強烈な呪文メタである《虚構の影バトウ・ショルダー》と《拷問ロスト・マインド》、殆どのサイキック・クリーチャーを封殺できる《希望の親衛隊ファンク》、ビートダウン、速攻に対して非常に突き刺さる《めった切り・スクラッパー》、《光器ノーブル・アデル》等、強力なメタカードが数多く登場。 また新たに殿堂入りが施行され、【Nエクス】や【ラムダビート】がやや弱体化、【紅蓮ゾルゲ】が消滅し、トップメタ群が揺らいで環境が変動すると思われた。
ところが《サイバー・N・ワールド》+《セブンス・タワー》や、《幻緑の双月》等→《進化の化身》→《超電磁コスモ・セブ Λ》といった基盤は失われておらず、また《ボルバルザーク・エクス》の枠を《魔龍バベルギヌス》や《賢察するエンシェント・ホーン》で代用するなどリペアを重ね、環境に根強く食い込み続けた。 中でも、殿堂に全く影響を受けなかった【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】は対策手段が殆ど存在しなかった上に、上記の《虚構の影バトウ・ショルダー》等を無理なく組み込めたため、大会上位を常に維持することができた。あまりにも理不尽な勝ち方や容易さ、【紅蓮ゾルゲ】からの余韻もあったことも相まってプレイヤーからの評判はよいものではなかった
そんな中、週刊少年サンデーの付録にて《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》が登場。強力な《ヴォルグ・サンダー》メタに加えて単体運用も可能な程ハイスペックであるため、様々なデッキに採用された。これによりライブラリアウト戦略自体がやや不安定なものになったため、それらを扱うデッキはメタゲーム上から一歩退く形に。また週刊誌の付録でしか入手できなかったため、該当号を複数冊購入するプレイヤーが数多く現れ、生産の終了した後も、シングルカードの価格は高騰していった。
DMX-09 、DMX-10では大々的な再録もあり、有力なカードが多くのプレイヤーの手に渡ることに。様々なデッキが活躍できるようになった。
強力なエクストラターン獲得条件を持った《勝利宣言 鬼丸「覇」》、召喚時に相手の手札・バトルゾーンをかき回す、シールド焼却能力持ちの《「祝」の頂 ウェディング》が登場。 両者とも高コストながら前者はスピードアタッカー、後者はシールド焼却を持ち、かの《無双竜機ボルバルザーク》や《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を彷彿させた。 【ミラクルとミステリーの扉】、《獰猛なる大地》でのコスト踏み倒し、【タワーサファイア】を思わせる《セブンス・タワー》による高速マナブーストからの召喚、【Nエクス】などに搭載され、たちまちトップメタへと上り詰める。 後者は《「智」の頂 レディオ・ローゼス》とセットで使うデッキが現れた。
その後、DMX-11、DMD-07及びDMD-08が発売され、【ウェディング・ゲート】や【クリスティ・ゲート】など、全く新しいデッキも開発された。また《メンデルスゾーン》の登場により、【連ドラ】が注目され始めた。
そして、公式大会であるG1グランプリが始まる。エリア予選は最早恒例となりつつあるレギュレーションとしてE2マーク限定戦となり、強力な進化クリーチャー《味頭領ドン・グリル》を得たワイルド・ベジーズ、《デュアルショック・ドラゴン》を搭載した黒赤、《偽りの羅刹 アリバイ・トリック》の能力で、破壊耐性を持つ《光器パーフェクト・マドンナ》を疑似無限ブロッカーとさせるコントロール、《「智」の頂 レディオ・ローゼス》と《「祝」の頂 ウェディング》をフィニッシャーに据えたゼニスコントロールなど様々なデッキが入り乱れた。
一枚で除去、ランデス、マナブーストを兼ねるドラゴン《偽りの王 ヴィルヘルム》が登場。単純な【ターボゼニス】や【ミラクルとミステリーの扉】にすぐさま投入され、たちまちトップメタへと押し上げる。そのカードパワーから《獰猛なる大地》入りのコントロールにも採用され、ゼニスまでの繋ぎとして猛威を振るった。
《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》の登場により、《勝利宣言 鬼丸「覇」》、《永遠のリュウセイ・カイザー》、《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》、《アクア・インテリジェンス 3rd G》、《ボルバルザーク・エクス》などを同時に投げつけるタイプの【ターボゼニス】が登場(>【カイザー「刃鬼」】)。
《セブンス・タワー》、《ミラクルとミステリーの扉》の殿堂入りにより、【ターボゼニス】、【ミラクルとミステリーの扉】の弱体化が懸念されたが、【ターボゼニス】は《ピクシー・ライフ》の登場、及び《爆進イントゥ・ザ・ワイルド》でのリカバリーによってトップメタを維持し、【ミラクルとミステリーの扉】は、《希望の絆 鬼修羅》の能力を最大に活かす《獰猛なる大地》を搭載し、3コスト以下を《ガチンコ・ルーレット》、《フェアリーの火の子祭》に限定した超高コスト偏重型に姿を変えて環境に残った(>【獰猛ブラスター】)。《R.S.F.K.》、《真実の王 ヴィオラ・ソナタ》により【連ドラ】、特に黒入り【バルガライゾウ連ドラ】の活躍が目立った。