予言者(よげんしゃ)マリエル》

予言者マリエル R 光文明 (4)
クリーチャー:ライトブリンガー 1000
パワー3000以上のクリーチャーは攻撃できない。
※殿堂入り

DM-08で登場したライトブリンガー

初期の代表的なロックカード。お互いのパワー3000以上のクリーチャーがすべて攻撃できなくなってしまう。

相手の攻撃をロックすることで大型クリーチャーバトルゾーンから擬似的に除外し、フィールドアドバンテージを奪う。
その能力マリエルロックとも呼ばれ、フィニッシャーとして使われるようなクリーチャーはほぼすべて止まる。パワー3000以上のクリーチャーアタックトリガーも阻止できる。

自分にも影響はあるが、コントロールではあまり気にならない。フィニッシャーとして《ハイドロ・ハリケーン》《ダイヤモンド・ソード》などで一方的に相手を追い詰められる。

また、「すべてのクリーチャーはパワー3000以下のクリーチャーに攻撃されない」という副次的な効果もあるので、クリーチャーの除去をタップキル《勝利のガイアール・カイザー》に代表されるスピードアタッカーアンタップキラーマッハファイターなどに依存しているデッキは、一気に除去手段を失うことになる。

欠点は、パワー1000と低く、攻撃されにくい以外の耐性能力は一切ないため除去されやすいこと。
《ペトリアル・フレーム》などのアンタッチャブル付与で補われると一気に場持ちが良くなるものの、それでも全体除去の前では効果がない。

また、相手も積極的に攻撃してくるようなデッキでないなら腐ることも珍しくはない。

とは言え、刺さる時は刺さるカードであり、デッキによっては機能不全に追い込めるほどの強烈な地雷になりうるため、活躍の場が局所的であるにもかかわらず、殿堂入りは伊達ではないことを感じさせる1枚である。

環境において

パワー1000しかないこのクリーチャー除去手段は登場当初からそれなりにあったものの、除去さえされなければ相手を完封できてしまうことは珍しくなく、多くのプレイヤーから強力なロック性能を持つクリーチャーとして注目を集めていた。

とはいえしばらくの間は除去耐性の低さゆえにその評価はイマイチであり、特に《炎槍と水剣の裁》が4枚積めた頃は《ペトリアル・フレーム》を付けようが流されてしまうこのカードを軸にするのは非常に厳しかった。
しかしその後《炎槍と水剣の裁》が殿堂入りすると【除去コントロール】の守りの要として採用されるようになる。

このカードと《ノーブル・エンフォーサー》を並べて山札破壊系の呪文を使い回せば相手の除去を山札から抜いて完全に無効化できた。また、山札破壊呪文プレミアム殿堂になった後も【除去ガーディアン】では《光神龍スペル・デル・フィン》《ペトリアル・フレーム》,《光器ペトローバ》で守りきってライブラリアウトを狙うことも多かった。

猛威を奮っていた【除去ガーディアン】規制の一環として、2007年11月15日に文明としては初の殿堂入りカードに指定される。

殿堂入り後も【キング・アルカディアス】系統を始めとして引いた者勝ちのロックとして利用された。

その後DM-30《ローズ・キャッスル》という手頃な全体除去が登場すると少々評価を落とすことになる。しかし、インフレが進むにつれパワーが高いクリーチャーが数を増やしていき、《ローズ・キャッスル》の採用率が低下していったため再び評価を上げていく。

除去付き超次元呪文《ローズ・キャッスル》が大流行していたエピソード1環境では比較的評価が低かった。

それでも、《コアクアンのおつかい》《セブ・コアクマン》による手札補充に引っ掛かるおかげで、殿堂入りである割には高確率で欲しい時に手札に引っ張り込めている場合が多かった。

革命編以降では、【レッドゾーン】に対する強力なメタカードとして注目された。デッキの性質上軽量除去が入りにくく、ソニック・コマンドはパワー3000以上が多いので、相手は《轟く侵略 レッドゾーン》を素出しするか《伝説の禁断 ドキンダムX》禁断解放を狙うしかなくなってしまう。
【天門ループ】ならサーチも無理なく搭載できるためこのカードもサーチして使うことが多く、これで遅延してコンボパーツを集める動きが良く取られた。

新章デュエル・マスターズ環境では【白緑メタリカ】が主な居場所であった。《奇石 タスリク》《デスマッチ・ビートル》といった他のメタカードで縛りながらデッキのドロー機構を活かして山札をほぼ引き切り、4ターン目から5ターン目辺りまでに引っ張り込む展開が珍しくなかった。

このように能力自体は強烈なので意外なところで使われて痛い目を見る可能性のあるカードであった。

双極篇以降は2ターンから3ターンで決着が付く極端な速度の【速攻】が登場し、如何にこのカードと言えども手に負えないケースがまま想定されるようになった。しかもタップインや攻撃対象固定、シノビによる過剰な受けなど、相手を「詰み」に追い込む手段はこのカードの殿堂入り当初と比べて格段に増えている。また、コスト踏み倒しメタの普及に伴い「メタカード=対処して当たり前」という風潮が漂い、このカードも仮に出したとしてもおまけのように除去されるケースが激増。軽量級除去に関しては、ツインパクトの導入後はカットせずに済むデッキも格段と増えたためなおさらである。

王道篇では【白赤緑ドリームメイト】対策で候補に挙がった。当時の構築では除去手段が原則無く、《お目覚めメイ様》さえ他カードで対処すればどうとでもなったからである。
当初【白青天門】の候補パーツとしてカードショップ経営者筋が喧伝していたが、実際の所は環境で一強でもないデッキにのみ刺さるメタカードを採用する枠は無いようで、そちらのデッキではこれといった活躍はしていない。その代わりに、他のカードで腐った時の隙を補える【シールドプリズン】で採用された事例がある。

その他

  • 攻撃を宣言した後で攻撃しているクリーチャーパワーパワーアタッカーなどによって3000以上になったとしても、攻撃は続行される。このように、攻撃の途中でそのクリーチャー攻撃できなくなる条件を満たした場合でも、攻撃は中止されない(総合ルール505.6a)。たとえその数値が《アルティメット無法伝説》のような途方も無いものだったとしても、その点は変わらない。
    • 旧テキスト版ではパワー追加に関する詳細が記載されていた。
      パワー3000以上のクリーチャーは攻撃できない。(パワー3000未満のクリーチャーが、攻撃中にパワーが追加された場合、攻撃することができる)
  • 高いロック性能によってゲームを停滞させてしまう能力が災いしてか、再録に恵まれない。ちなみに、DMC-17再録版はカード下部の年数表示に誤植があり、他の同デッキ収録カードで「2004」と書かれているところにこのカードのみ「2003」と書かれている。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

参考