《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》

ボルメテウス・サファイア・ドラゴン VR 火文明 (10)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 11000+
スピードアタッカー
パワーアタッカー+3000
T・ブレイカー
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置く。

DMC-27で登場したアーマード・ドラゴン。第2の「ボルメテウス」。

《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》転生した姿という意味合いで登場した、DMC-27の5枚の限定カードのうちの1枚。
あちらよりコストが3重くなっているが、T・ブレイカースピードアタッカーを獲得してさらにビートダウン性能に特化されている。

スピードアタッカーシールド焼却T・ブレイカーはシナジーが大きく、切り込むことが出来れば3枚ものシールドを葬り去る。相手から見れば突然シールドの半分が消え去ることになり、稼げるアドバンテージは大きい。
2回殴れば相手のシールドを6枚分消し去る事が出来、シールド焼却故にS・トリガー裁きの紋章Z、返しのターンの増えた手札による反撃を許さないため、対処もされにくく単体で殴り勝ってしまうことも少なくない。

発売当時のカードプールでは、自分の場に殴り手がいて、相手のシールドが3枚以下でブロッカーがいなければ勝ち同然であった。しかし、後に登場したシノビ革命0トリガーによって、そうも言えなくなった。

弱点はコスト10という重さで、これを克服しなければならない。またブロッカーに止められると、シールド焼却という強みを発揮出来ない。
「早期着地」と「ブロッカー対策」の2点が《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》運用上の主な課題と言える。

基本は順当にマナブーストするかコスト踏み倒しを狙うことになるだろう。
ビッグマナならマナからの召喚を視野に入れた、幅広い運用が可能。フィニッシャーであるため《ドンドン吸い込むナウ》とも相性が良く、時間を稼いだり邪魔なブロッカーバウンスしながら奇襲出来るタイミングを計ることができる。除去【マナソース】エンジンを兼ねる《無敵剣 カツキングMAX》とも相性がいい。
コスト踏み倒しを狙うなら【連ドラ】がいいだろう。小回りは効かないが、コスト踏み倒しで出すパワーカードとしては十分すぎる性能である。

性質的に一切クセがなく、「相手に手札を与えてしまう」というアタッカーが常に背負う難しさをも克服した、極めて扱いやすいパワーカードである。その奇襲性からビートダウンにも、相手に反撃の芽を与えず純粋なアドバンテージを稼ぐ点からコントロールにも採用できる。

しかし、いくら使いやすく強力であるとはいえ、考えなしに採用するのは禁物である。エピソード2以降ファッティフィニッシャーは爆発的に増えているため、デッキの方針と相談して適切なフィニッシャーを採用するべきだろう。
盤面に触れる効果を持たないため突破力に欠けており、相手のクリーチャーに囲まれた劣勢をひっくり返すのは難しい。適当に踏み倒したりマナブーストから繋げるだけなら他のファッティで済むことも多いため、用途を考えて採用を検討したい。

同じ火文明単色で10コストドラゴンだけで見ても、《勝利宣言 鬼丸「覇」》《二刀龍覇 グレンモルト「王」》《勝利天帝 Gメビウス》《龍世界 ドラゴ大王》など対抗馬は非常に多い。それぞれ明確な強みがあるため、デッキに合うものを選びたい。
ファッティフィニッシャーは相手に有効に働かない場合こちらの戦略に甚大な被害が及ぶため、運用が可能であれば複数を採用するのも手。他のフィニッシャーが刺さらない場合でも、他が役割を遂行してくれるので、結果的に安定性を高めることになる。

高い奇襲性を持ち、純粋かつ強烈なアドバンテージを稼ぎ出すフィニッシャーアタッカーである。攻撃を上手く通すことができれば、相手に有無を言わさぬ凶悪なフィニッシュ力を見せつけてくれるだろう。

環境において

転生編環境の末期、2006年2月11日発売のDMC-27で登場。この時期では、環境を荒しに荒らしまわった《無双竜機ボルバルザーク》が2006年3月15日付けでプレミアム殿堂を控えていたが、このカードはその後継者として環境を荒らすことになる(通称「サファイア地獄」)。
発売前は10というコストが重く見られ、前評価はマチマチだった。そんな中でも、極一部のプレイヤーは登場当初から膠着状態を続けて10マナ貯まった時のための詰め札として【除去バジュラズ】に投入していた。

実戦では《母なる大地》《転生プログラム》などのコスト踏み倒し呪文が4枚フルに使え、あっさりとコスト踏み倒しができ、コストの重さは大した問題にはならなかった。《セブンス・タワー》《大勇者「ふたつ牙」》などのマナブーストや、ドラゴンの豊富なサポートが充実しており、当時の環境も現代より遅かったことも大きい。そのため、《ボルバルザーク》のプレミアム殿堂後は一気にその評価を急上昇させることになる。

DM-18の発売後に行われた公式大会では、オープンクラスでアフタージェネレートリーグが実施された。ここではカードプールに制限が設けられ、転生編で登場、再録されたカードのみが使える環境となっていた。過去の強力なカードのいくつかが使えないこともあり、【サファイア】は遺憾なくその実力を発揮。《大勇者「ふたつ牙」》を中心にしたマナブーストと併せた【牙サファイア】が上位を独占した。通常の環境でも通用するデッキだったため、各地の公認大会でも使用者が多く見られた。

その後、不死鳥編に入るとDM-19にて《インフェルノ・ゲート》が登場。
これにより、《ダンディ・ナスオ》《エマージェンシー・タイフーン》で2ターン目からこのカードを墓地に落とし、素早くリアニメイトして殴るという凶悪な戦術が考案された。
これを導入した自然の4文明で構成される【茄子サファイア】が登場。殿堂入りではあったが山札破壊呪文《ロスト・チャージャー》は自分に使うこともでき、墓地肥やしマナブーストが同時に行えることからもリアニメイトは容易だった。3ターン目にマナブーストできれば、最速4ターン目に《インフェルノ・ゲート》から降臨させる事が可能。【サファイア】はその圧倒的なカードパワーにより一方的なゲーム展開に持ち込めたため、どこの大会でもこのカードをメインにしたデッキが環境を支配していた。

その後、【茄子サファイア】に対して有利に戦える【除去サファイア】が登場。このデッキタイプも《インフェルノ・ゲート》の高速召喚が可能な上、《魂と記憶の盾》などで相手の【サファイア】を墓地以外にも送れるので、【サファイア】時代最後のトップメタとなった。

転生編環境から不死鳥編環境を荒らし回ったことから、2007年1月15日にプレミアム殿堂が決定。登場から一年も満たない中でのプレミアム殿堂である。殿堂入りを介さずに直接プレミアム殿堂入りしたカードは《サファイア》が初の事例。一発でプレミアム殿堂に指定されたのは、【茄子サファイア】等の様に、このカードを手軽にサーチ墓地送りからの踏み倒しを行えるデッキが登場してしまったため、殿堂入りですら効果が薄いと判断されたのだろう。長らく公式大会などでは使用ができなくなった。

その後は長らく音沙汰がなかったが、エピソード2期に発売されたDMX-12ではプレミアム殿堂となったこのカード《無双竜機ボルバルザーク》とともに再録されるというサプライズがあった。
また、エピソード3期に入ると、調整版である《神青輝 P・サファイア》が登場した。

革命編に入ると2015年9月19日付けで、デュエル・マスターズ初のプレミアム殿堂の解除が決定した。元々デュエマに限らず「遊戯王」などごく一部のTCGを除いて禁止の格下げや制限解除といったものがほとんど存在しなかった為、当時ではまさに異例の対応であった。
殿堂の降格に伴いDMR-18にてシークレットカードとして再録され、完全新規イラストによるWINNERカード版も作られた。

当時と比べてカードプール全体がインフレしており、高速化で張り合えるデッキが増えたのは無論、優秀な除去の充実によって対処は容易になり、昔のように単体でシールドをすべて焼却することは少なくなった。対抗策が増えたので、運用しても秩序を壊さないと判断されたのだろう。
また、《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を早期にバトルゾーンに出せる《インフェルノ・ゲート》《母なる大地》などがプレミアム殿堂したことも大きい。

殿堂復帰当初は主に【ロマノフサイン】に挿される形で大会に顔を出すことがあったが、徐々に盤面に触れられない点やブロッカーに弱い点などがネックになり、次第にこのカードは相性の良いデッキにも入らないことが増えた。
プレミアム殿堂指定前には《百発人形マグナム》以外にカードプール上に存在しなかったコスト踏み倒しメタによってあっさりと早出しが封じられる点、ビッグマナなら追加ターンによって下準備による遅れを取り戻せる《勝利宣言 鬼丸「覇」》の方が優先される点なども、このカードが復帰後もそれほど活躍していない要因となった。
しかし、デュエルマ☆スターカップ関東大会Cブロック優勝の白黒赤【ヘブンズ・ゲート】のフィニッシャーとして投入されており、ブロック構築ではカードパワーの高さを買われることもあった。

その後は環境の高速化やファッティのインフレ・カードプールの変化で低評価が続いた。
2ブロック構築の『DMGP-7th』でベスト32の【チェンジザ覇道】での採用が見られた程度で、特に殿堂環境ではめぼしい活躍が見られなかった。

これを受けてか2020年12月18日に殿堂解除。元々プレミアム殿堂に指定されていたカードが無制限になるのは《炎槍と水剣の裁》以来2例目。殿堂入りへの降格を経て無制限となったのは史上初。当時デュエル・マスターズ プレイスで実装されてからさほど日が経っていなかったため、話題性を重視してプレイス勢に向けてのTCG版の宣伝として解除したと考えられる。

殿堂解除後も使用率は芳しくなく、ビッグマナでも採用が見送られやすい。【5色蒼龍】シールド焼却を行うなら初動の色になる《古代楽園モアイランド》で十分であるため。このカードの殿堂解除後に登場した《超神龍バイラス・カースド》の方が同じカウンター封じ系ファッティとして汎用性が高いというのもある。王来篇環境においては【5色ディスペクター】【4色ロマノグリラ天門】などの、ブロッカーを並べる事でこのクリーチャーによるシールド焼却から身を守るデッキが跋扈し、苦境が続いた。

DMEX-17で強力な10コスト以上のクリーチャーサポートである《流星のガイアッシュ・カイザー》が登場しているが、にも拘らず使われないところにこのクリーチャーの不遇ぶりがうかがえる。

王来MAX期には既存のロック手段でケアしづらいタマシードS・トリガー刺さるとして再評価の機会を得たが、上述の弱みなどから環境では利用されないまま。それでも、『全国大会2019』日本一決定戦で【グルメ墓地ソース】単色マナ枠サブフィニッシャーとして1枚積みされている(《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン GS》が1枚積み枠に偶に選ばれることがあると考えるとある意味では妥当な構築である)事例が確認されたため、全く使われない訳ではない。
しかし、完全釈放を理由に2枚以上採用するとなるとかなり稀となることには違いない。せいぜい《神歌の歌姫 アマテラス・キリコ》で2体以上ヒットすることを期待した構築や、後は【青赤緑ガイアッシュ覇道】《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》と並べるぐらいではないだろうか。

一応『ジュニア グランプリ2024』D4賞選出の【白赤バクテラス】には2枚採用されている。

しかしDM24-EX2終期頃から【白赤緑ドリームボルシャック】にほぼ【シールドプリズン】ピンポイントへの対策として2枚から3枚程度投入される入賞レシピが散見されるようになった。

まとめ

かつてこのカードが大暴れした原因は、主に2点である。このカードが持つスピードアタッカーシールド焼却T・ブレイカーが絶大なシナジーを発揮していること、そして《転生プログラム》《インフェルノ・ゲート》のようなコストを問わないコスト踏み倒し呪文が当時の環境に無制限で入り乱れていたことだろう。コスト論的にみてもオーバースペックではなかったが、重さがほとんどデメリットとして機能していなかった。

ただ、それらの使えないカードプールでも「サファイア地獄」は生まれており、一方で《サファイア》プレミアム殿堂後に《転生プログラム》《インフェルノ・ゲート》が環境を掌握したわけでもなかったため、当時としては「《サファイア》が元凶である」という見方は間違っていなかった。
《大勇者「ふたつ牙」》《セブンス・タワー》等、マナブーストから手出し召喚に繋げた場合でも当時としては間違いなく突出しており、今引きからでも突然現れ簡単に状況をひっくり返すことが多々あったため、当時の重量級のクリーチャーとしては確かに脅威のパワーカードであった。

このカードの事例に見習ったのか、後に強力な非進化ファッティを新しく収録するときは事前に当時主流だったコスト踏み倒しに規制がかかることが多い(例:《ボルシャック・クロス・NEX》の収録前に《インフェルノ・ゲート》プレミアム殿堂エピソード2の発売前に《母なる紋章》プレミアム殿堂)。

漫画・アニメでの活躍

その他

  • このカードは、純粋な攻撃力のみで高いスペックを誇っている。デュエマの王道である「ファッティでたくさんシールドを割って」勝つという戦術を突き詰めた、非常に「切り札」らしいカードと言えるかもしれない。(ただしS・トリガーの無力化は相手に逆転の余地がなく、不健全な詰め方ではある。同じ性質を持つ《呪紋の化身》《音精 ラフルル》プレミアム殿堂されたように、規制の対象となる場合も多い。)
  • 略称は「サファイア」「ボルメテ青」「ボルサファ」など。
  • 名前にある「サファイア」は、主に「青玉」、「蒼玉」の意味を持つ宝石で知られるが、「蒼炎」という意味を持つ。
    転生前は皮膚の色に合わせた名前だが、こちらは完全に「青」を強調するような名前になっている。
  • Deadmanは2021年4月に「好きなデュエマのドラゴンは?」と公式動画で質問された際にこのクリーチャーを挙げている。参考

デュエル・マスターズ プレイスでは

DMPP-06にて登場。レアリティスーパーレアに格上げされた。
プレミアム殿堂カードであり、実装当時はTCG版では殿堂入りしていたにもかかわらず、スペックはそのままで登場した。
デュエプレには《母なる大地》《インフェルノ・ゲート》といった汎用性の高いコスト踏み倒しカードが実装されていないため、下方修正の必要はないと判断されたと思われる(後に《インフェルノ・ゲート》《母なる大地》が実装されたが、どちらも下方修正を受けている)。

また、コスト10帯には《悪魔神ドルバロム》《聖霊王アルファディオス》も存在している。この2体は進化クリーチャーとはいえ、どちらも先に出されてしまえば《サファイア》を出すことが絶望的になる上、どちらもサポートカードが充実しているため相手に先を越されてしまうこともあるだろう。

  • 公式生放送のエキシビジョンバトルでは、全体除去のチャンスを見送った結果、青単ツヴァイランサーの展開力に《サファイア》召喚が間に合わず敗北していた。

《サファイア》同士のミラーだと、パワーアタッカーにより、先出しの《サファイア》が後出しの《サファイア》に殴り返しで倒される。ブロッカーをあまり出さない【除去サファイア】同士のミラーマッチだと特に生じやすく、シールド焼却できるからと言って先に攻撃すると損することもある。

  • NPCが専用特殊スキル「レジェンドスキル」を使用してくるレジェンドバトルの最高難易度では、クリーチャーをこのカードと《電磁無頼アカシック・サード》のみで構成したデッキが見られる。
    • サーチやスピードアタッカー付与を組み合わせることで、デッキ構成次第で最速2ターン目に《アカシック・サード》から《サファイア》につなげる準備を整えられる。レジェンドスキル効果が(ゲーム外から)コストを踏み倒すタイプの場合、S・トリガーを踏んで攻勢が鈍ると、1ターン渡しただけで盤面をひっくり返されることもあるため、思考パターンがある程度読めるNPC戦ではこの流れが刺さりやすい。
    • 《サファイア》を4枚持っていない場合は《機動聖霊ムゲン・イングマール》《黒神龍ベルザローグ》で代用されることが多い。
  • 《サファイア》の実装が発表された2020年10月12日にはTwitterでサファイアがトレンド入りした。
  • ゲーム開始と同時に、マナが10溜まった状況で戦う『SPスタートチャージ10』『スタートチャージ10』ではこのカードは使用禁止という措置がとられた。
    先攻1ターン目に《サファイア》を出せれば、後攻1ターン目はシールド残り2つという絶望的な状況から試合を進めなければならない。もしそのターンに《サファイア》を除去できなければ、先攻2ターン目に《サファイア》+適当なスピードアタッカー1打点で試合が終わってしまう。このように明らかなバランスブレイカーのため禁止されたことを疑問視する声は皆無だった。
    • ルール自体は《サファイア》が実装される前から存在しており、「《サファイア》を実装したからもうスタートチャージ10は開催されることはないだろう」という悲観的な予想もあった。むしろ、《サファイア》を禁止してスタートチャージ10が続投されたことはいい意味で期待を裏切ってくれたといえる。

環境において

次のDMPP-07で実装された《インフェルノ・ゲート》も、《サファイア》とは相性は変わらず良いものの、コストが7へ修正されたことでコスト踏み倒しカードとしての利点をかなり失うなど《サファイア》のみならず、組み合わせるサポートカードも全般的にTCGの反省が生かされていると思われる。

ただ、やはり召喚酔いしないシールド焼却持ちT・ブレイカーは強力で、【ヘブンズ・ゲート】【除去サファイア】などのコントロールフィニッシャー【聖獣王ペガサス】の踏み倒し先として活躍していた。
このカードの登場によって、それまでは使うリスクに対してリターンが少なかった《幻想妖精カチュア》が威力を増し、【カチュアシュート】が環境に進出した。

このカードの登場後の2020年11月に開催された第2回の公式大会の決勝トーナメントでは8人中4人が《サファイア》を採用しており、その圧倒的なカードパワーの高さとグッドスタッフ性を象徴する結果になった。しかし、それによってS・トリガーの使用率が下がったことで、S・トリガーに弱い【赤白速攻】が優勝する結果となった。

その後もビートダウンコントロール問わず多くのデッキの主力フィニッシャーを務めた。また、DMPP-08EXで登場した《驚天の超人》を軸にした【驚天トリガービート】 (デュエプレ)が流行してからは、そちらへの強力なメタカードとして更に評価を上げた。

《驚天の超人》のナーフ後は、コントロールデッキのフィニッシャーとしては《竜極神》《破壊龍神》など、汎用性が高い強力なフィニッシャーに居場所を奪われることが多くなった。
DMPP-11では【バルガライゾウ】のフィニッシャーとして使われた。
DMPP-12では上述の通り【エンペラー・キリコ】のフィニッシャーとして再びよく使われており、《蒼狼の始祖アマテラス》とのコンボで《鬼装 オーガ・フィスト》をクロスし一気にシールドを5枚焼却という芸当も可能。この頃は環境の高速化も目覚ましく、早期にS・トリガーを封じてゲームを決める《サファイア》のDP殿堂を望む声は多かった。

しかし、多少のS・トリガーは問題にならない突破力を持つデッキ、あるいはシールド焼却以外でS・トリガーを対策できるデッキ・カードが増加していき、《サファイア》を踏み倒す【エンペラー・キリコ】【バルガライゾウ】以外のデッキでは採用率が落ち込んだ。
前者は【剣誠・ドラゴン】【超次元GENJIビート】など、後者はデッキでは【超次元バルカディアス】、カードでは《破壊龍神》《変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード》《死海竜ガロウズ・デビルドラゴン》などが代表的。
一般的なビッグマナでは、このカード1枚ではフィニッシュに2ターン以上かかる[1]ので、枠を割かれにくい。
デュエプレ環境で猛威を振るうフルパワー理論の前のめりデッキや、墓地肥やしマナブーストからワンショットに繋げるデッキには10マナ支払ってまでこのカードを出すほどのリターンがないため。

DMPP-16DMPP-17に限り【Nエクス】でフィニッシャーとして採用される場合があった。
この時期は【Nエクス】でのフィニッシュ手段がやや貧弱で、《永遠のリュウセイ・カイザー》タップインでカウンターを防ぎながらワンショットしたり、V覚醒リンクDMPP-17《超次元リュウセイ・ホール》獲得以降)完成するくらいしかフィニッシュ手段がなかった。そこで1体で3つ焼却できる《サファイア》に白羽の矢が立ったというわけである。DMPP-17なら《母なる大地》登場でそこからもアクセスできる。

DMPP-18以降はワンショットなら《バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ》《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》のようなハンター踏み倒しカードで《勝利宣言 鬼丸「覇」》などを大量に踏み倒せば、よっぽどのことがない限り貫通してダイレクトアタックまで決められるようになったため、そういったデッキではハンターではない《サファイア》は入らない。

DMPP-19以降は【バルガライゾウ】でも《真実の王 ヴィオラ・ソナタ》など優先したいドラゴンが増え、一方《サファイア》は今引きの強さは今一つなので全抜きが一般的となった。【メンチ斬ルゾウ】と同じく、大量展開を決めたら貫通する可能性も高く、《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》コスト踏み倒しメタ、やろうと思えば《光神龍スペル・デル・フィン》《偽りの王 ナンバーナイン》で最大8枚体制の呪文ロックで焼却の必要性が薄れたのも大きい。

このカードをコンセプトとしたデッキ

【サファイア】も参照。

関連カード

ボルメテウス」の名を持つカード

同じ能力を持つカード

類似した能力を持つカード

サポートカード

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

Q.相手の《「雷光の聖騎士」》がバトルゾーンにいる状況で、自分の《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》のような「シールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに」の置換効果を持つクリーチャーで相手を攻撃した場合、相手はそのシールドがブレイクされるかわりに手札を捨てられますか?
類似例:《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》《天革の騎皇士 ミラクルスター》
A.いいえ、捨てられません。《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《「雷光の聖騎士」》もブレイクするという行動を置き換えますので、ターン・プレイヤー側である《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の置換効果が適用され、《「雷光の聖騎士」》の置換効果は適用できません。
引用元(2021.11.19)

Q.相手の《「古の守護者」》がバトルゾーンにいる状況で、自分の《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》のような「シールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに」の置換効果を持つクリーチャーで相手を攻撃した場合、ブレイクするシールドはどちらのプレイヤーが選びますか?
類似例:《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》《天革の騎皇士 ミラクルスター》
A.《「古の守護者」》を出しているプレイヤーが選べます。《「古の守護者」》はシールドを選ぶという行動を置換して、《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》はブレイクするという行動を置換しています。結果的に《「古の守護者」》を出しているプレイヤーが選んだシールドが墓地に置かれます。
引用元(2021.11.19)


[1] 召喚したターンに攻撃してシールド3つ焼却、その次のターンに残ったシールドを焼却して、他の打点がいればそこで決着、なければさらに次のターンに《サファイア》で殴って決着という意味。