アゲブロム》の怒りは、炎をまき散らすことでしか収めることはできない。だが怒りが収まるほどの炎をまき散らしたことは、いまだかつてない。

スノーフェアリーたちは空を見上げた。彼らの希望はいつまでも、今や銀河となったあの男なのだ。

フミビロムVS.水文明

未知の技術も、知恵も、工夫も、《楽識の夜 フミビロム》と文藍月の眷属にとっては等しく興味の対象となる。

水文明に襲来したのは、《フミビロム》と文藍月の眷属だった。
だが《フミビロム》は今にも暴れだしそうな眷属を制すると、街中に貼られたUta-Awase-Fes.のポスターに目を付ける。
「ハイクだと?フーム、気になるのであるな……?」

敵の文化を知り尽くし、もはや学ぶところがないとなれば滅ぼす。それが《フミビロム》のやり方だ。

ハイクの師匠であるという《バショウ・シチゴマスター》に対し、《フミビロム》はハイク対決を申し入れる。
すると見様見真似で粗削りならがもハイクへの情熱と興味が表現された《フミビロム》のハイクに、《シチゴマスター》すらも魅了されてしまった。

《フミビロム》は通行人に水文明で最もハイクが上手い者は誰かと問い、「壱百年Wish」であると聞くと、所属する575プロダクションに押しかけて再びハイク対決を申し入れた。

「『壱百年Wish』とハイク対決?いいじゃない!せっかくだから公演にしましょう!!」

575プロダクションの社長の鶴の一声で決まった、「壱百年Wish」と《フミビロム》のハイク対決公演が始まった。
先攻の《Drache der'Zen》《Eine k'Reine》と美しいユニゾンハイクで観客を魅了する。だが、《フミビロム》は不敵に笑っていた。

後攻の《フミビロム》のターン。会場に漂う魔力を利用して感情を高め、ハイパーモードに突入した《フミビロム》は、ハイクと出会った楽しさを「楽」の一字のみで詠みきった。
その斬新さにハイクを楽しむ心を思い出した《アクア・ハンドガン》は、感動のあまり目から鱗を落としていた。

ハイク対決公演は熱狂のうちに終了した。公演ではこの素晴らしい公演を作った双方が勝者という流れになったが、どちらが真の勝者だったかは、観客が《フミビロム》に送った鳴りやまないほどの拍手を聞けば自ずと明らかだった。

エルボロムVS.光文明

他者の苦痛も、悲嘆も、不幸も、《光喜の夜 エルボロム》と獲銀月の眷属にとっては等しく歓喜の材料となる。

平和が訪れたゴルギーニ・タウンには《エルボロム》と獲銀月の眷属が襲来した。

《富轟皇 ゴルギーニ・エン・ゲルス》は豊かな光で襲来した《エルボロム》の心を浄化しにかかる。
だが《エルボロム》は「何と喜ばしい!」と叫びながら脇にいた超化獣を掴むと、その力を吸収して豊かな光を上回る輝きを放つ!!

「喜喜喜ィャーッハッハッハ!!!」
ハイパーモードに突入した《エルボロム》は360度全方位から超高出力の熱線を放つ!
逃げ場もなく直撃を受け豊かな光を失った《エン・ゲルス》は、地上に堕ちていった。

「行くぞ! 合体だ!!」《エン・ゲルス》の敗北を知り《ドラン・ゴルギーニ》は《ゴルギーダイオージャー》に合体しにかかる!
……だがその前に《エルボロム》の熱線が五兄弟のタイヤをすべて破裂させ、身動きできなくしてしまった!

倒れた五兄弟を足蹴にしながら《エルボロム》の高笑いが響く。誰かが大きな何かを成そうとして失敗するのを見るのが、《エルボロム》の何よりの喜びなのだ。

《エルボロム》がゴルギーニ五兄弟にとどめを刺しにかかる。だが振り下ろそうとした手刀が、空中でピタリと静止した。そして気づけば、あたりには不気味な霧が立ち込めていた……「喜!?」

《エルボロム》の周りに漂っていた霧が集まり、次第に形を成す……《ジャシン》だ!
《ジャシン》は《暗黒剣》に貫かれ身体を失った。だが《暗黒剣》は《ジャシン》の魂までを奪うことはできず、霊体となり再び現れた。
その名も、《邪魂の王道 ジャシン帝》!!

《エルボロム》が熱線を浴びせると、霊体の《ジャシン》は苦しみ悶える様子を見せる。
不敵に笑う《エルボロム》……だが、突然《ジャシン》の右手が何かを掴んだ!《フォック》、《ンプス》、《アライフ》……《ジャシン》に共鳴し霊体化したアビスロイヤルだ!

「オオオオオ……!」不気味な唸り声とともに三従士からエネルギーを吸収し、《ジャシン》の身体が徐々に実体化していく。
《暗黒剣》に斬られた影響で超化獣となり、ハイパーモードの力も手に入れていたのだ!

実体化した《ジャシン》は身にまとった深淵の瘴気だけで《エルボロム》の熱線を弾き返す!そして腕を組んだまま堂々と優雅に《エルボロム》に近づいていく。
ついに互いの身体がぶつかり合うほどの距離となり、《ジャシン》と《エルボロム》のゼロ距離での格闘戦が始まる。
互いに一歩も引かないハイパーモード同士の戦いはすさまじい衝撃を生み、ゴルギーニ・タウンを半壊させた。

「……今貴様と戦ってもまだ喜びはなさそうだ」
ひとしきり《ジャシン》と打ち合った《エルボロム》は、そう告げてゴルギーニ・タウンから撤退したのだった。

《エルボロム》に全く歯が立たず、あまつさえ《ジャシン》に助けられたという事実は、《ドラン・ゴルギーニ》に無力感を植えつけた。

《暗黒剣》は、狙い通り《ジャシン》を超化獣にすることに成功した。ただ、《ジャシン》が霊体となりその力を意のままに操れるようになるのは予想外だった。

登場人物

月の超獣

超獣世界のクリーチャー

参考