永遠(とわ)のリュウセイ・カイザー》

永遠のリュウセイ・カイザー SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
W・ブレイカー
自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
相手のクリーチャーは、タップして出る。
相手の呪文の効果または相手のクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、かわりに出してもよい。

DMR-02で登場したレッド・コマンド・ドラゴン/ハンター

新型マッドネスによるハンデス耐性能力と、相手のクリーチャータップインさせ、自分のクリーチャーすべてをスピードアタッカーにする2つの常在型能力を持つ。

まず、このクリーチャーがいると味方のクリーチャーが全てスピードアタッカーになる。
【連ドラ】を始め多くのデッキで強力なサポートとなる他、自身もスピードアタッカーを得るため、システムクリーチャーとしてだけでなく、そのままアタッカーフィニッシャーとして使うことができる。

また、文明としては珍しく、相手のクリーチャータップインさせる能力を持つ。
《聖霊王エルフェウス》《閃光の神官 ヴェルベット》の例の通り、クリーチャータップインは非常に強烈であり、制圧から防御まで柔軟に働く。

相手は出したクリーチャーが軒並み殴り返しの対象となり、パワー8000以下のクリーチャーの維持が困難となる。
さらに、この能力によってS・トリガーブロッカー《光牙王機ゼロカゲ》を無力化し、スピードアタッカー進化クリーチャーによる奇襲も対処できる。

《時空の火焔ボルシャック・ドラゴン》《桜舞う師匠》などのバトル時にトリガーする能力を持つカードとの相性は良い。また、スピードアタッカー付与で即効性も付けられる。

さらには、相手のクリーチャー呪文ハンデスされるとバトルゾーンに出せるマッドネス能力も持ち、ハンデスへの牽制として効果的である。
《解体人形ジェニー》《パクリオ》はともかく、《特攻人形ジェニー》《爆弾魔 タイガマイト》のような対象を選べないハンデスはうかつに撃つのがためらわれるようになる。

備える種族も恵まれており、コマンド・ドラゴンコマンドドラゴンハンターに関連する豊富なサポートを受けられる。
8マナなので《ミラクル・リ・ボーン》リアニメイトはできないが、《爆走鬼娘モエル・ゴー》からのサーチや、《鬼の襲撃 モエル》によるリクルートなどが可能。

強力な能力を詰め込んだメリットの塊と言えるカードであり、デッキタイプを選ばずに投入が検討できる。8マナ重いが、それに見合っただけのスペックを誇る非常に見本的なグッドスタッフである。

環境背景ストーリーの活躍を合わせて、エピソードシリーズからの花形ドラゴンと言えるだろう。

ルール

テクニック

環境において

DMR-02で登場するや否や、1ショットキルの典型例である【エンペラー・キリコ】系列のデッキに積まれ、実力を広く知らしめた。《エンペラー・キリコ》能力で同時に登場した味方クリーチャーをすべてスピードアタッカーに変えられ、隣に《光神龍スペル・デル・フィン》が居ようものなら、相手はなすすべもなかった。同じように【Nエクス】でも実績を残していた。極端なゲーム展開では、《サイバー・N・ワールド》を4ターン目に早出しし、補充した手札を活かして5ターン目に複数体の《ボルバルザーク・エクス》→このカードと立て続けに召喚し、そのままこのカードの能力を失敗時の保険として雑に1ショットキルすることもあった。

エピソード2環境では【カイザー「刃鬼」】フィニッシャーの1体として活躍していた。ただ、同じくエピソード2環境では、【オール・イエス】の使用率が高く、呪文の効果でもクリーチャーの能力でもない《至宝 オール・イエス》によるハンデスの前ではマッドネスが上手く機能しない事もあった。

《エンペラー・キリコ》プレミアム殿堂後も【カイザー「刃鬼」】で活躍し続けた。【白青黒超次元】【青黒ハンデス超次元】などのハンデスへの対策としても有効であるため、序盤に手札に来ても無駄が無く、凶悪なクリーチャーであった。

エピソード3環境では、《不敗のダイハード・リュウセイ》とのシナジーを考慮してか、同じくスピードアタッカー能力を付与する《閃光のメテオライト・リュウセイ》を優先するパターンが多くなった。しかしながらハンデス耐性、タップイン能力など、システムクリーチャ―としての能力も依然として一級品であったので、1枚だけでも挿しておくとデッキ内の防御力を向上させることができた。ハンターを展開する【カイザー「刃鬼」】では、《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》の能力によって《不敗のダイハード・リュウセイ》と同時に出すことで、攻守ともに万全の強力なゲームエンド手段となった。

ドラゴン・サーガ環境では【シューゲイザーワンショット】折衷型の【グレンモルト】に8マナ素出しの前提で投入されることもままあった。主に《未知なる弾丸 リュウセイ》を採用したランデス型での採用が主体であった。

革命編環境では【赤単レッドゾーン】におけるマッドネスとしても採用された。もちろん【赤単レッドゾーン】は【速攻】なので素出しは全く考慮されなかった。【白青黒超次元】を筆頭にあまりにハンデスがはびこっていたため、果ては全く色の合わない【天門ループ】までもがマッドネスとして採用した。

ところが、革命ファイナルになって革命チェンジによって盤面を一掃できる上に自分のマナ数を参照するタップイン能力も持っている《百族の長 プチョヘンザ》が登場してからは、【5色フェアリー・ミラクル】などではそちらが優先されるようになった。そちらはファイナル革命の発動に革命チェンジ元が必要であるという制約があるものの、の色基盤になる、青黒赤《ニコル・ボーラス》と合わせれば3ターン目に《フェアリー・ミラクル》を安定して運用できる、素出ししてもタップイン能力はある程度使えるという長所もあった。

【黒赤デッドゾーン】に対しては《復讐 ブラックサイコ》によってマッドネスを発動できるため一見有利であったが、《復讐 ブラックサイコ》《S級不死 デッドゾーン》に同時侵略された場合、《復讐 ブラックサイコ》で発動するマッドネスを処理してバトルゾーンに出てから《S級不死 デッドゾーン》パワー低下が処理されるため、下手すれば全く対策にならなかった。革命ファイナル環境ではこの点で不遇を託った。

その革命ファイナル環境【カイザー「刃鬼」】が環境落ちに至り、真剣勝負目線で言えば採用先を実質1つ失ったと言える。

とはいえ革命ファイナルから新章デュエル・マスターズでは【モルト NEXT】などのを主軸としたドラゴンデッキで現役を守り抜き、主に《超戦龍覇 モルト NEXT》を着地させるまでのつなぎとしての役割を与えられている。

そんなこのカードも双極篇【モルト NEXT】が環境から失墜して以降は採用率に陰りが見えた。さらに役割が被る上により拡張性の高い《ドンジャングルS7》が登場すると、ビッグマナでも役割を持ちづらくなった。

DMEX-06期に【モルト NEXT】は復権したが、この頃になると7マナまでつなぐ手段とカウンター札が重要視され、詰めの札も《龍世界 ドラゴ大王》などよりロックが強力なものが優先されるようになり、このカードは不採用が目立っていった。環境でよく見る《無修羅デジルムカデ》への対策がそのまま刺さってしまうため、結局は遅いタップイン強要とスピードアタッカー付与手段に過ぎないこのカードは出番を失ってしまった。

DMBD-10で登場した【青黒緑デッドダムド】との対面では、《復讐 ブラックサイコ》殿堂入りしているので、上記の【黒赤デッドゾーン】と同じ方法で処理されるケースは減った。また、この頃になると【モルト NEXT】《爆熱王DX バトガイ銀河》による【連ドラ】として復権していたため、スピードアタッカー化手段としての個性が再び活きるようになった。

DMBD-13DMBD-14期に【連ドラグナー】環境トップに立つと、1ショットキル失敗時の保険としてそちらに投入されるようになった。ツインパクトでもドラグナーでもないドラゴンとしては唯一の投入となる構築もざら。ただ、召喚酔いしていない《爆熱DX バトライ武神》が2体立っている頃には大体このクリーチャーも1枚は捲れるので、入れる場合は2枚に抑える構築が一般的。一方、《轟く革命 レッドギラゾーン》を採用する型の場合、スピードアタッカー付与はそちらで十分なため、入れないケースの方が多かった。

その後【連ドラグナー】《ヘブンズ・フォース》プレミアム殿堂によって衰退すると勢いが衰えたが、《霊宝 ヒャクメ-4》の登場によってその対策たるマッドネス枠として【赤緑ドギラゴン閃】に挿されるケースが見られるようになった。素のコストがコストなので、クリーチャーコスト踏み倒しできる《ボルシャック・モモキングNEX》との同時採用でなければ、採用は難しいだろう。【グルメ墓地ソース】では《ルネッザーンス》と枠を争うがマッドネス枠として採用されることがある。

2022年11月下旬頃から【赤黒ドルマゲドン】に2枚程度採用されるケースがポツポツと見られるようになった。《FORBIDDEN SUNRISE 〜禁断の夜明け〜》《鬼寄せの術》の組み合わせで最速4ターン目に召喚できるこのカードは同デッキの妨害札として利用価値があるためである。たとえ召喚できなくとも召喚が視野に入るマッドネスというだけで強い。《時空の禁断 レッドゾーンX》のおかげで除去には困らないので、上手く使えば《百族の長 プチョヘンザ》にも勝るとも劣らない活躍をしてくれる。この頃のアドバンスにおいては、【緑単オービーメイカー】のように除去を高パワーマッハファイターにほぼ依存しているデッキ、【白ガイアッシュ覇道】系統や【5色グレンモルト】系統のように除去力がさほどではないデッキが多いのが追い風。【モルト NEXT】系統も赤緑型なら場持ちは心配なく、青赤緑型も《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》によるバウンスにさえ気を付ければ基本何とかなる。

【メクレイド刃鬼】には基本的にスピードアタッカー付与としてより汎用性の高い《「必然」の頂 リュウセイ/「オレの勝利だオフコース!」》が優先され、採用されるとしても墳墓避けかつマッドネス重視で1枚積みかせいぜい2枚積みが関の山。

総じて、ドラゴン・サーガ環境まではグッドスタッフとして、革命編環境以降はドラゴン基盤のお供として、王来篇環境以降はマッドネスとしての活躍が主体である。

その他

  • DMR-02版のテキストには「自分のバトルゾーン」とあるが、バトルゾーンは自分も相手も共有する唯一のゾーンであるため「○○のバトルゾーン」という表記は不適切である。DMD-13以降に収録されたものは修正されている。
  • cipを持たないのでマッドネスで出てきても同一ターン中に除去されると出落ちとなってしまう。言い換えると、セルフハンデスでありハンデスの量はともかく質が低いという弱点を持つ《裏切りの魔狼月下城》は、《オリオティス・ジャッジ》との組み合わせによってこのカードを比較的楽に乗り越えることができるということである。
  • デザインの原型はMTGの《隠れしウラブラスク》である(参考)。あちらはマッドネスを持っていない上に、MTGのルールではクリーチャーを攻撃対象に選択することはできないので、こちらほど活躍していない。

供給・価格について

カードイラスト・フレーバーテキストなどについて

  • DMX-22再録された際にはなんと、漫画「ダッシュ!四駆郎」に登場するミニ四駆の1つ、「ダッシュ3号・流星(シューティング・スター)」とコラボ。カードイラストもそのマシンそのものである。フレーバーテキストの通り、互いに“流星”という共通点があったからこそのコラボカードなのだろう。
  • DMEX-17では目の色が従来の青緑色から赤に変更された。担当イラストレーターが各メディアに投稿したイラストでも目は赤になっている事から、かなり昔から存在したが使用されて来なかったバリエーションと思われる。

漫画・アニメでの活躍

  • アニメ「VS」では切札 勝太ドラゴン龍ギョウが使用。
    ギョウは第39話のホカベン戦においてバトルゾーンを制圧して勝敗が決したも同然の状況にもかかわらずダイレクトアタックをせず、このクリーチャーの能力によってタップインしたクリーチャーへの攻撃を繰り返し、ライブラリアウトまで持ち込んだ。この時、ギョウはこのカードを少なくとも3枚所持していたことが判明している。その後の第42話の勝太戦でも使用。
    • 余談だが、ギョウが使用するこのクリーチャーのCGは体が紫色を帯びている。またファンの俗称である「とわ(永遠)リュウ」と公式キャラで初めて公言している。
  • アニメ「VSRF」では第28話から変更されたオープニング映像(第44話まで使用されたが、第43話は除く)ではドラゴン龍がプロモ版のカードを手に持っていたが、デュエマはせずアニメで活躍する事は無かった。
  • また第45話から第50話まで使用されたエンディング映像ではこの姿に変身して幼少期の切札 ジョーを乗せている様子が見られている。

デュエル・マスターズ プレイスでは

永遠のリュウセイ・カイザー SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
W・ブレイカー
相手のクリーチャーは、タップしてバトルゾーンに出る。
相手のカードの能力または効果によって自分の手札から捨てられる時、かわりにバトルゾーンに出す。

DMPP-16で実装。
TCG版では《至宝 オール・イエス》のようなクリーチャーでも呪文でもないカードにはマッドネスが反応しなかったのが反応するようになった。
また、デュエプレでよくある任意強制の能力変更もあり、相手のカードで捨てられるなら必ず出ようとする。(バトルゾーンの上限ならバトルゾーンではなく墓地に置かれる。)

  • CVはVSRF以降のアニメでドラゴン龍役を演じた武内駿輔氏が担当している。
  • 『五等分の花嫁』コラボのプライズ版では水着姿の中野五月が描かれており、ボイスも彼女が担当している。また、背後では海の家で従業員として、大きなコテで焼きそばを焼いている《リュウセイ》が描かれている。
  • 「相手のカードの能力または効果によって」マッドネスについて
    • 初出時は、《陽炎の守護者ブルー・メルキス》で「相手の呪文カード」を唱え、それが《エマージェンシー・タイフーン》といった唱えたプレイヤーに捨てさせる効果を持っていたのなら、それで問題なく《永遠のリュウセイ・カイザー》を出すことができた。
      • これで正しかったと思われるが、なぜか不具合として扱われ、2022/10/27のリリースノートで変更したと発表された。
    • TCGサイトで2022.11.11付で公開されたQ&Aと明らかに矛盾しており、元通り呪文横取りで能動的にマッドネスが発動するように戻された。

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMD-13DMPP-16DMPS-08
    世界を変えられるのは自由の力、フリーダム! ---永遠のリュウセイ・カイザー
  • DMX-22
    シューティング・スターとリュウセイ。ともに「流星」の名を持つ者達が奇跡の出会いを果たした。
  • プライズ(ver.1)
    おかわりくださーい! ――五月
  • プライズ(ver.2)
    どんな戦場でも、その先頭にはリュウセイ・カイザーの姿があった。

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

  • 3つ目の能力について

Q.自分の《ボルメテウス・ブラック・ドラゴン》の「出た時」の能力で、バトルゾーンにいる相手の《永遠のリュウセイ・カイザー》を破壊した場合、この《ボルメテウス・ブラック・ドラゴン》はアンタップ状態でバトルゾーンに出ますか?
A.いいえ、タップ状態で出ます。《永遠のリュウセイ・カイザー》の状態定義効果によって、《ボルメテウス・ブラック・ドラゴン》はタップ状態でバトルゾーンに出てから、「出た時」の能力で相手のクリーチャーを破壊します。
引用元(2022.5.20)