保留状態
カードを使う時、またはカードがバトルゾーンに出る時に発生する状態。
カードを使う時またはバトルゾーンに出す時、そのカードは保留状態となり、他のカードの影響を受けなくなる。
使っている途中のカードが処理中にゾーンを移動したり継続的効果が付与されるなどして、想定外の挙動が行われないようにするための処理。
かつてはどこでもないゾーンとしていたが、2022年9月14日に総合ルールVer.1.32への改定で名称が「保留状態」に変更され、一部の処理も変更になっている。
ルール
- カードを使用した際や、効果でカードがバトルゾーンに出る際、それらのカードは実際にゾーンを移動するまでの間、保留状態になる。
- クリーチャーなど、バトルゾーンに出るカードを使用した際や、効果でバトルゾーンに出そうとした際、それらのカードは実際にゾーンを移動するまでの間、保留状態になる。
- 呪文は唱えてから効果を解決し終えるまでの間、保留状態になる。解決が終わった後、唱えていた呪文は墓地に置かれる。
- 非公開ゾーンからカード自身の能力を発動させるために行う使用宣言は、保留状態にならない。あくまでそれは「正しく使用条件を満たしてある」という証明が目的であり、総合ルール601.1bとは意味合いが異なる。
- カードを移動させる処理が解決された時点で保留状態は解除される。
- 置換効果が適用される、墓地から呪文を唱えるなどして、解決後に元々置かれていたゾーンに再度置かれた場合も、保留状態は解除される。
- 保留状態にあるカードは、他のカードの効果などで参照されたりカウントされたりしない。
- カードは保留状態になっても、そのゾーンを離れたことにはならない。
- 保留状態になっているカードが元々置かれているゾーンに再度置かれた場合、そのゾーンにカードが置かれたことにはならない。
- カードが置かれたことで誘発する能力は誘発せず、また、そのカードの位相は変化しない。
- 例外として、呪文が墓地に置かれることで適用される置換効果は、墓地から唱えた呪文が再び墓地に置かれる場合でも適用される。
- 保留状態になったカードが保留状態ではなくなった後、そのカードは、保留状態になる前に与えられていた効果を失う。
これは、保留状態になっているカードが元あったゾーンに再度置かれた場合も同様である。
- 上の例外で、一度唱えた呪文を墓地から唱えるという効果を1枚に対して複数回与えられ、墓地→保留状態→墓地という処理が行われても、踏み倒し効果はリセットされない。
- 1つの効果によって複数枚のカードを同時に使う場合、それらをすべて保留状態になった後、1枚ずつ使う。
- 1つの効果によって複数枚のカードを同時にバトルゾーンに出す場合、それらを全て保留状態にした後、1枚ずつバトルゾーンに出す。出す処理を終えたカードから順次保留状態が解除される。
- 上記の例4のケースにおいて、最初の1体目は例4の通り、進化元を選べずマナゾーンにとどまるが、出す処理をしたことによって保留状態ではなくなるため、もし2体目のマナ進化クリーチャーがあれば、保留状態を解除され、マナゾーンにある1体目のクリーチャーを進化元にして出すことができる。
- ただし、複数枚の封印をつける場合に限り、1枚ずつではなく全て同時につける。
- カードを使う際、そのカードはコストを支払う前に保留状態となり、保留状態でコストを支払う。
- マナゾーンにあるカードを使う場合、保留状態になっているその使うカードをタップしてマナコストと文明を支払える。(総合ルール601.1c)
- カードの使用条件を変更する効果や、マナコストを増減させる効果は、カードの使用を宣言し、そのカードが保留状態になる前に適用する。
- ゾーン移動にともなう置換効果や状態定義効果でカードの特性を参照する場合、保留状態になる前のカードの状態を参照する。
- 次のターンに移行する時、その時点で保留状態のカードはすべて墓地に置かれる。この時、新たに能力はトリガーしない。
- 保留状態にあるカードも、何らかの効果でその状態にあるまま使うことができる。
- 《英知の防壁》はそれを前提とした呪文で、多人数戦では1度唱えられたその呪文で選択されたプレイヤーは、唱え終わった呪文が墓地に置かれる処理の前に唱え直す権利を得る。
裁定の変遷(史料)
- 2022年9月14日のルール改定でどこでもないゾーンから変更されるとともに、いくつかの挙動が変更された。
- 変更前のルールでは「どのゾーンにも該当しないゾーン(どこでもないゾーン)にカードを移動する」ことで、他の効果の影響を受けなくしていた。
変更後のルールではゾーンを移動せず「他の効果の影響を受けない状態(保留状態)」を付加することで、同様の状況を発生させている。
- どこでもないゾーンに置かれるのは「カードを使った時」だけだったが、「カードの効果でカードがバトルゾーンに置かれる時」にも保留状態が発生するようになった。
これによって、クリーチャーが召喚以外でバトルゾーンに出る時にも保留状態が発生するようになり、多くのカードの挙動が変わっている。
- 保留状態によってゾーン移動が発生しないことが明記された。
これによって、下記の保留状態(どこでもないゾーン)からの解除によって「ゾーンに置かれた」イベントのみが発生するという挙動が撤廃されている。
+
| | 折りたたみ
| - 特定のゾーンからどこでもないゾーンに置かれた後に、再びそのゾーンに戻ってきた場合、『そのゾーンを離れたことにはならない』が『そのゾーンに置かれたことにはなる』という特殊な挙動になる時期があった。現在では消滅。
- 前者について、例えば自分の《極幻空 ザハ・エルハ》がいる時に、ギャラクシーGOを持つクリーチャーをシールドゾーンから召喚した場合、そのクリーチャーはシールドゾーン→どこでもないゾーン→シールドゾーンと移動するが、この場合シールドゾーンから全く移動していない扱いになる。そのため、「カードがシールドゾーンを離れた時」などの能力は誘発しない。
- 後者の裁定を悪用したのが、【ケドケドベラドマイ】である。《バリバリ・ケドケド》がバトルゾーンにいる状態でも《陰陽の舞》の召喚宣言自体は可能であり、召喚宣言をした場合《陰陽の舞》はバトルゾーンに出ずにマナに置かれる。このときスペース・チャージ等の能力はトリガーするという裁定が出ていたため、この裁定を悪用し一時的に環境で活躍していた。
- その後、召喚についてのルール変更があり、出せない状況では召喚宣言自体ができなくなってしまった。
保留状態の策定により、召喚宣言は可能な「○○(ゾーン)を離れない」状態(例えば相手が《若き大長老 アプル》を出していて自分が《陰陽の舞》を召喚すること)で再現しても、置かれたことになるという裁定も損なわれ、友情コンボでも不可能になった。409.2a 保留状態になっているカードが元々置かれているゾーンに再度置かれた場合、そのゾーンにカードが置かれたことにはなりません。カードが置かれたことで誘発する能力は誘発せず、また、そのカードの位相は変化しません。
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- 複数のカードが同時に保留状態になった場合の処理が明記された。
それまでは《魔導管理室 カリヤドネ》で複数枚の呪文を唱える際、効果の対象になったが唱えていない呪文がどのゾーンにあるのか裁定が曖昧で、しばしば議論になっていた。
その他
- 「プレイしたが解決前・解決中の呪文」の保留状態を明示する際、バトルゾーンと同じ場所に置かれることが多い。
- 大抵の場合で最もスペースのある場所がバトルゾーンなのであり、他のカードと混同しづらい場所であればバトルゾーンでなくともよい。
- 《パーロックのミラクルフィーバー》などの能力で山札の一部を公開する場合は、山札のカード群が物理的に離れている状態であるが、保留状態(および、どこでもないゾーン)とは関係ない。
- もしもそれらが保留状態と扱われたら、保留状態のカードはそのゾーンの枚数に数えない原則で想定外の現象が起こってしまう。例えば《ドンドン吸い込むナウ》のようなカードで裏向きで伏せた状態の山札がなくなってしまえば、そこでライブラリアウトが発動することになる。もちろんその状態でも敗北しないので保留状態ではないと説明できる。
概ねTCGの保留状態のルールに従って処理される。
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| | TCGの保留状態のルールに従っている例
| - 保留状態のカードはカードの効果の対象になったり、カウントの対象にならない。
- 保留状態の前後でゾーンの移動が発生しなかった場合、呪文が持つ「唱えた後墓地に置くかわりに~」を処理する場合を除き、そのゾーンにカードが置かれたことにはならない。
- 呪文が持つ「唱えた後墓地に置くかわりに~」を持つ呪文を墓地から唱え墓地に置こうとする場合、その置換効果を適用する。
- マナゾーンからチャージャー呪文を唱え、唱えた後再度マナゾーンに置かれた場合、「自分のマナゾーンにカードを置いた時」が誘発する。マナゾーンの並びも、唱えたものが一番最近置いたカードに更新されている。
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一方、TCGの保留状態とは異なる処理を行っている場合もある。
ほとんどの場合、アプリの「サポート>お問い合わせ」から報告することで、その挙動がデュエプレでの仕様なのか、TCGでの裁定に寄せられるべき不具合なのかを確認できる。
参考